平和と基本的人権を守ろう!仲間たちの連絡会

No97-3              webへいき連              2023年 4月

小西議員「サル発言」で明らかになった改憲派の策動
~山本太郎が国会演説で伝えた小西の才覚~

 小西洋之は失言で失敗したかのようだ。しかし、その小西の援護射撃に立ったのは立憲の議員ではなく山本太郎だ った。小西更迭後の参議院憲法審査会の場で山本が小西のために発言した。そして「サルに謝れ」と小西に説いているよ うだが、それは小西を貶めた一部与野党議員に向けた痛烈な皮肉だった。そして山本は重要なことを国民に向かって言っ た。
 5月は護憲の月である、私はそう思っている。憲法集会に先立ちぜひ山本の演説に目を通していただきたい。(文字起 こし以外は敬称略とします)

QRコード

1. 山本太郎演説全文(右のQRで山本太郎の演説視聴可能)

 毎週開催されている衆院の憲法審査会について小西議員の『サル』発言が批判を集め、小西議員はこれらを謝罪・撤回。  問題となった発言は「毎週開催ってサルのやることだ。憲法まじめに議論しようと思ったら毎週開催なんかできない」 というもの。これたしかに問題発言ですね。サルに対して失礼でありサルに対して謝罪すべきだと。サルは高度に社 会性のある動物で、群れの明確なルールを守り実力者が裏でこそこそルール変更したりしません。
 例えば日本猿などは自然状態であるならば、力で群れを支配するボス猿も発生しないという研究もある。力にものを言 わせた政治支配とも無縁と言えます。今一部与野党がやっているような姑息な火事場泥棒的なルール変更をサルは画 策したりはしない。これらの国会議員たちと同列に置くのはサルに対する冒とくです。
 憲法審査会を毎週開くのが問題なのではない。今日本にはびこる数々の違憲状態、憲法に定められた国民の権利をチェ ックし改善するための議論に集中するなら、週何回開催しても足りないくらいです。そもそも憲法審査会は憲法がその趣 旨通りに実施されているか、憲法違反が生じていないか調査する役割を持っています。
 それにも関わらず、この役割を果たすための議題設定や議論がほとんどなされていない。自公政権は「生活保護基準引 き下げ」を進め、憲法25条が定める、『最低限の生活』を壊してきました。この生活保護費減額は裁判所からも憲法違 反として批判されています。
 旧優生保護法下で強制不妊手術を行ったことは明確に憲法違反と判決が出ていますが、すべての被害者に対して十分な 補償をするための法整備は出来ていない。
 同じ群れの中で生殖の権利を奪い、飢え死にするところまで追いやるなど、サルならば絶対にやらない。
 最近の憲法審査会では国民の権利をさらに制限しようとする改憲提案ばかり議論し、回数を重ねたことを口実に、国民 が望んでいない改憲案を発議しようとする意図が見え見え、本国会の衆議院憲法審査会では内閣に国会の賛成が不要な緊 急政令制定権、政府の裁量で予算執行する、緊急財政処分権限を付与する提案が出されている。国民が経済的に疲弊して コロナから立ち直れないうちに戦前の法体系に戻そうとする動きです。こんな姑息なルール変更はサルはやらない。本当 にサルに申し訳ない限りです。小西議員にはすべてのサルに対する真摯な謝罪を求めたいと思います。
 国民が求めてもいない緊急事態条項ばかりを毎週議論する勢いのはしたない衆議院のような運営は良識の府、参議院で は行われてきませんでした。これは中曽根会長のもとに筆頭幹事と与党の幹事と小西議員が丁寧な話し合いを重ね、良識 の府に相応しい格調高い本審査会の運営を目指して実践してきた結果と考えます。ここから先は違憲状態の中で苦しむ国 民のために議論が尽くされる、本来の趣旨にさらに立ち戻った参議院憲法審査会となるよう諸先輩方と議論を深められた ら、というふうに思っています。ありがとうございます。(4月5日参議院憲法審査会) ※下線部分は「与野党一部議 員はサル以下のことをやっている」と理解できる。

2. 山本の演説は審査会の趣旨が明確、一部与野党議員には侮蔑発言も?

 山本の演説を読めば明らかだが、今問題となっているのは衆議院憲法審であること、さらに緊急事態条項に関する 議題を毎週やろう、と提案したのは維新であることを申し添えておく。
 ところでこの演説をよく読むと、山本は小西以上に失礼な侮蔑的発言をしている。なぜ音喜多(維新)や玉木(国民) が騒がないのだろう。私の答えは彼らが産経グループと一体となり小西外しをしたかったからだと考えた。つまり小西ほ ど鬱陶しい人物がいなかったのだろう。
 私は、維新などは絶対に関わってはいけない党だと思う。それなのに立憲執行部は維新に近づき、今度の件では音喜多 などという最低の議員の言うことに影響されて小西外しをしてしまった。そんな中で原口一博は「がんばれ小西」と声を 上げた。さすが「侠気の人」=原口一博である。

3. 憲法審査会を監視し、改憲を許さない決意をあらたにしよう

 山本の演説で小西が憲法審査会から発信したかったことの真意が伝えられた。現在、衆参両院で改憲派が三分の二 を超えている状況が続いている。マスコミの偏向報道と闘いながら、憲法改正反対と世界平和の希望である9条を守る闘 いは正念場なのだ。小西や山本が発信しているように国民民主も維新も改憲派なのだ。国会内での共闘などできる状況で はない。立憲民主党指導部に私たちの意思が伝わるよう、声を上げよう。小西や杉尾といった憲法審で闘う議員たちと連 帯することが、今後最も重要なのである。

与野党の政権を伺う面々の写真

4. 改憲の危機は迫っている、小西の叫びを聞きもらすな!

 小西騒動の本質は憲法審査会が改憲を前提とした議題のみ議論し、前のめりに議事を進行させていることだ。その 事実を小西が発信しようとしたことである。そして私たちはそれを報道しないメディアについて断固たる批判運動を展開 しなければならない、改憲の危機は迫っている。
その背後に戦争と「国家総動員」が迫っている。そのことを小西議員はそのことを訴えているのだ。立憲民主党は処分で はなく、全党挙げて小西を支援しなければならない。

4月10日    滑川整流

CONTENTS