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アート鍼灸マッサージ | 肩こり、首の痛み、腰痛に鍼灸・マッサージ - 正規分布と健康・病気について

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エコー・超音波画像を使用した鍼灸治療、マッサージ治療で「こり」や痛みを解消のイメージ

正規分布という考え方 - アート鍼灸マッサージ  

エコー・超音波画像でこりの筋膜に鍼を当て腰痛や肩こり、首の痛みを解消している図

鍼灸治療、マッサージ治療を受けて成長して健康になった例

科学の世界で何かを主張する時、得られた結果が偶然のものなのか、
そうではないものなのかを調べるため、統計的処理をする必要があります。

思い込みや偶然などの影響を排除するためにT検定やら分散分析やら、データに適した様々な手法が用意されているので
適切な計算方法を用いて自分の主張が正しいということを示す必要があります。

図は正規分布(別称:ガウス分布・ベルカーブ)図と呼ばれるものですが、 世の中のほとんどの事柄が、任意の側面でデータ計測してみるとこのような分布になることが知られています。

例えば、足の速さ、身長、IQ、などにとどまらず、工場で作るネジ直径のバラつきなど何でもよいのです。もちろん、鍼灸師の腕前も(笑)。

おおよそ、どんなことについてでも沢山の数を集めてグラフにするとこういった分布になるという事が知られています。そして
緑の範囲に全体の約70%が、赤の範囲に95%が、黄色の範囲に全体の99%が入ります。(*1)
おなじみの偏差値もこの式で算出しています(山の頂点が「偏差値50」、緑の範囲が偏差値40〜60、赤の範囲が偏差値30〜70、黄色の範囲が偏差値20〜80です)。

日ごろ、治療に携わっていて思うのは、患者様の体質、気質、痛みの感じ方の度合い、それからご病気
(症状の重さや進行のスピードなど)もやはりこの図の分布に従うのだろう、という事です。

つまり、肩こり、首こり、腰痛で言えば、コリの硬さ、大きさ、刺激に対する反応の良さ、揉み返しや鍼の遺感覚の出やすさなどがすぐに思い浮かぶところです。

治療する側としては、特に患者様の体質(治療の刺激に対する敏感さや回復力の強さ)がこの分布のどの位置にいる方なのかをなるべく正確に読み取らないといけません。

また、見方を変えて、治療効果に対する汎用性という視点からデータを集めれてもこういうグラフになるのだろう、と考えれば、たいていの人(中央の大きな山の周囲)はどんな内容の治療を受けても効果が出るものだ、と考えることもできます。
たくさんの治療院・施術所の経営が成り立っているのも分かります。

話を戻して、ご依頼くださる患者様の症状についてみた場合(同じ症状で悩む日本中の方々を症状の重さ、治りの速さなど任意の側面から調査した場合このような分布になると思われます)必ずどこかに位置されているので、この図の、できるだけ広いの範囲の患者様の依頼にお応えできるために日々の勉強・練習があります。

鍼灸師の腕前、例えば、鍼灸師の刺鍼の正確さ、マッサージでしたら「こり」の芯を見つけるまでにかかる時間などの側面で分類すれば、自分も必ずこのどこかに位置するわけですからなるべく良い方の端っこに行きたいものです
ただし、心理学の研究で「平均以上効果」と呼ばれる現象が分かっています。人間には自惚れがあるので本来の客観的な位置よりも自分は高い位置にいると思っているものなので、このような場面で自己評価は全く当てになりません。

スポーツの世界やピアノのコンクールなどでも、一堂に会して順位がはっきり決まりますし、学術の世界では面倒な手順を踏んで慎重に自分の言いたいことに根拠があるのかを示していく必要がありますが、マッサージや鍼灸などの手技療法の世界は客観的な評価がしにくい世界なので好き勝って言いたい放題です。
正規分布図は自分にとって、もし神様が現れてあなたの位置はここだよ、と言われても恥ずかしい思いをしないようにと戒めの意味も持っています。

再度、話を戻して、この正規分布についての理解は、患者様の不安を取り除くためにも意味を持つ場合があります。
例えば、難病の一つであるパーキンソン病も症状の重さや進行のスピードは人それぞれ異なります。
病気の説明パンフレットや症状 もっとも典型的な症状、進行具合、予後などが書かれていいます。
このような場合、ベルカーブの大きな山のあたりを中心に説明している、という事です。

また、もう少し専門的に詳しく説明する場合、このベルカーブの作る全面積に含まれる症状を載せることになります。

たとえ遺伝子が関係する病気であっても、そのほとんどが一つの遺伝子で生じるものではない、ことを考えると、
また、実際の発症に至るまでには、エピジェネティクス等、出生後の遺伝子修飾も大きく影響しているであろうことも併せて考えると、
パーキンソン病という一つの名前の病気でくくりられる2人がいても、その2人が全く同じ症状、同じ経過をたどるということはまずない、と考えるべきです。

ですので、患者様には決して他人と比較しないように、といつもお伝えしています。
また、上記のとおり、パンフレット・説明はベルカーブの中央部分に位置する情報を列挙することを目的とし、
詳しい説明などは全面積を網羅する記述を目的としていますから、自分がそれらに書かれている通りになっていく、と悲観してしまうのは全く合理的なことではありません。

ちなみに、一般的にほとんどの「差」は人生が進むにつれて大きくなっていきます。

子供のころ、もっと分かりやすくは生まれたばかりの赤ん坊は、誰が誰だか分からないくらい似ていますが、人は成長するにつれ環境や遺伝、それから運といった様々な影響により、どんどん差が開いていくものです。(例: お子様、お孫様の数、貯金額、結婚・離婚回数、病気の数、遭った事故や自然災害の数、などなど)
よってこの場合の正規分布は下図のように横につぶれた形で理解できると思います。全体的なばらつきが大きくなるのですから、一般化は難しいですし、他人との比較は避けた方が賢明です。

脳梗塞後遺症、歩行困難など症例のばらつきの図

(*1)正確にはこの、緑、赤、黄色の幅は「標準偏差」という、ばらつきの幅を示す数値で区切ることになります。

参考:『ユーザーのための教育・心理統計と実験計画法』 田中敏・山際勇一郎
  :『よく分かる心理統計』 山田剛史・村井潤一郎


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