前回は 自然を破壊し続ける人間に対して、自然が報復を始めたと言うところまでお話しをしましたね。

今回は どうやって自然が報復するかに付いてお話しましょう。そこで登場するのが ハナヤナギ ドウモエさん です。

なぜ脳が破壊されてしまうのか、原因物質は何なのかを調べたところアミノ酸の一種である「ドウモエ酸(ドーモエ酸)」で有ることが判ったそうです。

「ドウモエ酸」と聞くと、あまり聞いたことが無いな〜?と思われますが、「カイニン藻」と聞けば、あっ昔 お腹の虫下し薬として煎じて飲まされたことが有るな〜、なんて想い出すの人も多いのではないでしょうか? (そんなことを想い出すのは年寄りだけだかな?)

「ドウモエ酸 Or カイニン酸」は、「ハナヤナギ」に含まれるアミノ酸の一種だそうです。

この「ハナヤナギ(学名)」は世界中でも奄美諸島だけに生育し、地元では「ドウモエ(地方名)」と呼ばれ、昔から虫下し薬として利用されてきた紅藻(海藻)だそうです。この海藻にだけ有る成分なので「ドウモエ酸(学名)」と命名されたそうです。

この「ドウモエ酸」は、脳の海馬に多く含まれて居る、神経伝達物質で有るL-グルタミン酸の構造に類似していて、L-グルタミン酸の受容体にくっつき易い性質(親和性)が有るため、脳の血液関門(物質の侵入を見張る関所のようなもの)を通過し脳内に侵入してしまうのだそうです。

じゃぁ〜なぜ 昔から駆虫薬として服用されて居たのに 死者や記憶喪失者が出なかったの? なぜ?なぜ?なぜ?

それはね〜 薬として服用していて摂取量を間違えなかったからだよ。カナダの場合は食物として大量に口にしてしまったためなんだよ。ドウモエ酸の致死量はその後の調べで体重60Kgの人で300mg程度で、虫下しとして服用されて居たのは、およそ1/10の30mg程度だったんだよ。

でも???「ハナヤナギ」にしか「ドウモエ酸」は含まれて居ないんでしょう?カナダの人はハナヤナギを食べたわけじゃ無く、いつも食べて居た貝を食べたんでしょう??

そうだよね、奄美諸島にしか無い「ハナヤナギ」食べることは無いし、毒の有ることを判っていて食べる人は居ないよね、そこがこのお話の恐いところなんだよ。

いつも食べて居たものが、ある日突然「毒物」に変り、死んだり不治の病にかかったり・・・ああ恐い 体がゾクゾクして来たよ。続きはまた次回にしましょう。


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