平和と基本的人権を守ろう!仲間たちの連絡会

No96-2              webへいき連              2023年 3月

アベノマスクから3年 迷走するキシダマスク

 新型コロナウイルスの新規感染者数の減少が続く中、東京都は感染状況の警戒レベルを引き下げました(感染状況の警戒レベル4 段階の下から2番目へ、医療警戒態勢も下から2番目)。厚生労働省の専門家組織は今後も減少が続くと予測。政府は3月13日からマ スク着用の判断を個人に委ね、ワクチン接種も4月以降は原則年1回とする方針だそうです。
齋藤美奈子の写真  そんな中、2月15日の東京新聞”本音のコラム”で斎藤美奈子氏は「2月7日、国内で報告された新型コロナウイルス感染症の死者 が累計で7万人を超えました。ここ1年で5万人増。死者全体の70%が直近の1年で、岸田政権が発足した一昨年10月4日から数え れば75%、4人に3人の死者が岸田政権で出た計算になります。しかるに岸田首相はかような結果を招いた原因にも、自らの責任にも 言及することなく”脱マスク・脱コロナ”に向けて動き出しました」「3月13日からは屋内・屋外を問わずマスクの着用を個人の判断 にゆだね、5月8日からは感染症法上の位置付けも2類から5類に移行の方針といいます。死者のほとんどは基礎疾患のある高齢者だと 報道されていますが”ある程度の犠牲者は仕方がない”とは言えないでしょう」と主張し、「日本中が脱コロナに向かって走り出す前に、 第七波・第八波で死者が急増したことをどう考えるのか、首相の見解が聞きたいです」と結んでいました。
 全くその通りであると思います。今でも新型コロナウイルス感染症の死者は全国で、一日100人~200人位で推移しています。首 相は説明責任という言葉を好んで使っています。しかし、憲法違反の安倍元首相国葬の実施や敵基地攻撃能力の保有などの重要な課題に ついては説明責任を果たしているとは思えません。
 以前の市民集会(20年12・19集会)で、看護師の宮古あずささんは医療者の立場からこんな発言をしていました。「医療崩壊を 防ぐために一人一人の行動自粛を!と言われています。一人一人の行動に医療崩壊の命運がかかっているとのメッセージであるが、もと もとコロナ以前に崩壊寸前だった。今、お年寄りの緊急入院ができる病院がほとんどない。それは国の方針で長期入院をさせないように 病院に対し締め付けをしていて、入院が長くなると病院の経営に差し障るようになっているからです。国は団塊の世代が75歳になるの を見越し、”時々入院ほぼ在宅”という入院ができない体制を作ってきました。そこにコロナ禍が起きたので医療崩壊が進んできました。 個人の責任よりはるかに国の責任が大きいです。それに対し怒っていかないといけないと思う。安心して病気になったり、老いたり弱く なったりできる体制をつくるのが国の責任ではないでしょうか!」と訴えていました。
 今その言葉が重く感じられます。政府の責任は重大です。今私たちが声を上げなければ『PLAN75』のような将来が待っているの ではないでしょうか!?

2月20日   ゴマメノのハギシリ

 『PLAN75』(プランななじゅうご)は、2022年6月17日に公開された映画作品。
 日本・フランス・フィリピン・カタール合作。監督は本作が長編映画初監督となる早川千絵、主演倍賞千恵子。カンヌ国際映画祭「あ る視点」部門出展、数々の映画祭・映画賞受賞

 ストーリー
 75歳以上の高齢者に対して自らの生死を選択できる制度「PLAN75」が国会で可決された近未来の日本。夫と死別し、一人で暮 らす78歳の角谷ミチは、突然年齢を理由に仕事を解雇されてしまう。住む場所も失いそうになった彼女は“プラン75”への申請を検 討し始める。その一方、市役所のプラン75の申請窓口で働くヒロムや、死を選んだお年寄りをサポートするコールセンタースタッフの 瑶子は、制度の存在に疑問を抱いていく。

アマゾンプライムで配信中  再上映もあるとのこと