『隠し剣 鬼の爪』(2004年/松竹)

監督:山田洋次。
出演:永瀬正敏。松たか子。吉岡秀隆。緒形拳。

幕末。東北の小藩である海坂藩の平藩士片桐宗蔵は友人島田左門と共に江戸に出立する狭間弥市郎を見送っていた。「これからは江戸だ。」と意気揚々と旅立つ狭間の姿に言い知れぬイヤな予感を感じる片桐だった。それから3年、母もこの世を去り、妹志乃も島田の元へ嫁ぎ、きえも伊勢屋という大きな油問屋へと嫁いで、宗蔵は身の回りの世話をしてくれる老婆と侘しい生活を送る宗蔵はすっかりやつれてしまったきえと再会する。病に臥せっているにもかかわらず過酷な仕打ちをする伊勢屋に乗り込みきえを宗蔵は強引に家へ連れ帰る。いつしかきえの病も回復し昔のような明るい暮らしを取り戻すが、海坂藩江戸屋敷で謀反が発覚、その首謀者の一人が狭間弥市郎だった。3年前の宗蔵のイヤな予感は当たっていた・・・やがて狭間が脱走。家老から狭間を斬るように命じられる宗蔵・・・。
前作の『たそがれ清兵衛』もそうだったのですが、大げさではなく淡々と・・・それでいてすごく丁寧に作られている。観ていて気持ちのいい作品でした。この映画全体を通して、ムダ、無理が全くない。黒澤監督を踏襲している、黒澤作品にも劣らない・・・みなさんそうおしゃっているのですが、みなさんのその言葉に大きく納得ですね。物語の面白さ、笑いの間、剣戟シーンのリアルさ、美しさ・・・。娯楽映画、娯楽時代劇とはこうやって作るんだよ。という見本のような作品でした。キャステイングも見事ですよね。あのなんともいえない憎々しい家老に緒形拳さん持ってくるんですから。しかも緒形さんこの役気に入ったんじゃないかなぁ・・・と思わせるくらいになんとなく楽しげに演じているような気がする(笑)。「隠し剣 鬼の爪」の見せ場も巧い。ラストもさわやかだったし・・・。次回作を期待するなという方が無理でしょう。というくらいに山田監督の時代劇に魅せられてしまいました。

2004年11月13日(アポロシネマ)

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『ハウルの動く城』(2004年/東宝)

監督:宮崎駿。
声の出演:倍賞千恵子。木村拓哉。美輪明宏。我修院達也。神木隆之介。

自分の容姿に自身が持てず、父の遺した帽子屋で毎日帽子を作り、静かに暮らしていた18歳のソフィーはある日、何者かに追われているという美青年と出会い、夢のようなひと時を過ごすが、その夜いきなり現れた荒地の魔女により90歳の老婆の姿にされてしまう。しかもソフィーはどうしてそんな姿になったのか説明が出来ないようにされていた。仕方なく翌日こっそり家を出たソフィーは荒地を目指す。歩き疲れたソフィーの目の前に現れたのは若い女性の心臓を盗ってしまうと噂される魔法使いハウルの城、まさか90歳のおばあちゃんの心臓までは盗らないだろうと、すっかり図太くなってしまったソフィーはそこで炎に姿を替えられた悪魔カルシファー、ハウルの弟子マルクルと出会い、その城に居座ることに・・・そして、目の前に現れたハウルは、ソフィーが夢のようなひと時をすごしたあの日の美青年だった。追い出されることなく掃除係りとしてハウルの城で働くソフィーはやがて・・・。
自分に自信のなかったソフィーが90歳のおばあちゃんにされたことで、すっかり元気でたくましくなっちゃって、街の外では魔法使いたちをも借り出した戦争が長々と続いていて、ハウルの心臓を狙う荒地の魔女がいて、カルシファーとハウルが何かの契約をしていて、ハウルを召集しようとする国王がいて、それの側近のサリマンがハウルの師匠で、なぜか荒地からずっとソフィーにくっついてくる心優しいカブ頭の案山子のカブがいて、ハウルは戦争への召集から逃げてるくせに戦場に邪魔をしに行っていたり・・・とちょっと物語は複雑かな?(笑)。考えると考えるだけなんだか複雑に感じちゃうんですが、これはこれでアリじゃないかな・・・という気がする。だって説明がなくったって、単純に「戦争ってくそだ!」ってことはわかるし、容姿や外見に囚われなくなったとき人って本当にきれいで優しくなれるってこともわかるし・・・と、まあ、そんなにごりっぱな頭のないわたくしがツラツラここで言ったってはじまらない。とにかく!倍賞千恵子さんあたり!(笑)。この人の往年の明るくたくましくというキャラがこのソフィーに乗り移ってるって気がしてくるくらいに気持ちいい!元々嫌いな女優さんではないんですが、この映画でますます好きになっちゃいましたよ。映画ももう一度観たいけど、メイキングも見てみたい。なんたってまともなセリフのない犬ヒンの声が原田大二郎さんなんですもん。どうやってオファーしたんだろ?すごく気になる。それと荒地の魔女は美輪さんそのまんまですごい・・・と思ってたのですが、おばあちゃんになっちゃった時美輪さん嫌がったんじゃないかなぁ〜・・・なんてことも気になる(笑)。

2004年11月22日(TOHOシネマズ泉北)

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『新幹線大爆破』(1975年/東映)

監督:佐藤純彌。
出演:高倉健。宇津井健。千葉真一。山本圭。

約1500人の乗客を乗せた東京発博多行きのひかり109号に爆弾を仕掛けたという電話が入る。いつものようないたずらなら停車させて調べることも出来るが、この爆弾はスピードが80キロ以下に減速されると自動的に爆発するという。証拠に北海道の貨物列車にも同じものを取り付けたという犯人の予告どおり貨物列車は減速すると爆破してしまった。犯人の要求は500万ドル。犯人と警察、運転司令室、運転士、乗務員、それぞれの攻防が始まる。
この映画を観るのはこれで3回目くらいかな・・・。テレビでも観た記憶があるのでもしかしたらもう少し観ているかも。でも、何度観ても面白い。最近観たのは『スピード』を観てから。そして今回は『TUBE』を観て、どうしてもこの作品が観たくなってしまった。理由は・・・省略(笑)。
2時間32分と長い作品なんだけど、その長さが気にならないくらいにしっかりと作りこまれている。犯人のバックボーンの説明なんていらないだろうなんて説もあるようだけど、私はこれがあってこそなお面白味が増しているという気がする。犯人が凶悪ではないからこその面白味があるんですよ。もう何も失くす物がない中年男の沖田が二人の若者と淡々と計画を進める。この沖田役の高倉健さんがいいんですよ。それと東映オールキャストでやってしまうとやくざ映画になってしまうとわかってのキャスティングか運転指令長の倉持役にまじめで熱い宇津井健さん。学生運動家くずれが邦画界一似合う山本圭さん。新幹線乗務員にこの頃はすっかりテレビドラマでおなじみになっている竜雷太さんというやくざ映画臭のない人たちを持ってきているあたりに東映さんもやれば出来るじゃん。ってふと偉そうなことを思ったりしてしまう(笑)。豪華なキャストにしっかりとした物語。何度観ても面白い作品です。

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『お父さんのバックドロップ』(2004年/シネカノン)

監督:李闘士男。
出演:宇梶剛士。神木隆之介。南方英二。

小学生の一雄の父親は新世界プロレス所属のプロレスラーの下田牛之助。母親が亡くなり、牛之助の生まれ故郷大阪に引っ越し祖父と牛之助と3人の暮らしが始まるが、亡くなった母親への思慕から頑なに大阪での暮らしに馴染もうとしなかった。そして母親と自分よりもプロレスに一生懸命になる父親を許せず、その父親が一生懸命になるプロレスが大嫌いだった。プロレスへの思いと家族への思い、どちらもかけがえのないものだからこそヒールへの転向を余儀なくされてもリングへとあがる牛之助は、そんな一雄の心を知り苦悩する。そして「息子に尊敬されたい」その思いだけで世界空手チャンピオンへ無謀な挑戦状を叩きつける。
涙と笑いの人生喜劇。こういう作品を観るとホッとする。舞台は1980年。20数年でそんなにも人間変わっちゃったのかな。そんなことないよね?とふと誰かに尋ねてみたくなる。大人には大人の世界があって、子供には子供の世界がある。だけど本質はどっか一緒なんですよ。ただ大人の方が長いこと生きてるってだけで子供とかわんないんですよね。大人は子供で子供は大人。子供には子供の事情があり世界がある。そしてその中で大人として成長すべく一所懸命生きている。「まぁ、一枚いっとけや」と差し出すガムのシーンに笑いながらふと懐かしさを感じた。そういえば自分もこうだったよなぁ〜・・・大人の仕草真似しながらも自分たちの世界で今と変わらないような(深みは違うかもしれないけれど)人生談義やってましたよ(笑)。病院へ母の見舞いにも来ないで、死に目にさえあえなかった父を責める一雄に祖父が言う「大人には大人の事情があるんや、そこんとこ子供の立場でちゃんと考えたれや」このセリフが心に染みた。そして牛之助に抱きしめられた英恵も牛之助を帰したあと息子哲男に「起きてるんやろ」と話しかける。この映画の中では大人が子供を人間としてちゃんと扱っている。牛之助の無謀なチャレンジも子供を子供だからと除外していないからこその行動じゃないだろうか?子供は子供、大人は大人、ただ単に線引きするんではない人間同士としてのつながりを思い起こさせてくれる優しい映画でした。

2004年12月13日(シネ・リーブル梅田)

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『レディ・ジョーカー』(2004年/日活)

監督:平山秀幸。
出演:渡哲也。徳重聡。吉川晃司。吹越満。岸部一徳。

ある日、日之出ビールの社長城山が誘拐される。犯人グループは“レディ・ジョーカー”と名乗る仕事も年齢も異なった5人。偶々競馬場で知り合っただけの彼らはそれぞれに色々な思いを抱き犯行に参画した。そして彼らは誘拐から二日後突如城山を解放し、「人質は 350万キロリットルのビール。要求は20億円」という要求を城山に突きつける。
犯人グループ5人それぞれに抱える社会への不満、差別。被害者である日之出ビール内のこの事件に絡んで明るみに出る総会屋との癒着問題。犯人逮捕に奔走する警察内部の対立。これらがひとつの誘拐事件を軸に絡んでいくのですが、ちょっとごった煮すぎて、どうもイマイチわかりづらい。おまけにそのせいでどうもラストがしっくりこない。それなりには面白いのですが、どうにも軸が通ってないブレを感じるんですよね。いっそのこと合田なんて刑事省いちゃってもよかったんじゃないかな?なんて気さえする。犯人グループの一人である刑事役の吉川晃司さんが良すぎたせいでもあるんですがね。ここまで物語がわかり難いと原作を読んでみようか・・・という気になるんですが、なんでも原作も長くてわかり難いとか・・・(笑)。はてさて・・・どうしたものか。それにしてもすごい作品ですよね。部落差別に在日差別と二つもこうどうどうと織り込んだ作品って私初めてですよ。でも、しっかりと描きこんでいないもんだから「だからどうした?」という感が否めないですが・・・(^^;)。

2004年12月20日(アポロシネマ)

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『チルソクの夏』(2003年/)

監督:佐々部清。
出演:水谷妃里。上野樹里。桂亜沙美。三村恭代。淳評。

2003年夏、下関。10年前まで毎年夏に開催されていた姉妹都市釜山との親善陸上競技大会がようやく再開された。そのために奔走した郁子は、スタート台からみかけた一人の韓国人選手に遠い日の面影をだぶらせる。26年前の夏、長府高校の陸上部員として釜山で開かれたこの競技会に出場した郁子は、一人の韓国人選手と知り合う。彼の名は安大豪。二人に芽生える淡い恋心。翌年の夏の再会を約束する二人は片言の英語と、互いに覚えようと努力する互いの母国語で文通をする。しかし根強い日本人の韓国人に対する差別意識。韓国人の日本人に対する憎悪。それぞれの葛藤の中で二人を応援する郁子の友人たち。そして約束の夏・・・。甘くてホロ苦い青春の時。
この映画年代限定の作品だという批評を見ましたが、もうその年代にぴったんこ当てはまってしまう私には、絶品!と言っていいくらいに素敵な作品でした。そして主人公郁子を演じる水谷妃里ちゃんの凛としたまっすぐさがすごくいい。郁子の友人たちも今の・・・ではなくあの時代の少女たちの等身大のような気がして違和感なく見ることが出来た。劇中とエンディングで歌われる「なごり雪」完全に私のツボに入っちゃいましたね。しかもそのイルカさんが学校の先生で出演までしてるんだからもうびっくりですよ。でも思わず年とったなぁ〜・・・って・・・失礼!(笑)。父親役が山本譲二さんって・・・なんで?と思ってたら職業は流しのギター弾き、そらこの人しかいないわな(笑)。細かい部分にもこだわってて、物語もすごく優しくて・・・観終わってとても清清しい思いになる映画でした。

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『ゴジラ』(1954年/東宝)

監督:本多猪四郎。
出演:宝田明。志村喬。河内桃子。平田昭彦。

太平洋に位置する大戸島付近で、次々と船舶が原因不明の沈没をした。そして暴風雨の夜、今度はその大戸島で正体不明の巨大生物により、人家が破壊されてしまう。国は大戸島での被害状況と原因究明のため、古生物学者山根博士をリーダーとした調査団を派遣。大戸島に到着した彼らが放射能の反応を示す大きな足跡を発見した直後、巨大な怪物が彼らの前に姿を現し、悠々と海中に没していった。東京に戻った山根博士はあの怪物は海底の洞窟にひそんで現代まで生存していた古生生物で、度重なる水爆実験により姿を現したのだと解説した。大戸島の伝説に因んで「ゴジラ」と名づけられたその怪物は、やがて東京へ上陸する。
実は私『ゴジラ』ってそれとなくは見てるとは思うのですが(昔テレビで放映されたりしてましたからね)ちゃんと観たことなかったんですよね。でも、この1作目は絶対に面白いと薦められ、タイミングよくCATVで放映されていたので、じっくりと視聴。確かに面白い。怪獣映画と言い切れない人間ドラマもあったりして、すごく堪能しました。冒頭、大戸島の民家がゴジラによって破壊されるシーンでの、画面を横切るゴジラの足。『ゴジラ』を観てるんだから民家を破壊しているのはゴジラだってわかっているんだけど、あの足でこのあと出てくであろう全体像にすごくワクワクしてしまう。あのシーンはいいですよ。それとあと何がいいって平田昭彦さんかっこいい(笑)。完全においしいとこ全部持ってってますね。いやぁ、ホント面白かった。

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『拳銃は俺のパスポート』(1967年/日活)

監督:野村孝。
出演:宍戸錠。ジェリー藤尾。小林千登勢。杉良太郎。

勢力争いを続ける大田原組と島津組。その一方の大田原から島津暗殺を依頼された殺し屋の上村は白昼島津を狙撃する。仕事は無事終わり凶器を始末し、当初の手はず通り羽田空港へ向かう上村だが、組長を暗殺された島津組はすぐさま空港を抑え、上村は島津組の手に落ちてしまう。なんとか彼らの手から脱出、大田原組に連絡し港から脱出する手はずで港近くの渚館へ逃げ込むが、大田原が同席する中、島津を暗殺したために大田原はあっさりと上村を売り、島津組と大田原組双方から追われることになった上村は・・・。
渋い・・・なんて渋い映画なんだ。面白い映画なんだけど、渋くかっこつけすぎてるように感じて私には正直あわなかった(^^;)。どうやらちょっと抜けた感じが好みのようで・・・(笑)。どうも私って日活作品とは相性悪いようですねぇ。日活の俳優さんに魅力を感じないからかなぁ・・・。でも、ブレーク前の若かりし杉様が出てたのにはびっくり。この人って日活だったんですね。宍戸さんはこういうクールな主役より「渡り鳥シリーズ」なんかで、やたらとこれみよがしにかっこつけてる「エースのジョー」の方が好きだな。でも、ラストの重厚に防弾されたベンツを相手に一人勝負を挑む上村はかっこよかった。埋立地のあのシーンはいいですねぇ。

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『パッチギ!』(2004年/シネカノン)

監督:井筒和幸。
出演:塩谷瞬。高岡蒼佑。沢尻エリカ。オダギリジョー。

1968年の京都。府立東高校の康介と紀男は、担任教師の命令で日頃敵対する朝鮮高校にサッカーの親善試合の申し込みに行かされる。恐る恐る朝鮮高校の門をくぐった二人は、職員室を探して右往左往。そんなときふと聞こえた音楽に惹かれ音楽室へと向かった康介はそこでフルートを吹くキョンジャに一目惚れ。ところがそのキョンジャは朝鮮高校の番長アンソンの妹だった。それでもその時の曲が『イムジン河』だと知った康介はギターで弾こうと決心し、練習に励みなんとかキョンジャにアプローチすることが出来たが、康介に国籍の違いをまざまざと感じさせられる事件が起こる。
映画の冒頭、九州からの修学旅行生に絡まれたキョンジャの仕返しに集団でやってくるアンソンたち。その傍若無人な暴れぶりに正直、うわ、この映画観にくるんじゃなかったと思ってしまった。キョンジャに絡んだ修学旅行生たちにムッとしておきながら、仕返しに暴れ出したアンソンたちを観て「こいつら最低や」と心底気分悪くなっていた。ところが映画が進むうち、そう感じた自分の心の中に、訳のない差別意識があったことに気付かされる。康介と仲良くなったアンソンの弟分チェドキが「俺も本当はこんなことしたないけど、怖いんや・・・」(うろ覚え)というようなセリフに心が刺された。弱みをみせたら終わり、それが彼らの生き方なんだろう。何の訳もなく知らず知らずのうちに差別というフィルターを被せて彼らを見ている自分。そのフィルターを見透かして力を誇示することであんたらには負けないと生きている彼ら。決してこの映画は差別がどうこうなんて偉そうな語りはしていない。していないからこそ痛いし悲しい・・・。そしてラストの清清しさ大団円に希望と優しさを感じさせてくれる。トーク番組で毒舌を吐くガラの悪いおっさんの井筒監督。まさかこの人がこんな繊細さを持っているとは・・・。おっちゃんなかなかやるやん(笑)。『イムジン河』いい曲ですよね。この映画を観て大好きな曲のひとつになりました。

2005年1月24日(TOHOシネマズ泉北)

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『夫婦善哉』(1955年/東宝)

監督:豊田四郎。
出演:森繁久彌。淡島千景。浪花千栄子。司葉子。

曽根崎新地の売れっ子芸者の蝶子は船場の化粧問屋の息子柳吉と駆け落ちをした。柳吉の妻は病弱で娘みつ子を置いたまま病気療養のために実家に戻っており、病に寝付いた柳吉の父親はこんな状態で芸者にうつつを抜かすなどととあっさり柳吉を勘当してしまう。いつかは家に戻れるとボンボン気質の抜けない柳吉にやきもきしながらも、一人苦労する蝶子。そんな蝶子の苦労を知ってか知らずか、相変わらず船場の家に執着する柳吉だが・・・。
おもろうて、かなしゅうて・・・そんな浪速の夫婦の物語。私はこの話は有名なんだけどまともに観たことなかったんですよね。私が知っているのはラストの「おばはん、頼りにしてまっせ」というセリフだけ。ただただ、いい加減で情けない旦那だとばかり思っていた柳吉ですが、こうしてちゃんと全編を見ると、どうしようもないけど、放っておけない男なんですよねぇ(笑)。しかも頼りないんだけど優しいんだ。「私がこの人を一人前の男にしてみせます!」柳吉の家族に啖呵を切って一人がんばる蝶子の気持ちがよ〜くわかる。それだけ私も年くったってことかな?(笑)。そういえば私生粋の大阪人だけど、夫婦善哉も自由軒のカレーも食べたことがないな。なんだかこの映画を観て行きたくなっちゃった。あ、でもこの柳吉のように優しさだけがとり得の憎むに憎めない男と一緒じゃないと臨場感ないかな?(笑)。

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『侍』(1964年/東宝)

監督:岡本喜八。
出演:三船敏郎。小林桂樹。伊藤雄之助。松本幸四郎。

万延元年。「安政の大獄」の首魁井伊大老の命を狙うという計画が星野監物を首領とする水戸浪士たちにより密かに練られていた。そしてその一味に加わる尾州浪人新納鶴千代はかつては父の顔も名も知らないまでも、文武を極め一角の武士になれば侍としての栄達が果たせると文武に励んでいたが、一条成久の息女、菊姫と恋仲になるも身分の違いと父が誰であるかもわからないということで仲を裂かれて以来、生活は荒れ、食い詰め浪人へと身を沈めていた。彼の今の夢はただ一つ「大老の首をとって侍になる」ことだけだった。そして三月三日その日がついにやってくる。
こういう言い方をするとなんだか変なんですが、この作品は映画が面白いのか脚本が面白いのか・・・。いや、勿論脚本が面白くなければ面白い映画にはならないとは思うのですが、とにかく物語がすごく面白い。井伊大老の首をとって侍になろうとする新納鶴千代と、暗殺計画を知り慎重になる側近に自分が死ねば徳川は滅びる、侍がなくなる。そんな愚を冒すわけがないと言い切る井伊大老。この二極だけでも面白いのに、ここに新納鶴千代の出生の秘密が加わり、純粋に侍になるためと突っ走る新納鶴千代に、数々の策を弄する星野監物の対比も加わる。こんな濃厚な物語面白くないわけがない。それだけでも十分に堪能させてくれる作品なのに、さすが喜八監督やってくれます。クライマックスの暗殺シーンのすごいこと。アメリカン・フットボールばりに撮影したことで脚本の橋本忍氏に叱られたという話があるそうですが、これはこれですごいですよ。籠に近づこうとする鶴千代を押さえつける井伊家の者たち、その頭を刀の柄で殴ってどかす・・・なんて殺陣は初めてみましたが(笑)。そしてラスト・・・苦い・・・。この苦さがまたいい。いやぁ堪能した。

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『暗黒街の顔役』(1959年/東宝)

監督:岡本喜八。
出演:鶴田浩二。宝田明。三船敏郎。草笛光子。平田昭彦。

親分の横光から呼び出された小松竜太は弟峰夫がジャズ喫茶で歌手として出演しているのを止めさせろと命じられる。迷宮入りしかかっているとは言え、峰夫は金融会社社長射殺事件で運転手をしていて、食堂に勤める少女に顔を目撃されていた。何とか峰夫を説伏せ歌手をやめさせようとする竜太だが、この世界から足を洗い、堅気として暮らす唯一の手段が歌手だと竜太の説得に応じようとしない。抜けきれないやくざの世界のしがらみと弟への思いの板ばさみに悩む竜太。やがて峰夫は唯一の目撃者の少女に発見されてしまう。そして横光は強行手段に出るが・・・。
『暗黒街の対決』がすごく面白かったので同じ「暗黒街」とつくからすごく楽しみにしていたんですが、笑いどころのななんともクールな作品で・・・(^^;)。ちょっと肩透かしくらった感じかな。でも、この作品で最高によかったのは平田昭彦さん。鶴田浩二さんの兄貴分役が平田さんってのにもびっくりですが、まぁ、とにかくかっこいい。惚れ惚れするくらいにかっこいい。それだけでもこの映画見た甲斐ありましたね。あ・・・それとやくざにいいように使われる情けない自動車修理工場のおやじが三船敏郎さんってのもすごいキャスティングですよ。昔の映画はこの人はこんな役という型にはまってないキャスティングが面白いですね。全体的にみて喜八監督らしさのあまり感じられない作品ですが、場面転換のカメラ割りは、やはり喜八監督らしくって・・・。公園揺れているブランコのアップから場面がかわって横光の自宅、横光組の幹部黒崎が揺らすブランデークラスのアップにはじまるあたりは思わずにやけてしまった。こういうの好きですよね喜八監督は。

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『ダイナマイトどんどん』(1978年/大映)

監督:岡本喜八。
出演:菅原文太。宮下順子。北大路欣也。嵐寛寿郎。

昭和二十五年、九州小倉では昔堅気の岡源組と新興やくざの橋伝組がしのぎを削り、小競り合いが絶えなかった。この事態の収拾をGHQから下命された小倉警察所長は、民主的な解決をと、北九州一円のヤクザ組織の野球大会を提案する。橋伝組は札束にものを言わせ、全国から野球上手な渡世人を集め優勝候補の一角となるが、一方の岡源組は素人ばかり、唯一元プロ野球選手で戦争で片足を失った五味を監督に迎えただけだった。かくして町をあげてのやくざ組織対抗野球大会が開かれることになる。
メンバーがメンバーだけにこの映画東映だとばかり思っていた(笑)。大映だったんですね。やくざが野球で決着つけるというとんでもないお話。そら東映では撮りませんよね。でもメンバーのせいなのかどうも東映臭がする・・・と思うのは私だけ?コミカルで明るい映画なんでその妙な東映臭がきになっっちゃうんですが、これでもかと楽しませてくれる脇役陣でそれは帳消しということにしときましょうか。ピンクの衣装を自分で調達したという岸田森さんがすごくいい!通訳がいないと何言ってるかわからないアラカンさん扮する岡源組の組長がこれまたいいんだ。どんなにロレツがまわらなくてもさすが昔堅気の岡源組の組長さん「にんきょ〜」だけは言えるのね(笑)。この組長さんは私大好き。何度見てもいい。アラカンさん素晴らしいです。主役の文太さんもいいですけどね。

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『ローレライ』(2005年/東宝)

監督:樋口真嗣。
出演:役所広司。妻夫木聡。柳葉敏郎。香椎由宇。

1945年。広島に原爆が落とされ第二次世界大戦は終局を迎えようとしていた。海軍軍司令部の浅倉大佐に呼び出された絹見少佐は、浅倉からドイツ軍から接収した潜水艦・伊507の艦長に任命され、さらなる原爆の投下を阻止するためにテニアン島への奇襲攻撃を命じられる。潜水艦一隻では無謀な作戦だったが、この伊507には“ローレライ”と呼ばれる特殊な敵艦探知システムが搭載されていた。テニアン島へ向けて出航した伊507はアメリカ艦隊と遭遇、ローレライシステムが起動され、まるで潜水艦の目とも言うべきこの最新システムのおかげで危機を脱した伊507だったが、そのローレライシステムの心臓部と呼べるものは、何と一人の少女だった。驚き、動揺する乗組員たちだったが、彼らをさらに驚愕させる出来事が待ち受けていた。
文庫本にして全4巻からなる原作を映画化するためには仕方なかったことかもしれないが、全般的に物語はしょりすぎ。映画と小説は全くの別物と切り離して考えるにしても、もう少しローレライシステムの説明はあってもよかったんでは?という気がする。『ガメラ』や『ゴジラ』のノリで楽しむという意識で観ている者には充分に楽しめる映画にはなっていたと思いますが、小説を途中まで読んでいる状態で観に行った私には、どうしてもその物語上のキズが気になってしまった。それでも作りすぎていないCGは、あれはあれでちゃちいとも思わなかったし、かっこいい男たちに「うんうん」と納得していたんですけどね。そしてあのラスト・・・役所さんかっこいい。何度も言いますが小説と比較して考えちゃうとホント、もういろいろと文句並べたくなっちゃうんですよ正直なところ。でも、そんなのは映画の楽しみ方とまた違うような気がするんですよね(ってタマに私やっちゃってますが・・・)。映画単体として充分な娯楽作に仕上がってて、充分に楽しめる。楽しめましたよ。

2005年3月7日(TOHOシネマズ泉北)

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『潜水艦イ−57降伏せず』(1959年/東宝)

監督:松林宗恵。
出演:池部良。三橋達也。平田昭彦。

昭和二十年。潜水艦イ−57の艦長河本少佐はマレー半島ペナン基地で横田参謀より「和平工作のため連合国の外交官をスペイン領カナリー諸島に輸送せよ」との命令を受ける。和平工作に否定的な河本は当初頑なに任務を拒否するが、横田参謀の説得に艦を出航させることを決意する。しかし血気盛んな乗組員たちが賛成するかどうか・・・先任将校の志村大尉にだけ事実を話し、乗組員たちには極秘命令とだけ告げ潜水艦イ−57号は出航する。
『ローレライ』を観に行く前にみておけばよかったと悔やまれるくらいに『ローレライ』の元になっている。まず外交官の娘まで乗艦するのには、ただただびっくりしました。ネタとして女性を男ばかりの潜水艦に乗せるということは面白いというだけではなく、この娘、よくもまぁ、こんなにも観ているこちらを見事にむかつかせてくれるな。というくらいにわがままで可愛げがない(笑)。でも、それがあとあとこの物語の主軸に効いてくるから面白い。このわがまま娘に付き合う軍医役の平田さんがかっこいいうえに、ジェントルマンなんだ。こういう知的な役は本当にこの人お似合いですよねぇ。「和平工作」に反発しながらも、自分たちが帯びた命令は軍人として遂行させなければならない。その思いにまっすぐな男たちすべてがかっこいい。まさしくこの映画も”漢”の映画ですね。

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『丹下左膳 百萬両の壷』(2004年/エデン)

監督・撮影:津田豊滋。
出演:豊川悦司。和久井映見。野村宏伸。麻生久美子。

あらすじはそのまんまこちら『丹下左膳餘話・百萬両の壷』。なんたってこの作品この映画のリメイクですから。ただ、殺されたのは安吉のおじいちゃんで、殺したのは旗本に変わってますが・・・。
元になった『丹下左膳餘話・百萬両の壷』が大好きな私は「え〜!完全リメイクだってぇ〜?勘弁してよ・・・」というのが正直な感想だった。だからなかなかこの作品いいよと聞いても全く観る気なかったんですが、偶々DVDを貸してもらえることになって観たんですが・・・。ごめんなさい前言撤回。面白い。DVDの特典にあったこの監督のインタビューで彼が言ってる言葉にこれまた大きく納得「あの作品のリメイクなんてとんでもないんですよ。だからこちらは色をつけることでしか勝負できない」と。だからこの作品変に元作品をいじってないのがすごくいい。作ってる人たちが元の作品が大好きですごく大事にしているっていうのがなんだか伝わってくる。それに私実はトヨエツさんあんまり好きじゃなかったんですよね。でもこの作品を観て好きになっちゃった。いいんですよ彼の丹下左膳。しかも「あ、この人元の作品観てるな」って感じさせるくらい、元作品のコミカルさを踏襲している。そしてその中で自分なりの丹下左膳作っててすごく好感が持てる。ただ殺陣はがんばってはいるけど如何せん時代劇俳優さんじゃないんで、ちょっとしんどいですが・・・(^^;)。で、この作品が監督初挑戦となる津田豊滋さん。いいわぁ〜このおっちゃん(笑)。特典映像のメイキングですっかりファンになっちゃいましたよ。キャラもいいし映画の作り方もいい。撮影期間25日でこの作品。すばらしいですよ。「色で勝負」と言った色がこれまたいい。まさしく映画好きが集まって作った映画って感じですね。

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『いぬのえいが』(2005年/)

監督:犬童一心。黒田昌郎。祢津哲久。黒田秀樹。佐藤信介。永井聡。真田敦。
出演:中村獅童。伊東美咲。宮崎あおい。小西真奈美。天海祐希。

犬の作品ばかり全7作品のオムニバス映画。一番最初の「うちの子が一番かわいい」という妙なミュージカルは全然いただけませんでしたが(笑)、それ以外は充分に楽しめました。メインは『ポチは待っていた』これいい!すごくいい!犬を飼うなら絶対に柴犬ですね。もうこのポチに何度泣かされたか。ポチ最高。彼の健気さ、優しさ、賢さ、いっそのことポチが主役の映画にすればよかったのに・・・と思ってしまうほどポチがいい!それにしてもそのポチと電話で会話してしまう川平慈英さんおいしすぎます(笑)。とんでもないドッグフードのCMに大笑いし、健気にボールを捜すポチの姿に涙し、バウリンガルの訳に大笑いし、で、またまたポチの姿に涙。そして止めが『ねぇ、マリモ』。すっかり涙腺ゆるゆるになってるところにこれきたら、もう涙止められないですよ。笑って泣かされて・・・忙しい映画です(笑)。

2005年3月23日(TOHOシネマズ泉北)

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『名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)』(2005年/東宝)

原作:青山剛昌。
監督:山本泰一郎。
声の出演:高山みなみ。山崎和佳奈。神谷明。山口勝平。

巨大な氷山に衝突し、船長と一人のクルーが犠牲になり沈没した貨物船第一八代丸。その事故から15年。八代造船の設計士八代英人が車を運転中に心臓発作を起こし車ごと崖から転落し死亡。その事故に不審を抱いた警視庁の佐藤刑事は事件の再調査を始めていた。同じ頃八代造船の豪華客船アフロディーテ号の処女航海が行われ、その船上にコナンたちいつものメンバーが居た。豪華客船での航海を楽しむコナンたち。ところがその船上でとんでもない事件が起こることに。
えっと・・・船上で殺人事件が起こった場合、普通その船は陸地に戻るんじゃないんですかね?戻ってる最中に次々と事件が起こったのかな?(笑)。なんてつまんないつっこみは追いといて・・・。デュアルサスペンスにしたから無理ありとか、二転三転する展開にしたからちょっと長ったらしいとか・・・。もうそんなことはどうでもいい!『14番目の標的』に続きこれは私大好き!すげぇ〜いい!なんたって小五郎のおっちゃんかっこよすぎ!!(笑)。眠りの小五郎が眠らないんですから!映画版でこんなにおっちゃん大活躍さしちゃっていいんでしょうかねぇ。私にはこんなにうれしい作りはないんですが(笑)。アニメであってもおやじキャラにしか目がいかない私って・・・おやじマニア?(爆)

2005年4月18日(動物園前シネフェスタ)

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『阿修羅城の瞳』(2005年/松竹)

監督:滝田洋二郎。
出演:市川染五郎。宮沢りえ。樋口可南子。小日向文世。渡部篤郎。

文化文政の江戸。町には人の姿で生活をする鬼が紛れて生活していた。そんな鬼を見破り退治する「鬼御門」たち。かつてはその「鬼御門」の副長だった病葉出門は5年前のある事件を機に「鬼御門」を辞め、今では舞台役者として活躍していた。そんなある日出門は江戸を騒がす盗賊団の一人つばきと出会う。二人が出会ったことでつばきの肩に謎の痣が浮かび上がる。そしてその痣こそが鬼の王阿修羅の証だった。5年前の記憶がなくその記憶を取り戻そうとするつばきと5年前の記憶を消し去りたい出門。逆しまの縁の二人は強く惹かれあうが、そのことが阿修羅の復活をもたらすこととなる。「阿修羅目覚めるとき、逆しまの天空に不落の城浮かび、現し世は魔界に還る」
それなりには面白い作品じゃないですかね。染五郎さんの粋でイナセな演技に叔父さんに似ているよなぁ〜と感心して見入っていたので観ている間はあまり気にはならなかったんですが、あとでよく考えると、ちょっとスカスカしてるかな?(笑)。美術もそれなりに凝ってたりSFX使ったりして力入れてるようには見えるのですが、なんか全体的に重みがない。これの舞台版を観ている人からは結構ブーイングくらってるというのはうなづけますね。私は舞台版は観ていないので何とも言えませんが、映画ならではの作りっていうのがもうちょっとあってもよかったんじゃないかな?などという思いがふつふつと湧き上がる(笑)。映画がよかったからではなく、物語の面白さと粋な台詞の数々にやはり舞台版が観てみたいと思ってしまう。それに・・・ラストの阿修羅となった宮沢りえさんの映像に思わず『西遊記』の高峰三枝子さん演じるお釈迦様思い出しちゃいましたよ。(^^;) もうちょっとどうにかならんかったのでしょうか?

2005年5月3日(アポロシネマ)

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『交渉人真下正義』(2005年/東宝)

監督:本広克行。
出演:ユースケ・サンタマリア。國村隼。寺島進。石井正則。

2003年、レインボーブリッジを封鎖するという大事件の解決後、記者のインタビューに答える真下「警視庁初の交渉人と騒がれていますが・・・」この一言が原因で1年後の2004年クリスマス・イブ地下鉄の最新鋭実験車輌クモE4を遠隔操作で乗っ取り、地下鉄網を暴走させる犯人から指名されることとなる。犯人の要求はただひとつ真下とのゲーム。
面白い!実は予告編を観て面白そうだなとは思っていたのですが、どうも私ユースケ・サンタマリアって人好きじゃないんですよね。(^^;)・・・で、ただただ彼が主役というだけで避けていたのですが、あまりにも評判がいいので彼に目を瞑り(笑)、映画だけを楽しもうと出かけました。充分過ぎるほど楽しめましたよ。まず脇がいい!がっちりしっかりと固められております。國村さんはさすがの貫禄。メンバーがメンバーだけにゆる〜い警視庁の面々を地下鉄職員側で締めようとしたのかどうかはわかりませんが(笑)、ビシッと締めてくれてます。そしてそこに途中から登場の金田龍之介さん。もひとつ締まります。犯人が出すヒントがほとんど映画のタイトル。全部未見だったのでちょっと残念ですし、その映画のシーンやシチュエーションが使われているとか・・・というのがわからないのが悔しいですね。私が唯一わかったのが『クロウ』ですからねぇ・・・おっ・・・ということはあの犯人は・・・。こりゃパート2もありかもですね。(笑)

2005年5月9日(TOHOシネマズ泉北)

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