なんでこんな簡単なことに今まで誰も気が付かなかったのか…。実は、[従来の -- H12.7.14]否定論者のほとんどは、自分自身の矛盾に気が付いていなかったのです。ウソのような本当の話です。そんなのは信じられない、と思う人も多いことでしょう。私自身もそうだったのですから…。 -- H11.6.22
最近わかったのは、大部分の心理学者は、統計学も論理学もよくわからないということです。これは誹謗中傷でも冗談でもウソでもなく、事実を書いているだけです。だから血液型と性格の関係について、統計的にも論理的にも判断のしようがないわけです(失礼!)。詳しくは下のページをどうぞ!
#最初は私自身も半信半疑だったのですが、どうやら間違いないようです。これでHPオープン以来の疑問が氷解しました。v(^^)
否定論者の心理学者である渡辺芳之さんは、『現代のエスプリ〜血液型と性格』で次のように書いています(188ページ 『性格心理学は血液型性格関連説を否定できるか〜性格心理学から見た血液型と性格の関係への疑義』)。
これまで何人かの心理学者が、 血液型と性格との関連を実証的方法で反証し、血液型性格関連説を否定しようとしてきた。ここで注目されるのは、彼らが血液型性格関連説を「科学的方法によって反証可能な理論」、すなわち科学的理論とみなしていることである。この点でそれを「非科学的な迷信」とみなして無視した従来の心理学者とは異なる。
しかし、論文を一読すればわかるように、彼らの多くは「血液型性格関連説は間違っている」というアプリオリな立場を持っており、それを実証するために研究を行なっていることもまた確かである。
となると、(私や心理学者も含めて)普通の人はブランド志向ですから、議論の内容より誰が言っているかで判断することになります。これは別に血液型に限りません。
この文章を読んでいるあなたは、決してそんなことはない!と私は堅く信じています。 -- H11.8.22
まず、否定論者の主張を要約しておきましょう。ここでは、正確を期すため文献から引用しておきます。『現代のエスプリ〜血液型と性格』の中で、否定論者の長谷川さんはこういう意見を述べています(128ページ 『目分量統計の心理と血液型人間「学」』 長谷川芳典)。
「血液型と性格は関係がない」という作業仮説のもとに地道にデータを集め、ある性格的特徴について明らかに血液型との関係を示すようなデータが安定的に得られた時に初めてこの仮説を棄却するのである。これこそが、雑多な変動現象の中から帰納的に規則性を見い出そうとするときにとるべき科学的態度である。
言うまでもなく、これが代表的な主張です。しかし、実際にはある性格的特徴について明らかに血液型との関係を示すようなデータはない、という結論が必ず得られているはず…です。もしも差があれば、それは血液型と性格に関係があるということになる、そういう論理構成になっています。
しかし、それにも関わらず、「血液型と性格」に関係があると思う人(=肯定論者)は存在するのです。例えば私です(笑)。そういう人は、「○型の性格は××である」という「信念」(私は「信念」ではなく「事実」だと思っていますが…)や「ステレオタイプ」を持っているはずです。→データはこちら
論理構成そのものは正しく要約しているはずですから、あなたが肯定・否定のどちらでも異論はないでしょう。
しかし、この論理は矛盾しているのです!
もし、あなたが否定論者なら、私のこの主張は絶対否定するに違いありません。いや、安定しているデータは絶対ないのだと。ところが…。 -- H11.6.22
参考までに、多くの否定論者のページは、
のいずれかの主張をしています。この中で、[従来 --
H12.7.14]圧倒的に多いのは3.です。もっとも、1.-3を同時に主張しているケースもあって困るのですが…。(*_*) |
では、早速計算してみましょう。○型と○型以外で計算することにします。ところで、血液型による回答率の差は、最大で20%程度です。計算を簡単にするため、「あなたは××ですか?」については20%の差が出ると仮定します。すると、仮に○型の否定論者や○型以外の人を40%の肯定率とすると、○型の肯定論者はそれより20%高い60%になるはずです。結局、下の表のようになります。
「××ですか?」の回答率(%)
××ですか?
○型の
肯定論者○型の
否定論者○型以外 はい 60
40
40
いいえ 40
60
60
では、○型と○型以外の回答率はどうなるでしょうか? ここでは、計算を簡単にするために、肯定論者と否定論者は同数であるとします。○型以外は40%ですが、○型については60%と40%の平均である50%になるはずです(下の表)。
「××ですか?」の回答率(%)
××ですか?
○型の平均
○型以外 はい 50
40
いいえ 50
60
つまり、○型と○型以外に10%の差が出ることになります。つまり、「信念」や「ステレオタイプ」があれば必ず回答率に差が出ることになります。数字や割合を変えたとしても、基本的に差が出ることには違いありません。あれれ…
これは最初の仮定と矛盾します!
では、どこがおかしいのでしょうか?
「信念」や「ステレオタイプ」があれば必ず回答率に差が出ることになるのですから、最初の仮定がおかしいのです。なぜなら、「『血液型と性格は関係がない』という作業仮説のもとに地道にデータを集め」ると、必ず「ある性格的特徴について明らかに血液型との関係を示すようなデータが安定的に得られ」るのですから…。
つまり、否定論者の論理は矛盾しているのです!
これにはピックリ。(@_@) なんでこんな簡単なことに今まで誰も気が付かなかったのでしょうか…。 -- H11.6.22
なお、具体的なデータに興味がある人は、ぜひこのページの最後まで読んでみてくださいね。(^^)
【追記】否定論者の例
この論理(?)の例として、渋谷昌三さんの『手にとるように心理学がわかる本』(かんき出版)の132〜133ページから一部引用しておきます。
この本には参考文献として、菊池聡さん他編著『不思議現象 なぜ信じるのか』(北大路書房)が挙げられています。 ちょっと疑問なのは、「医学者や生理学者の間でも、A型やB型の血液型の成分の違いが人間の精神機能に影響を与えるとは理論的に考えにくいという見解が主流となっているようです」とのことですが、参考文献にはそういう記述があるらしいものはないようです(菊池聡さんは医学者や生理学者ではないので除きます)。根拠が何なのか、ちょっと気になるところです。(?_?) なお、この本は心理学の入門書としては適切であると思われることを付記しておきます。 -- H11.8.8 【追記2】 驚いたことに、この後に出版された渋谷さんの本では、私が指摘した部分が削除されてしまいました! 追記に引用した本は、平成11年5月に出版されています。ところが、ほぼ1年後の平成12年3月に出版された渋谷昌三さん監修による『よくわかる心理学』(東西社)の224ページでは、
まさか、『ABOFAN』を読んだからとも思えませんが、偶然の一致にしてはよくできすぎています。また、「血液型性格判断」が「血液型性格分類」という表現になり、『手にとるように心理学がわかる本』では独立した項目で2ページだったのが1ページ以下に縮小されて、同時に独立した項目から外されてしまいました。『よくわかる心理学』の方がページ数が多いのですから、スペースの都合でないことは確かのようです。何か特別の理由があったのでしょうか? はて? 実は、他の本でも似たりよったりの状況です。最近になって、「統計的に関係ある」という論文が発表されたとも聞いていませんし、非常に不思議な現象と言うしかありません。 例えば、
実は、6年前の旧版では、この何十倍もの量で血液型と性格の関係に否定的な意見が掲載されています。となると、6年間の間に「何か」があったとしか考えられないのですが…。はて? 別の例も書いておきます(『現代のエスプリ』 No.384 偏見とステレオタイプの心理学 至文堂 H11.7)
全く同様の傾向であることがわかります。 -- H12.6.6 その後の『心理学がわかる』では、血液型の記述が全くなくなってしまいました。 -- H16.3.14
【追記3】 参考までに、てんしんちゃんの心理学紹介という某大学のHPも紹介しておきます。
これは論理的に間違っています。「血液型と性格に関連がある」という結果が得られなくとも「血液型と性格は関係ない」とは言えません。こう書いた人は論理学がわかっているけど否定したいから、筆が滑ってつい書きすぎたのに違いありません。(^^;;
これは明らかに間違いです!
もう何と言っていいのかわかりません。つまり、(最近は)血液型と性格は関係あるということになります。少なくとも性格テストでは…。直前に「多くの学者が色々な性格テストを使って調べてみても、血液型によって性格テストの結果に差が出たと言うことはほとんどありません」と書いてあるのに…。 1年以上変更されていないのは実に不思議です。 ついでに紹介しておくと、別な某大学のTsujimoto LabというHPにも「性格検査との関連が見られない」という記述があります(*_*)。 -- H13.7.15 |
そこで、具体的なデータで検証してみることにします。ここでは、日本人では一番多いA型のデータで行きましょう。題して、「本当にA型は神経質か?」です(笑)。
では、スタート!
まずは、佐藤達哉さんの論文、「プラットタイプ・ハラスメント」からです(『現代のエスプリ〜血液型と性格』 No.324 至文堂 H6 なお、元のデータは上瀬由美子さんのもの)。他人から見たA型のイメージとしては、「几帳面」「神経質」「真面目」が多いことがわかります。
表1 各血液型のイメージ(N=197) →A型の回答が多いものだけを抜粋
回答\血液型
A O B AB 合計 几帳面
111 0 0 0 111 神経質 77 1 1 3 80 真面目 54 0 0 3 57
他者評定のお次は、当然ながら性格テストです。
大村政男さんの論文の『VII
血液型と矢田部ギルフォード性格検査(YG検査)』からの抜粋です。YG検査では、ズバリ神経質という特性がありますので、ここだけ集中的に攻めることしますv(^^)。
なお、被験者は、日本大学文理学部の学生です。
この研究の被験者 単位:人
性別
O型者 A型者 B型者 AB型者 全体 男子 35 53 23 11 122 女子 32 41 28 8 109
YG検査の12尺度のkey answerに対する血液型者別肯定回答数(%) →最高値が赤 →最低値が青
N(神経質) O
A
B
AB
男子
45.7
53.6
39.1
50.9
女子 43.1
50.2
35.0
45.0
合計 44.1
52.0
37.2
48.1
では、松井豊さんの論文(論文1)ではどうでしょうか。神経質のデータだけ抜き出しておきます。
表4 血液型別の性格尺度得点の平均 注1) →最高値が赤 →最低値が青
尺度名
O(182) A(225) B(138) AB(68) 平均値の差
の検定 注2)神経質
5.47 5.69 5.65 5.66 F=<1
注1)各尺度得点は1点から11点まで分布し、得点が大きいほどその性質が強いことを表している。
また、長谷川芳典さんのデータではどうでしょうか(血液型と性格―公開講座受講生が収集したデータに基づく俗説の検討 長崎大学医療技術短期大学部紀要 第1巻 82ページ S63)。ここでも、神経質のところだけを引用します。
#合計については掲載されていないのですが、私がサービスして計算しておきました(^^)。
Table 3 YG性格検査の因子得点平均値 →最高値が赤 →最低値が青
O
A
B
AB
男性(45名)
6.0
8.6
7.3
6.7
女性(84名) 7.9
7.6
4.9
8.4
合計 7.3
7.9
5.8
7.4
実は、このデータは男女で傾向が違うので、私にはちょっと都合が悪いのです。(^^;; しかし、私の手持ちのYG性格検査のデータはこの3種類ですので、あえて正直に書いておきました(エヘン)。
もっとも、このデータはサンプル数が少ないので、男女別より合計の方が確からしいということは言えますが…。また、この程度の差なら誤差の範囲内という解釈も可能です。なにしろ、「異常値」を示したAB型女性は5人と一番少なかったのですから…(ちなみに、AB型男性はこれより多くて7人)。 |
最近また一つデータが増えたので参考までに書いておきます。
-- H13.7.15
YG性格検査4−辻本論文最近入手した、辻本さんのデータではどうでしょうか(1996年度大阪市立大学総合教育科目「性格心理学入門」受講生を対象に実施)。ここでも、神経質のところだけを引用します。 -- H13.7.15
|
YG性格検査ではありませんが、医師である志賀貢さんは、その著書『科学的血液型「相性」診断』(光文社 H8.3)の中で、銀行員約7,000人のデータを分析しています(18〜19ページ)。この銀行の人事部長は、血液型が好きだったのでしょうか? はて?
某銀行の男女1万1451人にアンケートを求め、回答のあった7千人余りを集計…質問した32の項目に対して、好きなだけ○印をつけてもらった結果をまとめたものである。それぞれの数字は、血液型別、体型別で○印を付けた人が何パーセントいたかを示している。
実際のデータは20ページに書かれています。ここでは、血液型の神経質の数字だけ抜粋しておきます。
血液型別・体型別 性格特徴(1) →最高値が赤 →最低値が青
O
A
B
AB
神経質
28.2
36.8
30.2
33.1
つまり、A型は自己評定でも神経質ということになります。
統計の専門家である菅民郎さんは、その著書『多変量解析の実践』下巻(現代数学社 H5.12)の中で、 『占いを科学する』〜星座・血液型と職業・性格の関係を探る〜と題して、第72回ビジネスショウの来場者約3,900人のデータを分析しています(196〜21 6ページ)。
実際のデータは204ページに書かれています。ここでは、血液型の神経質の数字だけ抜粋しておきます。
血液型と性格の関係(%) →最高値が赤 →最低値が青
O
A
B
AB
神経質
17
24
15
17
つまり、A型は他者評定でも神経質ということになります。
おまけとして、大村さんのデータを松井豊さんの論文の論文2と比較してみましょう。同じ条件にするためには、男女の合計で比較すればいいでしょう。結果は…
→最高値が赤 →最低値が青 太字→逆転項目(値を負にして計算)
N(神経質)
項目 O
A
B
AB
N(神経質)
44.1
52.0 37.2 48.1
9. 人に言われたことを長く気にかけない 26.2 23.6 26.1 25.9
もはや、わざわざ解説するまでもないでしょう! 他者評定(佐藤論文)、自己評定(志賀貢さんのデータ)、3種類のYG性格検査の結果のいずれもが一致しています!
あまりにも都合のいい結果なので、ひょっとしてデータの信頼性を疑う人もいるかもしれませんね。しつこいようですが、これらのデータは恣意的に選んだものではありません! 私の手持ちのデータで「神経質」に関係するもの全部です。
#正直、ここまで一致するとはうれしい誤算でした。わ〜い! v(^^)
これで、心理学者たちの結論は完全に覆されたと言っていいでしょう。また、心理学会ではデータ横断的な分析も行われていないようです。もはや、私にはなんと言っていいのか分かりません。(*_*)
【H16.9.23追記】 もう一つの再現性があるデータが加わりました。 あなたの行動や思考と対人関係に関するアンケート提供元とデータ、そしてプレス発表の説明文は次のとおりです。 提 供:DIMSDRIVE
「アンケートの設問終了後に血液型を尋ねた」というのがミソですかね。とにかく、このアンケートは使いでがあります。相性までデータがあるんですから…。とにかくすばらしいですね! A型の傾向は?この、「あなたの行動や思考と対人関係に関するアンケート」では、プレス発表の説明文では次のようになっています。
確かに、A型は自己評定で「神経質」のようです。そこで、表にしてみました。
やはり、A型が一番「神経質」のようですね。 #なお、5番目は「和菓子・洋菓子など甘いものはよく食べる」なので省略しています(笑)。 |
最後に、能見さんによる解説で締めます。ここでは、『新・血液型人間学』から引用しておきます(101〜102ページ 傍点は下線に変更)。
“神経質”は困った言葉
神経質という言葉は、古代ギリシャの時代から使い古されてきた言葉である。これこそ絶対、性格用語の本命のように思われている。しかし、改めて吟味して見ると、これまた性格を示す言葉としては、使いものにならないことがわかる。
つまり、ある状況の下には神経質だとか、ある方面には神経質であるとか、ないとかは言うことができる。だが、全方向に神経質な人は、まず、絶対といっていいほどいない。ある人は着るものに神経質で、別の人は食事に神経質だろう。その違いが、性格を語るのに重要なのである。
最近聞いたO型のある高級官僚氏は、趣味の音楽鑑賞はうるさく、神経質なくらいと言われていた。その同じ人が、湯たんぽのお湯を平気で煮炊きに使うという。神経質なんてそんなものである。もし病的な神経質で周囲を手こずらせている人がいれば、その人は、周囲の人の感情には、ドンカン、無神経ということになるのだ。
神経質な人の血液型別の方向を、簡単に列記してみよう。お断りするが、これはあくまで神経質と見られる人の傾向である。
O型は身体や健康について神経質。病的な潔癖症や高所恐怖症もある。社会の中での他人の目、好意や悪意にも神経質となる。
A型は周囲の動きや反応、それに対する自分の姿勢に神経質。物事のケジメ、善悪の評価などに潔癖。未来への悲観主義や、仕事などの完全主義傾向も一種の神経質だ。
B型は自分の気分調整に神経質。行動を制約された状態ではイライラ。過ぎたことにクヨクヨ。事実関係の正誤にもうるさい。
AB型は、人間関係で神経質となりがち。対人恐怖症も一部にいる。自分の社会的役割りや仕事面の蝿張り保持に神経過敏。経済生活の基盤がガタつくと、度を失い気味。
以上の例でも判るように、現在、日常で性格を指す言葉として使われているもので厳密には、性格を明示するに足るものは、ほとんどない。大ていは、行動や表現の断片か、せいぜい、前述のタイプに与えられる名称である。正直な性格とかウソツキなどになると、病的な嘘言(きょげん)症を除き、 単に二、三の行動や表現の評価にすぎない。ウソつきは人間共通の性格といったほうが、まだ事実に近い。
なかなか納得できる説明だと思うのですが、どうでしょうか?
念のため、ちょっと解説しておきます。一般的に神経質と言った場合はA型です。しかし、あくまでも平均すればの話で、A型がすべての面で神経質なのではありません。また、血液型による差はせいぜい10〜20%ですから、びっくりするような差ではないのです。他の影響もかなりある、と考えてくださいね。(^^) -- H12.7.14
気をよくしたのでB型に行きます。今度は、「B型がマイペースって本当?」(笑)。
では、スタート!
手始めに、佐藤達哉さんの論文、「プラットタイプ・ハラスメント」からです。確かに、他人からは「マイペース」「わがまま」と思われているようです。
表1 各血液型のイメージ(N=197) →B型の回答が多いものだけを抜粋
回答\血液型
A O B AB 合計 明るい 4 16 38 1 59 マイペース 0 8 33 1 42 個性的 0 2 23 6 31 いい加減 0 0 17 0 17 わがまま 0 2 12 1 15 自己中心的 1 3 11 0 15 楽天的 0 8 10 0 18 面白い 0 2 10 1 13
同様に、大村政男さんの論文の『VII 血液型と矢田部ギルフォード性格検査(YG検査)』からの抜粋です。YG検査では、協調性という尺度があります。
YG検査の12尺度のkey answerに対する血液型者別肯定回答数(%) →最高値が赤 →最低値が青
Co(協調性) O
A
B
AB
男子
35.1
39.4
28.3
37.3
女子 31.3
21.0
17.9
27.5
合計 32.8
30.7
23.4
32.7
松井豊さんの論文(論文1)には、残念ながら協調性のデータがありませんのでパスします。長谷川芳典さんのデータではどうでしょうか。A型と同様に、合計は私が計算してみました。
Table 3 YG性格検査の因子得点平均値 →最高値が赤 →最低値が青
Co(協調性) O
A
B
AB
男性(45名)
6.3
7.6
6.5
7.4
女性(84名) 6.4
5.6
4.1
5.5
合計 6.4
6.2
5.0
6.6
実は、このデータも男女で傾向が違うので、ちょっと都合が悪いのです。(^^;; 合計のところだけ見てくださいね(笑)。
最近また一つデータが増えたので書いておきます。
YG性格検査3−辻本論文最近入手した、辻本さんのデータではどうでしょうか(1996年度大阪市立大学総合教育科目「性格心理学入門」受講生を対象に実施)。ここでも、協調性のところだけを引用します。 -- H13.7.15
|
同様に、志賀貢さんのデータも書いておきます。
血液型別・体型別 性格特徴(1) →最高値が赤 →最低値が青
O
A
B
AB
協調性に乏しい
9.0
9.0
11.2
9.4
協調性のデータはないので、比較的関係ありそうなものをピックアップしておきます。
血液型と性格の関係(%) →最高値が赤 →最低値が青
O
A
B
AB
きぶんや
24
24
31
24
気配りのある 22 23 16 20
おまけとして、邊席席子さんの論文と比較してみましょう。
Table 1 個々の知識問題正答率と調査対象者の血液型との関連
性格特性
全体での正答率
(n=102)本人の血液型
での正答率B型特性 マイペース型で、周囲の影響は受けにくい
.402 .640 n=25
わざわざ解説するまでもないでしょう! ということで、解説は省略します。誤解する人がいるかもしれないので、あえて書いておきます。B型はちょっとぐらいマイペースでも、ざっくばらんで開放的なんです。(^^) -- H12.7.14
A型、B型とくれば、次はO型の番です。本当に「O型はライバル意識が強い?」(笑)。
手始めに、佐藤達哉さんの論文、「プラットタイプ・ハラスメント」からです。不思議なことに、ここにはライバル意識が強いという回答はありません…。あれ?
表1 各血液型のイメージ(N=197) →O型の回答が多いものだけを抜粋
回答\血液型
A O B AB 合計 おおらか 0 90 1 0 91 大ざっぱ 0 25 4 0 29 おっとり 0 16 1 0 17
大村政男さんの論文の『VII 血液型と矢田部ギルフォード性格検査(YG検査)』からの抜粋です。YG検査では、「ライバル意識が強い」に当てはまる支配性という尺度があります。
YG検査の12尺度のkey answerに対する血液型者別肯定回答数(%) →最高値が赤 →最低値が青
A(支配性) O
A
B
AB
男子
34.3
31.7
37.8
36.4
女子 35.6
27.8
28.2
30.0
合計 35.1
29.9
33.3
33.4
では、松井豊さんの論文(論文1)ではどうでしょうか。
表4 血液型別の性格尺度得点の平均 →最高値が赤 →最低値が青
尺度名
O(182) A(225) B(138) AB(68) 支配性 4.72 4.64 4.64 4.60
注1)各尺度得点は1点から11点まで分布し、得点が大きいほどその性質が強いことを表している。
長谷川芳典さんのデータではどうでしょうか。合計は私が計算してみました。
Table 3 YG性格検査の因子得点平均値 →最高値が赤 →最低値が青
A(支配性) O
A
B
AB
男性(45名)
7.5
11.4
12.2
10.6
女性(84名) 10.6
10.0
12.7
8.6
合計 9.6
10.4
12.5
9.8
このデータも大村・松井論文とでは傾向が違うようですね…。困ったぞ。:-<
最近また一つデータが増えたので書いておきます。
YG性格検査4−辻本論文最近入手した、辻本さんのデータではどうでしょうか(1996年度大阪市立大学総合教育科目「性格心理学入門」受講生を対象に実施)。ここでも、支配性のところだけを引用します。 -- H13.7.15
|
同様に、志賀貢さんのデータも書いておきます。
血液型別・体型別 性格特徴(1) →最高値が赤 →最低値が青
O
A
B
AB
負けず嫌い
28.8
26.4
26.3
23.9
おまけとして、松井豊さんの論文の論文2と比較してみましょう。
項目
O A B AB 3. 先頭に立つのが好き
13.6 12.5 11.6 11.9
大村政男さんの論文の『IV 血液型とType A行動』からの引用です。』からの抜粋です。
冠状動脈性心臓病を発病しやすい行動パターンとして、有名なType A行動というものがあります。
Table IV-1 Type A行動に関する14個のアイテム
1. 約束した時刻に決して遅れない。
2. 競争意識が非常に旺盛である。
3. 人が話をしているところに口を出して話を取ってしまう。
4. いつも急いでいる(性急である)。
5. 待つべきときに待てない。
6. 目標達成のためには、あらゆる手段を使う。
7. ―度にいくつもの仕事をし、やっているうちに次の仕事を考える。
8. 行動がいつも敏速である。
9. 厳しいダイナミックな生き方をする。
10. 感情を顔や動作に出しがちである。
11. いろいろなことに興味を持つ。
12. 社会的にもつともつと伸びたいと思う。
13. 話し方がエネルギッシュである。
14. 「仕事のやり手」だということを他人に認めてもらいたいと思う。
被験者は、日本大学文理学部の学生と通信教育部の学生で、Table IV-2には、被験者の血液型別人数が示されています。
Type A行動と血液型との関連 → 一部省略 →最高値が赤 →最低値が青
2. 競争意識が非常に旺盛である。
性別
O型者
183人A型者
227人B型者
153人AB型者
65人男子 56.8
48.0
46.4
44.6
女子
30.8
37.0
34.1
30.0
合計
56.8
48.0
46.4
44.6
どうも統一的な結論が得られないようですね。実は、わざわざこういうデータを出してみました(笑)。「神経質」や「マイペース」なのは、周囲の環境とはあまり関係ないでしょう。しかし、「ライバル意識が強い」かどうかは周囲の環境に大きく左右されます。O型は、相手との力が接近しているときには猛烈にライバル意識を燃やしますが、はっきりとした力の差があるときは割とあっさり降参してしまいます。つまり、自分が競争が必要にある環境にあるかどうかで、かなり回答率が違ってくる可能性があるのです。だから、年齢、性別、社会的立場などで回答率が一定しないのかもしれません。本当はどうなのでしょうか? 私はO型じゃないのでなんとも言えませんが(笑)。
また、YG性格検査に限らず、心理学の性格テストには別の欠点もあります。というのは、質問紙法のほとんどは1つの尺度を計算するのに複数の質問を使っているからです。しかし、同じ尺度の質問でも、血液型によって反対の回答をしている可能性があります。残念ながら、質問が公開されていないのでこれはあくまでも推測ですが、以上のようなデータを見ていると、どうやらそうも言えるようです…。 -- H12.7.14
気を取り直して、O型とAB型について再検証に挑戦します。O型とA型とは集団や組織への帰属意識が一番強く、AB型は一番弱く、B型はその中間というのものです。
能見さんの「新・血液型人間学」からのデータです(P71第18表)。陸上競技の一流選手へのアンケートで国際競技の場合に、「日本のためだ頑張ろう!」という人の比率です。調査時期は不明ですが、昭和50年代でしょう。今だったら、もっと比率は低くなると思いますが…
血液型 人数 比 率 O 58人 13.8% A 73人 13.7% B 51人 9.8% AB 22人 0.0%
ま、予想どおりというか、O≒A>B>ABの順になっています。AB型は日本への帰属意識は非常に低いようですね。
次に、同じく能見さんの「新・血液型人間学」からのデータです(P211第24表)。質問は、「人と一緒にする食事について、おいしく感ずる最高は?」という問いで、「ホ、一人で食べてもウマいものはウマい」と回答した比率です。調査時期は「血液型愛情学」のアンケートの時期とあるので、昭和50年前後でしょう。
血液型 人数 比 率 O 636人 20.1% A 739人 19.6% B 600人 23.2% AB 428人 27.1%
ま、これも予想どおりというか、O≒A<B<ABの順になっています。
次は、「大学生のデータの分析」からのものです(大村政男 「血の商人」の餌食になるなデタラメぶりは立証された 『朝日ジャーナル』 昭和60年3月8日号 89〜92ページ) 。
O型の特徴といえるものがあるのか(%)
項 目
O型
115人A型
216人B型
104人AB型
45人5.仲間内では開放的
82.6 75.5 79.8 68.9
グループへの帰属心が強いという質問ではないのでやや違う傾向(A型がB型より低い)を示しています。しかし、ここでもO型の回答率が一番高く、AB型が一番低くなっています。A型が低いのは、「仲間内」という言葉があるからだと思います。A型は、仲間というよりは抽象的な組織そのものへの帰属心が強いからです。
では、松井豊さんのデータではどうでしょうか?
血液型別にみた血液型予想質問の肯定率(%) →最高値が赤 →最低値が青
項目の内容
O(182) A(225) B(138) AB(68) 最大と
最小の差9. 人には心を開く方である
54.4 49.3 52.9 47.1 7.3 13. 人とのつきあいに距離をおいている 33.5 40.4 41.3 45.6 12.1 18. 人間関係を大事にし、とくに人の信頼を重視する 84.6 84.9 79.7 80.9 5.2
同様に、志賀貢さんのデータも書いておきます(前掲書 21ページ)。
血液型別・体型別 性格特徴(2) →最高値が赤 →最低値が青
O
A
B
AB
友情重視
20.7 17.1 19.5 15.3 人情味が厚い 29.5 27.0
29.7
24.4
わざわざ解説するまでもないでしょう! ということで、これまた解説は省略します。 -- H12.7.14
ある女性から「エゴグラム」の本(CD−ROM付)を見せてもらいました。私の周りには比較的女性が多いので、こういう本は大いに人気があります(笑)。
その中で、血液型に批判的なの文章があり、その理由として「エゴグラム」は36種類に分類できるが、「血液型」はたった4種類しかない、だからダメだという結論なのです。いゃぁ、おかしくてつい吹き出してしまいました(失礼!)。
面白そうなので私もやってみたのですが、残念ながら36種類のパターンのどれにもあてはまりません。AB型のせいでしょうか(笑)。
不思議なことに、クレッチマーの性格類型は3種類であるが、これは全面的に正しいということになっています。
3種類と36種類ならいいが、4種類ならダメという理由をぜひ聞きたいものです(苦笑)。 -- H11.7.31
【参考】ある否定論者の意見菊池聡さん 不可思議現象心理学9 血液型信仰のナゾ−後編 月刊『百科』 平凡社 平成10年3月号 28〜29ページ ただ、最近は血液型性格判断を撲滅しようという意識ばかりが先走って、適切でない批判をする人も散見される。よく聞くのは「多様な人の性格が四つになんか分けられるはずがない」という批判である。しかし「何らかの基準によって四つに分ける発想」自体には本質的に問題はないのである。もちろん境界線上であいまいに分類される欠点はあるが、この発想自体は心理学でも類型論という考え方で受け入れられている。 |