えびちゃんの山行記録
三の丸で極楽スキー?「氷ノ山」
今回遊んでくださった人たち
日 付 |
平成15年 3月 2日(日) |
ルート |
若桜氷ノ山スキー場〜三の丸(スキー)〜わさび谷〜若桜氷ノ山スキー場 |
天 候 |
曇りのち快晴(マイルドセブンの広告状態)
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同行者 |
Kマックス、あきちゃん、まこ&きんさん、そのさん、ふじたさん、わーさん |
概 要
2月28日(金)は全国的に高気圧におおわれて晴れマーク、素晴らしい景色が氷ノ山では広がっていたと想像されます。2月の週末はほとんど雨で山に登れませんでしたが、3月1日(土)もドシャ降りの宝塚(自宅)で「昨日の天気が1日後ろにずれていてくれればな〜」と嘆く昼下がりとなりました。しかし翌日は「9時から晴れ」という何とも都合のいい天気予報。1週間に2日も天気のいい日があるはず無いと思いつつ、だまされるのを覚悟の上で氷ノ山へ旅立つことにしました。
そして運命の3月2日(日)。氷ノ山は「山の神様ありがとうございます!」と言わねばならない素晴らしいテレマーク日和でした。前日の雨は、ここでは雪だったようです。そしてその雪が三の丸大雪原の恐ろしいアイスバーンを完全に覆ってくれ、重いながらもバージンスノーが、雲一つない青空と暖かい太陽とともに我々を迎えてくれていたのです。
今回の氷ノ山はスキーを楽しむために山頂へは登らず、三の丸の大雪原を場所を選びながら、何度か登り返して滑ることにしました。山頂へ登ってしまうと時間と体力が無くなって、あの美味しい斜面を滑れないばかりか、苦労して登った山頂直下の斜面はアイスバーンであることが多く、スキー滑走だけならば三の丸の斜面の方が断然楽しめることに気づいたからです。また、下山は予定を変更して「わさび谷」を滑り降りることにしました。ただし、このコースは雪崩の危険が高く、天然の雪原を思い通りにターンできる程度の技術が必要ですので注意してください。
09:00 若桜氷ノ山スキー場
今日は八尾テレマーク研究会の第40回目のミーティングでもあったので、参加者は総勢8名(山スキー、スノボー×各1含む)になりました。ちょっと集合時間に遅れて迷惑をかけましたが0930頃には、パノラマ第2リフトとチャレンジリフトを乗り継いで(1回券×2=500円)リフトトップに降り立つことができました。ここからGPSの電源を入れましたので、以降のトレースはGPSの軌跡で確認できます。
リフト降り場のおじさんの話によると、既に十数人の人が登っていったらしく、ルートにはガチガチの氷の階段が出来あがっていて、目論見通り40分弱で三の丸の稜線上に出ることが出来ました。(いつもここのラッセルで苦労するので、わざと出発を遅らせたのです(^^)v)
ただしスノーシューは引っ掛かってスノボーの「わーさん」は、きつかったみたい?です。
三の丸南斜面
山頂はまだ霧の中でしたが、三の丸大雪原は全て見渡せました。ここの風景は関西にいることを忘れさせてくれる数少ない場所です。写真や言葉で表現できないのが残念ですが、私はここに来るたびに涙腺が弱くなってしまいます。背丈以上のクマザサが生い茂るので、夏では絶対に見ることの出来ない景色なんです。
思いの外早く三の丸休憩所に到着したので、荷物を置いてとりあえず三の丸南斜面を2回ほど滑りました。ここは斜度が緩いので、春の粗目雪であれば快適かもしれませんが、重い雪ではスピードが出なくてちょっと物足りません。それでも誰も滑っていない雪原を滑ることは快感ではあります。
三の丸東斜面
休憩所で昼食(雪山恒例の鍋焼きうどん)をとって、いよいよ核心の東斜面です。ここの傾斜はスキー滑走に最適で、あまりにも快適なんで林間の中へ下まで滑り降りたくなってしまう程です。登り返しが大変なので途中で止まりましたが、この頃から完全に回復した青空の下、計3回も登り返して滑りました。大満足!
「青い空と白い雪に輝く太陽」遠くに見えるブナの木はまるで桜が咲いているかのように樹氷の花をつけています。もうこれで今シーズンは滑れなくても良いってくらいの、出来すぎた世界の中での極楽スキー。登り返しすら楽しいって想像できますか?
ビデオ撮影も快調で、いずれ編集して公開できればと思っています。
わさび谷
下山は登ってきたコースをとる予定でしたが、ソノダさんと同行されていた山スキーのフジタさんが「わさび谷」にスキーで滑って降りるコースがある事を教えてくださり、急遽変更して滑ってみることにしました。
プチ八甲田山死の彷徨が始まりました。。。。
今回のメンバーの中にはテレマーク初心者もいたので、林間の急斜面を滑るのはちょっと無理だったようです。また、下れば下るほど雪が悪くなり、雪が途切れて板を外して川を渡らなくなったりと冒険コース(地獄コースとも言う)になったりしたので、スキー場にたどり着いたときには、メンバー全員敗残兵状態でした。
スノボーの「わーさん」のスノーシューのお陰でなんとか全員下山できましたが、このコースを滑るには中級以上のスキー技術が必要です。先行のソノダさんとフジタ(山スキー)さんもかなり苦労して降りられたようです。また、特に新雪が積もっているときには雪崩の危険もあるので、(実際に雪崩れた跡もあり、近年は何人か遭難者も出ているそうです)弱層テストなどをして、安全を確認できる人と滑ってください。少なくとも「弱層テストってなに?」と言う方は不用意に入らないようにお願いします。
しかし、雪山行に苦労した経験は必要ですよね(^^)個人的にはかなり楽しかったのですが・・・。
終わりに
氷ノ山に初めて登るのならば、山頂へ行くのも仕方ないですが、スキーを楽しむなら絶対に三の丸です。ちょっと邪道の登山かもしれませんが、こういった楽しみ方もできる氷ノ山は、関西においては希有の存在でしょう。3月の氷ノ山はまだまだ雪が積もります。今回滑ったシュプールも次の日には完全にリセットされてしまうので、3月中はトレースの無いスキー遊びが楽しめるでしょう。氷ノ山は吹雪くとスノーアウトになって危険な山ですが、わずかな晴れ間を狙って挑戦したくなる私にとっては「やっぱり一番の山」です。
GPSの軌跡はこちら
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