平和と基本的人権を守ろう!仲間たちの連絡会

 No94-3             webへいき連              2022年12月

「構造的な賃上げ」って何だろう?

 昨年10月の所信表明演説で、岸田首相は突如「構造的な賃上げ」という政策を打ち出した。物価高と貧窮の地獄に国民をたたき 込み、放置してきた政府が「賃上げ」と言うこと自体胡散臭いのだが、まずは岸田サンの言い分を聞いてみよう。
新しい資本主義の「加速」  「なぜ、日本では、長年にわたり、大きな賃上げが実現しないのか。そこには、賃上げが高いスキルの人材を惹きつけ、企業の生産性 を向上させ、更なる賃上げを生むという好循環が機能していない」。この「構造的問題」を解決するため、「賃上げと、労働移動の円滑 化、人への投資という三つの課題の一体的改革を進めます」。とりわけ、「リスキリング、すなわち、成長分野に移動するための学び直 しへの支援策の整備」に取り組む、と。
  岸田サンの言っていることを解りやすく解説しよう。
 ① 日本は経済力も技術力も先進国で最低。この国難を突破し日本経済を再生することが最優先
  の課題。
 ② そのためには、低成長の企業・産業は淘汰し、デジタルやグリーンなどの成長分野に大胆に   投資する。
 ③ この構造改革によってクビ=解雇された労働者は、自ら学び直し(リスキリング)で高度な   スキルを身に付け、成長分野に移動する。
 ④ しかしDX・GXに対応できない労働者(大多数の労働者)は低賃金の非正規労働者か個人   請負労働者になるしかない。
 「構造的な賃上げ」とは何か。それは、すべての労働者の賃金を引き上げることではまったくない。企業の事業再編=首切りのススメ であり、学び直しによってスキルを高め「デジタル人材」と認められたもの者だけに高い賃金を保障する、というものでしかない、経済 成長・経済の好循環を実現したあかつきには賃金も上がりマス、という空手形が「構造的な賃上げ」なのだ。
 もとより,岸田サンに困窮する労働者の待遇を改善しようなどという気持ちはこれっぽっちもない。彼の関心事は、生産性の向上によ る企業の成長、DX・GXによる日本経済の再生なのだ。
 岸田政権は、「賃上げ」幻想をあおりたて、労働者・労働組合を企業や政府に協力・奉仕するものへと変質させようとしている。私た ちは、岸田政権のこの悪巧みの狙いをはっきりと見抜いていかなければならない。

       2022年12月 5日       天邪鬼

12.15・12.19行動に参加しました

    安保関連文書反対集会の写真

「安保関連3文書」閣議決定反対行動に800人!

 安保関連3文書の閣議決定を翌日に控えた12月15日、市民団体主催の敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有や防衛費増額反対の行動 が行われました。私もへいき連の仲間と参加して閣議決定許すな!の声を上げてきました。
 冒頭、主催者挨拶で菱山さんは「国会を通さず、ほとんど非公開の話し合いで国の形が大きく変わる事を勝手に決めるなんておかしい。 税金を軍事費に使うことを許してはいけない」と訴えました。また立憲野党の国会議員や市民団体の発言者も「敵基地攻撃能力(反撃能 力)の保有や防衛費の増額」に反対の決意表明を行いました。若い学生たちも声を上げていました。
 岸田政権の改憲されたがごとく、「緊急事態条項」先取り=閣議決定でなんでも決めてしまうファシズム的政治姿勢に私は怒りを覚え ました。

 寒さの中、12.19国会前行動に1100人!

 22年最後の国会前行動が19日に行われました。集会3日前に安保関連3文書の閣議決定が行われたことから、1100名もの 人が怒りに燃えて参加しました。寒さが厳しい中ではありましたが、私もへいき連の仲間と「閣議決定でなんでも勝手に決めるな!」と 声を上げてきました。
 市民団体の池袋アクションの仲間は「武器で平和は守れない。米の軍需産業を肥やすだけだ。人の血で経済を回すな」「大軍拡反対の 声を広げていきましょう!」と力強く訴えました。・・拍手 2023年は「戦争か平和か」の年になります。「武力で平和は作れませ ん。餅のように粘り強く運動を推し進めましょう!」菱山さんの訴えに共感しました。

       緑茶ハイ