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2010/12/31



 今年も無事に大晦日


  2010年も、残すところ数時間です。この近況報告が、今年の仕事納めです。
  皆さまは、どんな年の瀬をお過ごしでしょうか?


  今年も無事大晦日を迎えることが出来ました。今年一年を振り返ると、とにかく
  あっという間の一年で、これ程一年間が短く感じた年も初めてかもしれません。


  今年は五月に転居、七月に施術所の移転と、公私ともに新天地へと移り、
  心新たに再スタートを切った一年となりました。転居移転と言っても大移動では
  ありませんでしたが、それでも若干の不安はありました。しかし転居移転ともに
  大きな混乱もなく、ひとまずほっとしています。


  遅ればせながら、転居と移転が重なった理由は、拙家の新築に伴うものです。
  こうして無事新居を構えることが出来たのも皆さまのお陰です。しかし何より、
  今回無謀ともいえる計画が現実のものとなったのは、関って下さった業者さん
  方の甚大なご協力の賜物です。エコロジーハウスさん、泰栄企画さんには、
  今回何から何まで本当にお世話になりっぱなしでした(感謝、感謝)。


  その他にも、今年も様々な方のお世話になりながら、こうして無事に大晦日を
  迎えられたことに感謝して、一年の締めくくりとしようと思います。


  一年間、ありがとうございました!来年も、どうぞよろしくお願いいたします!


                     よしおかカイロプラクティック研究所 吉岡一貴





2010/12/25



 メリークリスマス!


  今年は年末といわれてもいまだにピンときませんが、私の感覚とは関係なしに、
  今年もはやクリスマスを迎えました。皆さま、メリークリスマス!


  ここ数年は毎年のことですが、ついこの間「初詣」に行ったばかりだと思ったら、
  もうクリスマス。これが過ぎればすぐに正月なのでまた初詣。この時期、一年は
  まるでこの二つイベントの繰り返しでしかないかのような錯覚におちいります。
  まあどちらのイベントも好きな私としては、それはそれでいいんだけどね。


  しかし今となってはクリスマスも子供のためのイベントでしかなくて、せいぜい
  プレゼントをえさにして子供をからかうことくらいしか楽しみはありませんが、
  まあとにかく、子供の笑顔が見られることを何よりの幸せとあきらめて、
  クリスマスの今日もせっせと仕事に励むパパサンタです。


  さあ今年も残りあとわずかですね。今さらジタバタしてもしかたありません。
  最後の一週間、終わり良ければ全て良しの精神で、楽しく過ごしましょう!


  あ、当院は29日まで営業しています。一年の歪みのリセットなどいかがですか。
  (年始は6日からです。よろしく。)





2010/12/17



 「離」-detachment-


  12日の日曜、セミナー後にPAAC関東支部の忘年会があり、行ってきました。
  これが今年参加できる唯一の忘年会だったので、普段はなかなかゆっくり話も
  出来ない先生方と、今年の締めくくりに、いろんな話で盛り上がってきました。
  しかし大先輩の目崎先生は、いくつになられても相変わらず勉強にも研究にも
  精力的で頭が下がります。


  さて、今年知った言葉に「detachment」という語があります。ときどき訪問する
  茂木健一郎さんのブログの記事中の言葉ですが、「detachment(離)」とは、
  科学的な思考にとって必要な精神性といったもので、例えそれが自分にとって
  「大切な説」でも、一度そこから離れて(detachment)客観的に眺めることが
  重要であり、それが科学的思考を身につけることでの恵なのだと述べています。


  その反対に自説を声高に叫ぶことを「hand waving」と呼ぶそうですが、そうした
  態度を「暑苦しく、見通しがわるく、愚かである」と、ばっさり批判しています。


  たしかに自分の唱えた説というものはかわいくて、愛情もあり、付き合い始めた
  ばかりの恋人のように、欠点が見え難いところがあるかもしれません(遠い目)。
  もちろんこの場合での「離」は、恋人のことを離れて見る、ということではなくて、
  「暑苦しく、見通しが悪く、愚かな(しかし微笑ましい)自分自身」を離れて見る、
  ということになるのだろうけど。


  まだまだ「hand waving」できるような理論ではないことは自分自身が一番よく
  分かっているつもりですが、どこかで「detachment」できない部分があることも
  承知しています。今論文を書いているところで、そのあたりを意識しながら、
  問題点などを盛り込むことを今回の課題として取り組んでいるところです。
  が、最大の問題は、提出期限まであと2週間しかないということです(げっ)。





2010/12/07



 資格について(3)


  日本のカイロプラクティックは、大きな矛盾の中にあります。カイロを職業として
  行うためにはそれ相応の知識が必要で、患者の安全を第一に考えるのなら、
  WFCの要求も正当なものです(日本で4200時間が必要かどうかは別として)。


  しかし、公的な意味で「資格」を考えた場合、そこにはなにがしかの「保証」や
  「優位性」を求めたくなるのもまた人間というもので(まあ一般論として)、なんの
  保証も(業界内以外での)優位性もないのに、半端ではない金額と時間を使って
  取らされる「国際基準」という肩書は、日本では、ややもすると、「資格商法」とも
  取られかねない危険性を孕んでいるように思います。


  残念ながら現在のところ「国際基準派(WFC基準)」は、業界内での意思統一を
  阻む最大の要因にしかなっていないように見えます。


  日本における最適なカイロの基準とは何か? それは私にも分かりません。
  しかし患者さんを診る以上、最低限、国家資格レベルの医学知識は必須です。
  法規制がなく公的な資格が存在しないことを「誰でもできる権利」とはき違えて、
  短期講習で十分と考えるような人には、本当の意味での「資格」はありません。


  カイロは医療です。利益のみをひたすら追求するための商品ではありません。
  カイロ、患者、そしてこの不景気に職を探しているこれまで医療とは無縁の人、
  これら全てを食い物にしているように感じられる人がいるのは、とても残念です。


  今のところ、国に資格化へ向けた動きは見られません。まだ当分は今の状態が
  続くということでしょう。


  私のような国際基準を満たしていない「自称カイロプラクター」が、資格について
  意見を述べるような資格はそもそもないのかもしれませんが、公的資格のない
  日本だからこそ、外にその基準を求めるのではなく、自分の中に、その資格が
  あるのかないのかを問いかける必要があるのではないでしょうか。


  それを確認するためにも、ハイレベルなセミナーに出席することが必要です。
  それをすることでしか、カイロに必要な知識、自分に足りない知識を自ら「知る」
  ことは出来ません。


  日本で国際基準を定着させるには、国際基準レベルをベールで覆うのではなく
  (セミナーを制限するのではなく)、積極的に解放することで、違いとしてそれを
  自覚させることの方が大事なのではないでしょうか。


  「自分にカイロプラクティックを実践する資格はあるか?」。一人ひとりがそうした
  問いかけを続けられるような仕組みを作ることこそが、日本のカイロプラクターの
  レベルを押し上げる原動力となるのではないかと思うのですが。


  さて、私には、「カイロプラクティックを実践する資格」はあるだろうか・・・。
  (おしまい)





2010/12/04



 資格について(2)


  日本においてアメリカと同等のカイロプラクティックを実践するための道、それは
  一つしかありません。それは医師になることです。医師になれば、アメリカ同様
  レントゲンを撮影し、診断を下して治療を行う、という行為に対して、なにひとつ
  制限はなくなり、気兼ねなくカイロプラクティックを実践することが出来ます。


  しかしそれは現実的ではありません。医師でありながらカイロを行っている人、
  というのも稀にはいますが、カイロを行うために医者になった、という人の話は
  これまで聞いたことがありません(そんな人がいたら、ぼくは無条件で尊敬して
  しまうだろうな)。要は殆どの人にとって、それは無理、ということですね。
  だから、それは困る。(あえてならないんだ、という方がいたらゴメンナサイ。)


  現在、日本の医療制度は医師を頂点とした枠組みがすでに出来上がっていて、
  そこに新たな資格制度としてカイロプラクター(その他)を組み込ませるような
  スペースはなさそうです。それも、レントゲン撮影や診断権を認めさせるような、
  アメリカのカイロプラクティックそのものを可能にさせる資格の新設など、
  どう考えても不可能です(たぶん)。


  どうしてもやりたいなら、つべこべ言わずに医者になれ、と言われたらおしまい。
  それでカイロプラクターのほとんどは、場外へ放り出されてしまいますね(まあ、
  医者になった時にカイロをやりたいと思うかどうかは分かりませんけど)。


  もし仮に、カイロが資格化されたとするならどうなるか。おそらく今ある医療系の
  資格よりも上位に位置する上等な資格になることは難しくて、制限だらけの中途
  半端で魅力のないものになるのではないかと思う(たぶん)。そして、カイロの
  有効性と危険性に関する徹底的な科学的調査が行われるはずで、現状では、
  カイロがそれに耐えられるかどうかは疑問。もしかすると、今の状態(無資格)の
  方が良かった、なんてことにもなりかねない(かもね)。


  と、ネガティブに考えていくと、こうなる。また、前回書いたとおり、カイロだけを
  対象としても意味はなく、整体だと言ってしまえばそれで済むという問題もある。
  では、整体(その他)も含めた資格を作ろうとするなら、今度は調査が膨大で、
  とてもじゃないけど収拾がつかなくなってしまうでしょう。


  後から資格制度を整えた国も海外にはあるようですけど、それらの国には、
  日本における整体のような伝統的な手技療法はなかったのでしょうか?
  ここらへん、少し気になります。(またまた続く)





2010/12/02



 資格について(1)


  ご存じの方も多いかと思いますが、最近のカイロ業界では「WFC声明」に関する
  話題が各方面で取りざたされています。先日行われたPAACの会議においても
  議題に取り上げられました。


  WFC(世界カイロプラクティック連合)(90ヶ国が加盟する国際的カイロ団体)が
  定めた基準に満たない施術者に対する教育を制限しようという動きがあり、
  それが今回実行されました。それも基準を満たさない日本のカイロプラクターに
  対するセミナー開催の妨害、という強引な方法で。


  今後どのような働きかけがあるのか定かではありませんが、私を含めた多くの
  カイロプラクターがWFC基準を満たさない日本では、これからの状況によっては
  セミナーを含めたカイロ教育と業務に大きな規制がかかるかもしれません。


  しかし、それでも日本の状況は何も改善することはないでしょう。カイロ(その他
  整体、オステオパシー等徒手療法全般)に関する法的な規制のない日本では、
  カイロプラクターだけがWFCの声明を順守したところで、カイロだと言わなければ
  いいだけですから、実質的にはなんの効果も期待できません。日本の問題は、
  そんなところにはないのです。


  現存する徒手療法全域を網にかけるような包括的な法規制でも敷かない限り、
  WFCがなにを言おうが、日本ではなにも変わらないでしょう。


  現状では徒手療法業界はなんでもありの玉石混交状態ですが、実際には、
  「医療」の範疇に含まれる業態であることは疑う余地もありません。なので、
  本来ならばそれ相応の医学的知識は必要不可欠です。そういった意味では、
  WFCの主張は正当なものなのかもしれません。


  しかし現実的には、アメリカで行われているような教育を受け、WFCが想定(?)
  しているアメリカと同等のレベルでのカイロを日本で普及させようとしたらなら、
  日本において選択すべき道は一つしかありません。それは・・・(続く)。




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