<尺玉の逸品>
直径30cm弱の大きさの花火を尺玉(10号玉)と言う。上空約300mの高さに上がり、直径300mほどに拡がる。都市部の密集地域では保安距離の関係で見る機会も限られてくるが、花火としては様々な細工が出来るため1番の見ごたえがある花火である。
写真の下の玉名にある、四重芯・五重芯と言うのは、花火の中が何層にもなっていて、外側の花火の中に小さい花火が幾重にも仕込まれている。四重芯であれば、4つの芯(小さい花火)が仕込まれており、非常に高度な花火である。五重芯ともなるとその難易度はもはや計り知れない。
10号 四重芯引先紅光露
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10号 五重芯冠菊先緑点滅
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10号 夕暮れの華
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10号 点滅芯青千輪
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<創造花火〜水戸玉〜>
創造花火というのは、創意工夫を凝らしたオリジナリティ豊かな花火である。料理に例えるならシェフオリジナルの創作料理と言ったところか…。野村花火の地元である水戸の名所にちなんだ水戸玉も那珂川花火大会の目玉の一つだ。偕楽園は日本三名園の一つで梅の名所だし、保和園はアジサイの名所として知られている。そう言われると「なるほど〜」と頷かれる方も多いだろう。
水戸玉(水戸魁)
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水戸玉(偕楽園)
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水戸玉(保和苑)
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水戸玉(青柳の夜の雨)
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<尺玉の逸品&スターマイン>
尺玉と言っても四重芯・五重芯だけではなく、色々な種類の花火が上がる。開いた花火がスーっと垂れ下がるものを冠菊と言い、外側の花火が開いた一瞬あとに幾つかの小花が浮出るように咲くものを小割浮模様という。千輪菊は一つの花火の中に小さな花火が20〜30個入っていて、花火が上空で開いた後、少し遅れて無数の花が咲く。
スターマインとは、連発仕掛花火のことで、大小100発を超える花火がセットされていて、連続して打ち上げる事で様々なテーマを表現する。
10号 八重芯錦冠銀乱
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10号 引先緑紫小菊浮模様
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10号 錦千輪菊
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スターマイン 咲き乱れる霞草
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<尺玉の逸品&ワイドスターマイン>
スターマインのセットを何箇所かに分けて配置して互いに連動して打ち上げると、横に広がりのあるワイドスターマインとなる。毎年、那珂川では最後にワイドスターマインで締めくくりとなるが、今年のワイドは本当に素晴らしかった。およそ100m間隔で5箇所に設置されたワイドスターマインは、スケール・玉の構成・打上タイミング、どれをとっても素晴らしく、他所ではなかなか見れない内容だった。
10号 芯入白菊
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10号 八重芯引先エメラルドバリバリ
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10号 三重芯錦冠先割
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ワイドスターマイン 大空へ光のメッセージ
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