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2010/09/28



 セミナー情報のページ追加


  トップページに、セミナー情報のページを追加しました。


  メール等で仙腸関節に関する質問をお受けすることも多いのですが、可能で
  あれば、やはり一通り講義を受けられるのが一番かと思います。


  仙腸関節(その他)に関する私の理論に関心のある方は、一度セミナーに出席
  されることをお勧めいたします。ご検討くださいませ。


  今回始まるセミナー(ディバーシファイド カイロプラクティック矯正学 全5回)は、
  初回の10月が主に仙腸関節に関する内容となる予定です。それ以降は10月の
  理論を踏まえ、他の部位へと進行していく予定です。特に仙腸関節について
  興味がある、という方は、10月のセミナーから受講されると良いかと思います。


  ご参考まで。





2010/09/22



 PAACインターナショナル・セミナー


  19、20日の連休に、所属するパシフィックアジア・カイロプラクティック協会
  年に一度の恒例セミナー、インターナショナル・セミナーに参加してきました。


  今年は一日目の特別講演には、新潟大学の安保徹先生とUCCの講師を務める
  玉村佑介先生の講演、二日目は昨年に引き続き、榊原直樹先生による講演が
  行われました。


  二日間に渡るセミナーの感想は、一言で言えば、予想以上に良かったですね。
  安保先生に関してはこれまで何冊か著書を拝読していて、今回のセミナーも
  なんとなく内容を予想していたのですが、私の予想は完全に外れていました。
  これまでの理論からさらに深化した展開(エネルギー生成系)に発展していて、
  斬新な理論に深く感銘を受けてしまいました。とても面白かった。


  玉村先生は毎年アメリカへ研修に行っているので、SOTに関する新たな知見を
  こうした場で発表するのは、ある意味「義務」です(笑)。これは、イヤでも毎年
  やらなければいけません。ねっ、玉ちゃん。


  二日目は昨年に引き続き、榊原先生による「Oblique Sling」の概念と肩関節の
  バイオメカニクス、問題に対する具体的な対処法に関する講演でした。現在東北
  大学大学院の博士課程に在籍されている先生だけあって、科学的根拠を重視
  した理論が展開されました。


  科学を重視し、かつ正確な触診によるピンポイントでのアプローチの重要性を
  強調されるところなどは、長年に渡るボディービルで培われたストイックな姿勢に
  通じるものがおそらくあるのでしょう。何事にもアバウトな私との違いを痛いほど
  自覚させられました。今年も大変勉強になりました。


  安保先生の講演内容は考え方の幅を広げる良いきっかけになりそうですし、
  榊原先生の講演の中にも、アスリートと左右差の関係で長い間引っ掛っていた
  問題を解消するヒントが詰まっていて、私にとっては非常に有益な内容でした。
  また、両者の講演内容は一見別々なようで、どこかで通底している部分があり
  そうで、そのつながりを考えるのもセミナー後の楽しみとなりそうです。


  さて、PAACの「インターナショナル」セミナーも、ここ数年は海外からの講師の
  招聘もなく、「イントラナショナル」なセミナーになっている感もあり、勝手な印象
  ですが、外人講師大好きなPAACの会員にはあまり魅力的ではないようで、
  参加者数も少なめなようです。


  しかし個人的には、日本人講師による日本語でのセミナーの方が、意思疎通も
  正確ですし、科学をベースにした講演は議論もしやすいですから、言葉も理論も
  何を言っているのか分からないような外人よりもよほど面白く感じるのですが、
  そう思うのは私くらいのものなのでしょうか?


  そういう私も、学生から、よく分からん、という顔をされたりしてますけど。





2010/09/17



 レントゲンを撮ってみた


  水曜日に、お世話になっている穴吹クリニックで、骨盤のレントゲン写真を撮影
  して頂きました。多忙の中ご協力いただいた大同さん、かおるさん、ありがとう
  ございました。


  おそらくここで私が「骨盤のレントゲンを撮った」といっても、「腰でも痛いの?」
  と思う人は誰もいないとは思いますが、残念ながら、、、その通り。腰が痛くて
  レントゲンを撮ったのではなく、研究のためです。


  最初は透視撮影で動きをモニターしてみました。これはリアルタイムで動きが
  確認できるので、関節の動きを調べるという点では非常に有効なのですが、
  残念ながら撮影範囲に限りがあって、骨盤の隅々まで映しきれません。
  そこで通常の静止撮影に切り替えて改めて撮影をお願いすることになりました。


  で、結果は、レントゲン自体は良く撮れていました(さすが)。しかしその写真を
  そのままポンと見せたところで、仙腸関節の動きの証明にはなり得ませんから、
  いろいろな角度から検討する必要がありそうです。


  今回はまだ実験のための実験という段階ですが、これだけでもかなり貴重な
  情報が詰まっています。もう少し目を凝らして見て、じっくりと検討すれば、また
  新たなひらめきも期待できるかもしれません。楽しみです。


  それにしても、私の骨盤、意外と小さく感じたなぁ。





2010/09/10



 基礎が大事だね


  4日(土)はお休みを頂いて、日本カイロプラクティック徒手医学会の学術大会に
  参加してきました。今回は福岡と、私にとっては少々遠方での開催でしたが、
  年に一度の恒例イベントですので、気合を入れて行ってまいりました。


  今回私は「仙腸関節座位矯正法」の第二弾として、「仙骨起き上がり運動の
  誘導法」と題したポスター発表を行ってきました。これは以前発表した「うなずき
  運動誘導法」の変法で、一度正式に発表しておきたいと思っていたので、
  この機会に発表することになりました。


  まあ私の発表はいいとして、今回のメインテーマは「痛みを考える」と、大会長の
  荒木先生らしいテーマで、基調講演、特別講演とも大変勉強になるものでした。
  痛みといえば、日本における痛み学の第一人者であり、世界的な権威でもある
  熊澤孝朗先生(名古屋大学名誉教授)がお亡くなりになられたということを、
  学会中に知りました。謹んでご冥福をお祈りいたします。


  さて、今回の吉村惠先生による基調講演「痛みを考える−最新感覚受容器研究
  に基づいて−」と住谷昌彦先生による特別講演「CRPSに対する神経リハビリ
  テーションとそのメカニズム」を拝聴して、感じたことがいくつかあります。


  カイロの講演と比較すると、全てが理路整然としていて説明に説得力があり、
  質問に対しても科学的なデータに基づく根拠を示しながら簡潔に返答します。
  また、分かっていないものは「分からない」と認め、無理な理屈を通さずに、
  決めつけや頭ごなしの否定ということもしません(しっかりとした研究者はね)。


  それに対してカイロでは、基本的な部分が随分あやふやで、論理的にはかなり
  大きな欠落があるような・・・。個人的には、今の状態でデータを積み重ねても、
  カイロ自体のデータとして評価するのは少し難しいような気もします。


  やっぱり大事なのは、何事も基礎。しっかりした、揺らぐことのない基礎があって
  はじめて、その上に積み重なるロジックにも説得力が出るというものです。


  本当の意味でカイロが科学的と言える日は、もう少し先になりそうです。
  もしそうなれば、学問としてのカイロも、もっと面白くなるはずですけどね。




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