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KDE 株式会社ケイテック

金型の設計技術


■金型の設計について

 当社設計部では1992年よりCAD/CAMで設計製作の膨大なデータがあり豊富な知識と経験で難易度の高い金型をこなしてきました。
 しかしながらこれまでは経験値や暗黙値と言われるような熟練者のみが知りうる情報は次世代への引継ぎには大変難しくデータ化するのも大変な時代でした。
 創業時から輸出向けの金型が多かったため昔から金型に図面データを添付して納入しておりましたので膨大な量の2D図面データ/3Dモデリングデータの蓄積があります。
 当時は各設計者の能力によって「良い金型」「悪い金型」の出来が左右され、図面からノウハウや知識を得られることを嫌い図面データを開示しない金型メーカーも多くありました。
 当社では『どこに出しても恥ずかしくない金型設計を』と言うことから膨大な2D図面データ/3Dモデリングデータを残してきました。
 それを個々の設計者の能力によりあまり左右されずに誰が設計しても「良い金型」がいつでも出来るように最新の情報を共有でき高品質な金型設計が出来るように金型のプレス成型シミュレーションソフトなどによりデータ化に取り組んでおります。
近年では3DCADもパソコンの進歩によりデータ処理も早くなりPIPEの金型や単発型だけでなくPRG型の3D設計やTRF金型で搬送装置などの干渉まで画面上で確認できるようになりました。


■設計サンプル(1)

 絞り製品のTRF金型において加工レイアウトの作成は金型設計の命ともいえる部分です。
 絞り率の計算、板減増肉、スプリングバック、トリムラインの算出などすべてが大事な要素です。
 それらの要素をデータ化出来れば格段に金型品質もアップし経験の少ない設計者でも短納期で良い金型設計図面が書けるようになるのです。


@客先から支給された3Dデータをシミュレーションソフトで確認し解析データから絞り形状、板減、スプリングバックなどを見込んで3Dモデリングするその絞り形状によってトリムラインを算出し工程設定する。



      <ドロー解析>            <トリムライン算出>         <リストライク解析>

A上記の解析からパソコン上で3Dモデリングからトライを繰り返して客先の機械設備、依頼工程設定案から加工レイアウトを作成する。

Bモデリングデータから2D図を起こして金型設計する。(3Dモデルで搬送装置の干渉確認などあり)

C以降金型製作に入る。

ざっくりと説明するとこの様な流れになります。




        <実際の工程サンプル>

コンピュータ上で何回か解析をしながら本型の設計に入りました。
結果、金型を何回も加工することが無いため金型の品質のアップ、加工時間の短縮やトライ調整、金型玉成時間の大幅な短縮することが出来ました。



■設計サンプル(2)

次は小物部品のPRG型の成形シミュレーション解析です。
フォーム形状の解析結果、板減確認は問題ありません。後はトライ用にBL展開出しに利用します。
実際のBL展開に近い値が出るため簡単なものでしたら1回でBLが出ます。
それにより設計時点で量産時のコイル材巾や送りピッチなどが出るようになりました。


 

       <成型シミュレーション>              <実際のスケルトン>