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関節痛に関しては、多くの場合、問題のある関節に「捻れ」や「ズレ」が見られます。
また、患部には問題となるような異常が見当たらず、脊柱や骨盤、
またはその他の部位の問題が原因となって、間接的な痛みを患部に
生じさせている場合も多々あります。
いずれにしても、他の問題同様、全身的な異常の改善が
局所の問題の改善に繋がります。
各関節の矯正は非常に軽い力で行われ、症状を悪化させるような
粗暴な矯正を行う事は決してありませんので、ご安心ください。
問題となる部位の異常が長期化し、歪みや固着がひどい場合や、
問題部位が多岐に渡るような場合には、施術期間が長引く場合もあります。
慢性的な関節痛に悩まれている方は少なくありません。
ほとんどの場合は、ある日突然痛みが生じ、それが次第に慢性化する、
といった経過をたどるようです。
以前の私はこれに対し、「治療の如何に関らず」という印象を持っていました。
私が整形外科に在職中、毎日熱心に治療に通っているにも関らず、
一向に痛みの取れない患者さんが数多くみえていました。
一方で、良くなる方は、ほんの数回の通院で痛みがなくなってしまう、
ということも少なくありませんでした。
もちろん「薬が良く効いた」とか「我々の行った施術が効いた」のかもしれません。
しかし、やはり印象としては、「治療の如何に関らず」良くなる人は良くなり、
良くならない人は慢性化する、という風に見えました。
その頃の私は、現在行っているような
「患者さん一人一人の全身的な歪みを把握する」
という事は出来ませんでしたから、ただ痛みのある部位だけを見て、
そこを一所懸命治療していたわけです。
なので当然、良くなっていく人にも、慢性化してしまう人にも同じ事をしていました。
同じ事をしてるのに「良くなる人」と「慢性化する人」がいて、
何故良くならないのかが分からなかった事は言うまでもなく、
当時は何故良くなるのかも分かっていませんでした。
その時は単純に「炎症が引けば治り、引かないから治らない」、と考えるくらいでした。
現在でも、何故良くならないのか分からない患者さんがいないわけではありません。
しかし、「良くなったのは何故か」「どこが悪かったのか」ははっきりと分かりますし、
良くならなかった場合にも、私に対処できる問題なのか否か、という点に付いては、
より明確になりました。
問題のあるところがはっきりと自覚でき、その問題に対する的確な対処が出来れば
ほとんどの問題は改善します。
この問題がなかなか改善しないとか、改善しているのに痛みに変化が無いような
場合には、｢これはおかしいぞ」とか「私には手におえない」となるわけです。
そのような患者さんには、医療機関での再検査を勧めたり、「私には治せない」と
お断りする事もあり、どちらにしてもそれ以上無理をして症状を悪化させたり、
適切な対応を誤ったりする事がなくなります。
私は、良くすることの出来ない患者さんに延々と通って頂くような事は、
お互いの利益にはならない、と考えています。
もちろん最善を尽くす事を怠る事はありませんが、この見極めだけは、これからも
きちんと行いたいと思っています。
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