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「寝違い」の原因は、現在のところまだ分かってはいません。
寝ているときの姿勢が悪い為に起こると考えられていますが、
その不良姿勢と頚部の痛みとの因果関係に付いては、はっきりと
明記されていません。
個人的な推測の域は出ませんが、「寝違い」の原因は、やはり骨盤(仙腸関節)
にあるのではないかと私は考えています。
臨床的にも骨盤の矯正が有効な事例が多く、骨盤が正確に矯正されるだけで、
頚部の痛みが大幅に軽減する事が少なくありません。
「寝ているときに骨盤が歪む」と言われても、あまりピンと来ないかもしれませんが、
実は骨盤は、寝ているときのほうが不安定で歪みやすいのです。
なので、長時間同じ方向を向いて寝ていたりすると、骨盤に一定の力が
加わり続け、歪んでしまう事があるのです。
では、何故寝ている間の骨盤の歪みが、頚部の痛みを引き起こすのでしょう?
それは私にも分かりません。。。
しかし、そんな推測から患者さんの骨盤を分析し、それに即した矯正を行うと、
上記のように症状が改善することから、おそらく強い関連があるのだろうと
考えられます。
また、骨盤の状態と照らしながら「右(または左)向きに寝ていましたね」などと
尋ねると、多くの方は「その通りです」と驚かれます。
殆んどの寝違いは、放っておいても一週間程度で回復する為、
それ程心配する必要はないと思います。
しかし、寝違いを頻繁に起こしたり、なかなか改善しないような場合には
歪みが慢性化している可能性が高く、放っておくと益々悪化していく事が
予想されます。
そうならない為にも、寝違いを軽く見ないで、早めに問題を解消することを
お薦めします。
さて、寝違いとは若干異なりますが、突然発症し激痛を生じさせる頚部の
障害があります。
実は私も、この痛みの経験者の1人です。
ほとんどの場合、些細な事がきっかけで発症し、徐々に痛みは増強し、
次第に首を殆んど動かせない状態となります。
その激痛は耐えがたく、寝ても起きても痛みが変化せず、少し身体を動かすだけで
激痛が走るようになります。
また、横になっても痛みが軽減しない事が多く、熟睡出来ず、
寝返りや起き上がることも困難な状態となることも珍しくありません。
この疾患は、腕や背中に痛みが放散する事が多いため、頚椎椎間板ヘルニアとの
鑑別が必要です。
これまた原因は良く分かってはいませんが、整形外科的には頚部の支持組織の
微小な損傷だと考えられているようです。
一般的には、手技療法にはあまり反応せず、苦労されている先生方が多いようです。
私の経験上でも、以前は頚部周辺(胸椎含む)の問題を改善しても症状の改善には
繋がらない事から、かなり苦手な問題だという印象を持っていました。
しかし、これも寝違い同様骨盤の矯正が有効な事が多く、今ではかなりの割合で
症状を改善させる事が出来るようになりました。
頚部周辺に痛みが限局している為、どうしても首の問題だと思いがちになりますが、
やはり、基本は全体のバランスなのだという事を強く感じさせる問題の一つです。
・詳しくは、top pageにある「臨床ノート」の「頚部の痛みと骨盤」を御覧下さい。
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