苦 悩 ・・・

更新日:2010.3.14

 中小企業支援

 中小企業や個人事業主は今大変な時代になっています。
 特に資金繰りが大変ですが、其々の企業等によって事情は異なります。

 中小企業支援は行政書士の中心的業務となっています。
 日本行政書士会連合会の発行したパンフレットから少しご案内させて頂きますと、
  ・会社を時代に合わせる。
  ・会社を再生する。
  ・会社を磨く ―知的資産経営―
  ・会社を託す
 と、会社の創業期〜発展期〜転換期〜継承期と、会社の一時代全般に関わるご案内をしております。

 私も行政書士の一人として、企業の経営に関わっています。
  ※ ご依頼・お問い合わせをお待ちしています。

 もちろん個人の方からもご依頼を受けます。

 その中で、私が感じた事・・・。

 苦悩

 私は、ある方から依頼を受けました。

 「私に出来る事があれば。」
 私の宣誓(プロフェッショナル)です。
 逃げられません。逃げれば行政書士という職業に、そして私自身の誇りに傷が付きます。

 依頼人は私を信頼して下さいました。
 応えないわけにはいきません。
 依頼人の表情(笑顔と真剣な眼差し)を見て私は受任しました。

 現在の状態はある程度分かっています。
 とても高額な、いえ、平均的な報酬さえ頂戴できる状態だとは思えません。
 しかし、私は成功報酬で良い覚悟をしました。

 「私に何ができるのだろうか。」
 法律家として、経営コンサルタントとして、まだまだ豊富な実績があるわけではない。
 ならば、行政書士としての知識・経験・人脈を総動員させるしかない。
 微々たる私の力で、果たしてどこまで力になれるのだろうか・・・。

 一つ一つの事案、過去の出来事、現在の状況、将来の見通し。
 依頼人から、或いは関係者の話から整理していく。
 先ずは現在の危機を乗り越えなければならない。

 既に、色々と手は尽くしています。
 もう手段が無い、という状況下でこれからどうしていくか。
 最善手はあるのか。作り出せるのか。

 最善

 「最良の時に、最善を尽くしたのか。」
 最悪の状況で、最善を尽くすのは当然です。
 最善を尽くさなければ最悪の事態に繋がります。

 最良の時は、色々な事を見失いがちです。
 バブルが弾けて、多くの業界が最善を尽くしていなかったツケが回ってきました。
 銀行の不良債権は正に最悪手です。

 「常に最善を尽くす」
 私はいつも自分に問いかけています。
 私は、この姿勢が必要だと考えます。
 最悪の状況を導くのは、最良の時の判断・経営姿勢が原因となることが多いように思います。

 私はよく将棋で喩えます。これを大局観といいます。
 将棋は中盤になると、形勢が分かってきます。
 有利か不利か。

 終盤になれば、詰み(最後)まで分かる事があります。
 勝つのか負けるのか。

 序盤の最初の一手から、勝負は始まっています。
 序盤からの一手一手が、勝敗を分けます。
 時には序盤から一気に終盤になる事もあります。
 序盤のミスが、途中で投了という最悪の結果を導く事もあります。

 私は、この依頼人が最善手を求めている事に、吐くほど理解をしています。
 だからこそ、現在の状況を作り出した原因を突き止めなければなりません。
 最善手でも、次善手でもない何かを。

 結果はすぐ出ない

 すぐ結果が出る業務もあります。
 すぐ結果が出ない業務もあります。

 行政書士が出来る仕事と、自分自身が出来る仕事…。
 全てを総動員させます。

 依頼を受けてから完了までの道のりは、実は果てなく遠い。
 資料の収集、必要とする分野の理解、手順の組立て、行動…
 何回も何回も試行錯誤を重ね、最良の結果を導き出せる手段を探します。

 3ヵ月後か、1年後か、否、数年後に結果が出るのかもしれません。
 もしかしたら明日完了するかもしれないという楽観的な考えも時には抱きますが、
 なかなかそうはいきません。

 行政書士である限り、私の苦悩はこれからもずっと続くでしょう。

   


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