松岡圭祐さんの『ブラッドタイプ』を読んだ方もいらっしゃるかと思います。
平成18年9月16日のつながるテレビ@ヒューマンでも紹介されたとのことです。
ところで、彼のサイトには、究極の血液型心理検査として、バーナム効果が体験できるページがあります。そのページの説明はこうなっています。
世にいう血液型性格判断が科学的根拠なく信じられている理由のひとつとして考えられる、心理学用語「バーナム効果」の効用を実体験していただくため作られました。
しかし、否定論者の大御所、大村政男さんの主張する「FBI効果」、つまり「バーナム効果」は、血液型が「科学的根拠なく信じられている理由のひとつ」ではありません!
別に私がそう言っているのではなく、否定論者自身が20年前にそう言っているのです!
つまり、否定論者でさえ、松岡さんの主張はウソと認めている(?)ことになります!
万が一にも松岡圭祐さんがそんなことを知らないはずがないし、(まさかとは思いますが!)知っていて書いているなら、私は彼の科学的な素養を疑わざるをえません。
すぐに結論が知りたい方は、ずっと読み飛ばして『「究極の血液型心理検査」のどこがヘンなのか? 』から読んでみてください。 |
ショッキングな題ですが、これからの文章を読んでショックを受けない人がいたら、その人は幸せというものです…。(@_@)
では、スタート!
佐藤達哉さん編集の『性格のための心理学』(現代のエスプリNo.372 H10.7 至文堂)には、こんな衝撃的な事実が書かれています! 「座談会―性格のための心理学」(22ページ)から引用しておきます。
大村[政男さん] …私はある授業の時、紙片に学生本来のフルネームを書いて出して貰った。少し経ってから、「君たちの書いた文字をある筆跡鑑定家に依頼してその文字から性格を判断して貰った」(これはもちろん嘘)といって1人ずつその偽の診断書を手渡した。そうしたところ、おおよそ70パーセントぐらいの学生が「当たっている」と報告してきた。
ということは、大村さんのケースでは、少なくとも70%程度の学生には「バーナム効果」が現れることになります。ところが、続きの文章には…
大村[政男さん] 行き過ぎると自己成就してしまう。偽物を渡されて「当たってる」と思う。ずっと前にYG性格検査をやって、その後、偽の結果を手渡したがだれも文句を言わないで納得してしまった。
私は、この文章を読んで思わず自分の目を疑いました。信じられなくて、何回も読み直してみたのですが、確かに間違いありません。しつこいようですが、上の文章は一字一句違わずに原文どおり引用したものです。疑問がある人は、自分で原典に当たってみてください!
大村さんの言うことが事実だとすると、YG性格検査では100%「バーナム効果」が現れることになります。でも、YG性格検査がインチキだという心理学者はいません。少なくとも私が知る限りは…。 松岡さんも、私が確認するまでもなく同意見でしょう。結局、「バーナム効果」が現れるかどうかと、性格に差があるかどうかは(ほとんど?)関係ないとしか言いようがありません。
単刀直入に言いましょう。この文章が正しいと信じる限り、
松岡さんの主張はウソ!
と判断するしかありません。それも、否定論者の大御所である大村さん本人が言っているのですから、いまだに信じられません。(@_@) 何かの間違いなのでしょうか? いえ、そんなことはないでしょう…たぶん。
別な証拠も引用しておきます。
「FBI効果」[=バーナム効果]について見ていきたい。大村[政男さん]は能見血液型人間学はニセ科学であり、自らの所説を真実らしく見せるために3つのトリックを用いていると言う。すなわち「フリーサイズ効果(Freesize)」「ラベリング効果(Labeling)」
「インプリンティング効果(Imprinting)」の3つである。「FBI効果」の「FBI」というのは、各効果の英語表現のうちの傍点を付けた文字をつないだものである。
各効果の内容は以下のようなものである。
フリーサイズ効果というのは、(能見がある型の特性として提示した気質特性が…筆者)何にでも合ってしまうことをいう。B型の特徴は看板さえ換えれば、ただちにAB型になってしまうのである。 (大村 「『血の商人』 の餌食になるな」、 『朝日ジャーナル』 1985年3月8日号、91頁)
ラベリング効果というのは、ラベル(レッテル)によって内容が規定されてしまうことである。これがO型の特徴だと書いてあれば、内容が何であってもO型だと思い込んでしまう。
インプリンティング効果というのは、最初の接触で強い印象が人の心のなかに刷り込まれることをいう。…このインプリンティング効果が利用されているのである。これがA型の特徴だと書いてあれば、A型の人の心にそれが刷り込まれ、ずっと消去しないで存続する。(同誌90〜91頁。以上、『血液型と性格』中の「FBI効果」についての説明はわかりにくいので、『朝日ジャーナル』中の発言を引用した)
しかし、この問題は実は、大村の依拠する既存の心理学において、すでに議論されていたことであった。引用した大村の発言ではこのことがぼかされているが、白佐俊憲・井口拓自のこの点についての発言を読むと、事態がより明瞭になるであろう。
こうした効果 (FBI効果…筆者) は特に血液型性格判断だけにあてはまるものではないようである。
アイゼンクとナイアス…は著書『占星術−科学か迷信か−』の中で、「人びとが一般的で漠然とした性格記述と自分とを同一視するこの傾向は、「バーナム効果と言われ、多くの研究で示された」と述べている。つまり、血液型性格判断に限らず、ラベルを貼られると、たとえそれがデタラメな記述であったとしても、そこに示された性格が当たっていると思ってしまう傾向が一般にあるということである。『入門』46頁)
大村自身、こうした説の存在は知っていたのである。『血液型と性格』の4年半前に出版された『「血液型」の迷路』では、大村は、大西赤人との対談中、目立たない形でではあるが、こうした説にふれている(「これと同じような事が一般の性格テストでも起こります。そういう報告もありますよ」 『「血液型」の迷路』86頁)。ただし、それが気になったらしい大西から質問が出ると、さっさとこの話題を切り上げている(87頁)。
その後、心理学者である村上良寛・千恵子さん夫妻の『性格は5次元だった』(培風館 H11.6)にも同じようなことが書いてあるのを発見しました(11〜12ページ)。 -- H12.5.16
「大村先生のFBI効果[注4]は,Freesize effectのF,LaBelling effectのB,Imprinting effectのIを並べたものです.したがって,まったく違う概念です.しかし,フリーサイズ効果はバーナム効果とほとんど同じです.…」…
バーナム効果はアメリカの入門書には必ず記載されています.…
欧米の研究者は半世紀近くバーナム効果[注:論文は1956年発表]の名称の元で,性格記述の妥当性の問題を研究してきました.…用語を定義する自由はあります.しかし,バーナム効果を知らずに,フリーサイズ効果…などの用語を考案することは許されないと思います.
注4 大村政男(1998)Pp.233-235参照[注:新訂版『血液型と性格』のこと].提案は1989年.バーナム効果を知らずにフリーサイズ効果と命名してしまったと思われます.
これられが本当だとすると、 松岡さんの主張は心理学を否定することになります。つまり、松岡さんが「バーナム効果」を主張すればするほど、自己否定していることなってしまいます。あれ?
蛇足ですが、皆さんのメールからも抜粋しておきます。
No.1316 男性の正義の鉄槌さんから H18.9.9 9:061.面白いですか?
3.血液型と性格の関係は?
4.メッセージ:
応援のメールありがとうございます。 #まさかとは思いますが、本人からのメールじゃないですよね(実はそんなことが結構あるんですよね…苦笑)。 読者のデータもOKってことは、(多くの心理学者が認めていない)能見さんの愛読者のデータが信用できることが証明されたということですね。やった! v(^^) 実は、本は買ったんですが、時間がなくてまだ読んでません。(^^;; No.1262 匿名希望さんから H18.6.15 1:154.メッセージ:
貴重な情報をありがとうございます。早速入手しようと思います。 |
なお、大村政男さんのFBI効果については、こちらをご覧ください。
私は見ていませんが、こんな内容だったようです。
平成18年9月16日 22:10〜23:10 NHK総合 血液型占いに異議! 島津有理子、一橋忠之
私の家では、ちゃんとNHKの受信料を払っていますから、番組宛に抗議メールしちゃお〜かなぁ、なんて…。
以下は、番組のホームページからの抜粋です。 -- H18.9.20
8)血液型心理検査
『松岡圭祐著の小説「ブラッドタイプ」で解説された「非常に当たると評判になったオンライン心理検査」を再現したサイト「究極の血液型心理検査」で、診断後に「当たっている」と回答した人の割合が9割を超えている。』と11日インターネットの情報サイトで紹介されブログでも数多く取り上げられた。
しかし、12日にこの心理検査サイトが書き換えられ、『この検査は、「バーナム効果」という「誰にでも該当するようなあいまいな記述を自分だけに当てはまるものだと捉えてしまう心理学の効果」を使ったものだ』と告知。「血液型性格分類は、科学的根拠のない迷信である」と示すためだったということで、ブログで話題となっている。◆「血液型信仰に異議あり!」
血液型診断に科学的根拠がないと証明するサイトを作ったベストセラー作家松岡圭祐さん。一定の時間ごとにどの血液型でも同じ性格が表示されるトリック。
松岡さん「なぜ信じていたのかと思う機会になったらいい」ブログの意見「信じるも信じないも本人次第。これからも占いを楽しみます」
安珠さん「世界中の人が4つの血液型に分かれちゃうのはどうかなと思います」
松岡さんのHPはアクセス集中により、現在は解説のみ公開中。
その後、またまたメールが来ました。
皆さんのメールから抜粋しておきます。
No.1322 O型男性のブラッドタイプ騒ぎさんから H18.9.21 9:371.面白いですか?
3.血液型と性格の関係は?
4.メッセージ:
メールありがとうございます。 ただ、この内容は正直意味不明です。「ABOFANに反論」とのことですが、私のどの意見に反論しているのでしょうか? さっぱりわからないので、どう頑張っても回答しようがありません。(^^;; ひょっとして、『ブラッドタイプ』の著者である松岡圭祐さん本人(あるいは関係者)が、『ブラッドタイプ』はウソでした!?に対して反論しているいうことなのでしょうか? まぁ、あれだけ忙しい人ですから、本人から反論が来るとも思えないのですが…。はて? 【H18.10.8追記】 No.1333 男性のワロスwwwwwwwwwwwwwwwwwwさんから H18.10.7 23:391.面白いですか?
3.血液型と性格の関係は?
4.メッセージ:
情報をありがとうございます。 ただ、『ブラッドタイプ』は単純ミスが多いようですので、このアンケートに回答しなかった人も少なくないのではないでしょうか? そういえば、同じような内容のメールが何通か来ていますが、ひょっとして関係者の方なのでしょうか? |
このメールが本人からのものとも思えないのですが、そう考えると面白いですし、また読者サービスにもなりますね。
ということで、読者サービスの一環として、私が勝手にこの反論に答えちゃいましょう。(笑)
では、スタート!
読者サービスということで、今までの説明と大幅に重複するのですが、もう少しわかりやすく書いてみましょう。
さてさて、どうなることか…。
彼のサイトには、究極の血液型心理検査として、バーナム効果が体験できるページがあります。そのページの説明はこうなっています。
世にいう血液型性格判断が科学的根拠なく信じられている理由のひとつとして考えられる、心理学用語「バーナム効果」の効用を実体験していただくため作られました。
しかし、否定論者の大御所、大村政男さんの主張する「FBI効果」、つまり「バーナム効果」は、血液型が「科学的根拠なく信じられている理由」ではありません!
ですから、 松岡さんの主張はウソ!ということになります。
確かに、この実験で、血液型と性格の関係がないと仮定した場合、そう思えるのは「バーナム効果」によるものです。しかし、逆に「バーナム効果」があったからといって、 必ずしも血液型と性格の関係がないとは言えません!
従って、「バーナム効果」の存在を証明しただけでは、血液型と性格の関係を否定することはできません!
なぜ、つながるテレビ@ヒューマンのリサーチャーが、こんな単純な間違い(!)をいとも簡単に信じてしまったのか不思議ですが、ひょっとして、血液型は間違っているという(妙な?)先入観を持っていたからかもしれませんね。
#私も妙な先入観に気をつけないと…。
このページの最初にも書いてありますが、「バーナム効果」は性格心理学が正しいと認めている心理テスト(性格検査)にも存在します。しつこいようですが、佐藤達哉さん編集の『性格のための心理学』(現代のエスプリNo.372 H10.7 至文堂) の「座談会―性格のための心理学」(22ページ)から再度引用しておきます。
大村[政男さん] …私はある授業の時、紙片に学生本来のフルネームを書いて出して貰った。少し経ってから、「君たちの書いた文字をある筆跡鑑定家に依頼してその文字から性格を判断して貰った」(これはもちろん嘘)といって1人ずつその偽の診断書を手渡した。そうしたところ、おおよそ70パーセントぐらいの学生が「当たっている」と報告してきた。
ということは、 この筆跡鑑定のケースでは、少なくとも70%程度の学生には「バーナム効果」が現れることになります。では、心理テストではどうでしょうか。日本の性格検査で、現在一番ポピュラーとされているのはYG性格検査ですが、「座談会―性格のための心理学」の文章はこう続いています。
大村[政男さん] 行き過ぎると自己成就してしまう。偽物を渡されて「当たってる」と思う。ずっと前にYG性格検査をやって、その後、偽の結果を手渡したがだれも文句を言わないで納得してしまった。
大村さんの言うことが事実だとすると、日本の代表的な性格検査であるYG性格検査では100%「バーナム効果」が現れることになります。でも、YG性格検査がインチキだという心理学者はいません。少なくとも私が知る限りは…。 松岡さんも、私がわざわざ確認するまでもなく同意見でしょう…たぶん。
結局、「バーナム効果」が存在しても、血液型と性格に関係がないとは言えないのです。
別の証拠もあります(太字は私)。前川輝光さん 『血液型人間学−運命との対話−』(551〜553ページ)しかし、この問題[バーナム効果]は実は、大村[政男さん]の依拠する既存の心理学において、すでに議論されていたことであった。引用した大村の発言ではこのことがぼかされているが、白佐俊憲・井口拓自のこの点についての発言を読むと、事態がより明瞭になるであろう。
大村自身、こうした説の存在は知っていたのである。『血液型と性格』の4年半前に出版された『「血液型」の迷路』では、大村は、大西赤人との対談中、目立たない形でではあるが、こうした説にふれている(「これと同じような事[バーナム効果]が一般の性格テストでも起こります。そういう報告もありますよ」 『「血液型」の迷路』86頁)。ただし、それが気になったらしい大西から質問が出ると、さっさとこの話題を切り上げている(87頁)。 |
さらに、松岡さんのケースでは、もう一つ問題があります。それは、「バーナム効果」を証明するためのサンプルが、事実上彼の読者に限られていることです。心理学的には、こんなデータは無効とされています。
否定論者の長谷川さんの主張を読んでみましょう。『現代のエスプリ〜血液型と性格』の中で、長谷川さんはこういう主張をしています。(125ページ 『目分量統計の心理と血液型人間「学」』 長谷川芳典)。
標本の無作為抽出
統計的検定の基本は、研究の対象となる集団(母集団)全体から何の作為もなく標本を抜き出し、その標本からもどの集団の特徴を推測することにある。標本の選び方に何らかの偏りがある場合は、いくらたくさんのデータを集めても公正な推測をすることはできない。血液型人間「学」の愛読者アンケートのような形で何万人ものデータを集めていかなる「偏り」を発見したとしても、そこから日本人あるいは人間一般の「血液型と性格」を云々できないことは明白である。
同じ愛読者のデータでも、松岡さんの場合はいいが、能見さんはダメということは(いくらなんでも?)ないでしょう。どんな否定論者、そして松岡さんも、この点では同意してもらえるものと思います。
しつこいようですが、松岡さんのページから究極の血液型心理検査の説明 を引用しておきます。
世にいう血液型性格判断が科学的根拠なく信じられている理由のひとつとして考えられる、心理学用語「バーナム効果」の効用を実体験していただくため作られました。
そういう意味で、松岡さんの主張は二重に間違っていることになるようです、残念ながら。(*_*)
一瞬、NHK受信料の不払いを考えてしまう私でした。(笑) -- H18.9.22
→ もう少し詳しい内容はこちら
その後、やっと全部読むことができました。
松岡さんの主張はウソ!という部分がいっぱいあるようです。
ちょっとヒドイので、私が気がついた分だけ書いておくことにします。
読者に無用の誤解を与えないのか、だんだん不安になってきました。読後に松岡さんの主張に同感だというアンケートがあるそうですが、本当に大丈夫なのかなぁ? -- H18.10.1
NHKのチェックが甘いのでしょうか? そんなことなら受信料払わないぞ! ← ウソです(笑)
カバーの裏と本文の200ページには、「骨髄移植をすれは血液型が変わり…」とあります。しかし、この記述は半分正しく、半分は正しくありません。
正確には、(血液中の)赤血球の血液型は変わりますが、脳や神経の血液型は変わりません(もっとも、最近では脳の一部は変わるのではないか、という指摘もあります…)。
これは、骨髄移植のことを知っている人なら、“常識”ではないのかと思うのですが…。はて?
【H19.2.10追記】『ブラッドタイプ』の内容について、芦田嘉之さんの『やさしいバイオテクノロジー』で批判があります。 芦田嘉之さん やさしいバイオテクノロジー 血液型や遺伝子組換え食品の真実を知る サイエンス・アイ新書 ソフトバンククリエイティブ H19.1 945円(税込) 現職は、広島大学大学院理学研究科助手です。専門は、ガンの移転・浸潤、植物のストレス応答・防御機能などだそうです。あまり血液型に詳しいとは思えないのですが…。 サブタイトルに血液型や遺伝子組換え食品の真実を知るありますが、これはたぶん編集部が付けたのでしょう。 血液型に関する内容として6ページを割いています。内容は、血液型を決める遺伝子(110〜111ページ)、血液型の分子生物学(112〜113ページ)、コラムとして血液型と性格に関連はあるのか(114〜115ページ)の3つです。 これらのうち、コラムでは、能見さんについては『能見の集めた膨大なデータはとても「統計」とはいえず、その解析に科学性はありませんでした』と述べています。また、「血液型と気質の関与は今のところ科学的な根拠が見つかっていません」ともあります。「科学的」の説明がないのでなんともいえませんが、全体の文脈からすると、統計的な根拠があれば「科学的」だとも読めます。 そうだとすると、否定論者のデータも全否定でないとおかしくなります。なぜなら、否定論者のデータは、自分の教えている学生がほとんどだからです。能見さんのデータだけ一方的に批判するのはいかがかと思いますが、そう言う記述は全くないようです。ちょっと一方的な記述だと思うのは私だけではないでしょう。 また、能見さんのデータは再現性があるらしいことも、一部の心理学者からは指摘されています。例えば、 です。これらについても、全く触れられていないのはいかがものかと思います。まさかとは思いますが、よく調べてないのでしょうか。ちょっと考えにくいのですが、ひょっとして知っていて書いていないのでしょぅか? 意外なところでは、松岡さんの『ブラッドタイプ』についてにいてですが、骨髄移植の誤解しているようだと批判しています。『ブラッドタイプ』では、骨髄移植を受ける患者が全身の血液型がB型に変わるから拒否する、という場面があるのですが、これは私もウソ1で指摘したとおり間違っているとのことです。115ページから引用します。
やはり、骨髄移植では血液以外の血液型は変わらないようです。 |
同じカバーの裏には、「全世界で、日本にのみ広がる非科学的な迷信、血液型性格論」とあります。
しかし、本文の6ページには、「現在、韓国および台湾でのみ日本と同じく血液型性格判断が大衆文化として存在しているのは、植民地時代の文化交流の名残ではないかと思われている」あります。ということは、現在でも、韓国・台湾は日本の文化的植民地(?)なのでしょうか?
なお、中国でも血液型は流行っているようですから、この論法では中国も日本の文化的植民地(?)ということになります。
本当にそう信じているのでしょうかねぇ?
本文の6ページには、血液型について「学会では非科学的と断じられながら、大衆にこれだけ普及した説も珍しい」とあります。ほんとうに血液型が非科学的かどうかは別として、欧米の占星術、日本の六曜など、そんな例はありすぎて困ると思うんですが…。それとも、血液型は星占いや六曜よりも普及しているということなのでしょうか?
本文の78ページでは、日本臨床心理学会の会長である、桑名浩樹さんがこう言っています。
生理学的に、血液型の違いが脳に影響を与えるか否かです。しかし、現代の医学では血液型物質は血液脳関門を越えられないといわれています。ゆえに血液型物質が脳内の化学物質に影響を与えたり、シナプス結合に変化を加えることは、物理的に不可能です。だから血液型の違いが性格の違いに結びつくことはない。
これはおかしいと思いませんか? なぜなら、臨床心理学会がどう言おうが、医学や生理学については「素人」レベルだからです。
実際には、血液型物質は脳内に存在することは明らかです。確かに、一昔前の心理学者でそんなことを言っていた人もいるようですが、現在は(間違いを認めて?)沈黙してしまいました。この会長さんが医学に疎いのか、それとも臨床心理学会全体の問題なのかわかりませんが…。
もちろん、フィクションだから、という解釈もありますが、ちょっとヒドイと思いませんか?
本文の344ページでは、日本血液型性格判断研究所の所長である城ノ内光輝さんが「占いに科学的な根拠がないことぐらい、誰でも知っていることじゃないか」と言っています。また、「私はただ占いのひとつとしてこれを営んできただけなのに、過剰に信じた婦女子が…」ともいっています。
しかし、そういう意味なら、臨床心理学だって実証的・統計的な根拠はともかく、現時点で脳内のメカニズムまで含めた「科学的根拠」はないでしょう。そういうこともあって、国家資格化であれだけ問題となっているのではないでしょうか?
#もっとも、今後どうなるかはわかりませんが…。
また、辞書を引けばわかりますが、「判断」は占いという意味ですから、日本血液型性格「判断」研究所の所長城ノ内光輝さんが責められる理由はないと思うんですが…。
本文の423ページでは、日本臨床心理学会の会長である、桑名浩樹さんがこう言っています。
医学的にも心理学的にも、血液型性格判分類が存在しないということは明らかであっても、万人が納得できるかたちで説明をつけるのは難しい
一般に「存在しない」という証明はできません。従って、この文章はちょっと疑問です。また、医学的にも心理学的にも明らかなのにもかかわらず、万人が納得しないということはあるのでしょうか?
私は、「医学的にも心理学的にも、血液型性格判分類が存在しないということは明らか」ではないと思っています。「万人が納得しない」なら、そう考える方が自然ではないでしょうか?
本文の448ページでは、岬美由紀さんがこう言っています。
心理検査の各オンライン窓口で説明がありましたように、今回は統計が目的なので作成者の医学的、心理学的責務は問われないことが前提になっています。
税金でやっているのに、「作成者の医学的、心理学的責務は問われない」ということはないと思うんですが…。法律的な解釈はどうなっているのでしょうか? 検察や会計検査院は何をやっているのでしょう?(笑)
また、仮に法律的に責任が問われないとしても、社会的責任は問われることになりますし、そちらの方が大変なような気もします。(^^;;
もちろん、フィクションだから、という解釈もありますが、ちょっとヒドイと思いませんか?
本文の454ページでは、岬美由紀さんがこう言っています。
科学的にはなんの根拠もなかったことですが、しかし血液型性格分類があまりにも長く国民に浸透したために、自分の血液型の性格とされる部分については、みずから助長してしまう傾向があったはずです。B型だからもともと目立ちたがりなんだと思いこみ、実際に人前に立つのが好きになったり…。だから常に血液型性格判断が当たらないわけではありません。
実はこれおかしいのです。それなら、心理テストでは血液型によって差が出ないとおかしいのです。つまり、心理学では血液型と性格には関係がある、ということなります。
まさにこれは、私が言っているとおりということですから、過去(心理学)の「関係がない」というデータはウソということになります。そう書いていないというのは、不思議というしかありませんが…。
本文の460ページでは、「バーナム効果」を実証した岬美由紀さんに、記者が「きょう日本の国民全員にとって初めて、血液型性格分類が当たっていると感じるのは錯覚にすぎないと証明されたわけですが…いまのお気持ちをお聞かせください」と尋ねる場面があります。
しかし、これはこのページにさんざん書いたとおり、ウソなのです!
確かに、この実験で、血液型と性格の関係がないと仮定した場合、そう思えるのは「バーナム効果」によるものです。しかし、逆に「バーナム効果」があったからといって、 必ずしも血液型と性格の関係がないとは言えません!
従って、「バーナム効果」の存在を証明しただけでは、血液型と性格の関係を否定することはできません!
岬美由紀さんは論理学の教育は受けなかったのでしょうか?
もちろん、フィクションだから、という解釈もありますが、ちょっとヒドイと思いませんか? -- H18.10.1
その後、読売新聞夕刊(平成18年10月28日付け KODOMO新聞 SCIENCE)に松岡さんの記事が載りました。
大見出し:血液型と性格 無関係?
小見出し:ウソの血液型性格判断 でも…「当たってる」9割
松岡さんは、読売新聞の取材に対し「この結果[=バーナム効果]だけで、血液型と性格は無関係と証明できたわけではない」と態度が変わってきているようです。確か、前はそんなことは言ってませんでした…。
まさか、私の指摘のせいだとも思えませんが、結果としてバーナム効果について私の主張が認められたようで、うれしく思います。 -- H18.11.12
【H18.11.12追記】No.1353 A型男性のゴリラ人間さんから H18.11.01 12:501.面白いですか?
2.お気に入りのページ
3.血液型と性格の関係は?
4.メッセージ:
メールありがとうございます。 最初の部分ですが、『「偽の結果」はおそらく曖昧で誰にでも当てはまるような記述の物であったのではないか』というのは、心理学者は一言のもとに否定するはずです。もしそうだとしたら、YG性格検査の妥当性は全く否定されてしまいますから…。(^^;; 従って、この部分には同意できません。 2番目ですが、心理学者の基準によると、松岡さんのデータは(愛読者のデータなので)間違っていることになります。心理学者は、能見さんの差が出たデータもそうやって切り捨てているので、松岡さんのデータが正しいということはできません。 3番目ですが、「「バーナム効果」が存在しても、血液型と性格に関係がないとは言えない」ということに同意していただいてありがとうございます。 いずれにせよ、松岡さんのデータで血液型を否定するのは難しいと思います。 そのせいかどうか、読売新聞夕刊10月28日付けの「KODOMO新聞」では、松岡さんは「この結果だけで、血液型と性格は無関係と証明できたわけではない」と態度が変わってきているようです。 また、『「血液や遺伝子と性格の生理学的な関係」に関しては、たとえ微々たるものでも関係があるかもしれないと思っている人はいると思います(推測ですが)』とのことですが、遺伝子についてはすでに証明されています。残念ながら、血液型については統計的なものだけで、メカニズムについては証明されていません。 なお、「大村氏は一貫して上述のような姿勢を持ってきた」のではないことは明らかです。ぜひ、時系列で大村さんの論文を読んでみてください。 |
その後にまたまた、毎日新聞(平成19年2月14日付け 東京朝刊)に松岡さんの記事が載りました。
見出し: 理系白書’07:第1部 科学と非科学/3 根拠ない血液型性格判断
松岡さんは、「厳密に言えば、[この記事に書いてある]ニセ検査で多くの人がだまされただけでは、血液型と性格は関係ないことの証明はできない」と言っています。つまり、私の主張と同じですから、当初の主張から“転向”したことが再確認できました。
まぁ、私の指摘のせいだとも思えませんが、結果的にバーナム効果について私の主張が認められたようで、大変うれしいことです。 -- H19.2.15
No.1417 qさんから H19.2.14 20:051.面白いですか?
4.メッセージ:
貴重な情報をありがとうございます。 否定論者全面敗北を認めた記事ですねぇ、実に感無量です。 しかし、この記事の見出しだけ読んで、一般の読者は血液型はニセ科学で否定されていると勘違いするんでしょうねぇ、たぶん。私も理系ですが、この紛らわしい記事で理系離れが加速しないことを祈るばかりです。(*_*) 内容は実に興味深いので、時間があれば別ページで書こうと思いますが、とりあえず時間が許す限り解説しておきます。 一般の読者のため解説しておくと、まず見出しは次のようになっています。 平成19年2月14日 『毎日新聞』 東京朝刊 これを読むと、qさんの主張は明確に間違い(失礼!)であることがわかります。 なぜなら、この記事では「血液型と性格は関係ない」とも、「“血液型性格診断”はニセ科学」だとも、全く言っていないからです。見出しを読めばわかりますが、「根拠ない血液型性格判断」であって、根拠がないから必ずしも非科学的で間違いだとは言っていません。これは肝心なことですから、読者の皆さんはよく覚えておいた方がいいでしょう。 さて、最初にある松岡さんの『ブラッドタイプ』についてですが、彼の最後のコメントがポイントです。記事によれば、彼は「厳密に言えば、[この記事に書いてある]ニセ検査で多くの人がだまされただけでは、血液型と性格は関係ないことの証明はできない」と言っています。 しかし彼は、「血液型と性格に関係があるという非科学的な考えが根強く残っているのは、科学技術立国として恥ずかしい」とも言っています。 要するにこういうことです。 松岡さん自身によると、血液型と性格に関係があるという考えは非科学的であるが、彼の著書やこの記事の(彼に関する)内容では「血液型と性格は関係ないことの証明はできない」ということです。私はこれを読んで爆笑してしまいました。(^O^) #科学的に否定できないものを、頭ごなしに非科学的だと言えるなら、それは「科学真理教」とでも言うしかないでしょう…。 この記事は、「根拠ない血液型性格判断」とありますが、ひょっとして(科学的に否定する根拠がない)血液型性格判断という意味なのでしょうか。(笑) #論理的には、そうとしか考えられないのですが…。 しつこいようですが、彼がわざわざ「血液型と性格は関係ないことの証明はできない」とコメントしているのは、冗談としか思えません。 はたして松岡さんの真意はどこにあるのでしょうか?? この記事を読む限り、「自分の判断の根拠がぐらついた経験を、疑問を持つきっかけにしてほしい」ということですから、やっぱり科学的な否定とは何の関係もなさそうです。はっきり言って、私には理解不可能です。(@_@) 余談ですが、「バーナム効果」という用語と、バナー効果の存在を証明しただけでは「血液型と性格は関係ないことの証明はできない」という彼の主張は、私が『ブラッドタイプ』についての疑問(彼と全く同じ主張!?)を出版元の徳間書店に送信した後に使われているようです(同時にこのHPにも公開しました)。私の指摘のせいだとも思えないのですが、時期的には奇妙に一致していますね。 次の、立命館大の安斎育郎教授についての記事はもっと面白いです。(失礼!) 記事を読む限り、「血液型性格判断を信じる人の心模様も同じだと見る」科学的な根拠は何もありません! なにしろ、血液型については直接的に何の分析もしていないのですから…。 直接分析もしていないし、占いから血液型へ類推できる根拠も不明で「血液型性格判断を信じる人の心模様も同じだと見る」と言えるなら、それは科学的ではあるはずがありません! 安斎育郎教授の著書は何冊か読みましたが、そういういいかげんなことを言う人でありませんから、たぶん記事にするときに、ひょっとして(スペースの関係で?)何かが抜け落ちたのではないかと思います。 #ちなみに、彼の最近の著書では、以前にあった血液型についての記述がカットされてしまいました。理由は不明です。 以上のことから、この記事の安斎育郎教授についての内容は信用できるとは思えません。 最後の、成松久・糖鎖医工学研究センター長の発言は、はっきり言って否定的な内容ではありません。(笑) あえて否定的な言葉をピックアップしてみると、
の3つですが、いずれも否定的な言葉ではありません。なぜなら、この記事は、血液型を否定するのが目的(?)なようですから、もし成松さんが、「血液型と性格は関係がない」と断言したのなら、こんな回りくどい表現にするはずがありません。そのままズバリ、「血液型と性格は関係がない」と書くはずです。 qさんもご承知のとおり、松岡さんは作家ですし、安斎さんは原子力物理学者ですから、いずれも血液型の専門家ではありません。しかし、成松さんは違います。世界的に有名な血液型の専門家ですから、前の2人とは言葉の重みが違うのです(失礼!)。仮に彼が明確に「血液型と性格は関係がない」と言ったなら、誰だって3人のうちで一番最初に持ってくるはずです。 しかし、現実には、彼の記事を一番最後に持ってきて、しかも直接的に否定的な言葉は全くなかった。それは、彼が否定的な言葉を言わなかったからとしか考えようがありません。 例えば、()の中のような言葉を補っても、何の違和感もありません。
私がこう言っているのは、根拠があります。実は、彼は肯定論者なのです! 以下は、読売新聞の記事についてのコメントしたものからの引用です。
ちなみに、「血液型と性格に関係がある、という説は昭和初期、日本の心理学者の研究から生まれたとされる」とありますが、心理学者によれば、これは間違いとされています。な ぜなら、記事中で紹介された佐藤達哉さん自身が明確に否定しているからです。 正しくは、世界で最初に血液型と気質の関係を示唆したのは原来復さん(A型)と小林栄さんです。事実、佐藤達哉さんの『通史日本の心理学』と『日本における心理学の受容と展開』にはそういう説明があります。以下は、『通史日本の心理学』(274ページ 下線は私)からの引用です。
佐藤さんにも取材したはずなのに、こういう単純ミスがあるとは理解しがたいことです。 いずれにせよ、この記事は不正確な内容が多いことは事実ですから、はたして登場人物の発言も、本当にそういう意味の発言をしたのかは大きな間疑問符を付けざるをえません。私も新聞記者に取材されたことはありますが、某テレビ局のように発言を捏造することはないとしても、引用の仕方で全く違った意味になってしまうことも少なくありません。 そういうことを考慮した上で、総合的に判断する必要があると思います。 繰り返しになりますが、qさんの主張は明確に間違い(失礼!)であることがおかりになったでしょうか? 【追記】 再度読み直してみたところ、もう一つの明らかな、しかも初歩的なミスを発見しました! 記事では、「A型はA抗原、B型はB抗原、AB型はA抗原とB抗原、O型はH抗原を持つ」ということですが、これは明らかに間違いです。なぜなら、H抗原はすべての血液型が持っているからです。これはどんな入門書にも書いてあるはずですから、非常に初歩的なミスと言えます。このような初歩的なミスが見逃されてそのまま記事になってしまうとは、毎日新聞の科学欄は、(少なくともこの記事は)あまり信頼がおけるとは思えません。まぁ、捏造でも意図的なミスでもないと信じますが、それにしても読者の信頼を失いかねない内容であることは確かです。 また、この記事の中では、心理学者が直接発言している部分が発見できません。「性格」と言ったら心理学の専門領域ですから、記事中に全く心理学者の意見がないというのは不思議としか言いようがありません。まさか、記者が心理学者に取材をしなかったとも思えないので、ひょっとして“取材拒否”でもされたのでしょうか…。まぁ、それは冗談としても、非常に奇妙な記事であることは確かです。 以上のことから、この記事はあまり信頼性が高いとは思えません、残念ながら…。 ところで、第1回の「教室にニセ科学」で面白い記述を発見しました。 http://www.mainichi-msn.co.jp/science/...
さらに、実際に実験した鳥取大医学部の深田美香助教授(基礎看護学)は、記事によればこうコメントしています。
素直に読むと、日本の学会ではこの手の研究は「タブー」としか考えようがありません。私は全くの部外者なので、学会の事情は全然知りませんが、血液型と同じように「ネイチャー」の論争後に「タブー」になったのかもしれないと勘ぐってしまいます。(笑) #なぜなら、議論や追試は全く行われていないようだからです。これは「タブー」である証拠なのかもしれません…。 確かに、どの業界にも「タブー」はありますから、学会に「タブー」があっても私は不思議には思いません。しかし、そういうことでは、記事の意図とは反対に、一般の人の科学離れを促進する結果にもなりかねないのが残念です。 #「血液型論争」はその典型です。 第2回の「教室にニセ科学」にも少々疑問の部分があります。 http://www.mainichi-msn.co.jp/... それは、関東地方の理科教師(52)の「言葉が物体に影響を及ぼすことはありません」というコメントです。もちろん、言葉が物体に影響を及ぼすとは科学的に証明されていないので、このコメントは間違いではありません。しかし、このコメントでは子供の科学の目を摘んでしまうことにもなりかねないでしょう。実験には必ず誤差があり、その誤差をどう判断するか、どうすれぱ誤差が小さくなるのか、きちんと説明すべきだったと思います。 もちろん、実際にはこの先生はそう指導しているのかもしれません。記事のスペースの都合で「言葉が物体に影響を及ぼすことはありません」と書かれてしまっている可能性もあります。しかし、この記事の一般的な読者はそうは思わないでしょう。 私も記者の意欲は買いますが、一般的な読者には(私の考え過ぎかもしれませんが)逆効果にならないかと、つい余計な心配をしてしまいます。 最後に、『毎日新聞』の記者に苦言を一言。 『朝日新聞』の血液型の記事では、初歩的なミスについてメールで指摘したら、その日のうちに返事が返ってきました。新聞記者は忙しいでしょうから、丁寧な対応に恐縮した記憶があります。しかし、今回の『毎日新聞』の記事では、まだ私のメールの返事は来ていません。たぶん返事はもらえないのでしょう。同じような内容の記事なのですが、新聞社によってこのように対応に差があるとは少々残念です。 |
【H19.9.4追記】No.1572 O型男性のとんねんさんから H19.7.4 18:53 [2通のメールを1つにまとめました]1.面白いですか?
2.お気に入りのページ
3.血液型と性格の関係は?
4.メッセージ:
重ねてメールをありがとうございます。回答はまとめさせていただきました。 ただ、最初から???です。 > 「ブラッドタイプ」もろもろ松岡圭祐さんの著書は娯楽小説であり揚げ足取りは不要です。 「娯楽小説」であるなら、科学的な検証をするだけヤボというものでしょう。つまり、小説はフィクションですから、「血液型」を(少なくとも科学的には…)否定することはできません。 つまり、松岡さんは初めから科学的な検証するつもりはないと…。 #私にはそう思えませんが…。 私は、あくまで科学的な観点から反論しているつもりなので、それなら議論自体がナンセンスということなりますが? はたして、これは松岡さんの意図することなのでしょうか? いや、小説でも科学的な記述は正しい(松岡さんの意図?)ということなら、お手数ですが再度メールをいただけないでしょうか? それなら、改めてご質問にお答えします。 メール(その2) H19.8.29 15:59
ご返事ありがとうございます。 > 松岡先生は元臨床心理士の資格を取得しておりますので、心理学の記述に関しては正しいです。 現実には、臨床心理と性格心理学は別物でしょう。 例えば、丸善の『心理学辞典』ではこうあります。
要するに精神分析ですよね。精神分析(精神障害)に詳しいからと言って、「心理学の記述に関しては正しい」ということには必ずしもならないでしょう。 だから、バーナム効果で「血液型と性格」が否定できるというミスを書いてしまうわけです。たぶん、多くの人から指摘かあったのでしょう。その後のインタビューでは本人が自分で訂正しています。 それでも「心理学の記述に関しては正しい」という根拠はなんでしょうか? 従って、松岡さんが「血液型性格判断」を否定したというのはウソです。なにしろ、本人が否定したととは言ってないのですから…。 例えば、平成19年2月14日 『毎日新聞』 東京朝刊 理系白書’07:第1部 科学と非科学/3 根拠ない血液型性格判断 です。 これを読むと、とんねんさんの主張は明確に間違い(失礼!)であることがわかります。 最初にある松岡さんの『ブラッドタイプ』についてですが、彼の最後のコメントがポイントです。記事によれば、彼は「厳密に言えば、[この記事に書いてある]ニセ検査で多くの人がだまされただけでは、血液型と性格は関係ないことの証明はできない」と言っています。 ご確認ください。 |