平和と基本的人権を守ろう!仲間たちの連絡会

 No90-5                    webへいき連                  2022年 8月

蓮根の穴から覗くイラスト

レンコン通信No86のロゴ
「レンコン小話」を発信してみました。
如何でしょうか。
レンコンは真実を見通せるのです。
信じる?  信じない?
2022年 8月15日  作 ユウキ コウユウ

戦後77年 戦争と平和を語り継ぐ夏

戦争の語部  戦争と平和について語り継ぐ夏が巡ってきました。
 2022年2月24日ロシアのウクライナ侵攻、北朝鮮は1月から毎月ミサイルとロケット砲の発射実験実施、ペロン米下議員議長の 台湾訪問で中国は対抗措置で台湾周辺海域での軍事演習。日本を取り巻く状況は決して良くありません。しかし、冷静に世界の有様を見 極め、戦争と平和について語り合うことが、今こそ必要です。

〇戦争推進者・加担者たちはGHQへ擦り寄り

岸信介と安倍元首相の写真  戦後のGHQ日本統治下、戦争の悲惨な体験を語ったり論評したりすることタブー視され続けていました。戦争推進者たちの説明責任 は果たされず、戦争推進者や加担者の犯罪的行為への追求は鳴りを潜めました。契機となったのは、朝鮮戦争下での占領政策の転換でし た。GHQマッカーサーの匙加減で生き延びた戦犯達は、罪状が軽減されたり公職追放を解除されたりしました。彼らは民主的な社会を 受けつけなかったのです。
 一市民、一兵卒には、戦時中から続く同調圧力の呪縛が蘇り戦争体験の事実に口を閉ざしてしまったことに原因の一端があるかもしれ ません。
 8月15日の靖国神社参拝は、戦争推進者の正当化で加害者意識の罪悪感をろ過する役割を果たし、国家神道の賛美者達は異論対して 「非国民」と叫び続けています。

〇戦争の事実に向き合い次世代に語り継ぐのは

 次世代に向けて、国家が進めた戦争の大罪は永遠に語り継がなければなりません。残念なことに、当時の生存者の逝去と高齢化で、 戦争体験者は年々少なくなってきています。凄惨な戦場の現実、市民を巻き込んだ無差別な空襲の恐怖、一瞬にして多くの命を奪う原爆 の破壊力、沖縄での市民を巻き込んだ地上戦、時代の経過とともに風化が進み戦争の悲惨な事実が埋もれてしまいそうです。
 「伝えたい。雨ように落ちてくる焼夷弾、止むことのない艦砲射撃、生きているのが奇跡な日々」「残したい。一瞬に日常が闇になっ たあの日、気が付けば阿鼻叫喚があった」語り部の話に耳を傾けることは、戦争と平和を考えるきっかけになるでしょう。いつの時代も 平凡な市民が悲惨な状況の渦中にいます。その「ものがたり」に真実があるのです。

〇核兵器廃絶は幻想にさせない

 8月6日広島原爆の日、8月9日長崎原爆の日、8月15日の敗戦により空襲警報が鳴らなくなった日です。77年を経過した今 も戦争と平和を語る原点として忘れてならないその日です。
 松井一実広島市長は「人類が核兵器のリスクから逃れる唯一手段は廃絶しかない。一刻も早く、すべての核ボタンを無用なものにしな くては」と訴えました。田上富久長崎市長「持っていても使われないだろうというのは幻想。核兵器をなくすことが、未来を守るための 唯一の現実的な道だ。
 『力には力』の核依存思考で断じて反対。今こそ日本は『核の傘』からの価値観を転換し、平和国家の構築を」と熱く訴えました。田 上市長の言葉「核廃絶へ、一歩ずつ。微力だけど無力じゃない」は重い言葉です。
 岸田首相は式典挨拶で「核兵器のない世界」を6度繰り返しましたが、広島で来年開催予定のG7サミット向けの内閣府官僚の書いた 原稿を読み上げただけで、「核禁止条約」への言及はせず、被爆地広島出身の首相として核兵器廃絶の思いはどこにもありませんでした。 また、全国戦没者追悼式の式辞は「深い反省・哀悼の意」を排除した安倍晋三の延長線上でしかありませんでした。
 岸田に変わろうとも、平和に背を向けて、戦争の軍靴の音量を上げているのが変ることない自民党政権の真の姿です。

      信じる? 信じない? 

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