中間管理職


ABO FAN


Pencil_and_Paper32.gif (245 バイト)中間管理職さんからのメール

 長くなるので別ページに移しました。これで少しは見やすくなると思います。

【H20.11.16追記】 『週刊ダイヤモンド』平成20年11月8日号でも紹介されています→こちら

09.gif (441 バイト)メールの内容

 では、本題に移ります。

Red_Ball12.gif (916 バイト)No.481 O型男性の中間管理職さんから H13.2.12 15:42

1.面白いですか?

まあまあ(^^)

2.お気に入りのページ

入門&新・常識!?、歴史上の人物の血液型、J−POPと血液型、政治と血液型

3.血液型と性格の関係は?

ある

4.メッセージ:

47歳会社員中間管理職です。
ネット初心者で会社のパソコンで見ています。
 私はよく部下を「A型のくせにもう少しきちんと仕事しろ」というように血液型で怒ったりします。その部下が「ダメな大人にならないための心理学」という本を私に見せて、「血液型と性格は関係がないのだから、血液型で人を判断するのは止めてくれ」と言うのです。その本の1章が「血液型性格診断に見るダメな大人の思考法」というタイトルで、血液型性格診断を批判しています。
 私は20年以上も血液型性格診断を信じてきました。部下から文句を言われてこのまま引き下がるのは悔しいのですが、私の知識では反論できません。管理人さん、私の代わりにこの本の血液型批判を否定して下さい。著者名は山岡重行、出版社はブレーン出版です。
 どうか敵を討って下さい。お願いします。

メールをありがとうございます。やっと目的の本を入手しました。地方では入手しにくいようですね…。

 さて、この本の著者は、非常によく勉強されているようです。その努力には実に頭が下がります。しかし、残念ながらいくつかの事実誤認があるようです。例えば、

1.脳には血液型物質がない(43ページ) →詳しくはこちら
2.バーナム効果があるから血液型と性格は関係ない(45ページ 表2−3) →詳しくはこちら

 また、以下の2つは矛盾しています。

3.「物事にこだわらない」の肯定率(45ページ 表2−2) →詳しくはこちら
4.血液型性格傾向項目への回答の平均と標準偏差および分散分析結果(49ページ 表2−5)

 3.では、一貫した傾向が見られなかったということですが、4.を読むと高受容群に関しては一貫した傾向が見られたとしか解釈できません。ところで、4.では低受容群は血液型による差がないというのですから、全体(高受容群+低受容群)では一貫した傾向がないとおかしいのです。一体どちらが正しいのでしょうか??

表A 血液型性格傾向項目への回答の平均と標準偏差および分散分析結果(表2−5より抜粋) →が最大

全体

区分 A型(n=501) B型(n=296) O型(n=377) AB型(n=126)
A型得点 24.325 22.554 23.906 23.524
B型得点 23.004 23.463 23.218 22.905
O型得点 22.327 22.554 22.833 22.365
AB型得点 21.993 21.635 20.849 21.929

高受容群

区分 A型(n=501) B型(n=296) O型(n=377) AB型(n=126)
A型得点 24.759 23.476 23.893 24.167
B型得点 23.072 24.449 24.023 23.300
O型得点 22.464 23.252 23.571 22.833
AB型得点 21.038 21.993 20.458 22.750

低受容群

区分 A型(n=501) B型(n=296) O型(n=377) AB型(n=126)
A型得点 23.839 23.631 23.920 22.939
B型得点 22.928 22.490 22.505 22.545
O型得点 22.174 21.866 22.180 21.939
AB型得点 21.500 21.282 21.195 21.182

 また、能見さんのデータは「偏ったデータ」(39ページ)でランダムサンプリングでないのだから意味がないということなら、同じ理由で2.と4.のデータは心理学を受講した学生だけだから意味があるはずがない(?)ことになります。

 再度、4.の解釈ですが、低受容群では全く差がないのでしょうか? そこで、血液型得点の血液型と被験者の血液型が一致する場合と、不一致である場合の単純平均を比較してみたのが下の表です。

表B 血液型得点の血液型・被験者の血液型の一致・不一致

高受容群

区分 一致 不一致
A型得点 24.759 23.845 0.914
B型得点 24.449 23.465 0.984
O型得点 23.571 22.850 0.721
AB型得点 22.750 21.163 1.587
平均 23.882 22.831 1.052

低受容群

区分 一致 不一致
A型得点 23.839 23.497 0.342
B型得点 22.490 22.659 -0.169
O型得点 22.180 21.993 0.187
AB型得点 21.182 21.326 -0.144
平均 22.423 22.369 0.054

 高受容群は、差が平均すると1.052(太字)なので、表Aのように結果が安定しています(=統計的に有意)。しかし、低受容群では差の平均が0.054(太字)なので有意ではありません。では、この差がどのぐらいなら有意になるのか試算してみると、だいたい0.5ぐらいになります。
 さて、高受容群の差が1.052とすると、低受容群の差はどのぐらいになるのでしょうか? 私の試算では、確かに0.5以下になるようです。つまり、仮に差があったとしても統計的に有意にはならないようです(=タイプ2エラー)。0.054ではかなり小さいことは確かですが…。
 従って、仮に低受容群に統計的に有意な差がないとしても、本当に差がないとは言えないことになる(?)ということになります。このサンプル数では、どう頑張っても差が出るはずがないらしいのですから…。

 ほかにもあるのですが、時間がありませんのでこのへんで。

#老婆心ながら「会社のパソコンで見ています」とか「○型のくせに」とかはよくないと思います…。

メール(その2) H13.3.1 11:17

47歳中間管理職です。
管理人さんご返事ありがとうございました。
なのですが、私には統計的なことがよくわかりません。
「ダメな大人にならないための心理学」の著者の山岡氏のデータがなぜおかしいのかわかりやすく解説して下さい。特に「統計的な差がないのに本当に差がないとは言えない」というのはどういうことですか?教えて下さい。
 例の部下にこの話をしたら、「その論法こそダメな大人の典型だ」と言っていました。それに、「血液型性格診断が生み出す差別の部分について山岡氏のデータをどう否定するのか、否定のしようがないのではないか」と言っていました。確かに少数派のAB型やB型の半数以上が血液型性格診断のせいで不愉快な経験をしているというのは問題があるのではないかと、20年以上血液型性格診断を信じている私でも思ってしまいます。管理人さんの意見を聞かせて下さい。

再びメールをありがとうございます。

>「統計的な差がないのに本当に差がないとは言えない」というのはどういうことですか?教えて下さい。

統計的検定の判定の誤りは2つあります。

  1. タイプ1エラー…本当は差がないのに差があると判定する誤り
  2. タイプ2エラー…本当は差があるのに差がないと判定する誤り

 山岡さんのデータの場合、高受容群は差が割と大きく出るので問題ないのですが、低受容群は差が小さいため、タイプ2エラーが発生しています。つまり、実験方法がまずいのです!

 部下の方も、どうやらタイプ1エラーしか考慮していないようですね。タイプ2エラーも計算するよう伝えてください!

>「血液型性格診断が生み出す差別の部分について山岡氏のデータをどう否定するのか、否定のしようがないのではないか」

 これもよくあるパターンです(苦笑)。血液型と性格に関係があるというのは科学的な仮説です。対して、血液型による差別は法律や社会学の問題のはずです。従って、前者が後者に影響することはあるにしても、後者が前者に影響するはずがありません。なぜ両者を混同するのでしょうか?

 さて、私の知る限り、ズバリ「あなたは血液型による差別を受けたことがありますか」という質問はありません。従って、差別があるかどうかは山岡さんのデータだけでは状況証拠のみですから確定的なことは言えません。

 もし、それでも差別があるというなら、日本人は血液型による「差別」を認めるヤツばっかりのトンデモナイ人種だ、ということになります。まさか、山岡さん自身も含めて、そんなことをまともに信じている人がいるとは思いません。実は、心理学者の多くは、個人的には血液型を楽しんでいる人が多いのです(笑)。ましてや、否定的な研究している人なら、それだけこだわっているぐらいですからハンパじゃありません(大笑)。部下の方によく言っておいてください。

#さすがに実名は遠慮しておきます。(^^;;

 それと、このデータはウソではありませんが、「楽しい」と出たデータを(意図的に?)無視しています。また、血液型には否定的な立場なので、データを見ると明らかにバイアスがあります(血液型と性格が「関係ある」と回答する率が低い、とか)。ですから、データをそのまま解釈するのはいかがかなものかと思います。

 別な心理学者のデータはこちらです。下はその抜粋です。

変数名

肯定率(%)

血液型性格判断は楽しい

83.6

血液型性格判断が好き

61.5

コミュニケーションに役立つ

40.4

 いろいろな心理学者の文献を読むとわかりますが、まじめに血液型を否定して座が白けたという話はいくらでもあります(笑)。

 では。

メール(その3) H13.3.4 16:53

中間管理職です。
 今日は休日出勤で会社にいます。今日は留守番みたいな仕事なのでこのホームページを見て私のメールのコーナーができているのでビックリしました。嬉しいような恥ずかしいような気がします。
 私の質問への管理人さんのお答えや、他のコーナーも見てみました。最も量が多いので一部分しか見ていませんが。私の理解力不足なのでしょうが、どうも管理人さんの説明が納得できません。整理してみると、次のようになります。
 1,山岡氏のデータでは高受容群も低受容群も人数はほぼ同じなのになぜ低受容群ではT2エラーが生じて統計的な差が出ないのに、高受容群ではエラーが生じないのでしょうか?
 2,山岡氏の言う「無自覚な差別」ということは管理人さんの理論の中ではあり得ないことなのでしょうか?
 3,深田さんのメールの所でも管理人さんは「血液型性格診断は人間関係をよくする」と言って上瀬さんのデータを紹介していますが、女子大生104名のデータをそれほど一般化してよいのでしょうか?山岡氏は大学生1300人のデータであり、「血液型性格診断のための不快な経験」だけではなく、「快適な経験」も調査しその結果を発表しています。1999年の調査であり、データ数も多く、さらに血液型性格診断を否定するための「不快な経験」だけではなく快適な経験も調査していることから山岡氏の調査結果の方が信頼できます。
 4,また山岡氏の調査結果では血液型性格診断を信じると答える割合が低いからバイアスがかかっているのではないかと言うことですが、3で書いたように新しい調査結果でありデータ数も多いので信頼できると思います。
 
 今回このようなことを書いたのは、以前ほど血液型性格診断を信じられなくなってきたからです。私は20年以上血液型性格診断を信じてきて日常の会話の中でも使ってきたのですが、山岡氏の著書と管理人さんの答えを比べてみると管理人さんの主張にずるさを感じたからです。山岡氏の「ダメな大人にならないための心理学」では血液型を批判するだけではなく、返す刀で体格と性格の関連説など心理学の中のおかしな所も批判しています。また6章や7章などの主張を読んで私は感動してしまいました。先程も書いたように血液型性格診断による快・不快の両面をきちんと示しているところも非常にフェアだと思われます。
 それに対して管理人さんは上瀬さんのデータのように自分に都合のよいデータや都合のよい文章を集めているだけのように思えてなりません。上瀬さんのデータも確かな調査結果でしょうが、山岡氏のデータの方が3で書いた理由で説得力があります。また血液型性格診断を信じている人の割合が過去のデータと異なるからといって、山岡氏のデータをバイアスがかかったモノと決めつけることはずるいですよ。確かに80年代に比べると、90年代、特に後半は血液型性格診断や血液型人間学ではなく「血液型占い」という形の情報が増えたので明らかに信じると答える人の割合は減っても不思議はないと思います。
 今は血液型性格診断が正しいのかどうか私の中ではわからなくなってきました。こんな私の疑問を管理人さんの公平な理論で吹き飛ばして欲しいのです。血液型性格診断の守護神として、ずるをしないで公平でわかりやすい解説をお願いします。

公休出勤お疲れさまです。

 このページを山岡さんが見ているのなら(とも思えませんが…)、中間管理職さんと部下の方、それと私と2冊は売れたので喜んでいることでしょう(笑)。私なんか、地元で置いてないので、やむなくインターネットで注文しました。そしたら、地元の図書館にも入っていたのだとか…。そっちを借りればよかったかな?

 ところで、このメールは、まさか中間管理職さん本人が書いてらっしゃるのでしょうね? ひょっとして、部下の方ですか? というのは、フツーの人なら、1.のセンテンス中、「T2」ならターミネーター2や練習機(古いかな?)ぐらいしか連想しないからです。T2がエラーを起こしたら大変ですよね(笑)。

 冗談はさておき、T2がタイプ2と言うぐらい統計がわかっていらっしゃる方に改めての説明は不要だと思いますが、一応書いておきますか。

 前回の文章を再掲します。

  1. タイプ1エラー…本当は差がないのに差があると判定する誤り
  2. タイプ2エラー…本当は差があるのに差がないと判定する誤り

 高受容群は、明らかに有意な差が出ています。なぜなら、4つの血液型すべてで自己の血液型得点がもっとも高くなる確率は1/4の4乗ですから、偶然だとすると0.4%以下ですよね。普通は5%以下でOKですから文句なく有意となります。ちなみに、全体でも3つはそうなので2%以下です。これも有意ですね[スミマセン、前回の表の数字は転記ミスがありましたので訂正しました(^^;;]。

 つまり、高受容群は「本当に差がある」と判定されるわけですから、T2エラー(笑)は起きようがありません。

 次に、2.に移ります。「無自覚な差別」ってあるのでしょうか? 言っている本人が自覚しないならともかく、言われている方に自覚されないなら「差別」ではないのでは?? 山岡さんによると、

 朝日新聞社のデスクにB型が一人もいないとは考えられませんし(笑)、その後大勢のB型読者から抗議があったとも思えないので、「不快体験」であるとしても、「差別」ではないと解釈するのが常識的ではないのでしょうか? 少なくとも私にはそうとしか意味が取れません。これは、山岡さんのデータとも矛盾しません。大新聞社が「差別」だと思われるような記事を掲載するはずもないし…。

 いずれにせよ、「血液型は差別ですか?」という質問がないので断言はできませんが、たとえあっても相当に低い肯定率になりそうなのは確かなようです。

 AB型の私も、不快経験はゼロとは言いませんが、「差別」と言うまでの認識はありません。これが心理学的に「無自覚な差別」だと言うならしょうがありませんね。一般社会では特に問題ないでしょうがね。

 3.の快経験・不快経験については上に書いたとおりですので省略します。

 最後に4.についてです。少々長いのですが、simaさんからのメールからの抜粋です。

 次に、松井豊さんの発言を『血液型と性格』(現代のエスプリ No.324 分析手法から見た「血液型性格学」 119〜120ページ)から引用しておきます。

 心理学者の反省

 しかし、方法論上の問題を抱えているのは、「血液型性格学」支持者だけではない。「血液型性格学」を否定する立場の多くの心理学者にも、先の批判を甘受しなければならないものが多い。詫摩・松井だけでなく、多くの研究は、学生を対象にしたアンケート調査に基づいて、「血液型性格学」を支持しないデータを提出している。それらの多くは、厳密な心理検査を利用しており、先の批判の第1(項目の不備)を改善している。しかし、これらの研究においても、回答者は講義や授業を受けている1つか2つの学校の生徒や学生に偏っており、ランダムサンプリングによるものはみられない。血液型は自己報告によっており、第二の批判(血液型の測定)にも対処されていない。
  残念ながら、血液型ステレオタイプに戦いを挑んでいる良心的な研究者たちも、方法論という面からみると、「血液型性格学」支持者と同様に批判を受けざるを得ないのである。

 次に、血液型に興味がある人の割合のデータです。下の表の赤枠の中が心理学専攻の学生です。平均を計算すると「興味ある」が53%になるので、@の中学生グループを除けば、他のいずれの被験者グループよりも低いことがわかります(佐藤達哉 1995 血液型性格判断、星占いを信じやすい性格があるか 児童心理,649,112-121.)。

interest.gif (40879 バイト)

 これだけでは不十分でしょうから、別のデータも書いておきます。

1.血液型と人の性格は関係ありそうだ(無作為抽出の首都圏15〜69歳の住民1,102名)

回    答

回答率

そう思う 75.0%
そう思わない 18.4%
どちらともいえない  5.9%
わからない・無回答  0.6%

出典:昭和61年NHK世論調査資料

2.あなたは、血液型と人の性格や相性と関係あると思いますか?(無作為抽出の全国20歳以上の男女2,320名)

回    答

回答率

関係あると思う 18%
多少関係あると思う 46%
関係ないと思う 21%
わからない 14%
無回答  1%

出典:昭和62年毎日新聞「こころの時代」全国世論調査

3.血液型と性格・相性の関係は?(500名)

回 答

回答率
ある 72%
ない 18%
わからない 10%

出典:関西テレビ『発掘!あるある大事典』(平成9年6月15日放送)

4.血液型ステレオタイプに対する態度 →太字は50%以上 (都内の女子大生318人)

変数名

肯定率(%)

血液型によって性格は異なる

*

血液型性格判断は信用できる

37.5

血液型性格判断は当たっている

53.8

血液型性格判断は楽しい

83.6

血液型性格判断が好き

61.5

コミュニケーションに役立つ

40.4

初対面時に役立つ

26.0
血液型を考えてから対人行動 5.8

血液型によって行動を変える

4.9

他者行動の理解に役立つ

14.4

血液型でまず相性を考える

26.7

血液型に関する記事をよく読む

57.7
自分を知るのに役立つ 26.0

知らない自分がわかる

12.5

自己について新しい発見をする

16.4

自分を客観的に見られる

26.0
A型の人はきらい 5.8
B型の人はきらい 10.6
O型の人はきらい 1.0
AB型の人はきらい 10.6

* 本回答のみ、回答は以下の5件法で求めている。
「血液型によって性格は非常に異なる」(0%)、「かなり異なる」(10.5%)、「やや異なる」(61.1%)、「あまり異ならない」(16.8%)、「全く関係ない」(11.6%)

出典:上瀬由美子・松井豊 1996 血液型ステレオタイプ変容の形 ―ステレオタイプ変容モデルの検証― 社会心理学研究,11,3,170-179.

 ここで、比較のために山岡さんのデータを出しておきます。

表2−4 血液型性格診断の熟知度と確信度

熟知度 確信度

回  答

回答率

回    答

回答率
良く知っている 7.9% 信じている 12.2%
少し知っている 54.4% 少し信じている 46.5%
あまり知らない 28.3% あまり信じていない 28.9%
全く知らない 9.4% 全く信じていない 12.4%

 質問の方法が違うので一概には比較できませんが、良く知っている+少し知っているが62.3%、信じている+少し信じているが58.7%ですから、通常の70%程度と比較するとやや低いようです。この手の回答率は、どのデータをとってもほぼ同じ傾向で、最近のTV局のデータでも肯定率は70%程度と変化がありません。更に、山岡さんのケースでは女性が多いことを考慮すると、肯定率が75〜80%ぐらいあっても不思議ではない…はずです。

 以上の理由から、山岡さんのデータはバイアスがあると推定してもいいのではないでしょうか?

 でも、私の主張が妥当かどうかは、読者が自分自身で判断するしかありません。

 最後に、私は守護神ではありません(笑)。HPのタイトルどおり1ファンにしか過ぎません。どうか誤解なきようお願いします(笑)。

メール(その4) H13.3.23 21:10

お久しぶりの中間管理職です。
さすがに年度末は忙しくてなかなか会社のパソコンで遊んでいられません。今日は残業が終わったのでやっとメッセージを書いています。

 私も深田さんのマネをしてこのHPに対する自分のスタンスを整理してみたいと思います。
 1,私は20年以上も血液型性格診断を信じてきたし日常的に血液型で人を判断してきました。今更自分が間違っていたとは思いたくないし、できればこれからも血液型を信じていたい。これが私の基本的な立場です。
 2,私が血液型に疑問を持ち始めたのは山岡氏の「ダメな大人にならないための心理学」を読んでからです。この本の血液型批判を否定したいけれど私の頭では否定できない。そこでこのHPを探し出し管理人さんに否定して欲しかったのです。ただ私は山岡氏の本を読んで心を動かされました。特に6章と7章には感動しました(血液型とは関係ないけど管理人さんの感想を聞かせて欲しいです)。だから山岡氏の血液型批判をきちんと納得できる形で否定したいのです。
 3,ところが管理人さんの答えを読むとなんかごまかされているように感じてなりません。山岡氏と管理人さんを比較するとわかりやすさと説得力という点で、残念ながら私の中では7対3で山岡氏が優勢です。私の質問の書き方が悪いのかも知れませんが、管理人さんの答えは私の質問の意図とはずれたものになっています。管理人さんには詭弁やごまかしではなく、正々堂々と山岡氏の批判を否定して欲しいのです。そうすれば私はもう一度血液型を信じることができるでしょう。ですから私の疑問や批判は管理人さんへのエールだと思ってくれると有り難いです。

 1週間ほど前、普段よりも1時間半も早く出社してメッセージを書いたのですが、長くなったせいか送信エラーになってしまいました。とりあえずこれで送信します。

メール(その5) H13.3.23 21:37

さっきのメッセージの続きです。
そういえばさっきのメッセージは[匿名ならOK]になっていましたか?もし「ダメ」になっていたらそれは間違えです[注:「匿名ならOK」になっていました]。

さて、改めて質問です。基本的に前回と同じ質問です。
1、低受容群では統計的に差が出ないことを管理人さんは、「本当は差があるのに各血液型の得点の差が小さいからT2エラーが生じて統計的な差が出ない」と答えています。私が教えて欲しかったのは低受容群で統計的な差が出なかった原因、つまり得点の差が小さいことをT2エラーと断定する理由です。確か深田さんの所でT2エラーは人数が少ないために起こると書いていましたが、高受容群と低受容群では人数はだいたい同じなのに、なぜ低受容群でだけエラーが生じたと言えるのでしょうか。得点に統計的な差が出た高受容群のデータは正しく、差が出ない低受容群のデータはエラーだと言ってしまうことは自分に都合のよいものだけを信じる確証バイアスの証拠ではないでしょうか。この山岡氏のデータは2つの集団の質の違い、つまり血液型性格診断をどれだけ信じているか、どれだけ知識があるかの違いで説明することが自然だと私には思えます。つまり知識があって信じている人は自分をその固定観念にあてはめて認識するために血液型による差が現れるが、そのような固定観念を持たない人は血液型による差が出ないと考えるべきなのではないでしょうか。教えてください。

とりあえず再度送信します。

メール(その6) H13.3.23 21:58

質問の続きです。
2,管理人さんの差別の定義を教えてください。その定義は管理人さん独自の定義なのか、それとも多くの人に受け入れられている定義なのでしょうか。この定義が違うと話ができませんからね。山岡氏は「ステレオタイプに否定的感情が結びついたものが偏見で、偏見が行動に表されたものが差別」と定義しています。たぶんこれが心理学での差別の定義なのでしょう。管理人さんの答えはこの定義を否定することで差別ではないと主張するわけですから、管理人さんの差別の定義は山岡氏以上の一般性と社会的な合意がなければなりません。
 もっとも私も自分自身を差別者だとは思いたくありません。でも例の私の部下のように私の血液型がらみの発言で不愉快な思いをしたものがいるのは確かなようです。私としては軽いからかいで差別などという津持ちは毛頭無かったのですが。これもセクハラと同じでされた方が不快であるというのなら誤らないと行けないことなのかも知れませんね。難しいところだと思います。
 3,差別の定義とは別に、山岡氏の血液型性格診断による快経験と不快経験のデータについてきちんとコメントしてください。特に少数派のAB型とB型の半数以上が不快な経験をしているという調査結果について管理人さんの明確な意見を聞かせてください。
 ただしデータにバイアスがかかっているという逃げは卑怯でッすよ。それが心理学を否定しながら自分に都合のよい心理学者のデータだけは利用するという管理人さんのずるい印象につながります。
 山岡氏は「血液型ステレオタイプを全く知らない、あるいは全く信じていないと答えたものは共に一割前後であり、血液型ステレオタイプは多くの大学生に認知されある程度信じられていると言えます」と書いています。これを読むと山岡氏は「あまり知らない・あまり信じていない」を弱い肯定と受け取っているように思えます。管理人さんはこれを弱い否定と取るから他のデータよりも肯定率が低く山岡氏のデータはバイアスがかかっていると考えているようですが、これを弱い肯定と捉えると九割前後の肯定率ということになります。いずれにしても現在の大学生でこのような調査結果が出たという事実を認めないと正々堂々とした議論にはならないでしょう。

 質問の内容は前回と同じなのですが納得できる答えをもらっていないので再度質問しました。どうか私の疑問をすっきり解消して血液型性格診断の正しさを示してください。お願いします。

今日はもう帰ります。

残業お疲れさまです。

 さて、なんと答えたものか…。

 あ、私のひとり言は読まなくて結構です。

【私のひとり言】

 いくら匿名だからとはいえ、こういうメールのやりとりを数回やれば、相手の性格、性別、年齢、知的レベル…は自ずからわかってしまいます。私は、その3を読んで、中間管理職さんの正体と一連のメールの目的が(ほぼ)わかりました。

#もちろん、ここで正体をバラすつもりは毛頭ありません。

 ただ、大半の読者には中間管理職さんの正体はわかっているはずなので、その4〜6は全く逆効果(?)になるはずです。個人的には、その2かその3で止めておいた方が良かったと思うのですが…。なぜこんなメールを出すのか不思議でなりません。

 だいたい、匿名の投稿なら、わざわざ自らの属性や状況を明らかにする必要なんて全くありません。それを、毎回毎回○○歳とか○○職ですと断るのは非常に不自然です。内容を読んでも、好んで個人の属性・状況まで公開することが必要だとは(少なくとも私には)思えません。この不況の中で、会社のパソコンをあんまり私用(?)なんかに使っているのがバレたら、悪くすると昇進に響いても不思議じゃありませんよ。少なくとも、普通の会社だったらイヤミぐらいは言われるでしょう。よっぽどの実力者ならともかく、中間管理職(さん)がそんな実力者であるはずがないですからね。

 匿名だからバレないと考えるのは甘いのです。なぜなら、会社のパソコンを使っているなら、ほぼ間違いなく部下にはバレているはずだからです。部下だけならまだいいのですが、自分に反感を持っている誰かが(尾ひれを付けて)社内の噂にでもしたらと思うとちょっと困りますよね。それを、わざわざ「会社のパソコン」と何回も断るなんて、よっぽど景気が良くてリストラされない会社なのでしょう。実に羨ましい…。

 あるいは、中間管理職さんは普通の会社員ではないのかもしれません。それなら、心理学、統計、血液型の知識があり、職場のパソコンをアンチ血液型(私用?)で使っても問題とされない職業、となります。こうなると、自ずと所属や職業は絞られてしまいますね。

#これ以降は、読者の想像にお任せします…。 

【H21.12.14 山岡さんご本人は、このようなメールは出していないとのことですので取り消します。ご迷惑をおかけしました。m(._.)m】

 最初に引っかかったのが、中間管理職さんの論理です。私には理解不能…。なぜなら、その5では、

高受容群と低受容群では人数はだいたい同じなのに…

つまり知識があって信じている人は自分をその固定観念にあてはめて認識するために血液型による差が現れるが、そのような固定観念を持たない人は血液型による差が出ないと考えるべき

 しかし、その6では、

山岡氏は「血液型ステレオタイプを全く知らない、あるいは全く信じていないと答えたものは共に一割前後であり、血液型ステレオタイプは多くの大学生に認知されある程度信じられていると言えます」と書いています。これを読むと山岡氏は「あまり知らない・あまり信じていない」を弱い肯定と受け取っているように思えます。

 となると、山岡さんは、低受容群の80%程度は「弱い肯定と受け取っているように思えます」と言うことになります。なぜなら、「高受容群と低受容群では人数はだいたい同じ」で「血液型ステレオタイプを全く知らない、あるいは全く信じていないと答えたものは共に一割前後」だから、低受容群の20%程度が本当の「低受容群」となるからです。

 そういうことなら、低受容群でもキチンとした差が出ないとおかしいのです! しかし、実際はさっぱり差がありませんよね。ということは、何らかの方法で差を出さないように回答を操作した(?)とでもしか考えようがありません。これは「バイアス」ではないのですか?

 次に、差別についてはこちらをご覧ください。

 最後に、「快経験と不快経験のデータ」ですが、(若干のバイアスはあるものの)傾向を読みとるのには貴重なデータだと思います。しかし、「快経験」や「不快経験」を受けた結果、トータルとしてどう感じたのかという質問はありせん。

 これについては、上瀬さんのデータが代表的ですが、圧倒的多数が「楽しい」と答えています。楽しくなければ、ここまで血液型が流行るわけがありませんからね。結局、前回にも書いたように、若干の「不快経験」もあるが、全体としては大したことはないと推測するしかないと思いますが…。

 おまけとして、その6で、「質問の内容は前回と同じなのですが納得できる答えをもらっていないので再度質問しました。どうか私の疑問をすっきり解消して血液型性格診断の正しさを示してください。」とのことですが、これはまず不可能です。不可能なことは、どうやっても不可能ですよ(苦笑)。

 なぜなら、人間を納得させる場合は、(論理ではなく)相手の納得の前提となっている根拠を覆すしかないからです。その納得の根拠が、「特に6章と7章には感動しました(血液型とは関係ないけど管理人さんの感想を聞かせて欲しいです)」とのことですから、私もほぼ同感なので反論のしようがありません(苦笑)。強いて6章と7章にケチをつけるとすると、なんか「純粋培養」的な人間を作ろうとしている感じを受けることぐらいです。純粋培養は良くありませんからね。

 では、このへんで。

メール(その7) H13.3.31 16:52

中間管理職です。
なんか管理人さんはすごい誤解をしていませんか?
私を心理学者かその関係者だと思っているのでしょうか?
深田さんの所でも、simaさんのところでも正体を推理しているようですが、私はただの会社員です。もっともそれも今日までですけれど。

管理人さんには私の職場での立場まで心配していただきありがとうございました。でも心配いりません。私は本日付けで退職するのですから。今日は会社に自分の私物を取りに来ています。たぶんこれが最後のメールになります。なにぶん自宅にはパソコンはないし、今度の職場にもパソコンはありませんので。ちなみに退職して家内の実家の家業を手伝うことにしました。たぶんこのメールをパソコンで見ることもないでしょうが、管理人さんが誰かを疑っているようですのでその方に迷惑がかからないように書きました。

私は管理人さんとは基本的な方向は同じだと思うのですが、どうも考え方に食い違いと誤解がありそれがどんどん大きくなってしまったようです。また、やっぱり私が納得できる答えをいただくことはできませんでした。とても残念です。

短い間でしたが、以前から好きだった血液型性格診断の話ができて面白かったです。また色々勉強になりました。ありがとうございました。
いつかパソコンを買うことができたらまた除いてみます。

ではお元気で。

どういう事情かわかりませんが、どうもお疲れさまでした。最後のメールになってしまったのですか…。どうかご自愛ください。

【私のひとり言】

 う〜ん、なぜこんなメールを出すのでしょうか?

 このメールを何回読んでも、私の推測が当たっているとしか解釈できません(苦笑)。なぜなら、もし推測が外れているなら、一笑しておしまいだからです。私なら、次回のメールでカラカイのネタぐらいにはするでしょう(笑)。

 どうやら、中間管理職さんは素直な方のようですね。インターネット上での議論に慣れていないのでしょうか?

 いずれにせよ、お疲れさまでした。

【H21.12.14 山岡さんご本人は、このようなメールは出していないとのことですので取り消します。ご迷惑をおかけしました。m(._.)m】

【追記】 -- H13.4.2

Red_Ball12.gif (916 バイト)No.498 B型男性のパオパオ象さんから H13.4.1 15:05

1.面白いですか?

とっても(^O^)

2.お気に入りのページ

E−MAIL、O型、A型、B型、AB型

3.血液型と性格の関係は?

ある

4.メッセージ:

こんにちは。
 いつも楽しく読ませてもらっています。
 以下,長文失礼します。

 「ABO FAN」と「B型天国」は私の心のオアシスです。そう思うのは,私が「B入り族」だからでしょうか(笑)。

 私は「血液型と性格は関係がある」と思っています。
 性格判断でも,B型とAB型はよく当てはまります(当てはまらないところも少しあります)が,A型やO型はあまり当てはまりません(当てはまるところも少しはありますが)。
 血液型の1点読みは難しいかもしれませんが,「BかAB」の2点読みが当たっただけでもすごいと思います。2点読みまで許せば,非常に高確率で当たりそうですね。「とりあえずAかO」で7割ですが,それを上回る確率で当たるのでは? …感覚的ですみません。

 今は「各血液型が,自分の血液型と他の血液型をどう思うか。」について興味があります。主に参考にさせてもらっているのは,
   A型 →「A型宣言!」 http://homepage2.nifty.com/...
   AB型→「ABO FAN」
   B型 →「B型天国」 http://www3.gateway.ne.jp/...
   O型 →「ABO FAN」(直哉さんからのメール) ※動向に注目しています。
です。他にもあったら教えてください。

<おまけです>
 中間管理職さんからのメールの動向にも注目しています。「問題を人に任せっきりにせず,自分でも解決の努力をしている,勤勉で謙虚な上司」というイメージで読んでいたので,「正体当て」には衝撃を受けました。「ええ〜!?ここまで言い切っちゃっていいの〜!?」みたいな。owadaさんの読みには毎度驚かされます。
 事実はどうあれ,私は,「中間管理職さんは中間管理職さん」だと信じています。

B型は血液型が好きな人が多いようです。それとも、ただ目立っているだけなのかな?

 いずれにせよ、メールが来るのはB型とAB型が多いようです。ちなみに、中国のBBSでもそのようですね。

 「血液型当て」ですが、実際に計算してみるとせいぜい5割程度しか当たりません。(^^;; 7割当たったら驚異ですね。

 それから、中間管理職さんからのメールですが、こういうHPをしばらく運営していると、なぜかそういうカンが働くようになってきます。

  1. 特に書く必要もないと思われる個人的な情報をわざと公開する → 年齢と社会的な地位 etc.
  2. 肯定派を名乗っている場合、意図的(?)に肯定派のイメージを落とすような書き方をする → 会社のパソコンを使っている etc.
  3. あたかも人格が変わったようなメッセージが突然現れる → その1&2(統計がわからない)、その3(T2エラーが云々) etc.

 1.については、たぶん自分の所属をごまかすため、無意識のうちに書いているのだと思います。2.については、本当は否定派なのですから当然です。3.については、否定派の根拠を崩されるのですから、これまた当然です。

 もっと書いてもいいのですが、否定派に対策を取られても困るのでやめときます。(^^;;

 また、その3以降のメッセージを読めばわかりますが、明らかに(心理学的にも)ありえないことが書いてあります。

 肯定派は、本を読んで肯定派になったわけではありません。本を読んでから実際に人間を血液型別に観察し、血液型と性格には何らかの関係があると納得している人が大半だと思います。こういう人は、たとえ否定派の本を読んだとしても、その本の内容自体を否定するのが普通です(心理学では「常識」なのでは?)。なぜなら、血液型については、自分自身の体験がベースになっているのですから、いくら論理的に否定しても受け付けないのです。体験による信念をうち破るには、やはり体験によるしかありません。従って、『ダメな大人にならないための心理学』がいくら正しいとしても、あるいは第6章、第7章がいくらすばらしいとしても、その人が血液型を否定するようになることは(ほとんど)ないはずです。

 具体例はいくらでもあるのですが、長くなるので…。

 おっと、つい力が入ってしまいました。(^^;;

【H21.12.14 山岡さんご本人は、このようなメールは出していないとのことですので一部を取り消します。ご迷惑をおかけしました。m(._.)m】


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最終更新日:平成13年4月2日 [H28.10.2モバイル用に微修正]