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エコー・超音波画像を使用した鍼灸治療、マッサージ治療で「こり」や痛みを解消のイメージ

脳卒中後遺症と鍼治療 - アート訪問マッサージ   

エコー・超音波画像でこりの筋膜に鍼を当て腰痛や肩こり、首の痛みを解消している図

脳卒中後遺症の症状を抑えるための鍼治療の試み


健康保険を適用したマッサージを利用される症状の一つに、脳卒中後遺症(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血など)が挙げられます。

脳卒中後遺症の症状は、人によって当てはまる症状の数も重症度も異なりますが、大きな特徴の一つに運動麻痺があります。
この場合の運動麻痺は、腰部の椎間板ヘルニアや頚椎症などで起こる末梢神経麻痺と異なり、医学的に中枢神経麻痺に分類されます。そして患者様はしばしば高い筋肉の緊張に悩まされます。

今回、その高い筋緊張を何とかしたい、という試みのお話です。

ここで触れる患者様は首の前にある筋肉(胸鎖乳突筋・顎二腹筋・顎舌骨筋)などに覚醒時、常に高い筋緊張が見られ頸部を伸展するような力を他動的にかけるとさらに筋緊張が高まります(伸張反射が出ます)。
ただし、そうではない刺激(体の他の部位に何らかの刺激が入った時)に対しても、あるいは、特に刺激が入った時でなくても時折、力が強く入りベッド上で仰向けになっていても頭が枕から浮いてきてしまいます。

ところで、脳卒中後遺症による麻痺の大きな特徴として痙性・痙縮という症状があります。

痙性とは罹患側の四肢の筋肉が緊張亢進状態にあり、関節を他動的に伸ばそうとすると強い抵抗を感じる、というものです。
発生機序として教わるのは、脳損傷などにより脊髄伸張反射への上位中枢からの抑制が断たれるとγ、α運動ニューロンの活動が亢進しそれが痙性となってあらわれる、と一般的に説明されます。(*1)

ただし、この患者様に訪問リハビリに入っている2人のPTの先生は痙性・痙縮ではないようだ、というご意見です。

「痙縮の定義をめぐる混乱」(*2) と題された論文もあるように 痙縮の定義が明確でない面がありますが、今回のケースについては少なくとも純粋な痙縮ではないようです。

したがって、今回の状況を何と呼べるのか正確な表現が分かりませんが、 当初は、(痙縮のような症状ととらえて)純粋な中枢性麻痺のみによる症状だと思っておりましたので特別この症状に対し私の方で何かができるとは考えておりませんでした。
特に胸鎖乳突筋に対するマッサージによっても頸部の屈曲反応が引き起こされてしまうので、これをどのように解釈するべきなのかが分からずにおりました。

たしかに、わずかにでも筋肉を圧迫(*3)、筋線維レベルで見れば、押された筋線維は引き延ばされている(下図参照)ので、そのことに対する伸張反射だ、という説明もつきます。

ただとても軽く触れていても出ますので、感覚的にしっくりこないまま過ごしてきました。
この圧迫(とても軽く圧迫しただけでも)による刺激で出る反応は何を表しているのか?
この点がいつも疑問でしたが、 近年の「筋膜」の研究と照らして考えると 筋膜上の感覚神経の異常興奮・過敏が強力な入力刺激となって症状を引き起こしている可能性があると思い至りました。

つまり、 基本的には中枢神経の異常で引き起こされているのは間違いないのでしょうが、同時に末梢である筋膜の異常興奮それ自体も症状を誘発する大きな引き金の一つになっている可能性があります。

筋膜の異常興奮に対するコントロールは鍼の最も得意とするところですから 丁寧に筋膜の閾値を上げていけば痙性が出にくくなるはずだ、という仮説を立て患者様(国分寺市にお住まいの患者様)・ご家族経由で主治医にご相談させていただき、許可を得ましたので現在、ある患者様で、鍼による筋膜刺激で症状が出にくくなるかどうかを調査・経過観察しております。

まだ試みが始まったばかりですが、現段階で言えるのは、(現在、鍼を筋膜上で止めていますので)筋線維に対する刺激が全くない状態でも症状は誘発されるという事です。

筋線維は一切伸張されていないので筋線維の伸張反射の異常亢進だけで誘発されている現象ではないという事が確認されました。

しばらく継続して変化を追ってみたいと考えております。(*4)

(*1) 他のPT用の教科書による説明でも だいたい同じような記述です。一例をあげると、
「痙性は、強い筋の攣縮を伴った緊張性伸張反射の亢進した状態で、動かす速度に依存した運動障害… 伸張反射の興奮性が以上に高まったため生じたもので、上位運動ニューロン症候群の症状の一つ」(『ステップス・トゥ・フォロー』Patricia Davis, p53)
と、先と同じような説明があります。

(*2) 橋宣成* Definition of Spasticity Jpn J Rehabil Med 2016 ; 53 : 642-649

(*3):(マッサージや指圧は直接的ストレッチとも呼ばれることがあります)⇔間接ストレッチ=通常のストレッチ  

(*4) もし、今回の試みが上手くいき、痙性抑制に鍼が有効な場合がある、ということが分かっても鍼灸の医療保険適用の要件を明示的に満たしていないので、医療保険の制度上の問題として、同意書が有効なのか?という問題は別にあるので注意が必要です。
痙性により「慢性疼痛」が生じていれば保険適用も可能性があると思われますが、個別具体的に保険者に問い合わせる必要があります。


 (図: 筋肉を圧迫すれば筋線維はストレッチされる)

マッサージによって筋肉、筋膜が伸張される図


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