『13デイズ』(2000年・米)

監督:ロジャー・ドナルドソン
出演:ケビン・コスナー。ブルース・グリーンウッド。スティーブン・カルプ。

1962年10月16日。大統領特別補佐官ケネス・オドネルの所にとんでもない一報が入る。それは偵察機がキューバ上空から撮影した写真に弾道ミサイルが確認されたというものだった。即ちそれはアメリカ東部が核兵器の射程距離内に入ることを意味していた。直ちに閣僚が召集され緊急会議が行われる。ミサイルの配備が完了するまでに答えを出さなくてはいけない。空爆か?侵攻か?空爆を迫る軍関係者に第三次世界大戦に直結する空爆だけは避けたい大統領ジョン・F・ケネディ。彼は唯一本音を打ち明けることが出来る二人弟であり司法長官であるロバート・F・ケネディとケネス・オドネルと共に、何としても戦争を避ける方法を模索し始める。そして熱く長い13日間が始まる。
かっこいい映画です。戦争がはじまったからどうだと言うのだと言わんばかりに強攻策を強弁に唱える軍部と自国を有利に持っていきたいソビエト首脳の2者を相手に主人公の3人だけではなく、政治家として最も最良の答えを導き出すべく奔走する閣僚たちがとにかくかっこいいんです。「キューバ危機」なんてほとんど知らなかったのですが、こんなにすごい13日間があったなんて驚きです。それと同時に政治家ってすごい仕事なんだなぁとしみじみと考えさせられました。どこぞの支持率最低の首相にちょっとは見習えよな!と言ってやりたい。そしてこの映画何がいいってケビン・コスナーがしっかりとおさえてるんですよね。あまり前面に出ていない。そこにがっちりと脇が固まってるから観ていてグッと引き込まれるんです。ブルース・グリーンウッドとスティーブン・カルプのケネディ兄弟は見事にはまってますしね。とにかく出てくる男たちすべてがかっこいい映画です。

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『15ミニッツ』(2001年・米)

監督:ジョン・ハーツフェルド。
主演:ロバート・デ・ニーロ。エドワード・バーンズ。ケルシー・グラマー 。

ある日火事が起こりその火災現場から二人の男女の死体が発見される。消防局捜査員のジョーディが現場に駆けつけるとすでにその現場にはメディアを利用し数々の事件を解決しているニューヨークで一番有名な刑事エディがいた。あまりにも有名なエディが気に入らないジョーディだが、その事件は明らかに殺害したあとに放火されたものであり、しかも発火装置まで利用されていたためにどうしてもその事件が気になりエディと行動を共にする。しかしその犯人たちは第2の殺人を犯し、やがてメディアを利用し自らの犯罪で一儲けすることを考えとんでもない計画をたてる。
この映画のデ・ニーロは久々にかっこいいなぁ。この人結構いろんな映画に出てるんだけど、なんでこんな作品に出るかなぁ?と思うことも多々あるんだよね(笑)。でもこの役はまずまず。と思って機嫌よく観てたら途中「え?」と固まっちゃいましたが、その反応を期待してのデ・ニーロの起用かな?それなりには面白い作品なんだけど、観終わってあまり気分のいい作品ではなかった。犯人の行動があまりにも安直だし、こんな簡単にことが運ぶってのが気に入らないし、現実にも運びそうだと思えるから余計に気分が悪い。根本的にσ(^-^)自身メディアを信用してないし、嫌いだと思ってるからかもしれませんね。ラストは笑っちゃったけど、ちょっとやりすぎ。

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『28デイズ』(2000年・米)

監督:ベティ・トーマス
出演:サンドラ・ブロック。ヴィゴ・モーテンセン。スティーブ・ブシェーミ。

ニューヨークで暮らすグエンは毎日のようにボーイフレンドとパーティーに出かけ酒を飲み他人の目など気にせずはしゃぎまくっていた。姉の結婚式にも泥酔状態で出かけ、ウエディングケーキの上に倒れこみ、千鳥足でケーキを買ってくると車に乗り他人の家に突っ込むという大失態をしでかしてしまう。そのために彼女はアルコール、ドラッグのリハビリセンターに送られ、28日間をそこで過ごすこととなる。
リハビリセンターでの28日間ということでもっと深刻な映画かと思ったら案外そうではなかったですね。ちょっと軽く流したような感じでした。実際にはもっと深刻なものなんでしょうねぇ。グエンの日常の生活がアルコール漬けでとんでもないっていう導入部がなかったから軽く見えたのかな?同じアルコール中毒を扱った『男が女を愛するとき』の方がずっとリアルでよかったような気がする。でもこれ観て思ったんですが、スティーブ・ブシェーミってヘンな役多いんだけど、この映画のようにすまして普通の役すると結構かっこいいですよねぇ。・・・なんて思うのはσ(^-^)だけだろうか?(^^;)

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『102』(2001年・米)

監督:ケビン・リマ。
出演:グレン・クローズ。ジェラール・ドパルデュー。イオン・グラファド。アリス・エバンス。

子犬の窃盗罪で刑務所に入っていたクルエラ・デ・ビルは、刑務所内での特殊な更生プログラムにより動物好きのいい人になって仮出所することに。すっかり人が変わったクルエラはロンドンで唯一の野良犬保護センターでいそいそと働き出すが、ビッグベンの鐘の大音響と共に今まで矯正されていた人格がすっかり元の人格に戻ってしまう。元に戻ったクルエラが狙うのは言うまでもなく「ダルメシアン柄の毛皮のコート」またダルメシアンの子犬誘拐を企てる。
『101』のヒットを超えた!ってホントにぃ?グレン・クローズの女優魂には感心させられましたが、はてさて・・・映画としてはいかがなものか・・・。子供がただ楽しんで観るにはいいのかもね。でも前作の『101』は大人でも楽しめたと思うんだけど、これはホント子供向き。子供だまし・・・って感じですね。な〜んか嫌な予感してたんで劇場には行かなかったんですが、まさしくその予感的中。行かなくてよかった。2匹目の泥鰌はやっぱむずかしいよ。(苦笑)

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『200本のたばこ』

監督:リサ・ブラモン・ガルシア
出演:ベン・アフレック。ジャニーン・ガラファロ。ギャビー・ホフマン。

1981年の大晦日。1件のパーティー会場をゴールにそれぞれの大晦日。それぞれの恋の駆け引きを描いた青春映画。(かな?)なんとも好き勝手な連中がそれぞれに好き勝手な思いで行動しているんだけど、それぞれに憎めなくって、明るくてやんちゃな映画です。たった一日、たった一晩の出来事なんだけど、ラストはそれなりにうまくくっついちゃって納得。ただ一番あわれなのは「セックスがヘタ」という理由のみでいつもふられちゃう彼。それだけであっさりふっちゃう彼女たちもすごいけど、このあたりはやはりアメリカなのかなぁ。1981年という今よりももっとフリーだった時代のお話だからってのもあるかもしれませんが、そのあたりのあっさりさも面白かった。しかしシンディって娘のドジぶりにはちょっと、いくらなんでもひどすぎない?って感じましたけどね。(苦笑)

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『A.I』ARTIFICIAL INTELLIGENCE(2001年・米)

監督:スティーブン・スピルバーグ。
出演:ジュード・ロウ。ハーレイ・ジョエル・オスメント。ウィリアム・ハート。フランシス・オーコナー。

サイバートロニクス・マニュファクチャリング社は子供のいない人向けに「愛する」という感情をインプットされた少年型ロボットデイビットを開発する。そして試作段階の第1号が最近子供を亡くした社の従業員夫婦の元に届けられる。最初はロボットに抵抗を感じていた夫婦だが、やがてデイビットに慣れ息子の代わりとして愛しみはじめたとき、冷凍保存されていた本当の息子が最新の医学で生き返る。本当の息子に対抗しようとするデイビットはその行動から家族との歪を生み、母親に捨てられてしまう。しかし人間になれば愛してもらえるのだとピノキオの御伽噺を信じるデイビットはブルーフェアリーを探す旅にでる。
まず、一言。「こんな欠陥品のロボットなんていらねぇよぉ!」もうこの一言でこの映画は私の中では終わっている。ではどこが欠陥品か・・・。どうみてもこのデイビットって「愛する」という感情をインプットされたとは思えないんですよねぇ。「愛してちょうだい」という甘えの感情をインプットされたというのの間違いじゃないのかなぁ。な〜んの役にも立たず、本当の息子に対抗して母親を自分のものにしようというロボットなんて欲しいって思う人いないと思うよ。こんなの私は絶対にいらない。そら捨てられるわ。とは言え、後先考えないであっさりとパスワード入力して自分の息子としてしまったおかんもどうかと思いますがね。パスワード入力した以上は最後まで責任を持って自分で解体すべきだ(爆)。捨てちゃいかんよ捨てちゃ。リサイクル、リサイクル。でもね、この映画自体は嫌いじゃないんですよ。もしこのデイビットが本当に「愛する」という感情をインプットされたロボットだったら、それこそ感動ものだと思う。というか「愛する」という感情をインプットされたロボットに見えたら・・・だね。さてさて・・・そのあたりは一体誰のせいなんでしょうねぇ。

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『DENGEKI』(2000年・米)

監督:アンジェイ・バートコウィアク
出演:スティーブン・セガール。DMX。マイケル・ジェイ・ホワイト。アイザイア・ワシントン。

デトロイト21分署の刑事ボイドは俺流を通す捜査で署内でも厄介者扱いされていた。そんな彼が副大統領のテロリスト襲撃事件に出くわし、副大統領の命を救い事件を解決したのだが、その副大統領の救出にあたり非常手段だと副大統領を川に放り投げたのがまずかった。日頃から何かと目をつけられていた彼は無法地帯にある15分署に転任させられてしまう。ある日警察保管庫に保管されていたヘロインが何者かに強奪され、偶然にその場に居合わせたボイドはその強奪事件の捜査に乗り出すが、捜査を進めるうちに署内の人間がこの事件に関与しているのでは?という疑問に突き当たる。
さすがセガールの作品。という一言で終わってしまう映画でした。途中話の展開にちょっとだれるところもあるんですが、アクションシーンはもう最高。いつものごとくセガールは気持ちがいいくらいに強い(笑)。そしてこの映画の面白いところは全編に流れるヒップホップミュージックと映像が見事にマッチングしているところ。派手で気分のいいアクションにノリノリミュージック。スカッとします。おまけにラストの銃撃シーンには途中弾がきれてお互いに刀剣を持っての立ち回りというセガールならではの見所を用意してあるのがうれしい。ただラストのテレビの司会者とT.Kのやりとりが全く意味わかんなかった。なんであんなのラストにいれたんだろう?せっかく気分のいいアクションにノッてたのに萎えちゃったよ。

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『JSA』(2000年・韓国)

監督:パク・チャヌク。
出演:イ・ビョンホン。ソン・ガンホ。イ・ヨンエ。キム・テウ。シン・ハギュン。

韓国と北朝鮮。二つの国を分断する板門店、共同警備区域にある夜銃声が鳴り響く。そして北朝鮮側の警備小屋から二人の遺体が発見される。二国間の緊張を高めないために事件はスイスとスウェーデンの中立国監督委員会にゆだねられ、父親は朝鮮人というスイス軍女性将校のソフィーが捜査にあたる。南北両国の主張は全く食い違い、両者の話は現場の状況にも全くそぐわないものであった。果たしてその夜一体何が起こったのか?
なんてあらすじだけで観る気になった作品なんだけど・・・まさかこんな流れになっているとは想像もつかなかった。だってこのあらすじだともっととんでもないすごい真実が隠されているんだろうって期待しちゃいますよ。だからってつまんない映画だった訳じゃないですよ。でも、この緊張しまくりの38度戦に友情ネタもってくるなんてね。驚きましたよ(笑)。悪くはない・・・でもよかった。とも言い難い・・・。韓国では大ヒットしたらしいですが、やはりそのあたりは当事者だからこそわかるものってのがあるんでしょうねぇ。

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『K−911』

監督:チャールズ・T.カンガニス
出演:ジム・ベルーシ。クリスティーン・トゥッチ。ジェームズ・ハンディ。

警察犬ジェリー・リーと長年相棒を組むドゥーリーは、愛妻を病気で亡くしてから覇気がない。いつものように署へ向かう途中に立ち寄った銀行のATMの前で何者かから銃撃され、銃撃犯を捕えるべく追走するがドゥーリーは運動不足、ジェリー・リーは老犬のために犯人に追いつけず逃げられてしまう。これで3度目の銃撃、そして翌日の夜再びドゥーリーは狙われ犯人の目的はドゥーリーであることが明らかとなり部長は単独行動は危険だとウェルズ刑事と相棒の警察犬ゼウスを組ませることにするが・・・。
さすがに日本未公開作品・・・え・・・あ・・・いや・・・コホン。前作の『K9/友情に輝く星』が良すぎるだけに前作と同じだと思って観るとかなりつらいですね。ビデオで十分であることは確か。動物好き、犬好きが観るからこそ許せる作品です。ストーリーがどうであれとにかくジェリー・リーがいい!犯人を追いかけていて若いゼウスに追い抜かれ、ゼウスの後ろで哀しげな表情をするシーンにはホロッときちゃうし、ドゥーリーと運動するシーンもかわいいんだ。おまけにドゥーリーと一緒に歌まで歌っちゃうしね。動物好き、犬好きの方で犬がゴロンと転がっただけ、あくびしただけでも「いやん。かわいい!」って思える方にはおすすめです(笑)。

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『TAXI2』(2000年・仏)

製作・脚本:リュック・ベッソン。
監督:ジェラール・クラヴジック。
出演:サミー・ナセリ。フレデリック・ディーファンタル。マリオン・コティヤール。エマ・シェーベルイ。

今日はタクシー運転手のダニエルにとって恋人リリーの両親と会うとても大事な日。マルセイユ警察にとっても今日は大事な日。マフィア対策の視察のため日本から来る防衛庁長官を出迎え警備するという重要な任務を控えていた。一方ダニエルはリリーの父親の将軍になんとか話をうまくあわせすっかり気に入られていたが、話に夢中になり日本の防衛庁長官の出迎えを忘れていた将軍を自慢のタクシーに乗せて空港へ向かうことになる。なんとか無事に間に合ったが、今度は将軍に警備専用の新型車”コブラ”の運転手に推薦される。ダニエルが運転する”ゴブラ”は長官を乗せ警察署長が用意した偽の襲撃部隊をもろともせず無事にパリに到着するはずが、突如現れた日本人グループにいとも簡単に長官を誘拐されてしまう。刑事のエミリアンの要請でそのまま長官救出に手を貸すことになったダニエルは将軍の助けを借りなんと軍の輸送機で空からパリへ乗り込むことに。
レース中のラリー車をぶっちぎる出だしからもう最高のノリ。前作よりもおもしろいんじゃないかなぁ。おまけに日本の防衛庁長官を迎えるからって、作戦名を”ニンジャ”にしなくったって・・・。しかもあのふざけた日本語「コンニチュワァ〜」って・・・。日本人をなめとんのかい・・・って思いながらも笑っちゃったよ。はっきり言ってとんでもなくおバカな映画だとは思う。でもこのおバカなノリでガンガンいっちゃってくれてるのが非常に気分がいい。それにリリーのパパの将軍のキャラがいい!好きだなぁ。輸送機に乗り込むためだけに何も顔を迷彩色にしなくってもいいじゃない(笑)。美人刑事のペトラと長官のSPユリのお色気アクションもすごい。ミニスカートでかかと落としだもんねぇ。あのシーンにクラクラした男性もきっと多いはず。もう3の製作も決まっているとか・・・。どこまでおバカぶりに拍車がかかるのか今から期待大ですね。

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『TICKER』TICKER(2000年・米)

監督:アルバート・ピュン。
出演:トム・サイズモア。スティーブン・セガール。デニス・ホッパー。

上議員議員自宅に爆弾が仕掛けられ、テロリストたちが立てこもる。爆弾処理班の指揮官グラスが解体にあたるが、その仕掛けはあまりにも簡単で別に爆弾があることに気付くが遅く、屋敷は爆破されてしまう。それから1年。サンフランシスコ警察のネトルズが逮捕した女の持っていたブレスレットが巧妙に作られた起爆装置で1年前の事件で使われたものと同一であるとわかる。過去に妻子を爆弾で亡くしているネトルズはグラスと共に爆破犯の行方を追う。
劇場公開時のタイトルは『沈黙のテロリスト』とか・・・。いくらなんでもこの作品をセガールの沈黙シリーズにしてしまうのには無理があるんじゃないかい?なんたってこの作品の主役はトム・サイズモアなんだもん。映画はじまってすぐの爆破シーンは結構派手でなかなか面白そうな作品だな・・・と期待を持たせてくれるのだが・・・。なんじゃ、こりゃ?最初の上院議員の自宅爆破はあまり意味ないような気がするのは私だけ?なんとも繋がりの悪い作品だね。しかもラスト・・・アハハハハ・・・あ〜あ・・・。なめとんのか(苦笑)。爆弾処理班の指揮官がなんでそんなに強いんだ?と思っちゃったんだけど、反対にセガールってアクションシーンがなければつまんない役者さんなんだよね。それを考慮してかとりあえずは多少の見せ場はあるものの、これをセガール主演のいつものような映画だと期待しちゃうととんでもないことになる。でも、よかった。劇場まで観に行ってなくって(^^;)。この作品は日本語吹き替えで、ごはんでも食べながら、編物でもしながらどうぞ。(笑)

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『U−571』(2000年・米)

監督:ジョナサン・モストウ
出演:マシュー・マコノヒー。ビル・パクストン。ハーベイ・カイテル。

1942年4月。第二次世界大戦下、あるミッションが密かに遂行されようとしていた。それは、大西洋上で故障し停泊しているドイツが誇る高性能潜水艦Uボート「U-571」に旧式の巡洋潜水艦S‐33をUボートそっくりに偽装し、あたかも「U-571」を救助しにきたUボートであるかのように近づき奇襲し、「U-571」に搭載されているドイツ軍の暗号器「エニグマ」を奪うということだった。そして作戦通りに「U-571」に接触、奇襲作戦は成功し、「エニグマ」を手に入れることが出来たが、そこに本物の「U-571」救出のUボートが現れ、巡洋潜水艦S‐33は撃沈されてしまう。かろうじて生き残ったS‐33の乗組員たちは「U-571」を潜航させ難を逃れる。しかし彼らの戦いはそれで終わりではなかった。「エニグマ」が彼らの手に渡ったことがドイツ軍に知れると暗号を変えられ、彼らのミッションは意味をなくしてしまうため自軍に救助を求めることも出来ないのだ。果たして彼らは「エニグマ」を無事持ち帰ることが出来るのか?
面白かった。σ(^-^)は好きだな。でも、生と死の緊迫感を描いた『Uボート』と比べるとやはり劣っているし、潜水艦を舞台にした娯楽映画的なものとしては『レッドオクトーバーを追え』の方が面白いと思う。そんなもの比べなくてもいいんだけど、どうも映画の売り文句宣伝文句がどんな映画でもそうなんだけど、同じものを描いた作品のタイトルあげてあの『なになに』を超えた!ってやりたがるでしょ、だからどうしてもそれと比べて超えてないじゃないって言ってやりたくなってしまうんですよね。この映画も御多分に漏れず潜水艦を舞台にした映画のタイトルあげて『なになに』を超えた!ってやってたんですよね。超えたって言われた映画に失礼だとは思わないのかねぇ。ま、そんな文句をつらつら書いてても仕方がないので、本題のこの映画の感想を・・・。前半は導入部なんでそんなに見入ったりはしなかったんだけど、後半はホント面白い。そしてこの映画は潜水艦がどうこうとか戦争映画としてどうこうじゃなしに、艦長への昇進が叶わなかった主人公のS‐33の副官アンドリュー・タイラーが突然の艦長の死によって艦長職を与えられ、艦長としての資質を兼ね備えていくという成長物語的なのが面白かった。戦争ものとしてよりもそっちのドラマとして観た方がいいかもしれませんね。戦争ものとして観るには少し作戦とかシュチュエーションとかが粗いような気がしました。

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『9デイズ』BAD COMPANY(2002年・米)

監督:ジョエル・シュマッカー。
出演:アンソニー・ホプキンス。クリス・ロック。P・ストーメア。

チェコでポータブル核爆弾の売買を廻るCIAの囮作戦が進行していた。ブローカー組織が品物の受け渡しに指定したのは9日後。なんとしても取引を成功させ核爆弾がテロリストの手に渡るのを阻止しなければならない。ところが仲介人として潜入していたCIA諜報員であるケヴィン・ホープが売買を阻止しようとするテロリストの銃弾に倒れる。重要な仲介人の使命を果たしていたケヴィンの死は取引の停止につながる。そこでCIAはケヴィンの双子の弟ジェイクをケヴィンの身代わりに仕立てることに・・・。9日間でジェイクにケヴィンの所作動作、仲介人としての知識すべてを叩き込まなくてはならない。果たしてジェイクはこの作戦を成功させることが出来るのか・・・。
アンソニー・ホプキンス初のアクション映画と聞いて観に行かない訳にはいかないでしょう。しかしなんで今更アクション映画に出る気になったのか・・・。彼のアクションはあまり評判が芳しくはありませんが・・・。グダグダ言うねぇ!いいじゃねぇか!ちょっと無理あるかもしんないけど、あたしゃかっこよく思ったね。あたしにはかっこよく映ったんだよ。アクション映画なんだからもう少しシェイプアップしたら?とは思ったけどさ。とにかく・・・あのサー・ホプキンスが拳銃持って走ってる。それだけでいいんだよ。それ見れただけでこの映画はいいのさ。ラストの彼はお茶目だったし。ストーリーもそれなりに面白かったしさ。クリス・ロックとクリス・タッカーの見分けは未だにつかないけど(爆)。とにかくこの映画のサー・ホプキンスはかっこいい!『ハンニバル』の彼よかこっちの方が私の好み。『永遠の愛に生きて』の彼の方がもっと好みだけど。・・・と・・・映画の感想はどうした?(苦笑)

2002年10月27日(ヴァージンシネマズ泉北)

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『K−19』K-19:THE WIDOWMAKER(2002年・米)

監督:キャスリン・ビグロー
出演:ハリソン・フォード。リーアム・ニーソン。ピーター・サースガード。クリスチャン・カマルゴ。

ソ連の原子力潜水艦K−19は処女航海を控えて、テストミサイル発射の模擬操作を行っていたしかし電気系統の不備のため試験は失敗。艦長のボレーニンは降格され新艦長としてボストリコフが乗り込み、テストミサイル発射のために処女航海に出る。ただひたすら厳格に過度な試験操作を行うボストリコフに不満を募らせる乗組員たち。北極圏でのテストミサイル発射に成功したK−19はそのまま任務に着くため進路を西に向けNATOの偵察基地をめざすが、その時原子炉の冷却装置にひび割れが生じ、放射能漏れというとんでも事態になる。1961年に米ソ冷戦下に起こった実話です。
パニックと言えばパニックなんだけど、いいのか悪いのかリアルすぎてなんだかドキュメンタリーを観ているような気になってしまった。ドラマがあるようでドラマがないって感じかな。決して面白くなくはないんですが・・・。ふむ・・・。リーアム・ニーソン様かっこよすぎましたか・・・(^^;)。観終わった第一声が「リーソン様かっこいい・・・」だもんね。そんな奴がこの映画の感想も何もあったもんじゃないね。アハハ・・・。

2002年12月20日(ヴァージンシネマズ泉北)

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『8人の女たち』8 FEMMES(2002年・仏)

監督:フランソワ・オゾン。
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ。エマニュエル・ベアール。イザベル・ユペール。ファニー・アルダン。

雪で閉ざされた大邸宅。集まったのは二人のメイドに主の妻、二人の娘。妻の母と妹。まだ起きてこない主を起こしに行ったメイドがみつけたのは背中を刃物でさされた主の遺体。すかさず次女が現場保存のためと殺人現場のドアの鍵をかける。警察に連絡しようにも電話線は切られ、車も動かない。そんな時現れたのは主の妹。集まった8人の女たちはそれぞれに互いを犯人と疑うが・・・。
なんてしゃれた映画なんだ。まずこの映画にストーリー性を求めてはいけません。殺人事件なんて言ってもサスペンスなんかじゃ全然ないです。はじまってすぐこのトリックわかりましたから(笑)。とにかくフランスを代表する8人の女優が歌って、踊る。そしてキスまでしちゃう。ただそれだけを楽しみましょうよ。本当に豪華なしゃれた舞台劇を見せてもらった。って感じですね。ラストは本当にカーテンコールみたいでしたしね。観ている間中。なんだか顔がほころんじゃって・・・(笑)。楽しかったぁ。

2002年12月23日(テアトル梅田)

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『007 ダイ・アナザー・デイ』DIE ANOTHER DAY(2002年・米)

監督:リー・タマホリ
出演:ピアース・ブロスナン。ハル・ベリー。トビー・スティーヴンス。

北朝鮮の非武装地帯で西側の人間と武器の密売をしている大佐の暗殺に赴いたジェームズ・ボンドだが、何者かの密告により正体がばれ、北朝鮮に拉致監禁されることとなる。それから14ヶ月後大佐の腹心であったザオとの捕虜交換により開放されたボンドだが、彼を待っていたのは機密漏洩の罪と情報部員の資格剥奪であった。密告者の正体を暴くためになんとしてもザオを捕らえたいボンドはザオを追いキューバへと向かう。
冒頭からイケイケドンドン!気持ちいい!いいよ!この派手さ。四の五の言わずに楽しんじゃえ!っていうのノリ私大好きです。それに今までの007シリーズのボンド・ガールにはあまりなんとも感じなかったのですが、今回のハル・ベリーいいよ。かっこいい。二刀流でのアクションシーンにはしびれちゃいました。ボンドがザオと交換されるあの橋。『JSA』思い出しちゃった。キムちゃん大激怒!なんて聞いていたんでどんな内容かとその部分でも楽しみだったんだけど、これで怒ってるようじゃキムちゃんいけてないねぇ。北朝鮮って名前出てきて北朝鮮人が悪い奴だけど、なにも国がとんでもないことしてる訳じゃないし、将軍の息子が西側に毒されてとんでもない奴になっちゃっただけじゃない・・・と・・・そういやキムちゃんも将軍の息子だねぇ(笑)。でもこんなお遊びの映画に目くじらたててるようじゃまだまだだよ。

2003年3月29日(ヴァージンシネマズ泉北)

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『MUSA−武士−』Musa - The Warrior(2001年・韓)

監督:キム・ソンス。
出演:チョン・ウソン。チャン・ツィイー。アン・ソンギ。チュ・ジンモ。

中国が明の時代。ある事件により関係が悪化していた明と高麗だが、明との関係修復を図るため高麗は明に使節団を送る。しかし明は彼らの話も聞かず、いきなり包囲し、武器を取り上げ流刑にしてしまう。砂漠の道を流刑地へと送られる使節団だが途中、明と交戦状態にある蒙古軍の襲撃を受けたことにより明軍からは開放されるが、明軍が壊滅させられたことにより明に戻ることも出来ず、砂漠の道を遥か彼方の高麗を目指し進むしかなかった。厳しい砂漠の道を進む彼らは偶然、明の芙蓉王女を拉致した蒙古軍と遭遇、王女を助け出し明に連れて帰れば明の王とも話しが出来、高麗へ帰れるはずだと蒙古軍から王女を助け出した彼らは明へと急ぐが・・・。
びっくりするぐらい派手な映画だ。今までにも何本か韓国映画は観てきたけど、こんなに派手で壮大な映画ははじめてだ。韓国映画恐るべし・・・ですね。しかもただアクションシーンが派手なだけじゃなくって、殺陣も素晴らしい。奴隷のヨソル役のチョン・ウソンの槍術には惚れ惚れしましたよ。思わず鳥肌たっちゃうくらいにかっこよかった。イケメンで芝居もうまくて、あの槍さばき・・・日本の若手俳優は足元にも及びませんね。普段は主役クラスのイケメンには目もくれないわたくしですが、この映画では違いました。もちろん、誰がいいってアン・ソンギ扮するチン・リプが一番渋くてかっこいいのですが、イケメン二人もかっこいいし、蒙古軍の将軍もかっこいい。人間ドラマとして、それぞれの生き方がしっかり描かれているから、出てくる男たちみんなかっこいいんですよ。はなっからみんながかっこいいわけではないのですが、その成長過程もすごく面白い。この映画も単館ロードショーなんてもったいない作品ですね。

2004年2月16日(動物園前シネフェスタ)

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『21g』21 GRAMS(2003年・米)

監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ。
出演:ショーン・ペン。ナオミ・ワッツ。ベニチオ・デル・トロ。

夫と二人の幼い娘と暮らすクリスティーナ。前科を持ちながらも今は更正して妻と二人の子供と信仰を生きがいに暮らすジャック。心臓移植手術を受けないと余命1ヶ月と診断された大学教授のポール。普通なら出会うはずのない3人がジャックの起こした事故により出会う。ジャックはクリスティーナの夫と二人の娘を轢き殺してしまう。そしてクリスティーナは夫の心臓提供にサインをし、その心臓はポールの元へ・・・。その後ポールは本来は明かされることのないドナーを調べ、クリスティーナの元へ現れる。愛するものを失いただ無為に日々を送るクリスティーナはポールにジャックへの復讐を依頼するが・・・。
私、この映画を観る前までこの21gって麻薬か何かのことだとばかり思ってたんですよ・・・(^^;)。だって予告で麻薬をやるシーンがあったもんで・・・。なるほどね、人は死んだあと21g軽くなる、つまり人の魂の重さ、命の重さのことなんですね。なかなか興味深い、面白い映画でしたが、物語の流れが時間の流れとは違うので、こういう作りに慣れていない私はちょっと疲れましたが・・・。でもこの流れだからこそこの映画が生きてくるのかもしれないと観終ってからは感じられましたけどね。一人の死によって生を得たことに不安を持つポール。愛するものを失い生きる意味を失くしたクリスティーナ。大きな罪を背負い、自らが生きがいにしていた信仰・・・神さえも信じられなくなり、罪の意識に苛まれるジャック。人が生きていくには自分の命の重さだけでは足りないんじゃないでしょうか・・・。ふとそんなことを考えてしまいました。

2004年6月14日(アポロシネマ)

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『16歳の合衆国』The United States of Leland(2003年・米)

監督:マシュー・ライアン・ホーグ。
出演:ドン・チードル。ライアン・ゴズリング。クリス・クライン。ケヴィン・スペイシー。

ある日、16歳の少年リーランド・P・フィッツジェラルドは恋人ベッキーの知的障害を持つ弟ライアンを刺し殺してしまう。逮捕され少年院に入れらるリーランドだが、彼は事件について何一つ語ろうとしなかった。少年院の教師パールは何一つ語らないリーランドに惹かれ、作家でもあるパールはリーランドの心の内を解き明かすことが本の題材にもなると考えリーランドに近づく。少しずつ心の内をパールに明かしていくリーランドだが、彼の心は殺した理由があっさりとわかるほど単純なものではなかった。彼には人々の哀しみが見え、人以上にそれを感じ取ってしまうのだった。
なぜリーランドはライアンを刺し殺してしまったのか?冒頭リーランドは言う「みんなが何を求めているかわかっている。彼らが求めているのは"理由"だ。」とこの言葉は観ている側にも向けられたセリフなのかもしれない。そして観ている側はパールと同じ気持ちで映画にのめりこむ。しかし映画を観終ってもその"理由"はわからない。
以下ネタばれします。




日頃何か事件があったときに私たちが接する報道などの要点でこの映画の事件をあげてみると・・・。
16歳の少年により知的障害を持つ少年が刺殺される。しかもその理由は不明で少年には後悔の念すらない。そしてその殺害された少年の姉の婚約者がその16歳の少年を刺殺する。ごく一般の感覚でいけばその16歳の少年をなんてひどいことする奴だと思い、その少年を刺殺した姉の婚約者を行為はいけないことだけど、殺された少年は知的障害を持つ少年を理由もなく殺したモンスターだ。彼が復讐に走るのも無理はないと人々は同情の目で彼を見る。しかしこの映画を観終ったあとの私たちにはそんな感情はわかないはずだ。もしリーランドの心に肩入れしていたらリーランドを刺したアレンに対し怒りの感情を持つかもしれない。リーランドの物語だけではなくアレンの物語をもちゃんと観ていたら・・・。
日頃私たちがしてしまっていること、私たちの大きな過ちをこの映画は問い質しているように思いました。

2004年9月6日(動物園前シネフェスタ)

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『TUBE-チューブ-』TUBE(2003年・韓国)

監督:ペク・ウナク。
出演:キム・ソックン。ペ・ドゥナ。パク・サンミン。

金浦空港で政府要人が襲撃され、政府要人が持っていた「ロードスチーム」に関する極秘データの入ったメモリーカードが奪われる。現場に急行したソウル警察のチャン刑事は銃を乱射し逃げようとする犯人たちに食い下がるが、彼らはまんまと警察の包囲網を突破していく。犯行グループのリーダーは過去にチャン刑事の小指と彼の彼女の命を奪った元国家諜報員のギテクだった。そして数日後ギテクらは地下鉄の車輌に爆弾を仕掛け地下鉄をジャックし、元諜報員に対する政府の裏切りを公表するよう前首相に要求する。しかし、その地下鉄にはチャン刑事の姿があった・・・。
冒頭からいきなりの銃撃シーン。そのまんまドッカンドッカンと景気よくやってくれます。とにかくここまで派手だと中身なんてあんまり気になんない(笑)。ラストもスカッとさわやかに終わってくれてたらもっと景気よくなったのに・・・。それにしてもすごいなぁ韓国映画。これだけの映像見せられたらハリウッドがどうの・・・なんて言えないよ。ヘタなハリウッド作品より面白い。でも、最初あのチャン刑事に惚れておっかけてるスリの娘の行動というか、存在というか・・・(^^;)・・・どうにもわかんなくて、不思議だったんですよねぇ。でも、途中で「まっいっか」ってなっちゃった。ド派手な映像と盛りだくさんのアクションシーン。地下鉄統制室の室長もかっこいいし、チャン刑事の上司のおっちゃんもいい味出してていい役だし、しかも桂ざこばさんによく似ているし・・・(笑)。ラストでカックンと落とされちゃったけど、それなりに楽しめた作品でした。

2004年11月15日(シネ・リーブル梅田)

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