WEB日記   大分河畔の虫たち @


  大分河畔の虫たち
 

拙宅から歩いて10分もすれば大分河畔に架かる明磧橋に着きます。
ここから堤防を辿り上流へ2qほど行くと両親の生れ育った賀来町、下流に
10qほど行くと河口に着きます。
河川敷には堤防に添って舗装された自転車道が整備されているので散策には
絶好の場所です。数年前から、河畔の花や、虫を撮り始めましたが、その画
像を並べてみると、驚くほどに多様な花や虫が存在していることを知りまし
た。
虫に出合う度に越前市にお住いの津郷勇先生に画像を届けてその虫の名前を
問いました。画像だけでは同定が難しい場合もあったかと思いますが、私の
好奇心に快くお応えいただきました。


  大分川上流に架かる明磧橋の袂に広がる河川敷の春

  
  由布岳、鶴見岳、高崎山が一望できる私の好きな遊歩コースです。

      大分河畔の虫たちA
      大分河畔の虫たちB

 

  虫たちの同定や説明には誤りがあるかもしれません。
  
お気づきのときは メッセージ☆BOXでご指摘ください。

 大分河畔の虫たち  検索

  スキバジンガサハムシ 陣笠葉虫
 

Aspidomorpha transparipennis カブトムシ亜目 ハムシ科
 
時期 5〜9月。大きさ 6〜7o。食草:ヒルガオ。
ジンガサとは武士の時代にかぶった陣笠のことです。
   (画像:義弟の米春君)
 ボタンを押すとページが開きます。
昌子義姉が菜園(大分県日出町)で採取したものをわざわざ届けてくれた
スキバジンガサハムシです。大分河畔で出合った虫ではありませが、虫に
興味をもてせてくれた忘れられない機会でした。


  トゲカメムシ  刺亀虫
 

Carbula humerigera カメムシ目 カメムシ亜科 カメムシ科
時期 6〜9月。大きさ 7〜11o。
食草:キク科のヨモギ、フキ、バラ科のモミジイチゴ、クマイチゴなど。


  キマダラカメムシ  黄斑亀虫
 


 
Erthesina fullo カメムシ目 カメムシ科の昆虫。
日本では1770年代に長崎県の出島で最初に発見された南方系の外来種。
近年、急速に分布を北上させていて2011年には愛知県で生息が確認さ
れている。蝉たちと同じように、樹皮に吻口を突き刺して樹液を吸汁して
いる昆虫の一種です。
   ↓
(5齢幼虫)
 


  ヨコズナサシガメ  横綱刺亀

 

 Agriosphodrus dohmi カメムシ目 サシガメ科
体長 16〜24o。日本に生息するサシガメの仲間では最も大型の種類。
サクラなどの大木の樹幹に集団で生息。幼虫・成虫とも幹を歩き回って
ケムシなど他の昆虫を捕え、細長い口吻を突き刺して体液を吸う。

 
津郷勇先生(越前市)からのお便り 2018/06/11
 


  アカスジカメムシ  赤条亀虫
 

 Graphosoma rubrolineatum
 
カメムシ目 カメムシ科 クロカメムシ亜科
体長 9〜12o。エサはセリ科植物(セリ、ヤブジラミ、シシウド、ニン
ジン)赤と黒のはっきりした模様は警戒色で鳥からの捕食を免れやすい
ようです。このような鮮やかな警戒色を持つカメムシは悪臭を出さない
ものが多いらしい。日本に生息するGraphosoma属の仲間は本種のみ。


  クサギカメムシ  臭木椿象
 

 Halyomorpha mista 
カメムシ目 カメムシ科
実にたくさんの名前が挙げられる
=H,brevis.H,halys.H,picus.H,japonicus
果樹などの農業害虫として知られ、また室内に侵入することも多く衛生害
虫としても知られている。
カメムシの中では大型で体長 13〜18o。時期 4〜11月。


  アオクサカメムシ 5齢幼虫 青椿象
 

 Nezara antennata
カメムシ目 カメムシ科
大きさ 12〜16o。時期 7〜10月。
成虫は光沢のない緑色のカメムシ。色彩変異が多い。マメ科、イネ科、
キク科など広範囲の植物の汁を吸う。野菜や果樹の害虫として知られる。


  ノコギリカメムシ 鋸亀虫
 

 Megymenum gracilicorne カメムシ目 カメムシ科
エサ:胡瓜やカラスウリなどのウリ科の植物の汁。
体長13〜16o。出現 7〜9月


  ナガメ  菜亀
 

 Eurydema rugosa カメムシ目 カメムシ科
アブラナ科の植物に集まることから名付けられた。
体長 8〜9o。出現 4〜10月


  ブチヒゲカメムシ 斑髭亀虫
 

 Dolycoris baccarum カメムシ 目カメムシ科  津郷勇
大きさ 10〜14o。時期 4〜10月。黄褐色〜赤褐色で背面中央部に白紋
を持つ。体側には縞模様がある。
エサ:マメ科、キク科の植物(ダイズ、ゴマ、ニンジン、ゴボウ、イネ
の穂など)。触角が黄色と黒色の2色のため名付けられた。


  オオトビサシガメ
 

 Isyndus obscurus カメムシ目 サシガメ科
大きさ 20〜27o。時期 4〜11月。
小昆虫を捕えて体液を吸う。成虫は樹皮の下や樹洞で集団越冬する。


  ホシハラビロヘリカメムシ 星腹広縁亀虫
 

 Homoeocerus unipunctatus カメムシ目 ヘリカメムシ科
体長 12〜15mm。時期 4〜10月。
エサ:マメ科 (クズ、フジ、メドハギ)の植物の汁。


  ヨツモンカメノコハムシ
 

Laccoptera quadrimaculata 分布:南西諸島(沖縄本島以南)
 ⇒大分河畔に出現?温暖化でここまでやってきたかと驚いています。
体長 7.5〜9o 国内最大級になるカメノコハムシ。時期 4〜11月。
エサ:サツマイモなどの葉。 2013/7/7 18:34


  クモヘリカメムシ
 

 Leptocorisa chinensis 2015/08/23
カメムシ目・カメムシ亜科・ホソヘリカメムシ科・クモヘリカメムシ亜科
大きさ 15〜17mm。時期 5〜10月。
淡い緑色で背中が茶色っぽい。死ぬと体色が黄色に変わるそうです。
イネ科の雑草がはえている草むらに多く見られ、しばしば水田に入って
イネを食害する。


  コガネムシ 黄金虫・金亀子
 

 Mimela splendens コウチュウ(甲虫)目 コガネムシ科
体長 17〜23mm。
幼虫は植物の根を、成虫はクヌギなどの広葉樹の葉を食べる。

コガネムシは金持ちだぁ〜♪なんて歌われたりしますが、プランタに
育てていたトマトの根を幼虫がかじり切って、あっというまに枯死させ
てしまいました。(2013/8)

   金亀子賽銭箱に落ちにけり 陽鳥


  ヤマトシリアゲ
 

 Panorpa japnjica
シリアゲ目 シリアゲムシ科
大きさ(前翅長)13〜20o。時期 4〜9月。
♂はお尻をクルリと巻き上げている。 初夏に現れるものは黒色で比
較的大きく、晩夏に現れるものは黄色っぽく小さい。
黄色っぽいものはベッコウシリアゲと呼ばれ、昔は別種と思われてい
たそうです。エサ:死んだ昆虫の体液などを吸う。


  ヨモギハムシ
 

 Chrysolina surichalcea コウチュウ目 ハムシ科
大きさ 7〜10o。時期 4〜11月。
エサ:ヨモギ、ヤマシロギク。成虫と卵で越冬する。よく歩き回り、
ほとんど飛ばない


  クマゼミ  熊蝉
 

 Cryptotympapa facialis カメムシ目 ヨコバイ亜科 セミ科
日本特産種のセミの一種。体長 60〜70o。

  クマゼミが鳴くところではミンミンゼミは鳴かない?
ミンミンゼミとクマゼミの鳴き声は人間の耳で聞き限りは全く違って聞こ
える。しかし、この2種のセミの鳴き声のベースとなる音はほぼ同じであ
り、その音をゆっくり再生すればミンミンゼミの鳴き声に、早く再生すれ
ばクマゼミの鳴き声となる。 このように両種のセミの鳴き声には共通点
があるため、クマゼミとミンミンゼミは互に棲み分けをしていると言われ
る。(wikipedia)

   熊蝉の恋のエンジン吹かしけり 陽鳥


  アブラゼミ  油蝉
 

 Graptopsaltria nigrofucata カメムシ目 ヨコバイ亜科 セミ科
「油が撥ねる音のように鳴く蝉」から油蝉と名づけられた?
体長 56〜60o。


  ツクツクボウシ つくつく法師 寒蝉
 

 Meimuna opalifera
 
カメムシ目 ヨコバイ亜科 セミ科 ツクツクボウシ属

  
ツクツクボウシの鳴き声⇒Wikipedia
ジー・・・ツクツク・・・ボーシ!ツクツクボーシ!と始まり、
以後ツクツクボーシ!を十数回ほど繰り返し、ウイヨースを数回、最後に
ジーと鳴き終わる。また1匹の♂が鳴いている近くにまだ♂がいた場合、
それらの♂が鳴き声に呼応するようにジー!と繰り返し声を挙げる。合唱
のようにも聞こえるが、これは鳴き声を妨害している説がある。


  ウスカワマイマイ 薄皮蝸牛
 

 Acusta despecta 有肺目 オナジマイマイ科
木の苗や野菜を食害するほか海岸のハマユウの間にも多いそうです。

   かたつむり時間たつぷりありにけり 陽鳥


  ジョロウグモ 女郎蜘蛛
 

 Nephila clavata クモ目 コガネグモ科
体長♀ 17〜25o ♂ 6〜8o。時期 9〜10月。

  蜘蛛の囲の所在なき日の続きけり 陽鳥


  ラミーカミキリ
 

 Paraglenea fortunei コウチュウ甲虫)目 カミキリムシ科
 大きさ 8〜17o。成虫は 5〜7月頃に発生し、イラクサ科のカラムシ、
ヤブマオ、アオイ科のムクゲなどを食草とする。明治初期に中国大陸か
ら輸入されたラミーという植物にくっついてはいってきたらしい。


  コメツキムシの一種
メツキムシは昆虫網コウチュウ目に属するコメツキ科に属する昆虫の総称
です。和名をコメツキムシとする種はない。仰向けにすると、自ら跳ねて元
に戻る能力があり、米をつく動作に似ていることからこの名前がある。
日本で約 600種、世界で10000種?

 


  トビゲラの成虫?
 

トビゲラはトビゲラ目Trichopteraの昆虫すべてを指す。
ほとんどの種で刺毛に覆われている。全世界で46科、12,200種以上が認
められており、日本ではそのうち29科、400種以上の生息が認められてい
る。体は管状、長い糸状の触角を持ち、羽根を背中に伏せるようにして止
まる姿は一部のガ類に似ている。 (抜粋:Wikipedia)


  コアオハナムグリ
 

 Gametis jucunda 甲虫目 コガネムシ科
日本各地に分布する。体長11〜16o。時期:5〜10月。体の周りにはたく
さんの毛が生え背中の白い斑点には個体差があるようです。


  ジョウカイボン
 


 Athemus suturellus 昆虫綱甲虫目ジョウカイボン科に属する昆虫。
4月末頃から現れ、花上や葉上に多い。体長15mm内外。成虫はほかの虫
を捕食するか花蜜も食べる。♀は地中に産卵し、幼虫も肉食である。


  アシブトハナアブ
 Helophilus virgatus
ハエ目 ハナアブ科
大きさ 12〜14o。時期 3〜10月。胸部に縦筋があり、腹部に黄色い三角
班が目立つアブ。足は黒くももの部分が太い。幼虫は水中で育つ。

 


  ウシアブ
 

 Tabanus trigonus ハエ目 アブ科
大きさ 17〜25o。時期 6〜9月。普通のハエをふたまわり大きくしたよ
うなアブ。複眼は緑色で全体的に灰緑色ぼっく、腹部には淡黄色の三角
班が並ぶ。家畜などの血を吸うが、人間にもまとわりついて時に地を吸
おうとする。雑木林の樹液にもよくやってくる。幼虫は肉食性で地中で
ミミズなどを食べて育つ。


  ナミハナアブ
 

 Eristalis tenax ハエ目 ハナアブ科
体長 14〜16o。時期 4〜10月。
エサ:花の蜜や花粉。幼虫は水生で腐食物を食べる。


  ホソヒラタアブ
 

 Episyrphus baltertus ハエ目 ハナアブ科
大きさ 8〜11o。時期 3〜11月。腹部の色は黄褐色から橙色で黒帯の太
いものと細いものを組み合わせた縞模様をしている。成虫は花の蜜を吸
う。幼虫はアブラムシやカイガラムシを食べる。


  フタホシヒラタアブ
 
   Eupeodes corollae ハエ目 ハナアブ科
   体長 約10o。時期4−11月。エサ:花の蜜や花粉。

一匹のアブだと思って撮ったのですが、交尾している二匹のアブであると、
津郷勇先生が画像に説明を加えて返信をいただきました。



  
ヤマトヒラタアブ
 

 Syrphus ridesii ハエ目 ハナアブ科
体長 13〜15mm。時期 3〜11月


  オオカマキリ(褐色型♀)
 

 Tenodera aridiforia カマキリ目 カマキリ科
体長♂ 68〜92o ♀77〜105o。
前基節基部間は淡褐色で後翅は紫褐色となる個体が多い。全体的に緑系
の体色が多いが茶系統の体色をもつ個体も少し存在する。


    
婚姻をしたらおしまひいぼむしり 陽鳥

 
交尾後の雌が雄を捕食するケースが一般的によく知られているが、
これは自然下において必ずしも発生する事態ではない。この場面がよ
く観察できるのは主にケース内で本種を飼育した場合であり、これは
雄の逃げ場がないことが原因で発生する。自然下でのこうした場面は
むしろ交尾中に雌が雄を捕食するケースで発生するパターンが多い。

 
オオカマキリの産卵シーン ←ボタンを押すとページが開きます。


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