Standard & Logic


ABO FAN


09.gif (441 バイト)ABO FANの判断基準と論理構成

 今までは、わざとあいまいにしておいたのですが、かなり誤解が多いようなので、その一部について明らかにしておきます。

 #意外なことに、判断基準を明記したらアクセスがグンと増えました。不思議ですねぇ…。はて?
 #そこで、気をよくしたので、ついでに論理構成についてもはっきりさせておきます(笑)。

09.gif (441 バイト)能見さん

 本文中に、「能見さん」という表現がいっぱいあります。この場合、特に断らないかぎり能見正比古・俊賢さんの2人を指します。
 能見さんには、本当にお世話になっています。どうもありがとうございます。 -- H10.6.13

09.gif (441 バイト)読んだ資料

 データライブラリに掲載している単行本・雑誌・論文等の資料については、(外国語のものも)一部の例外を除いてすべて原典を読んでいます([血液型と性格]の原点対決!?のページにある資料についてもそうです)。また、ホームページについては、リンク集にあるものは(外国語のものを除いて)全部チェックしています(さすがに、毎日はやってませんが…)。

 印刷物については、著作権法に触れない範囲で引用をしているつもりですが、細かいところはちょっと怪しいかもしれません。(^^;;
 ホームページについては、引用基準がはっきりしないのと、今後も内容が変わる可能性があるので、(一部の例外を除き)原則として引用はしていません。一部のホームページの作者には、引用や転載を拒否されたという経緯もありますので…。残念!

 私が直接見聞きしていない出来事の(二次)資料については、なるべく別の(二次)資料にも当たってウラを取るようにしています。ウラを取っていない場合については、その旨を明記しているはずですが、これだけホームページが増殖してしまったので、完全なチェックはしていません。ですから、一部怪しいものもあります。(^^;; ま、個人のホームページですから、笑って許してください。

 否定論者の一部の方なのですが、直接見聞きしていない(二次)資料については、チェックが甘い場合があるようです。こういう場合、ウラを取る方法はいくつかあるのですが、チェックすると大体ガッカリします。更に、このウラを取っていない情報が、間違いをチェックされずにまた引用されることも多いのです。例えば、代表例として次のようなものがあります。詳しくはここをクリックしてください。
  • 血液型と性格は日本でしか研究されていない
  • 『ネイチャー』の論争では原著者は反論できなかった
  • AB型だけの開発チーム
  • 血液型は差別という新聞記事
  • 日本軍にO型だけの戦闘部隊?
  • 脳に血液型物質はない(これは、ここをクリック

 ですから、二次情報はなるべく信用しないことにしています。自戒の念を込めて!

09.gif (441 バイト)ABO式血液型の専門家の意見は?

 ABO式血液型の情報については、複数の専門家に(電子メールなどで)確認しています。いずれの方も、現在のところ性格と関係があるという明確な証拠はないが、性格に何らかの影響を与える可能性は否定できないという返事をいただいています。ですから、現状では、性格と全く関係ないと断定することは不可能といった方がいいでしょう。

[注:実は血液型と性格は関係があるという医学的根拠があるようです→詳しくはこちら -- H14.1.3]

09.gif (441 バイト)論理構成

 アクセスが増えたので、論理構成についても簡単に書いておくことにします(笑)。これでアクセスが増えるといいのですが…。

 このホームページをオープンした最大の理由は、否定論者の論文やホームページの内容があまりにもいいかげんものが多いので、ちょっとムッとしたということだったりします(もちろん、ちゃんとしたものも多いのですが)。どっかに反論のホームページがないかなぁといろいろと探したのですが、残念ながら当時は1つも見つかりませんでした。そこで、勇気を出して?自分で作ってみたのこのABO FANです。だから、反論のところがやたら多かったりします(苦笑)。

 そういうわけで、まず否定論者の論理構成とデータをできる限り収集し、論理的・データ的に反論していることになっています(少々怪しいところもありますが…)。一部の文章はかなり感情的だったりしますが、悪しからずご容赦ください。決して個人非難をしているわけではありませんから。では、本題へ移ります。

 今まで、否定論者は、「信頼できるアンケートのデータで安定した結果が得られない」から「血液型と性格の関係はない」と主張してきました(文献や電子メールでの議論で確認しています)。なぜなら、「関係がある」というデータは全部、

1.ランダムサンプリング(無作為抽出)が行われていないので、データの信頼性がない
2.血液型で差が出ても、アンケートによって傾向が違うのでデータの再現性がない
3.血液型で差が出ても、必ずしもその血液型の特徴と一致しない

 つまり、「関係がある」といえる条件として、「完全なランダムサンプリング」「複数回安定したデータ」「多くのサンプル」が必要だというわけです。能見さんのデータはこれらの条件を満たしていないからダメということですね。確かに納得できる部分もあるのですが…。

 念のために引用しておきましょう。『現代のエスプリ〜血液型と性格』の中で、否定論者の長谷川さんはこういう意見を述べています(128ページ 『目分量統計の心理と血液型人間「学」』 長谷川芳典)。

 ここで強調しておくが、 血液型人間「学」がある種の普遍性を主張する「理論」であるのに対して、「血液型と性格は関係がない」というのは理論ではない。研究の出発点となる作業仮説にすぎないのである。 理論は一つの反例によって崩すことができるが、作業仮説に反例を示したってしょうがない。
 「血液型と性格は関係がない」という作業仮説のもとに地道にデータを集め、ある性格的特徴について明らかに血液型との関係を示すようなデータが安定的に得られた時に初めてこの仮説を棄却するのである。これこそが、雑多な変動現象の中から帰納的に規則性を見い出そうとするときにとるべき科学的態度である。

 これには困りました。これでは私の反論に能見さんのデータは使えませんね。しかし、逆にこの条件を満たせば「関係ある」ということになるので、なんとかして見つけなければいけません。しかし、意外なことに割と簡単に見つけることができました。元は心理学者のデータ(どうもありがとうございます>著者の方)ですから、信頼性は問題ありません。それは…

 実は、否定論者と能見さんのデータは再現性があるので、能見さんのデータが使えないということはないのです。しかし、そういう理由で私からの反論にはワザと使っていません。もっとも、これは分析の結果わかったことです。

 いずれもJNN Data Bankのデータですが、松井さんの論文は1万人以上、坂元さんの論文は3万人以上のデータで見事にこの3つの条件を満たしています。また、YG性格検査のデータ等と比較してもかなりの再現性があります。その分析については…

 しかし、これらは、どれも否定論者の中では非常に有名なもので、いろいろな人に引用されていたのです。う〜ん、不思議ですねぇ。なぜ同じ論文から全く逆の結論が出るのでしょうか?

 実は、これでも問題があって、たとえ「差」があっても、その差は「血液型ステレオタイプ」(=血液型によって性格に差があるという「信念」)によるもので、実際は差ないのだという主張も存在します。

 これは論理的には矛盾しています。なぜなら、この考えが正しいとすると、「信頼できるアンケートのデータで安定した結果が得られた」ことになります(もっとも、それにしても、「血液型による性格の違いは存在しない」ことになりますが…)。逆に、今までの考え方が正しいとすると、「信頼できるアンケートのデータで安定した結果が得られない」のですから、「信頼できるアンケートのデータで安定した結果が得られた」このデータは明らかに間違いです。:-p
 はたして、どちらが正しいのでしょうか? 非常に不思議だったので、何人かの否定論者に質問してみたのですが、残念ながら一部を除いて確定的な答えは返ってきませんでした。

 しかし、これまた意外なことに、うまい論文を見つけることができました。それは、血液型による性格の差について知っていようがいまいが(=「血液型ステレオタイプ」があろうがなかろうが)、その回答者の回答には影響しないというものです(英語でも「ステレオタイプ」について同じような内容の論文があるようですが、まだチェックはしていません)。

 これで、否定論者の論理にはだいたい反論ができたことになります。また、「脳に血液型物質はない」という生理学的な主張に対する反論も見つけることができました。

 不思議なことに、これらについては、否定論者の何人かに電子メールで質問したのですが、一部の例外を除いてほとんど返事が返ってきていません(もちろん、大変親切に返事をいただいた方もいます)。確かに私のホームページのような「個人の趣味」とつきあっている時間は少ないのでしょう…。ですから、返事をいただいた方には大いに感謝しています。m(._.)m

 もっとも、私もまだ完全に「関係がある」といえるとは思っていません。多くの人が研究して、肯定・否定の両方からの議論を深めることが大切でしょう。 -- H10.6.23

 一部にですが、科学的に関係が証明されない限り、血液型と性格は関係ないと主張する人がいます。確かにそのとおりなのですが…ちょっと待ってください。
 ほとんどの否定論者(の心理学者)は、統計的手法(≒性格テスト)を使って「血液型と性格は関係ない」という証明をしています。もし、「統計的に証明できたとしても、血液型と性格は関係があるとはいえない」なら、わざわざそんな面倒なことをしなくともいいはずです。つまり、ほとんどの否定論者(の心理学者)は、統計的に証明された→血液型と性格は関係がある、と思っていることになります。これは、私が文献やメールで確認しているので間違いないでしょう、たぶん。
 ですから、統計的手法は無効だと思っている人は、そういう否定論者と対立することになります(当然のことながら、心理学の性格テストは無意味と主張することと同じになります)。その点についてどう考えているのかは、普通は書いてないので、なんとも判断できませんが…。
 なお、認知心理学者(否定論者)の菊池さんは、次のように述べています。 -- H12.1.9 update
  • 菊池聡さん 不可思議現象心理学9 血液型信仰のナゾ−後編 月刊『百科』 平凡社 平成10年3月号 28〜29ページ

 ただ、最近は血液型性格判断を撲滅しようという意識ばかりが先走って、適切でない批判をする人も散見される。…
 血液型が性格に影響を与えるメカニズムが明らかでないことを批判点として挙げる人もいる。説明原理の不在は科学理論として決して望ましいものではないが、現実に承認されている他の科学理論にも詳しいメカニズムが不明なものはある。メカニズムを解明しようとしない血液型学の提唱者を批判することはできても、理論自体をこの点だけから批判するのはフェアではない。

09.gif (441 バイト)否定論者の論理

 参考までに、多くの否定論者のページは、

1.統計(≒心理学の性格テスト)を使うことは「無意味」だ
2.統計的に「差はある」。しかし、それは「信念」によるもので本当は性格との関係はない
3.統計的に「差はない」。だから、血液型と性格の関係はない

 のいずれかの主張をしています。この中で、圧倒的に多いのは3.です。もっとも、1.-3を同時に主張しているケースもあって困るのですが…。 -- H12.1.9

19.gif (267 バイト)メールでの議論について

 上にもちょっと書きましたが、一部のホームページの作者の方とは、多いにメールで議論をさせていただきました。お忙しい中、いろいろとお付き合いいただきまして、どうもありがとうございました。この場を借りて感謝いたします。m(._.)m -- H10.6.23

「血液型と性格は関係がない」と思っている方へ!

 そういう方もこのホームページを読んでもらっているようで大変うれしいのですが、中にはかなり誤解をしている方もいるようです。私がやりたいのは、今までに明らかになっているデータを相互に矛盾なく説明できる仮説を皆さんに評価してもらうことです。それは、このページに書いたように、ほぼ満足できるものができたと考えています。つまり、

  • ABO式血液型と性格の関係は確かにある
  • 回答率の差は10〜20%であまり大きくはない

 さらに、データの再現性がはっきりしました。だから、

  • 人間関係をよくするにはかなり効果がある
  • しかし、この程度の差で血液型別の性格を「決めつける」ことはできない

 ということです。これで誤解が少しは解けるといいのですが…。できれば次のページもご覧ください!

19.gif (267 バイト)おまけ

 明るく楽しくという趣旨に反するので、特定の個人や団体を名指しして批判するといったことは極力していません。ご了承ください。
 私が不勉強のため、間違い等も多数あるかと思います。ここが間違っているよ、あそこが違うよと感じた方は、ご意見・ご質問を私へお寄せください。もちろん、反論も大歓迎です。血液型と性格に関する議論を深めるため、時間が許す限りなるべくお答えしたいと考えています。 -- H10.6.23

 最近は、「血液型と性格は統計的に関係がない」という主張は事実上存在しなくなってしまったようです。(^^;; 最近出版されたどの心理学の本を読んでも、「血液型と性格は統計的に関係がない」とは書いてありません。ウソのような本当の話です。つまり、心理学者の従来の主張は間違っていた(?)としか私には判断しようがないのですが…。→否定論者の自己矛盾!?

 もちろん、例外的に「血液型と性格は統計的に関係がない」と書いてある場合もあります。ところが、誰がどの文献でどんな根拠によってということは(意図的に?)ほとんど書いてありません。特に、根拠のところは非常に曖昧なものがほとんどのようです。うがった見方をするなら、根拠をはっきりさせてしまうと簡単に反論されてしまう(?)からとも解釈できます。なにしろ、根拠が曖昧では反論しようがありませんからね…。

 まぁ、冗談はともかく、キチンとした議論のためにはキチンとした根拠が必要だと思うのですが…。 -- H12.7.14


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最終更新日:平成12年1月9日