江戸の女・ページ3 |
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江戸の女はどのように髪を結ったのか? |
おおまかに未婚女性は島田髷、既婚者は丸髷、これくらいは知っていたのですが、江馬務著、「日本結髪全史」を見るとその種類の多さに驚きます。
実際、江戸時代に結われた女性の髪型は数百種類にもおよぶのだそうです。結髪各部の名称と、浮世絵などで比較的見かける髪型の図を載せました。
しかし名称は同じでも時代、年齢、職業などによって違いが見られます。
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■各部の名称 |
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女性の髷を構成するのは「髷(まげ)」、「髱(たぼ)」、「鬢(びん)」、そして「前髪」の四つの部分です。
金沢康隆著「江戸結髪史」によると、髷は古くは「わげ」といい髪をわがねるという意味をつめて言ったものだそうです。
同様に髱は後頭の髪がたわめられて癖がついた様を表現したもので、はじめは「たわ」と言ったものが「たぼ」に転訛したものだそうです。
上方では一般に「つと」と言いました。
さらに鬢は顔の濱(ひん)をなす意味で「鬢」の字が使われるということです。
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■潰し島田 |
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江戸後期、島田髷といえば、この髷をさすほど「つぶし島田」の勢力は大きいものでした。
髷の中央を元結で結んだ箇所が凹んでつぶれて見えるのでこの名がつきました。
この図のように透けて見える鬢(びん)を「燈籠鬢」(とうろうびん)といいます。
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■高島田 |
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江戸後期は「つぶし島田」が主流で「高島田」は一般的ではありませんでした。
しかし、武家ではこの髷の品格ある点が好まれて結われていました。
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■丸髷 |
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既婚女性の髪型としてよく知られた髪型。若い女房の髷は大きく、年配になるに応じて小さくなる。
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■割り鹿の子 |
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金沢康隆著「江戸結髪史」には「幕末ごろの髷で、主婦および娘ともに結ったもの。一般的ではなく好事家の髷。」とあります。
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■島田くずし |
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江戸後期の島田くずしは、もっぱら下層の四十以上の女性が結いました。この髷は下級の御殿女中や上級女中の部屋方者も結いましたが、その場合は「しの字」、「しの字上げ」などと呼ばれました。
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■横兵庫 |
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遊女特有の髷、江戸の吉原、京の島原などで流行しました。時代劇などに登場する花魁はほとんどこの髪型です。
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