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資本主義はグローバル化した。その結果、資本主義の危機も世界化した。
いまや全地球的規模で資本主義に代わる選択肢が求められ始めている。
日本でも、貧困の増大・固定化など、資本主義の枠内では解決不能な問題が増大している。
だが、共産党を含め左翼政党のうち、この問題を真正面から提起している政党はない。
だったら、われわれ自身が、どうしたら日本に新しい型の社会主義を実現できるか、
いまこそ真剣に探求べきではなかろうか。
=Marco Wolf : Et si Marx avait raison? (マルクスが正しかったら、どうする?)[フランス語原書で上・下2巻、約500ページ]の翻訳に専念するため、改築は当分延期します。以下は、同書裏表紙のアピール文です=
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マルクス主義は、乗り越えられたといわれてすでに久しい。
ベルリンの壁の崩壊、ついでその二年後のソ連邦の終えんは、マルクス主義にとどめを刺したとみなされてきた。
だが、マルクスは、官僚的・国家主義的諸政権がマルクスに名を借りて犯してきた数かずの犯罪になんの責任もない。
他方、資本主義は、人びとが信じさせようとしているのとは反対に、この一世紀来、まったくその性質を変えていない。しかも世界を覆っている利潤競争は、現に経済的にも環境的にも破局をもたらす脅威となっており、破局は多分すでに始まっている。
ますます狂気じみ、ますます無責任になりつつあるこのようなシステムにけりをつけるため、マルクス主義を――前世紀にスターリン主義がもたらしたその醜悪
な戯画ではない本物のマルクス主義を――再発見すべきときである。
以下は、マルコ・ボルフ著『マルクスが正しかったら、どうする?』上巻「プロローグ」からの抜粋である。
しかも、終わりはまだだ、最悪の事態が待ち受けているといわれている。資本主義経済は景気後退局面に入った。景気後退は、史上最悪ではないにせよ、一九二九年以来最悪のものとなり得るだろう。不況が深刻化しつつあり、この危機に対する工業各グループの対応は、全体としてこの危機を深刻化させるだけである。だが、これは資本主義体制がその発生以来内包してきた矛盾である。
この数年来、一つの言葉がタブーとなった。
しかしながら、現在の危機は、たとえ一九二九年以来これほど重大な危機を経験していないとはいえ、はじめてのタイプのものではない。実際、資本主義は過去二世紀以来かずかずの経済危機をともなってきているし、経済危機はこの種のタイプの経済の特徴そのものである。
……ミッテランの元側近で現在はサルコジの顧問を務めるジャック・アタリは、『マルクス、世界の知性』と題する一書を思い切って著し、そのなかで、「マルクスの思想の正確さ、その弁証法の力強さ、その論理の強力さ、分析の明晰さ」、その他もろもろの点で魅了されたと述べている。
ああ! これら大資本家の代表者たちにとっては残念なことながら、マルクスはこれらの経済学研究だけにとどまってはいないのだ。マルクスはまた政治家でもあり、人びとが小声でささやくところによれば、共産主義者でもあったのだ。
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