プロフェッショナル論

更新日:2010.3.6


 はじめに

 プロフェッショナルを題材にした理由はいくつかあります。
 もちろん私自身もプロフェッショナルでなければならないからでもありますが・・・。

 あらゆる分野にプロフェッショナルはいらっしゃいます。
 ですから、どの分野においても共通する「プロフェッショナルの条件」というものがあるはずだと考えていました。
 私はあらゆる分野のプロフェッショナルの言葉を探し、プロフェッショナルとは何かを考えました。

 そして、「あるプロフェッショナルの言葉」を知りました。
 この言葉と出会ったのは、2007年の丁度今頃です。

 そして、私なりに一つの答えを見つけることが出来ました。

 「あるプロフェッショナルの言葉」

 「あるプロフェッショナルの言葉」を紹介します。
 NHKプロフェッショナル 仕事の流儀 HPより抜粋

 庭師 北山安夫
 「逃げられない人。要はアマチュアというのは辞められる、いつでも辞められるんですね。プロは辞められないですよ。引き受けたというたら最後までやり通さなければならない。自分の意思では絶対におけない人なんですよね、その人がプロフェッショナルだと思います。」

 装丁家 鈴木成一
 「どんなに経営が苦しくても、絶対に言いたくない言葉がある。それは、『仕事をください』という言葉。それを言ってしまったら、仕事に媚(こ)びが生まれるし、どこまでも相手に振り回されることになる。だから、人に頼まれるからやる、というスタイルは崩したくない。」
 「次の依頼が来るってことです、これに尽きますね。やることが、仕事が次の仕事につながっていく。それが俺にとってプロって言える理由なんじゃないかな。」

 北山さんの言葉は他の意見とは違い、どの分野にも共通する言葉でした。
 「逃げられない人」
 引き受けた仕事からは逃げられません。
 この言葉に全てが集約されています。

 鈴木さんの言葉も突き刺さります。
 「媚びない」
 行政書士報酬が極端に崩れたのは、行政書士という職業に誇りを持たない人が多いから。
 信頼関係を築く事ができれば、また依頼をして頂ける。
 私の言う「依頼=信頼」のポリシーと同じです。

 プロフェッショナルとは。

 プロフェッショナル(Professional)の語源は、次の言葉からきているようです。
 Profess (信仰を告白する)  PRO(前に)+FESS(言う)=告白する。
 Professus (告白、宣言) ※ラテン語の過去分詞がProfessionalとのこと。
 つまり、「(神に)宣言する」という意味だそうです。

 信仰を告白するのは、神に誓うという事。
 神に誓って仕事をする人→聖職者の事を指していた言葉が、やがて医師など高い倫理観を持った職業も含めるようになり、現在はその道のプロというように、幅広い分野の職業に使われるようになりました。

 プロフェッショナルという言葉の成り立ちから考えると、
 プロフェッショナルとは、
 「神に、『この仕事をやり遂げます』と誓う事ができる覚悟のある人」
 となるでしょう。

 誓った以上、結果がどうあれ、やり遂げなければなりません。(全力で取り組む)
 誓った以上、失敗したときの覚悟を決めなければなりません。(全責任を負う)

 宣言して責任を負う人のことをプロフェッショナルというのです。
 有言実行者とも言えます。

 鈴木さんの言葉、逃げられない人。
 一度引き受けた仕事ですから、途中で逃げられません。

 北山さんの言葉、媚びない。
 媚びて仕事をするのではありません。宣言して仕事をするのです。

 私のプロフェッショナル

 最後の締めくくりは、私のProfessとします。

 「 この誇りある職業において、受任した依頼を責任をもって完遂します。
 最良の結果に導く為、最大限の力を尽くします。 」

 これで、私も「逃げられない人」になりました。



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