五回目の富士登山
平成14年7月25日から29日にかけて5回目の富士登山に出かけました。1998年に 富士登山ツアーに家内と2人で参加しました。頂上でご来光を迎える予定でしたが体調が 悪く8合目で断念しました。リタイアーして満3年が経過し体力的にもきびしくなるので夫婦 でマイペースで登り共に山頂でご来光を迎えようと思い登山を決行する事にしました。
ツアーではどうしても団体のペースとなりマイペースが守れないので2人だけで行く事にしました。1年ほど前から毎日6KMの「歩き」を続けるとともに、近くの大麻山(614M)と讃岐富士(飯ノ山430M)にそれぞれ2回づつ登り体力の維持向上に努めました。交通機関は自分達の行動の自由を確保するためマイカーを利用する事としました。事前に雑誌「ぶるる」のや、インターネットで富士登山の情報を収集し計画を練りました。自宅に居ながらリアルタイムで情報が得られるインターネットのすばらしさを痛感しました。
登山のルートは「須走口」に決めました。過去 「富士宮口」(距離は短いが険しい登山道)と「河口湖口」(ツアーがちらを利用するため混雑する)は登ったことがあります。今回はマイカー利用のため駐車場問題の少なく、距離は1950mから上り始めるため少し長いが比較的緩やかな登山道との事でこちらにきめました。
決行日は週末は人出が多くなり混雑するので金曜日に登山を開始して土曜日の朝頂上でご来光を迎える事としました。登山の装備はほとんど過去の物を流用しました。杖と防寒用のフリースの長袖セータ、ウインドウブレーカーを買い換えました。
高速道路を利用する為ハイウエーカードを事前に購入しました。5万円で5万8千円
分利用できる(16%引き)のはこの時期大きい値引きである。実際に使ったのは約34000円でした。
出発からの帰宅までの経過は次の通りです。
7月25日(木)午後6時頃夕食を済ませ小休止の後 7:30に自宅をマイカーで出発、高松中央から高速道路に
乗り鳴門淡路神戸道路を経由し淡路SAで休憩後、垂水JCから阪神高速を通って神戸市内の様子を見ながら名神高速西宮ICに向いました。7月15日高松道路の板野と鳴門が繋がったのでスムースに通行できました。小牧JCから東名高速に入り、御殿場ICを出て国道138号を経由して「ふじあざみライン」に入いりました。途中は1〜2時間走行毎に休憩を取りながら走行しました。7月26日(金)の午前5時ころ須走口駐車場に到着しました。この駐車場は余り広くなく、すでに80台余りの駐車がありました。9時過ぎまで仮眠し、高所順応と睡眠不足による体力の回復に努めました。軽い朝食(コンビニで買ったおにぎり2個)をすませて9:30より登山を開始しました。登山口には路線バス用の広場や山小屋「菊屋」「東富士山荘」の2軒があります。最近富士山のトイ
レは有料になり1回100円かかりますがきれいです。登山では「水」が必須です。少なくても500CCペットボトル3本は必要です。市中の自販機で150円のお茶が登山口で200円上に行くほど高くなり頂上では600円ほどになります。みやげ物屋の前を通過すると警察の詰め所がありました。しばらく行くと木立の中に「古御嶽神社」の社が現れます。此処で登山の安全を祈願し、社の右側の登山道入口から樹林帯に入り登山の開始です。1時間ほどは樹林帯の中の道を進み途中さわやかなうぐいすの鳴き声が聞えていました。本5合目(2450m)の「林舘」は閉まっていました。(週末とお盆のみの営業とか)地元高校の体操倶楽部の訓練中のグループに出合いました。何も荷物を持っていなかったので途中で引き返すようでした。
6合目(2700m)の「瀬戸舘」に着いたのは出発から3時間ほど経過した12時前でありました。昼食のカレーを食べました。味は今一つでした。7合目(3000m)の「太陽舘」へは1.5時間ほどかかりました。小休止の後本7合目(3250m)の「見晴舘」、8合目(3350m)「江戸屋」でそれぞれ休憩をとり、宿泊する山小屋本8合目(3400m)
の「胸突江戸屋」に着いたのは午後5時頃でした。登山を開始してから7.5時間を要しました。出発を当初の予定より1時間早めたのでその分はやく到着しました。所要時間は計画通りでした。(若い人は5時間以内で到着する模様)登山開始に先立ち高所順応に十分時間を取ったこと、途中の休憩も随時取り余りペースを上げなかったので心配していた高山病にもかかりませんでした。
5:30ころ早めの夕食(カレー)をとり明朝早いので就寝しましたが、雑魚寝であり、折悪しく隣の男性の鼾でほとんど寝られませんでした。耳栓があればよかったです。7月27日午前2時前に起き、荷物を1個小屋に預けて少なくして4:30のご来光に間に合うよう登山を開始しました。此処からは妻が異常に元気で私は荷物をもってもらいました。「胸突江戸屋」は吉田口からの登山者との合流点であり、小屋の前から登山道は人の列の渋滞が続い
ていました。団体ツアーの添乗員の掛け声に励まされながら登山を続け、ご来光に間に合い頂上の鳥居前で迎えることが出来ました。頂上の「浅間大社奥宮」の境内は人人でごった返していました。神社に参拝し、お札を頂き休憩の後「お鉢廻り」に東回りで出発しました。1周する予定でしたが疲労が十分取れていなかったので1/4周で取りやめました。7時頃から下山を開始しました。本8合目の「胸突江戸屋」で預けていた荷物を受け取り下山を続けました。8合目の「江戸屋」までは吉田口に下山する人と同じですが此処からは須走方面の下山道に沿って「砂走り」を『砂払5合目(2350m)の「吉野屋」に向けて1000mを一気に駆け下りました』と言いたいのですが火山砂が堆積した急斜面で思ったほどスムースには行きませんでした。妻は特に苦労したようです。12時ごろ「吉野屋」に到着、小休止の後最後の樹林帯を40分ほどかけて下山し、登山道入口の「古御岳神社」に到着しました。駐車場に着てみると車がいっぱいでふじあざみラインの登り車線は路肩駐車が延々と続いていました。まさに富士登山のシーズン到来の感がありました。「御殿場市温泉会館」で富士の埃を流しました。浴槽の窓があたかも富士山を描いた額のようにみえる素晴らし眺めの温泉でした。
天気に恵まれてすばらしい富士登山が出来ました。せっかく此処まで来たのだからと伊豆をドライブすべく熱海でもう1泊するため箱根スカイライン、芦ノ湖スカイライン、十国峠を通る箱根熱海線を経由して熱海温泉の保養所「松楽荘」に着きました。翌28日は伊東市の「シャボテン公園」を見物した後、「修善寺」に参拝しました。驚いた事に手洗いの水が温泉でした。流石湯の町のお寺と思いました。次に伊豆長岡「かつらぎ山パノラマパーク」に富士山を南から眺めようと上りましたが曇っていて見えませんでした。富士山に降った雨水や雪解け水が湧水となり1日に100万トンも流れ出す「柿田川湧水群」を見物し、東名高速沼津ICより午後4時に帰途に着きま
した。翌29日午前2時前に無事高松の自宅に帰りました。走行距離は約1400Kmでした。富士登山はあくまでマイペースで時間に余裕をもつこと。荷物は出来るだけ軽く(雨具、防寒具は必須)。あればよいなあと思うものは持たないようにすること。ご来光を頂上で迎えるには頂上で泊るようなスケジュールがよい。苦労して上り切った跡の清々しさはお金ではありません。どんな山でも同じかもしれませんが・・・・。
こんな想いでいっぱいです。
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須走り口5合目 |
登山道入り口 |
登山道入り口 |
6合目樹林帯の終り |
途中から山頂を望む |
御来光を待つ |
御来光直前 |
御来光 |
浅間大社奥宮参拝 |
浅間大社奥宮参拝 |
日の出後の山頂 |
お鉢廻り |
お鉢廻り |
下山前の山頂 |
下山前の山頂 |
熱海の保養所 |
修禅寺参拝 |
サボテン公園 |
かつらぎパノラマパーク |
柿田川湧水群 |
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