光の速度は秒速30万キロですね。アインシュタインの一般相対性理論にて「高速で動くものの時間は遅れる」というお話をしました。
>高速で動くものの時間は遅れる
つまり、宇宙船などで速く飛べば飛ぶほど未来に行けるってことですね。ならば、光くらいの速度で飛べば、かな〜り未来にいけるのではないか?しかし、一般的には光の速度を超えることはできないといわれています。本当なのでしょうか?
たとえば、下のような宇宙船とロケットを用意します。宇宙船は秒速25万キロで飛べるものとします。その宇宙船からロケットを秒速10万キロで飛ばすとします。さて、ロケットの速度は秒速何万キロとなるでしょうか?
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宇宙船の秒速25万キロから発射される秒速10万キロのロケットのスピードは秒速35万キロとなるはずです。しか〜し!実際はそうなりません。
常識では、速度=宇宙船の速度+ロケットの速度というのが一般常識ですね。しかし、アインシュタインは「まぁ、普通の生活ならそれでいいかもしれないけどね。しかし、厳密には間違っているんだよね」ってことで新しい速度合成の式を作りました。
上の例を式に当てはめると次の通りです。
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つまり・・・。
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最初に計算した速度だと35万キロだったのが、27万5000キロになってしまったので、かなり遅くなってしまう計算ですね。光の速度秒速30万キロも超えられません。
これは、光の速度以下の数字なら何を入れても同じで秒速30万キロを超えることはできません。
ちなみに私たちが生活している上では、ほんとど分母の部分は無視してかまいません。
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赤枠の部分ですね。時速80キロで走る車から時速20キロのボールを投げたとしても計算上は下の通り。
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もう、殆ど100キロなので分母の計算は面倒なだけですね。
でも、これは、光の速度を超える物体はないという大前提の計算方法。では、なぜ光の速度を超えることはできないのでしょうか?
それには、質量が大きく関わってきます。動くものの質量は大きくなってしまうのです。早く動くとそれだけ重くなっていってしまうってことですね。次は、そのあたりを詳しく見てみましょう。
>ものは動くと重くなる(E=m×c2)
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