|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
顎関節(あご)の痛みに対しては、骨盤(仙腸関節)矯正が第一選択だと考えます。
顎関節の痛みと骨盤の歪みには密接な関連があり、
顎関節症をもつ多くの方に、骨盤の歪みが認められます。
また同時に、骨盤の矯正を行うとあごの痛みが改善する事が非常に多いのです。
残念ながら、なぜ骨盤の歪みが顎関節の問題を引き起こすのか、
また、なぜ骨盤の矯正が有効なのかといった機序に付いては不明なのですが、
症状の変化を見る限り、その関係性は明らかです。
もちろん、全ての原因が骨盤の歪みにあるのではなく、その背景には様々な原因が
あるものと予想されます。
「顎関節症」の男女差を見ると、1:2〜4と圧倒的に女性に多い事が分かります。
この男女の統計的な差異は、骨盤の構造の男女差と関係があるのではないかと
私は考えています。
女性の骨盤は妊娠出産に関連し、関節が弛緩的で不安定になりやすいようです。
骨盤が不安定になると、様々な不定愁訴が現れます。
その中の一つが、「顎関節症」です。
このような場合、骨盤の歪みを無視して顎関節の問題を改善しようとしても、
なかなか上手くいかないだけでなく、症状が安定せず、さらに悪化させてしまう
危険性がある、と私は考えています。
なぜなら、骨盤の歪みが脊柱を不安定にさせることが原因で全身的な歪みが生じ、
結果的に顎関節の不適合を誘発しているような場合、骨盤の歪みを改善せずに
顎関節を適合させるということは、全身が歪んでいる状態で
「顎関節だけ」を強引に合わせようとしていることになるからです。
元々の原因である骨盤の歪みは不安定な歪みですから、その後も変化を続けます。
これを放っておけばさらに歪みが大きくなるかもしれませんし、場合によっては、
自然に正常に戻るかもしれません。
すると当然、脊柱の歪みはその骨盤の変化に伴い、また変わってゆきます。
そうなると、また顎関節には新たな歪みが形成される事になります。
そこで新たに生じた歪みを無理やり正そうとしても同じことを繰り返すだけですから、
何時までたっても症状が安定することはありません。
ですから、顎関節を矯正する前に、必ず骨盤と脊柱全体の歪みの矯正が
必要であるように私には思えるのです。
事実これを行うだけで、顎関節の問題は解消されることが多いのです。
その他にも、頸椎の問題に起因している事も、頭蓋骨の矯正が有効な事もあります。
顎関節自体の問題だけに限定することなく、広い視野で問題に対処してゆく事が
大事なのだと思います。
また、顎関節は、人体の関節の中で最も使用頻度の高い関節のひとつです
(約1500〜2000回/日)。
重要な関節であるが故に、顎関節の適合性が悪い状態でも
使い続けなければなりません。
このとき、人の身体はこれに何とか適応しようとします。
顎関節の適合性や歯の噛み合わせが悪い状態で使い続ける事は、
筋のアンバランスを生じさせたり、関節に対する過度な負担により、
関節の変性へと繋がります。
このような問題が成長期から始まり、問題が長期に渡ると、
歯並びや噛み合わせ自体に不整合を起こさせてしまう事も有ります。
やはり、そこに至る前の早めの対処が必要でしょう。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|