心のふるさとを求めて
真宗大谷派(東本願寺)正 覚 寺
こどものいる風景 第二十四号(2005年10月) |
法事の後の食事の席などで、時々話題になることに、「こどもの頃よくお寺に行った」ということがあります。
私より上の年代の方に多いのですが、おじいちゃんやおばあちゃんにつれられてお寺にお話を聞きに行ったとか、お寺の境内でみんなで遊んだとかいうことがよく話されます。
私が育った石川県輪島市のお寺でも、境内では毎日のように十数人のこどもたちが遊んでいたし、また本堂に卓球台が置いてあったので、同級生がよく遊びに来ていました。
また、「花まつり」もありました。白い象をたくさんのこどもが引いて町をまわり、お寺でお釈迦様に甘茶をかける行事ですが、お菓子をもらえることもあり楽しい一日でした。
最近は地方に行っても、なかなかそういう風景に出会うことは少ないのですが、滋賀県長浜の満立寺さんでは、そろばん塾をなさっており、私たちがおじゃましたときも、本堂から元気のよい声が聞こえてきました。
行事を継続して運営していくことは、なかなか力の必要なことなのですが、うらやましいことでもありました。
何らかの形でお寺に足を運んでくださる人がいるということが大切なことだと思いますし、こどもの頃からお寺を身近なものと感じていなければ、お寺は近づきがたくて縁遠いものになってしまいそうです。
正覚寺でも、今年から四月に「花まつり」をやろうということになりました。しかし、今回は平日に行ったこともあり、こどもの参加は期待できませんでした。
ぜひ次回からは、親子で参加できるような、楽しい行事にしていきたいと考えています。
花まつりから |
少子・高齢化がいわれる現在、正覚寺のある犬山町でも児童数が減少し、小学校が統合されることになってしまいました。そして、学校の名前も変わってしまうそうです。近所にある小学校では、この機会に自分たちの住んでいる町のことをもう一度調べてみようということになったそうです。
正覚寺にもお二人のお友だちがみえたのですが、開教所を開設して十年になろうとするときに、お寺として知られていたということはうれしいことでもありました。
掲示板を見て、ときどき大きい声をだして読んでいく子がいたりはしたのですが、まさかこんな形で訪問者があるとは思ってもいないことでした。
お話を聞いてみると、インターネットで正覚寺のホームページも見てきたというので、またびっくりしてしまいました。
ちょうどお寺を始めた頃に生まれたお子さんたちだったので、「みんなが大きくなるのと同じように、お寺も大きくなれるといいね。」とお話したのですが、二十年後、三十年後にお寺に足を運んでもらえるようにしなければと、気持ちを新たにしたところです。
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