宮廷女官チャングムの誓い 今週の名言

第53話 ふたつの愛

王に呼ばれたチャングムは、「チョンホを慕っているのか」との問いに「はい」と答える。ただチャングムは、あくまでも臣下として医術の仕事をしたいと言う。翌朝も散策に来るように言う王。チャングムは、チョンホに王から尋ねられたことを伝える。チョンホは、王の前で自分を認めてくれたチャングムに感謝する。しかし身が危ないことは事実だ。そこに王が訪ねてくるが、二人の話を聞いた王は帰ってしまう。内侍府の長官は、二人とも散策に来るように言う。朝の散策で体調が良いと言う王。王は、チャングムがチョンホの命の恩人だと分かった理由を聞く。そのとき落とした形見のノリゲを見せてほしいと言う王だが、チョンホに渡したと言うチャングム。沈黙する王。その時、王が弓を射ると言い出す。そしてチョンホに勝負を挑む。王は5回勝負の賭けをすると言い、自分が負けたら自分の弓を渡すと言う。一方、王が勝ったらチャングムのノリゲを渡せと言う。チャングムは、事態をつかめず様子を見守る。王は、チャングムに好意を寄せていると言いつつ、チョンホの気持ちを聞く。チョンホが自分の気持ちを伝えると、王はチョンホに弓を向ける。覚悟を決めるチョンホ。しかし王は乱暴に弓を渡して、そののまま立ち去ってしまった。

王太后(大妃)は王后(妃)に、側室の命令を下さない理由を聞く。王后は、王が求めているのはチャングムへの恋愛感情ではなく、医術の力量だと言う。王太后は男女の感情があるのだと言い、直ちに命令するように言う。
チャングムはヨンセンに呼ばれる。無邪気にチョンホとの仲を聞くミン尚宮やチャンイたち。上の空で質問に答えるチャングム。そして泣き出してしまう。一方、王后が王を訪ねる。王后は王に、王太后が誤解してチャングムを側室にせよと命じていると言い、その意思がないと明言するように求める。しかし王は黙ったままだ。王后は王の気持ちに気づく。そして、側室にする命令を出すと言う。
ミン尚宮がリンゴを持って王の前に出る。香りを楽しむだけでなく、食するのも良いと言う。その後ミン尚宮がチャングムを訪ねて、チョンホが王殿に行ったと伝える。チョンホは王殿で、チャングムと駆け落ちしたことを話す。そして、チャングムのやりたい事を助けるのが自分のが愛し方だと、宮中に帰ってきた理由を述べる。また、自分の命をもって混乱の責任を取ると言う。黙って聞く王。
チョンホを待っていたチャングムは、王との会見について尋ねる。黙って抱き合う二人。そのあとヨンセンが王を訪ねる。そして、自分を罰するように言う。チャングムとチョンホは無関係だと言うのだ。王は、ヨンセンに自分を愛しているかと訪ねる。キョトンとするヨンセン。それを見て笑うしかない王。王后は、至密尚宮に側室の命令書を渡す。そのとき内侍府の長官が王命を伝えに来て、側室の命令を取り消すように言う。
王とチャングムが対峙している。王は、愛という感覚が無意味だと思ったと言う。王后や側室の背後に、いつも取り巻きがいるからだ。今回は久しぶりに愛を感じたと言う。しかし、チャングムの意思に反し、権力争いに巻き込むたくないから側室にはしないと言う。ただし、チャングムは自分の心の支えなので、そばにいるように頼む。王は大臣たちに、チャングムの能力を確認する。認める大臣たち。それを聞いた王は、チャングムを大長今として主治医に任じるという。これは官職ではないが例外的に設け、また内医院の指揮は行わないこととする。左議政は反対するが、王は王命だと押し切る。大臣たちは止むを得ず従うが、経国大典の趣旨に反すると言う。そして、混乱させたチョンホの流罪を求める。また、次々代まで復権を禁止するように言う。王は渋々それを認める。チョンホは王宮から出されることになった。ヨンセンに挨拶に来たチャングムだが、そこにチャンイが急を知らせに来る。チョンホが流罪になったと言うのだ。慌ててチョンホを探すチャングムは、チョンホの屋敷を訪ねたがすでに出発していた。そこにカン・ドックたちがやってくる。チョンホからノリゲを預かったと言うのだ。 チョンホを追いかけるチャングム。追いついたチャングムに、チョンホは戻るように言う。そして、主治医になるまでの苦労を思い出せと言う。また私情を捨てるように言う。チョンホは、チャングムとのことは忘れたと言うが、チャングムは忘れられないと言い、ノリゲを渡す。黙って去っていくチョンホだった。
王を診断するチャングムは、王の腸が弱いと言う。そして、運動と下腹部の保温を指示する。またチャングムは、願いがあると言う。時間があるので茶斎軒を任せてほしいと言う。研究したいと言うのだ。王はそれを認める。チャングムは、男社会での風当たりを感じながらも、王の主治医としての仕事をこなす。ある日、チャングムは漁師が魚に針で麻酔している様子を見つける。あとで自分も試してみる。傷ついたウサギを見つけたチャングムは、麻酔を試して手術してみる。またチャンドクの助けを借りて自分の体で麻酔を試す。
内侍府の長官がやってきて、王に恐れていた症状が出たとチャングムに知らせる。腸閉塞だ。内医院で左議政がチャングムを非難している。予防をしていたと言うイクピル。しかし左議政は、「とにかく治せ」と無茶な要求をする。チャングムは王に、薬や鍼が効かないと言う。しかし「一つ方法がある」と言う。チャングムは王に、外科手術を直接提案したのだ。腹を割いて悪い部分を切り取ると聞いて驚く一同。

解説

チャングムが小さい時に口走った一言で、父親の死を招いてしまいました。ヨンセンにも悪気はなかったのですが、口は災いの元です。
またチャングムは希望通り王の主治医になりましたが、大きな代償を払うことになります。なんか、仕事に打ち込むチャングムですが、笑顔が少ないような気がします。良かったのか、悪かったのか・・・。王の逆ナイチンゲール効果に振り回されてしまったとも言えます。
なお、常識で考えれば麻酔ができても抗生物質が無ければ手術は無理でしょうね。奇跡的に感染症を乗り越えたとしても術後イレウスの発症も考えられ、「手術さえできれば」というのは無理筋という気がします。

今週の名言

「チャングムは自分の道を進むべきだ」

ミン・ジョンホが王と直接対峙した時に話した言葉。チョンホがチャングムへの愛を切々と述べています。大げさに言えば、女性の地位向上のために私情を捨ててミッションに捧げたということになります。