平和と基本的人権を守ろう!仲間たちの連絡会

No98-2              webへいき連              2023年 5月

    読者・会員の声     さよなら原発全国集会デモの写真        さよなら原発全国集会の写真

5.3憲法大集会in有明

新たな戦前にさせない!2万5千人が怒りの声!

 軍事費のGDP比2%への大増額や敵基地攻撃能力の保有などを進め、「任期中に改憲する」という岸田政権。そ れに反対する市民や労働組合員(平和フォーラム系などが参加)が「新たな戦前にさせない」と、昨年を倍増する2万5 千の人が有明防災公園に参集し、抗議の声を上げました。私はこの様な大きな集会となったこと、また集まった多くの人 と思いを共有できたことに感激し、これからも改憲反対の行動をしていきたいと思います。
 当日思い出したのが、昨年のオープニング前のミニステージで聞いた竹信美恵子さんの発言でした。「戦前の日本は1 0年おきに戦争をしている。その中で、軍事費が国家予算の7、8割を占めるようになっていた。憲法9条は不戦の誓い であると同時に、国のお金を軍事ではなく社会保障など私たちの生活のために使う仕組みなのです。・・・社会保障が機 能せず命を落とす人がいるのに、自民党の安保提言では軍事費をGDPの2%まで引き上げると言っています。私たちの 生活を考えるからこそ、9条をなくしてはいけないのです」と結んでいます。
 竹信さんが言ったとおり、今年岸田政権は軍事費の増額を決定・強行しました。竹信さんの「戦前回帰」言葉に今更な がらも驚きと納得をしました。
 岸田自民党や改憲勢力は、実質改憲のその先に明文改憲に突進しています。「憲法改悪」はもちろん、実質改憲たる戦 争準備・安保関連三文書閣議決定に強く反対していこう!
 「新たな戦前にさせない!」「今声を上げなくていつ上げるのか!?」と強く思いました。

5月5日    「緑茶ハイ」

憲法大集会に参加して思うこと

 大江健三郎氏が小田実、井上ひさし氏らと共に2005年「九条の会」を立ち上げて、インタビューの中で氏は 「私たちの次の世代に私らの憲法で最も大切なものとして彼らに手渡さなければならないと言われているものが『基本的 人権』の条項」だと述べています。
 私は今の世の中で、基本的人権をないがしろにしている自民党政権の政治に強い憤りを持っていますが、戦後生まれの 私でさえ、子供のころは戦争ごっこをしたり、戦闘機や軍艦の模型をつくったりして遊んでいたものでした。多分、労働 運動に足を踏み入れなかったらば自民党政治に批判的な眼を持つことなく人生を送っていたかも知れません。
 これを変えたのはやはり労働者教育であったと思います。憲法なんて興味は無かったし遊びたい盛りではあった時代で したが当時の労働組合は活き活きとしていて職場の不満や理不尽さを汲み取ってくれた場所だったように思います。青年 会議の活動から「団結の家」へ学びの機会が与えられ、世の中を見る目が変わっていったんだと思います。
 今、その根底に大きく憲法があるのだと思うわけです。
 今の政治に「嫌だ!」と声を上げる権利は憲法によって保障されているし、意思表示は非常に大切であることと実感し ます。翻ってこの権利を使わないでいると、たちどころに消滅しかねない危うさがあるこの時代だと感じています。
 「戦争法案、文書の改ざん廃棄、学術会議、防衛三文書、入管法改悪、防衛産業保護」等々の強行、国会の審議を経ず、 閣議決定による国の重大政策の変更に見られる政府の憲法無視など枚挙にいとまがない位の横暴ぶりを許すことはできま せん。
 この怒りを絶やすことなく、「意思」の力をもって抗議し続けることが大切だと日々感じているところです、

5月7日     ゴマメのハギシリ


あらたな戦前にさせない! 守ろう平和といのちとくらし
2023憲法大集会アピール (全文)

 2015年5月3日、憲法の改悪を許さず、憲法理念の実現を求めて、横浜臨港パークで多くの市民や労働者の参 加のもとで開催した「5・3憲法集会」は、全国各地の市民の皆さんの共同行動とともに継続され、コロナ禍を乗り越え、 今年で9回目になりました。
 しかし、国際情勢をみると、少なからぬ国々と地域で戦火はやまず、昨今はわたしたちの日本でも「新たな戦前」とい う言葉が現実味をもって語られる時代になりました。
 昨年2月、ロシアは2度にわたる世界大戦を経て人類が獲得した国連憲章の「国際紛争を平和的に解決する原則」に反 し、ウクライナへの軍事侵攻を開始しました。このウクライナでの戦争は多くの人々の犠牲を伴いながら、1年以上をす ぎてもいまなお収束の兆しがありません。ロシア軍の即時撤退・停戦が切実にのぞまれています。
 しかし、逆に東アジアでもこれを口実とした軍事的緊張がつよまっています。
 岸田文雄政権は昨年末、「台湾有事」などの危機を煽りながら、閣議決定のみで「安保3文書」採択を強行し、軍事費 の対GDP比2%、5年間で43兆円という異常な軍拡を企て、従来からの「専守防衛」原則を投げすて、敵基地攻撃能 力の保有と南西諸島のミサイル基地建設強化をめざすなど、日米同盟を支えに、戦争する国への道を突き進んでいます。
 憲法9条にもとづいた外交努力による近隣諸国との友好共存関係の積み上げを怠り、列強との軍事同盟や軍事協力を強 化し、軍事力を強化して緊張を煽り立て、いたずらに他国を誹謗し、戦争の危機をあおり立てるこの道は、日本を際限の ない軍拡競争にひきずりこみ、やがて壊滅的な戦争の勃発を招きかねないものです。この道は日本がかつて歩んだ道に他 なりません。
 いま通常国会では、衆参両院で3分の2の議席を占めるに至った改憲勢力によって憲法審査会が頻?に開催され、憲法 への自衛隊の明記や緊急事態条項の新設など、憲法改悪への議論が強引に進められています。
 私たちは現在の審査会の論議が、戦争の危機を煽りながら進められている軍事大国化、「戦争する国」づくりの正当化 のため、性急な憲法改定のみを求めるものとなり、憲法が示す平和・人権・民主主義の理念の実現を真剣に議論するもの になっていないことを深く憂慮します。
 本日、日本国憲法施行76周年にあたる5月3日、東京都防災公園に集まった私たち市民は、集会の総意において、平 和を希求する全世界の民衆に連帯し、なかんずく戦禍の下で苦しむウクライナやミャンマーなどの民衆に連帯して、憲法 9条を掲げ世界の市民とともに反戦・平和の闘いに全力を挙げてとりくむことを、宣言します。

2023年5月3日    
   あらたな戦前にさせない!守ろう 平和といのちとくらし、2023憲法大集会