江戸の湯屋・ページ7 |
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喧嘩と事件 |
■湯屋の喧嘩 |
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『火事と喧嘩は江戸の華』といいますが、湯屋でも、些細なことから喧嘩になったりします。「へたな歌うたいやがって!」とか、「お前、ニンニク食ったろ、臭せぇじゃないか!」とか...。そして、口げんかではおさまらず、取っ組み合いになったりもします。
浮世絵や草紙の類では、絵的に面白いからでしょうか、男湯より、女湯の絵の方が多いようです。
左図、一薫斎芳幾画『競細腰柳風呂』部分 |
(川柳)女湯の喧嘩片手で掴み合い
喧嘩はしても、大事な部分は隠さなければなりません。だから片手の掴み合い。
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■幡随院長兵衛 |
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幡随院長兵衛の実像は、はっきりしない点も多いようですが、
歌舞伎『極付幡随院長兵衛』では、町奴の頭領の長兵衛が旗本の代表格の水野十郎左衛門と様々な確執の末、殺されるのを覚悟で招かれた水野邸へと出かけ、案の定風呂場で惨殺されます。十郎左衛門自身もこの件で
後に切腹をすることになります。この話で世間は長兵衛を男の中の男と讃えたのでした。
しかし、事実は犬死にしたにすぎず、十郎左衛門が切腹したのも事件から十数年後のことで長兵衛の件とは何の関係もない理由からだったということです。 左図、一魁斎芳年画 |
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