Compassion 井上嘉浩さんと共にカルト被害のない社会を願う会

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このホームページは、元オウム真理教信者の井上嘉浩さんの体験や経緯が同様の事件の再発防止に繋がることを願って開設されました。




 2018年7月、井上嘉浩さんをはじめ13名のオウム元死刑囚に死刑が執行されました。
 しかし、オウム真理教事件で被害に遭われた多くの方々の苦しみや悲しみは今もなお続いています。
 そしてそれは、死刑囚のご遺族も同じです。

 「人間にとって救いとは何か、罪を償うとはどういうことか、今もなお増え続けているカルト被害を少なくするにはどうすればよいか…」
 拘置所の中で井上嘉浩さんが呻吟しながら追及したそれらの課題は何の解決もなされずに今もなお、私たちに残されたままです。

 “「生きて罪を償う」井上嘉浩さんを死刑から守る会”の代表を10年以上に渡って務められた児玉暁洋先生(1931〜2018 真宗大谷派僧侶)は、その会の機関紙『悲』創刊号(2007年)の巻頭言「ある日 突然」で次のように述べています。

  悲しみは Com-passion であり
  コンパッションは 共に 同じように 苦しむこと
  その Com-passion が
  不条理な現実を受けとめ それを課題へと転換する。

 「Compassion(コンパッション) 井上嘉浩さんと共に、カルト被害のない社会を願う会」は、オウム真理教事件や井上嘉浩さんから私たちに残された課題を担って歩むため、活動をはじめました。

 会の具体的な活動としては、残された井上嘉浩さんの手紙や、カルト問題を深く理解するのに役立ち、カルト入信の防止や脱会に役立つ論文や記事、エッセーなどを掲載した機関紙を、定期的に発行していくことを考えています。

 もし会の趣旨に賛同してくださるなら、私たちと一緒に歩んでくだされば幸いです。

2019年4月8日

Compassion事務局
compassion201611@gmail.com





 オウム真理教による一連の事件からおよそ20年の時が経ちました。
 事件に関わる裁判もまもなく終結しようとしています。

 しかし、いまも世界では信仰の名のもとによるテロ事件が相次ぎ、カルト思想に心を染められる若者、テロにより命を落とす人があとを絶ちません。

 井上嘉浩さんは16歳の時にオウム真理教に入信し、25歳で逮捕されるまでの日々を教団の中で過ごしました。
 京都に暮らすごく普通の高校生が、どのようにその思想に心を支配され、恐ろしい事件に関わることになったのか。その体験や経緯を同様の事件が二度と起きないための教訓・対策として役立てていただくために、この度支援者有志がホームページを開設いたしました。

 井上嘉浩さんは1995年5月に逮捕された後、さまざまな方の働きかけや内省によって自らの信仰の過ちに気付き、同年12月に脱会届を提出してオウム真理教を脱会しています。
 その後の長きにわたる裁判の結果、一審で無期懲役、二審では死刑判決を受け、2009年12月に最高裁で上告が棄却されて死刑が確定しました。

 逮捕されてから20年余が経ち、井上嘉浩さんは46歳になりました。現在は、拘置所の独房で自分と向き合い、犯した罪の重さと向き合う日々を送っています。

 カルト信仰に出会ってしまうとはどういうことなのか、そしてカルト信仰を抜けて罪と向き合うとはどういうことなのか。井上嘉浩さんのオウム真理教事件での体験を検証することで、現代にも共通の問題が見えてくるのではないでしょうか。

 若者の純粋な動機が恐ろしい犯罪へと向かってしまうことがあるということを忘れず、この事件を決して風化させることなく皆様と考えていけたらと思います。

 井上嘉浩さんには命ある限りその罪と向き合い、事件により尊い命を失われた方々とその御遺族、今も後遺症に苦しむ方々のことを決して忘れず、償いの姿を模索し続けてもらいたいと願っています。

 このホームページが、一連のオウム真理教事件のような宗教の名のもとにおける犯罪の再発防止の一助となることを心より願います。

2016年11月 compassion 支援者有志




 
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