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2008/10/29



 あれ?という感覚


  昨日新患で、ぎっくり腰の患者さんが2名来院されました。


  今回は2人とも仙腸関節性の腰痛でしたから、私の得意とする領域だったわけ
  ですが、最初の患者さんは当初反応がいまいちでした。施術中私自身もそれを
  感じていて、状態がかなり悪かった、ということもありますが、あれ?変だな、と
  思うことが何度かありました。


  寝かせた状態で施術を終えた後、私は座らせて最後の仕上げをするのですが、
  その際に気になって「右利きですよね?」と聞いたところ、「いえ、運動する時は
  左利きなんです」との答えが返ってきたのです。あぁ、どうりで・・・。


  検査をしているときにも「あれ?」と感じることは何度かありましたし、施術中も
  違和感を感じていました。私の施術は利き手の分析が非常に重要なのですが、
  少数派の左利きはすべて右利きの正反対というわけではなくて、「あれ、なにか
  違うな」という微妙な動きの違いで気づくことが多いのです。


  利き手(実際には利き足ですが)の分析に限らず、施術中に感じた「あれ?」と
  いう感覚にいつも注意を払っていなければ、大きな見落としをしてしまう危険が
  あるということを改めて実感しました。


  先日学生に、「あれ?なにか違うな、と感じたら、それを無視してはいけない」と
  話したばかりでした。今回は予診票を右手で記入しているのを見ていたので、
  すっかり右利きだと決めつけてしまっていたのです。反省。


  と、講義の翌日に講師自身がその失敗を犯すという離れ技を成し遂げたことに
  なりますが、今回は最後に気がついたのでギリギリセーフ。患者さんの腰痛も
  その後の最終調整で治まり、結果的に、利き手と骨盤の変位にはやっぱり対応
  関係があるということが実証されたようで、反省したり満足したり・・・。


  この「あれ?」は、どこか直観と結びついているのだと思うのですが、そうした
  直観がすべて正しいのか、とか、それは本当に直観なのか、ということを考え
  だすときりがなくなりますが、とにかくこの「直観」というものを大事にしたい、と
  再び西田幾多郎の「行為的直観」に取りつかれている私は思うのです(^^)。





2008/10/25



 明日は「父」の日


  明日は3週間ぶりのお休みです。


  3週間ぶりの休みともなれば、のんびりと過ごしたくもなりますが、週末ごとに
  子供達から「ねえねえ、明日は休み?」なんて聞かれ続けると、「久しぶりの
  休みだ、おれは家でゆっくりするんだい」なんて言える雰囲気ではなくなります。


  ということで、私にとって明日は、久しぶりの「父」の日になりそうです。休みたい
  気持ちを抑え、疲れた体に鞭打って、朝っぱらからお出かけの予定です。


  ま、日曜に予定を入れているのは自分だし、休みの日に子供の相手をするのも
  親としては当たり前なので、これはあきらめましょう・・・。


  とか言っちゃって、ほんとは自分が一番張り切ってるんですけどね。休みの日に
  朝からたたき起こされる子供達の方が、よっぽど迷惑だって思ってるかもね。





2008/10/21



 場のアーツ


  19日は、早稲田大学で開催された「場の研究所」のイベント、「場のアーツ」に
  参加してきました。以前は定例勉強会に毎月参加させて頂いていたのですが、
  勉強会が金曜日の静岡の日に重なる関係で行けなくなってしまっていたので、
  今回が2年ぶりの場の研究所への参加となりました。


  今回の場のアーツのテーマは、「共存在の深化 −出会いから共創へ−」。


  日曜日午前のワークショップ、写真家の十文字美信氏による、「映像、それは
  場における出会い」を拝聴しました。十文字氏は、思い入れのある写真と共に、
  生い立ちから写真家になった経緯などをお話しされました。すべての写真から、
  十文字氏のドラマが浮かび上がってくるような感じを受けました。


  午後から各ワークショップ(3題)への参加者がそれぞれのグループに分かれ、
  セッションを行いました。ワークショップで感じたことを述べながら、最後にそれを
  「共存在」というテーマのもとに一言にまとめる、という作業を行ったのですが、
  頭の回転が超スローな私にその短時間でまとめられるはずもなく、自分の中で
  ピンとくるような一言はとうとう浮かんできませんでした。


  いまだに考え続けているのですが、「行為」「直観」「共有」「共感」など、その時
  感じた様々なキーワードを羅列して、おぼろげに見えてきたものは、「先意識」の
  部分でみなが共有している「シナリオみたいなもの」の存在なのですが、ここで
  その話を披露すると壊れてしまったと思われそうなので、やめておきます(笑)。


  ワークショップとその後のセッションでは女優の真行寺君枝さんと同じグループ
  でした。美しい方であるということは言うまでもありませんが、独特の空気感を
  まとった存在感のある方で、知性的、哲学的な方でもありました。真行寺さんは
  ご自身を「アーティスト」だとおっしゃっていましたが、その通りだと感じました。
  (ファンになってしまいました。)


  東工大の三宅先生ともゆっくりお話しすることもでき、今後の研究の方向性も
  見えてきました。


  場の研究所へは、勉強会を含め、参加するたびに反省ばかりで落ち込むことの
  方が多いような私ですが、そうした点もすべてひっくるめて、実りの多いイベント
  でした。金曜日以外にこうしたイベントが増えてくれるとうれしいのですが・・・。





2008/10/15



 学会報告


  12日13日の両日、東京の日本赤十字ビルで行われた「日本カイロプラクティック
  徒手医学会」に参加してきました。


  今回のテーマは「ケアの本質」。沼津の西島病院で、私と一緒(曜日は別)に
  カイロプラクティックを担当している櫻井京先生が大会長を務められました。
  (櫻井先生、大役お疲れ様でした。)


  今回の基調講演は富山大学教授、斉藤清二先生による「物語の医療−NBMと
  EBM−」。大変素晴らしい内容であると同時に、色んな事を考えさせられる内容
  でもありました。その他、特別講演、ワークショップともに、大変勉強になること
  ばかりでしたが、これも同時に、勉強不足を痛感させられるものでもありました。


  特にワークショップでの守屋先生と馬場先生のお話には圧倒されました。そして
  馬場先生の人柄には、何か惹かれるものを感じました。九州カイロプラクティック
  同友会の団結力とレベルの高さも理解できます。


  今回私は、「モーションキャプチャを用いた脊柱回旋動態の計測」について発表
  させて頂きました。今回は、東京工業大学大学院准教授の三宅美博先生
  サレジオ工業高等専門学校教授の大藤晃義先生、東京工業大学大学院生の
  澤邉賢司君との共同研究でしたので、失敗すると諸先生方にご迷惑をお掛け
  することになりますから、いつも以上の緊張感でしたが、何とか無事に発表を
  終えました(すこ〜し時間オーバーでしたが・・・)。


  帰宅し、食事をしながらそれを妻に話したら、「ほんと!? それじゃあ心臓から
  口が飛び出しそうだったでしょ」と言われたので、「いや、心臓から口が飛び出て
  くる恐怖に比べればあれくらい・・・」なんて思ったりしましたが、とにかく、ほんと
  久しぶりに、ドキがムネムネしました。


  やはりカイロプラクターなら必ず学会には出席すべきだ、とあらためて感じた、
  価値ある2日間でした。





2008/10/11



 リハーサルはこれから


  明日から学会です。


  発表のためのパワーポイントは、今回もまたギリギリで完成。あとは、これが
  時間内におさまるかどうか、これからリハーサルです。(もしおさまらなかったら、
  今晩修正作業が待っています!)


  ま、ひとつ頑張ってきます。





2008/10/07



 徒手医学会、場のアーツ


  今月は、今週(12日、13日)が「日本カイロプラクティック徒手医学会」、来週が
  「場のアーツ」と、2週続けて週末に大きなイベントが入っています。


  今週末の徒手医学会では、私は一般講演での発表となります。今回で4度目の
  研究発表となりますが、前回前々回はポスターセッションだったので、今回の
  発表ではパワーポイント作りが私の中の大きな課題でした。


  「でした」、という言い方は実は正確ではなくて、まだ出来ていないので、これは
  現在進行形の「課題です」ということになるでしょうか。空いた時間を見つけては
  「必死こいて」作っています。間に合うか、やや心配です(^^;。


  場のアーツの方は土日(18日、19日)の開催ですが、土曜日は仕事のため参加
  できないので、私は日曜日のみ参加しようと思っています。


  徒手医学会、場のアーツともに、興味のある方は、ぜひ参加されることをお勧め
  します。徒手医学会の方は、当然徒手療法に関わる方が対象になりますが、
  特に若手の徒手療法家の方は、「外を見る」という点でも、一度参加してみると
  いろんな面で刺激になると思います。


  場のアーツの方は特別な参加基準などはなく、だれでも自由に参加することが
  できるイベントですので、「場とは何か?」といったことに興味のある方は、この
  機会に足を運んでみてはいかがでしょうか?




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