宮廷女官チャングムの誓い 今週の名言

第52話 誤解

内医院のイクピルは、チャングムの主治医就任に賛成すると言う。大臣たちは反対するが、王はチャングムの階位を次々に上げる。大臣たちはチョンホに追いて来いと言う。そして王の命令を無視するように言う。それを断るチョンホ。国の基本である経国大典を無視できないと言う大臣に対して、人材の登用は大典の趣旨に合致すると反論する。右議政は過去の例を持ち出して、流罪になると脅す。また、私情を挟むなとも言う。「私情を捨てたからこそ」だと反論するチョンホ。内医院では、医女長たちがチャングムの指揮下に入るのは無理があると言っている。しかしイクピルは、チャングムは医術者がどうすべきか教えてくれたと言う。そして、自分の決定に従うように言う。

チョンホが辞令を書こうとしている。その時、チャングムからもらったノリゲを取り出す。
チョンホが王殿に行くと、王太后が抗議している。王妃はやめるように言うが、「自分は罪深い人間だ」と言う。そして、医女を主治医にしたことを非難する。王もやめるように言うが、聞き入れない。王はやむなく、チャングムの主治医任命を撤回する。チョンホはその様子を見てがっかりする。
王后はチャングムに、王太后の意志が硬いと言う。お転婆だった子供の頃の話をするチャングム。王后も寺子屋に行けなくて残念に思ったことを話す。チャングムは、医女の地位が低いことを改善しようと主治医就任を引き受けたが、「ますます分からなくなった」と言う。自分のせいで混乱が起きているのを憂いている。
チョンホはノリゲを持って薬房に向かう。薬房には王が訪ねてきていた。医女の部屋を初めて訪ねたと言う王。自分は何も力にもなっていないと言う。そして王になってから苦しく、辛かったと話す。散歩を提案するチャングム。冬は辛いことばかりではないと話すチャングムは、季節の傾向を知り、準備をすることの重要性を学んだと言う。チャングムは、王が不眠症だと見抜いていた。そして、眠れない夜は散策をするように勧める。
大臣たちは上訴文を前に、チョンホの弾劾を求める。王はそれ退ける。夜になり王は、信頼できる人物に相談するようにと言ったチャングムの言葉を思い出す。王后のところに向かう王。しかし通りずぎてヨンセンのところに向かう。しかしここもパス。庭の散策に向かう。内侍府の長官も相談相手としては不足だった。
王はチャングムに、自分が処罰した人物が夢に出てくると言う。チャングムはその話を遮るが、王はチャングムの「相談できる人物に相談するように」というアドバイスに従っていると言う。王は、王位を望んでなかった。見返りを求められ、さまざまな自責の念を感じている。子供の頃は自由闊達だったと話す王。一方でチャングムは、王の業績を挙げる。王と話すチャングムを見守るチョンホ。チャングムは内侍府の長官に、王の話し相手を探すように言う。また、リンゴを用意するように言い、食事の助言もする。
チョンホが王に、検地の結果を提出する。それを受け取りながら、王はチャングムが聡明だと言う。王は、チョンホとチャングムの馴れ初めを聞く。水刺間の女官だった時に知り合ったと答えるチョンホ。しかしその前、書庫で出会った話をする。チャングムが詩経を読んでいた話を聞いて、王は感心する。 それよりさらに前、倭寇の密偵にに襲われた時にチャングムに助けてもらった話をする。しかし王は、それよりも早くチャングムに会っているという話をする。クーデター前夜、酒の配達の時の話だ。
チョンホは、チャングムが毎朝王と散歩するのを咎める。宮中の耳目を集めてしまうというのだ。王太后は朝の挨拶に来た王と王后に、「気分が悪い」と答える。王がチャングムと頻繁に会っているのが気に入らないのだ。自分のための「治療だ」と言う王だが、王太后はそれを退けてチャングムを側室にするように言う。
チャンイがヨンセンとミン尚宮に、チャングムが側室になるという話をする。ヨンセンはそれを聞いて、王のチャングムに対する信頼が深いと呟く。カン・ドックたちにもチャンイから知らせが入る。チョンホのことを口走るトック。駆け落ちと聞いて驚くチャンイにトックは今までの経緯を話す。トックたちはチャンドクの前で、晴天の霹靂という。チャングムの意思とは関係がないと言うチャンドク。一方で、王子が生まれる妄想をするナジュテクだ。
内医院では、チャングムが側室になったら医術は施せないと話している。そして反対の旨を王に伝えると言う。医女たちはチャングムに側室のことを尋ねる。シンビはチャングムの意思に反すると言う。命令なら逆らえないと言う医女たち。チョンホと会ったチャングムは、言葉を交わすこととなくすれ違う。
チャングムは王后の前に進み出る。自分は医術の道を行きたいと言う。王后は分かっていると言い、王が反対すれば側室にはできないだろうと答える。王はチャングムを裏庭に呼び出す。チャングムは王太后の誤解を招いたと言う、そして自分を活人署に送るように願う。しかし王は、単なる誤解ではないと言う。大臣たちは、王太后の名案だと言う。それでも、チョンホの告発は進めると言う。王の前でチョンホの弾劾を求める大臣たち。また、チャングムの側室に関する件も賛成する。王は苦虫を噛み潰す。王太后は、王后にチャングムを側室に命じない理由を聞く。王后は、チャングムの希望は医術だと答える。しかし王太后は、それは嫉妬だと切り捨てる。
チョンホが矢を射ている。指には血が滲んできた。薬房に来たチョンホは、チャングムの治療を受ける。チョンホは、チャングムが二度と手の届かないところに行ってしまう気がする。
チャンイがヨンセンとミン尚宮に、チャングムとチョンホの件を話す。チャングムを呼ぶヨンセン。チョンホとの件を確かめる。そのあとヨンセンは王を訪ねる。そしてチャングムを側室にしないように願い出る。ヨンセンは、チャングムとチョンホの仲を話す。驚く王。
周りでは、チャングムを側室にする手はずが進んでいる。王は内侍府の長官に、人払いをしチャングムを呼ぶように言う。王はチャングムに、チョンホのことを慕っているかと尋ねる。「はい」と答えるチャングムだった。

解説

チャングムを自分の主治医にすると言う王と、反対の大合唱の混乱にチャングムが翻弄されます。そしてなぜか、チャングムが側室になりそうになります。チャングムにとって迷惑なだけか、と思っていたら、王がチャングムに好意を寄せているのかも・・・という展開です。ということは三角関係?
「誤解」だと思っているのは当人だけで、実は王太后の慧眼だったのかも知れません。ヨンセンの行動は軽率という捉え方もできますが、愚直に、まっすぐに生きようとするその姿勢に、チョン最高尚宮を思わせる清々しさを感じます。しかし結果は悪い方向へ・・・。

今週の名言

「王の器ではないという自責」

王は自ら望んで王位に就いたわけではなく、周りに担がれてお神輿に乗っただけです。なので実行力があるわけでもなく、政策遂行能力があるわけでもなく・・・という悩みを持ちながらも、今までずっと心の中に秘めてきました。その心情を吐露した台詞です。そこに“カウンセラー”チャングムが現れたのですから、それに依存してしまうのも無理はありません。