平和と基本的人権を守ろう!仲間たちの連絡会

 No93-7             webへいき連              2022年11月

イチョウ並木が美しい。紅葉は木々の「断末魔の叫び」?
ポーランドへのミサイル着弾。ベトナム「トンキン湾」を髣髴

非武装中立論の表紙

       <シリーズ> 「非武装中立」のリアル (21)

 能天気に過ぎる。私もその一人だったが。紅葉の本質は、木々の越冬のための営み。紅葉から落葉を、木々の「断末魔の叫び」と 表現する識者もいる。
「イチョウ並木が美しい」。生存の仕組みも知らずに、感動、感激と毎年騒ぐマスコミと世間。本質を提起、無知を指摘することで、多 くの人々の不興を買うことも少なくない。本質を知れば、周囲の景色、世界の見え方が変わってくる。

◆北朝鮮のミサイル。この後、予想される核実験。「核には核で。正面対決には正面対決で」と、物騒な宣言。当たり前のごとく認めら れる、日米韓による合同軍事訓練。挑発、恫喝しているのはどちらなのか。深刻な危機感は、どちらにあるのか。 Jアラートの運用。 政府、マスコミの言う「北の脅威」も、「国民を守る…」も、「有事」も口先だけの様。無防備のままの放置される原子力発電所。軍拡 の進展、偶発的事故、事件の危険も確実に増している。

◆ポーランドに着弾したミサイル。どこから発射されたのか、リアルタイムで全てお見通しの米国。ロシア製でない旧ソ連製、ウクライ ナが生産し、所有するミサイル。それでも米マスコミは第三次世界大戦勃発の危機を喧伝。少々控え目だったバイデンの声明が事態を沈 静化…。ウクライナ・ゼレンスキーと欧米・NATOの連携の綻び。冬を前にしての徹底抗戦、ウクライナ人民に春は来るのか。ベトナ ム戦争が頭に浮かぶ。米軍による北爆を正当化する「トンキン湾事件」。誇張、捏造、でっち上げは常套手段、多くの日本人がだまされ た。歴史の教訓、忘れてはならない。

◆米中間選挙の予想外の結果。敗けたはずの民主党、バイデンの余裕はどこから…。APEC、G20…、成果を見ることなく終わった。 国際舞台、国際政治における、岸田・日本の存在感の無さ、軽さ。さらにまた、存在の見えない国内野党勢力。平和外交、平和戦略は皆 無。しばらく前の話、朝鮮半島の非核化に手が付けられようとした。朝鮮戦争の終結も期待された。トランプの時代に。バイデン・民主 党にその気はないようだ。2党独裁の米国も一枚岩ではない。民主党も至って好戦的だ。『戦争はサイバー空間から…』の新聞記事。今 頃になって、『ウクライナ侵攻前 米は「参戦」していた…』だと。主導したのは非力なプーチンでなく、英米と傀儡ゼレンスキーか。 犠牲になったウクライナとロシアの人民。そしてEU、ドイツの経済、政治への計り知れないダメージ。

◆英米がウクライナのNATO加盟を否定すれば、プーチン・ロシアの軍事進攻はとりあえずは回避できたかもしれない…。英米、NA TOの対応次第で、即時「停戦」も可能ではなかったか。ロシアはかつての社会主義・ソ連ではない。核大国ではあるが、米中に並ぶ軍 事、政治、経済的な力はない。EU、NATOとの関係も、社会主義・ソ連とのそれとは決定的に違う。戦争を意図的に引き起こす勢力 がいる。戦争で得をする、対立を恒常化することで利益を得る勢力が存在する。戦後、冷戦構造は作られた。単なる覇権争いではない。 常に世界は、緊張と対立の状態にある。

◆軍事力は自己増殖する。安全保障に絶対はない。あくまで相対的なもの。非武装中立の方が、武装同盟よりベターだ。……改めて、緊 張と対立の本質、「非武装中立」の条件など学び、リアルに確認してみたい。さて、来春は4年に一度の統一地方選。平和を語れる候補 が身近にいてほしい。資本の論理に乗っかる賃上げの要求。何であれ、春闘は年金受給者の生活をも決定づける。「働く者が社会を支え る」との哲学も事の本質も、置き去りにしてきたと痛く反省。師走、やり残しが多い一年を振り返る。来年の課題もいろいろある。同じ 所をぐるぐる回っているようで忸怩たる思いですが、交流、学習、引き続きお付き合いの程を。              <続>

    

       2022年11月12日  北条 恒


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