開会式での作業 |
前日の6日夜、脇野田駅から電車に乗り、長野で泊まり翌日の開会式に備えました。開会式当日は私にとっては実に長い1日でした。朝4時半に起床し、泊まっていた親戚の家で朝食を頂き、5時15分頃駅へ向け出発しました。篠ノ井駅に着いたのは5時30分頃。まだ暗い中、たくさんの関係者、ボランティア、観客がシャトルバスを待っています。寒いので皆じっとしてはおれません。足踏みしたり、手をたたいたり。20分後、ようやくバスが出発しましたが、この待ち時間は本当に寒く、長く感じました。
空がオレンジ色に変わる6時20分 |
頃、私は資格認定センターと呼ばれる仮設ハウスに入りました。すでに一人の大会役員は到着しておりました。ここでの作業は国際放送センター同様、資格認定カードの発行と当日のみ有効のデイパスを発行することですが、このセンターが関係者出入り口の近くと言うこともあり、インフォーメーションセンターと勘違いされたたくさんの人が来られました。特定のカウンターの場所を聞きに来られる方が多いのですが、ここでも国際色豊かです。当日のスタッフ5人で手分けして、あちこちへ電話を掛けたり、言葉のわからない人をそこまで案内したりと本来の業務以外で忙しかったです。 |
開会式の時間が近づくにつれ、だんだん会場全体に緊張感が覆うように思われました。私は暇を見ては会場内外を歩きました。
廊下ですれ違うのは役員、ボランティアそれに著名人の方々。指揮者の小沢マサシはブロンドヘアーの奥さんと一緒になにやら話しながらすれ違いました。数時間後に、自分が企画した開会式の評価が決まる浅利ケイタ氏も寒いのか両手をポケットに入れ会場の外へ出て行かれました。 大きいので目に付くのは力士の面々です。式に出演する力士には各々付き人がつきますのでかなりの数になります。そのほか、目についたのは雪んこの服装を着て、顔を白く塗った多くの子供達です。彼らが背負う各国名を記したプラカードが無造作に壁に立てかけてあります。プラカードの向こうにはわらで作った巨大な道祖神2体が出 |
番を待っていました。会場の外へ出ると、東口の所には入場行進を待つ各国選手団が並んでいます。また、天皇、皇后両陛下がまもなく到着されると言うことで、関係者入り口の所に大きな人垣がありました。両陛下は資格認定カードを必要としない唯一の重要人物ですので、入り口へ菊の御紋を付けた車で乗り付けられるのです。同じように、橋本首相、小渕外務大臣、サラマンチIOC会長一行も直接入り口まで車で乗り付けました。
現総理と元総理の違いか、長野出身の羽田元総理は離れたところにある専用駐車場に車を止め、奥さん、シークレットサービスの面々を引き連れ徒歩でやってきて、関係者ゲートをくぐって行きました。 こうして会場の内や外を行き来するうちに開会式の始まりを告げる木遣りの甲高い声が聞こえてきたのです。 |