副会釣法

いんちき臭いわがクラブの釣法の中において、唯一まともな釣法である。

ある日防府のとある波止で、とある団子を使ってバンバンチヌを上げている方を目に
した。

それ以降、私も団子釣りを始めたわけであるが、予想を超えて、はるかに奥が深い。

団子の握り方、大きさ、団子の形。着底してからの割れ方、割れる時間。
まだまだ解明していかなければならないところは多々あると思うのだが、
団子初心者の私には、今のところこのくらいしか思いつかない。

両サイドを名人に挟まれ、一人打ちひしがれているときも、こっそり横目で大きさ、
握り方なんかも盗み見ていた。

着底して30秒以内に割れる団子が理想(あくまでもその釣り場においてだと思う。
条件等でいろいろ変わってくるのではないかと思うが。)であると、その名人に
教わった。

で、その団子を持参して、小野田一文字にて、会長と勝負を行った。

まだ餌取りが少ないうえに、水深もあまり無く、団子釣りには条件が少し違うかなと
感じた。撒き餌フカセの、会長に完敗だった。

やっぱり撒き餌フカセなのかなと、次回釣行では撒き餌を用意した。
しかしその釣場、ボラを始め、餌取りが凄い。

これは普通にやってたら、餌が底まで届かないな。

撒き餌を打ち分けるにも、これだけ餌取りが沸いていたら、どこに打ち分けても同じ。
どうしたものか・・・
ふと、この撒き餌で餌をくるんだらいいんじゃない?
安易な発想だった。

しかし、これが予想以上に効果を発揮した。

次の釣行でそれは自信になり、

更に次の釣行、マナーのわるいおじさんとの釣り勝負で、自信は確信に変わった。

ただ、やみくもに団子を作るのではなく、大きさ、硬さ、割れ具合など、
TPOにあわせて使い分ける。

さらには撒き餌も、ほとんどは手で投げ、あるときは杓で投げる。
どう使い分けるの?と尋ねられても、上手く言えない。
要は、何度も釣行を重ねていく上で培われる、感覚で使い分ける。

なんか俺、とても上手い人みたいだぞ・・・。
いや、でも、ほんとにそうなんですよ。

だから、釣り場で、杓を持ってるにもかかわらず、手で撒き餌を投げてる私を見ても
そっとしておいて上げてください。

釣り方なんて、みんな人それぞれ。

 「みんな違って、みんな良い!」

自分が一番釣れると思う釣り方で釣ればいいじゃないっすか。
型にとらわれず、楽しけりゃいいんですよ。多分。


後日、会長に「俺ってすげーやろ」とか自慢してたら、あっさり、
タコの釣り方、「浮きフカセ団子釣法っていう名前があるみたいよ。」と言われた。

まぁ、いいじゃん。俺が安易に発想できるくらいな釣り方だから、
今までにも試した人は、何人もいると思う。それぐらい俺もわかってるさ。
でも、

「副会釣法」って言った方が楽しいやん。

それに、俺は撒き餌を手で投げるって技も使ってるし。よし。
副会釣法で決まりだ。