えびちゃんの山行記録
伊吹山、荒ぶる神への雪の階段
雲、沸き立つ伊吹山
日 付 |
平成16年2月8日(日) |
ルート |
伊吹山スキー場〜山頂往復 |
天 候 |
晴れ |
同行者 |
ジョニー(八尾テレ1號)、まこっちゃん(八尾テレ9號) |
概 要
テレマークを始めるようになって毎年登っている山があります。その目的はもちろん山頂からの滑走のためですが、自分の技量を見極める貴重な機会ともなってきました。面白いのは当然スキー板を担いで上がるのですが、今までの3回登ったうち1度たりとも同じ板を持って上がったことがないということです。そんな素晴らしい山「伊吹山」へ今年も、今までとは違う板でチャレンジしてみました。
今シーズンのテレマークスキーのキーワードは「細板と革靴」です。伊吹山は山頂直下の急斜面と風が吹けばカチカチになるアイス斜面で有名であるため、そういう道具で登ることは無謀ですし、滑る楽しみを放棄することを意味します。しかし、テレマーク・スキーを始めて5年目となった今、そういう冒険も許されるだろうと思い、今回はあえてモロトの細レース板「マジコ」(73−55−62)190cmに革靴という、最近では見かけなくなった装備でアタックしてみました。というのも今回の登山は八尾テレマーク研究会の第51回目の研究会でもあったからです。
これまでの伊吹山登山の中では最高の雪質であったため、命を落とすことなく下山することができました。
09:00〜 伊吹山スキー場での練習
積雪時、スキー場からの伊吹山登山の鉄則は決してトップで登らないことです。先行者が開拓した雪の階段を上れば1時間半くらいで山頂まで登れますが、新雪をラッセルしながら登るとなると倍の3時間以上、もしそれが単独なら8合目あたりで撃沈することでしょう。
快適な雪の階段が出来るまではスキー場でのんびり滑走練習をするに限ります。ここで八尾テレマーク研究会の同志である9號「まこっちゃん」と合流し、雲が沸き立つ伊吹山山頂を眺めながら、今日の伊吹山は気持ちよく滑れそうな予感を感じていました。昨日までの降雪で今までにない良い状態に思えたからです。
11:00頃 登頂開始
ちょっとのんびりしすぎたかもしれません。せっかくの新雪も昼過ぎには重くなってしまいそうです。新雪が積もった直後の伊吹山は早めに登るのが良いでしょう。逆にカチカチのアイスバーンであれば雪が柔らかくなる昼過ぎを狙って登るべきなのですが・・・関西バックカントリーは思うようにいかないものです。
しかし今日は良い天気。登山だけのグループも合わせると100人以上は登っているでしょう。これだけの人が登っていけばスキーにシールをつけて登るよりは、最初から出来上がった雪の階段を登るのが楽です。あまりにも人が多く途中の階段で渋滞が発生するほどでしたが、新たなルートを造るのは無謀ですので、結局山頂までは2時間くらいかかってしまいました。
13:00頃 山頂にて
残念ながら霞で遠望はききませんでしたが、やはり山頂の樹氷はすばらしいです。雪質もアイスではなく、これならば安全に降りられそうだと感じました。滑りが楽しめそうだとは思えないところが、今回の装備の辛いところです。
山頂はさすがに風も強くてのんびりする気がおきず、時間が経てば経つほど雪も重くなりそうなので、早速滑走モードへ移行しました。
伊吹山滑走
伊吹山山頂直下の斜面は、やっぱり恐怖感を隠せない斜面です。
もしかしたら、もしかしたら、プラブーツに太めの板だったら何とかターンできたかも?という雪質でしたが、テレマークに「もしかしたら」はありません。ゲレンデではあんなにスイスイ滑れたのに、やはり自然の雪はいろんな表情があって思うようにはいきません。
アイスバーンで無かったのが唯一の救いで、伊吹山にしては雪量も多い方だったので危険な場面も少なく、ゲレンデまで降りてくることができましたが、登り返そうなんて気持ちが起きるはずもない雪原でした。今までで最高の雪質だと感じましたが、関西ではこの程度です。
終わりに
今年は暖冬であり、伊勢に引っ越したせいもあってBCスキーはこれで最後になるかもしれません。GWに春のBCスキーにいくことはあっても、例年にくらべて寂しいシーズンになってしまいました。今年の春からは、冬のBCスキーに適した山の調査登山も東海バージョンに切り替えて再開しようと思います。
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