C. parallelus Burgess, 1993 (C. パラレルス or "コルレア")
|
|
Type locality |
|
通称「コルレア」です。1993年にBurgessによってパラレルス(C. parallelus)という学名が与えられましたが、流通名の「コルレア」の方が、馴染みがあるかもしれませんね。私も「コルレア」と呼ぶ方がどちらかというと好きです。ブラジル北西部ネグロ河支流のイサナ川に生息しているということで、同年に記載されたセミロングノーズのインコリカーナ(C. incolicana)(通称「ペペリア」)とも生息域が重なるようです。一緒に入荷することも多いですね。
白色の体に綺麗な平行ラインが入って、背ビレが黒く伸びる子は、とてもかっこよくて魅力的です。コリドラス飼育を始めた頃に、雑誌でコリドラスの特集があって、その中で初めて見た時に思わず驚いてしまいました。まだまだ飼育経験も少なかった当時、もし飼育に失敗してしまったらどうしようと思うと、お店で見てもなかなか手を出すことができませんでした。アドルフォイやデビッドサンジィなどの同じネグロ水系のコリドラスの飼育と産卵育児をある程度経験したある時、ずっと憧れ続けてきたこのコリをついに1匹手に入れることができました。それから、憧れの魚とはいえ、自分としてはとても高価だったので、他にも欲しいと思ったコリドラスを我慢しながら1匹ずつのんびりと購入していったような。
|
|
|
現在6匹を飼育していますが、♂が3匹、♀が3匹です。一番上の写真がそのうち1匹の♂で、2枚目の写真がちょうど卵を抱えている♀です。この子の場合は、♀の方が背ビレが伸びていますね。わが家の場合、個体によっては、♂でも背ビレが伸びていない子もいます。(ワイルドはこれまで入荷してきたものをいろいろと見てきましたが、全般的には、個体サイズが小さい時の方が背ビレが伸びていて、大きくなると短くなってしまうことが多いように思います。)雌雄の判断は、慣れてきても特に小さい個体だったりするとかなり難しいと思います。ちなみに、わが家のコルレアも、念のためお店の人に♂♀どっちか聞いてみたりしたのですが、♂と言われた子が産卵して、ようやく♀だと気付いたりしました(苦笑)。もっとも、どの子も入荷直後で激ヤセしていて、小さめな子だったので仕方がないと思います。コルレアに限らず、そういうことって複数のお店で経験していますので、自分の目で納得がいったらそれでいいかなと思っています。
下の写真の右側のチビは、左側の大きい子の子供ではありません。左側の子は、一番上の写真の♂個体です。右側のチビは2003年11月にワイルドでやってきたチビちゃんです。背ビレは最初から真っ黒に伸びていましたので、お店の人もオスだろうと言ってました。実は、このおチビちゃんが、上の写真で卵をかかえている♀に成長しました。産卵を開始したは約半年後のことでした。ずっと♂だと思っていましたし、チビだった頃からたった半年しか過ぎていない時のことで、最初は驚きました。この♀だけはあまり抱卵をしない子なのですが、初めての産卵で約30個を産み、90%以上の孵化率でした。初めての産卵では、孵化率が低いことが多く、少しずつ孵化率があがっていくということを良く聞きますし、実際に別のコルレアの♀ではそういう傾向もありました。わが家では♂3匹、♀3匹といっても、それぞれに相性があったりして興味深いです。産卵を開始した頃は、かなり若い♂個体が1匹いましたので、性成熟していない♂との間での産卵では、受精率が低かったのかなとも思っていますが、これは全くの想像なので詳しいことは分かりません。単に体調とか、個体ごとのちょっとした状況の違いなのかもしれません。
(2005年3月20日, かずみ&TA)
|
|
|
|