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鍼灸業務


鍼灸


鍼灸(しんきゅう)とは、身体の特定の部位に鍼や灸を用いて皮膚または経絡に刺激を与えることで、病気を治す伝統医学の治療法をいう。日本において鍼灸を業として行う場合は、厚生労働省の指定する養成機関や短大、大学等で教育を受け、国家試験を取得する必要がある。

なお、鍼は必ずしも人体内に刺すものではなく、皮膚をこするだけのものや押すだけのものも存在する。

(はり)もしくは鍼治療(はりちりょう)とは、主に中国医学やその影響を受けた日本や朝鮮半島の伝統医学の理論に基づいて専用の鍼(針)を用いて皮膚・筋肉などを刺激することにより生理状態を変化させ、病気を治療する医術。

日本において鍼は独自の発展をしたために中国を筆頭とする世界の鍼とは異なった鍼具や手技を用いる。なお耳鍼(耳針)はフランスの民間療法に由来するもので、体系がまったく異なる。

また鍼麻酔は鍼を刺すことによって麻酔をかける方法。脳内のエンドルヒィン等の分泌を促すことによって麻酔をかける。施術中も意識は失われず筋弛緩もないため厳密には鍼麻酔ではなく鍼鎮痛である。

鍼の作用には以下のような作用がみられる。

  • 調整作用 - 組織、器官に一定の刺激を与え、その機能を回復させる。
    • 鎮静作用 - 疼痛や痙攣のような異常に機能が亢進している疾患に対して行う。刺激した場所の組織を活性化する。鍼の補法(足りない気を補う)で用いる
    • 興奮作用 - 知覚鈍麻、消失あるいは運動麻痺のような神経機能減弱、内臓諸器官の機能減退に対して興奮させる。刺激した場所の組織を低下させる。鍼の瀉法(余分な気を抜く)で用いる
  • 誘導作用 - 血管に影響を及ぼして充血を起こして患部の血流を調節する。
    • 患部誘導法(患部誘導作用) - 患部に鍼を打つことで打った部位の血管を拡張させ患部に血液を集める
    • 健部誘導法(健部誘導作用) - 健部に鍼を打つことで打った部位に炎症部などの集まった血液を健部に集める
  • 反射作用 - 痛みや温度で刺激して、反射の機転を利用して治療を行う
  • その他の作用
    • 転調作用 - 自律神経失調やアレルギー体質などの体質改善で用いる。
    • 消炎作用 - 白血球を増加させて患部に遊走させたり、リンパ系を賦活させることで病的な滲出物の吸収を促進
    • 免疫作用 - 白血球を増加させて、免疫機能を高める。
    • 防衛作用 - 白血球を増加させたり、免疫系(網内系)を賦活させたりする。

灸の作用
(きゅう、やいと、moxibustion)は,経穴(つぼ)と呼ばれる特定の部位に対し温熱刺激を与えることによって生理状態を変化させ、疾病を治療する伝統的医術。

自律神経などに作用して、内分泌に影響を与えることが確認されており、局所の火傷から出る加熱蛋白体(ヒストトキシン)は、血中に吸収され、各種幼弱白血球が増加して免疫機能が亢進することが認められている。

  • 増血作用 - 灸をすることで赤血球を増やし、血流を良くする
  • 止血作用 - 灸をすることで血小板の働きを良くし、治癒の促進を促す。
  • 強心作用 - 灸をすることで白血球を増やし、外敵から防御する。