11月28日  キザクラカップ

11月28日(日)、本日は徳山湾において第一回のキザクラカップ(対象はクロ3匹の総重量)が
開催される日であります。
過去3回、広島で行われたチヌの大会には参加したことがありますが、近場でのクロの大会は
これが初めて。

本日は磯師匠と、クロ釣りが初めての江田君(正確には先日、訳が分からないまま蓋井島に
行ったが、ボーズだったために間違いなく釣れるであろう本日の瀬戸内海のクロ、魚とやりとり
するのは今日が初めてです。)

受け付けは5時からのため、会場の場所がわからない江田君のために、徳山のコンビニで
4時半に待ち合わせを行い、無事合流。磯師匠は、例によって前日よりキャンピングカーで乗り
付け、会場駐車場にて一夜を明かしておられます。


とりあえず重たい荷物を、いつものように「ひーこらひーこらばひんばひん」と言いながら受付会場まで運び、
参加料払って磯割りの抽選。本日私が引いたクジの番号は15番。名簿に名前を記入する際、ふと14番の
名前を見ると磯師匠の名前。こりゃ、へたすると同じ磯かもなと思いながら参加賞のキャップと番号札を
頂く。ちなみに江田君は9番。 恐らくみんな同じ船。はてさて、どうなりますやら。


予定通り、5時45分から開会式が始まって、一通り競技説明が終わった後で、参加者はせと志おと第5
せと志おに乗り込みます。1番〜20番までは第5せと志おってことで、我々3人はこちらに乗り込みました。

しかしながらあれです。天気予報でも言ってましたが、今日は北西風が強く吹き荒れ、瀬戸内では時化気味の
波高1m。波高1mとは日本海方面ではべた凪ですが、瀬戸内では荒れ気味です。瀬戸内で波高1mの日には、
日本海響灘方面では時化て釣りにならないでしょう。普段は日本海、荒れたら瀬戸内海という選択ができる
山口県、釣り師にとってはつくづく良い環境だと思います。また、同じクロを狙うにも、タナやら撒き餌の撒き方、
ツケ餌等々が微妙に違ってきますので、色んな練習ができる場所でもあると思います。
また瀬戸内のクロは今の時期、磯に上がればほとんどボーズは無く、また、チヌの魚影もすこぶる濃いため、
磯釣り入門にはもってこいの場所だと思います。 日本海ほど危なくないしね。 ほんと山口県、ええとこですよ〜!


で、そんな感じの今日の徳山湾ですが、風は強いが風裏の釣り場はたくさんあり、船は順に参加者を磯に下ろして
いきます。
まずは9番の江田君が石切り場へと降りて行きました。荷物の積み下ろしの手伝いや、
同礁の方にきちんと
挨拶をするんだよと伝え、しばしお別れ。

続いて磯師匠。連番ではありましたが、残念ながら上がる磯は別々になってしまい、師匠が上がられた所は、
なんかめっちゃ高くて滑り台のような場所。鉄板リーチ目で、明日は足の筋肉痛が確定。
内心、「ここじゃなくて良かった」とか思います。

で、次はどこへと向かうやらとか思ってたら、船はグイグイと、なんかテトラの方へと向かっています。
はい。例によって今日も私、足場の悪いテトラポットでの釣りです。
なんか私、磯釣り大会で波止とかテトラに上がる率が異様に高いのは気のせいだろうか・・・。
でもこのテトラ、良型のクロの実績があるってことは前もってリサーチ済みなんで、ノープラモデル。

本日は、ジャパンカップ黒鯛で上がった、源三爺ちゃん家の農作業小屋の離れからほど近い、瀬戸浜テトラ
ってとこでの釣りです。

しかも、前半は番号の若い方が海に向かって右側に入るってことで、交代まではテトラの角には入れませんが、
10時の交代からは、満潮に向かう上げ潮で視界270度で釣りが出来る、テトラの角に入れます。
さぁこれから6時間の熱き戦い、どうなりますことやら。


で、本日の仕掛け。

竿    シマノ ファイアブラッドクォーターマスター
リール シマノ テクニウムMgc2500D
道糸  シマノ ハイパーデュラハイスピードミュー 1.7号
ハリス サンライン トルネード1,2号、1,5号、1,7号
針    がまかつ  クロマルチ6号  鬼掛 沈め探りグレ 6号、7号
浮子  キザクラ   黒魂(管付に改造して、浮力は0シブと00位) 黒魂R00号
            キザクラチヌ1号、2号(改造して浮力はG3位かな。)
            遠投チヌ3号(こちらも改造して浮力は2B位。  通称、エンデバー?)


朝一、丁度干潮で底が見える状態でしたので底の観察してたら、どうも私が最初に入った釣り座の下は、
テトラの下に綺麗に正方形のブロックが並べてあるような感じで、竿一本ちょい先から落ち込んでいる様子。

釣り場はテトラですが、取り込みにはそんなに苦労しそうにないので、ハリスはとりあえず1,2号で始めてみます。

ってことで、はい。 私、クロと言う魚を完全に舐めてました。 とりあえず朝一は1,5号で攻めるべきでした。
ゆーっくりと左に流れてる潮の、丁度落ち込んでる際を攻めるイメージで仕掛けを入れていくと、いきなり
「ガツン!」  掛けた後、「間違いなく30cmオーバーの手応えじゃ!」 と思った直後、まさかのチモト切れ。
後悔先に立たずです。

間違いなく30cmはあったと思います。いや、35cm? いやいやあの強烈な引きは40cmはあったかも。
姿を見ていないので何とでも言えます。 逃した魚はデカかった・・・。ってやつですな。

朝マヅメ、何故1,2号のハリスで始めてしまったのか、自分でも訳の分からないままハリスを1,5号に交換します。

当然のことながら、その後は朝一ガツンと同じようなアタリは全くありません。

木っ端の襲来をなんとか交わして良型を引き出そうと、知識の引き出しをフル活用して色々試してみます。
浮子変えて針変えてツケ餌変えて棚変えて。
  
撒き餌の打ち方も、 先打ち 後打ち 同時打ち、 旅打ち 止め打ち モンチッチ。 と、色んな事を試して
みますが一向にサイズはアップしないまま、交代の時間を迎えます。

全然型は揃ってませんが、満を持して迎えたテトラの角。 さぁ!


そんで、ふとテトラの角から近くの波止を見てみれば、キザクラのスタッフの方が、何やら撮影をされておられます。
おそらく、キザクラTVのロケでしょう。     「おーい、おいらも撮ってー!」

ってことで気を取り直して釣り開始ですが、先程はテトラが壁となって全く気にならなかった強風が、後方から
テトラを回り込むようにして襲いかかってきます。それまで使っていた棒浮子のキザクラチヌ2号から、
黒魂Rの00号に変えて、浮子を沈めながら釣ってみますが、強風で滑る上潮と思いっきり膨らむ道糸で、
思うように仕掛けが入っていきません。

そんな時?  私には最終兵器があります。
真正面から北西風吹き荒れる日本海で、その風をももろともしない大陸間弾道弾棒浮子、その名も「テポダン」で
あります。某国の某ミサイルとは何の関係も無いこのテポダンですが、昨今の緊迫したアジア情勢を考えると、
家にピンポイントで本物を打ち込まれても困るので、敢えて「テポダン」は使わない方向で釣りをします。
ってかその前に、今日の大会は、キザクラ社製の浮子しか使ってはいけないルールなんですけど。


そしたらどうする???

     
大丈夫です。心配ゴム用です。
私には、6月に広島で行われた黒魂カップにおいて、自身生涯初となる年無しをプレゼントしてくれて、更には巨大な
サバの捕獲にまで協力してくれた、「遠投チヌ3号」を改造した、超特大棒浮子があります。
それはまるで宇宙にまで飛んで行くんじゃねーかと思う位の超特大遠投性能と、サミング時にスプールを押さえる
指がラインで切れるんじゃねーかと思う位の破壊力を兼ね備えた、その名もずばり、スペースシャトル「エンデバー?」     

この巨大棒浮子の着水時の「ドッボーン」というデカい音で、表層にいる餌盗りを散らし、深場にいるグレに
針の付いたツケ餌の場所を知らせるという役割まで果たす(大嘘) 「エンデバー?」がこの強風吹き荒れる
徳山湾は瀬戸浜テトラにおいて、約半年振りに、満を持しての登場です。

以前メンバーであるカクちゃんが、「50cm近いサバが居る所までって、どんだけ遠投しよるん?」って
聞いてきたことがありましたが、カクちゃんよ。  答えはずばり、「50cm近いサバが泳いでいる所までだ。」

で、早速「エンデバー?」を装着して仕掛けを流してみると、これが見事に浮子が道糸をグイグイとまっすぐに
張った状態で、仕掛けを深い所へと運びながら引っ張ってくれます。ずばり狙い通り。
風が強い時、仕掛けをどう入れていくか。誰もが悩む課題でしょうが、どうか皆さんも一度、騙されたと思って
騙されてみて下さい。 こんな訳の分からん特大棒浮子を使った釣り方でも、ほんとに道糸が張れますから。

で、そうこうしているうちにテトラの横から真っ直ぐ1時の方向に、本流っぽい潮がガンガンに流れ出しました。
時刻は、11時半。大会は13時までですので、残りは1時間半です。

ジャパンカップ磯の時に上がったテトラでは、このガンガン行く潮を敬遠してしまったので、その時の反省も踏まえて
今日は残る時間の全てを、この本流っぽい潮のど真ん中に費やしたいと思います。針を沈め探りグレの7号に変え、
竿2本の所に浮子止めを付け、G5のガン玉を3段打ち。なんでも良いから、とにかくデカい魚よ釣れてくれ釣法を
繰り返し、エンデバーを大遠投。  私、瀬戸内で釣りをする時には、節約のために150m巻きの道糸を
半分に分けて75mずつ使っています。  穏やかな瀬戸内海、100mとか流す釣りはあんまりしませんから。

しかし、今日は流します。ボイルを付けて大遠投。足場上、後ろのテトラのせいで、思いっきり振りかぶって
投げることはできませんが、それでもたすき投げで、スプールに75m巻いている道糸の下糸が見えます。
後ろからの強い追い風も受けて、仕掛けは軽く50m以上は飛んでいると思います。

そこに絶えず撒き餌も追って遠投してやり、どっかでどれかと同調してくれ作戦。
途中、魚が餌を発見しやすいように、道糸止めてみたり、誘いを入れてやったりします。

はい。 すると来ました。 下糸も大分出てますんで、100m位沖で「エンデバー?」の姿が海面から消えると
同時に、道糸がピーンと張り、穂先が「グーッ」と押さえ込まれます。
流してる距離が距離だけに、哲っちゃん風に豪快な大合わせを入れると、沖で掛けてるからってことも
あるんでしょうが、かなりの手応え。引きからして獲物は間違いなくクロ。それも、これまた30cmは超えてますな。

しかし、足下まで寄せた所で痛恨のテトラによる瀬ズレ。 中に潜られて無念のバラシです。
このテトラの突端は最初の釣り座とは違い、かなり沖までテトラが入ってる模様です。
足の裏サイズまでは強引にゴリ巻きで浮かせて取れてたけど、30cmを超えてくると、足下で潜ってテトラに
絡んでいきますな。  同じ事を2回繰り返した所で学習し、ハリスを1,5号から1,7号に上げます。

ほんでもって、これまたハリスを交換した直後から、お約束のように真っ直ぐに走っていた潮が右にヨレだし、
テトラへ回り込む流れに変わります。 はい。時合、しゅーりょー。

結局30cm超えは1枚もキープすることなく無念のホイッスル。
最長寸も28cmで、総重量は1300なにがしグラム。
良い所に上がって、それなりのチャンスはあったにも関わらず、なかなかそれを生かせませんな〜。
優勝された方は1600グラム位だったので、バラシた奴が全部取れてればな〜って感じでした。

ってゆーか、朝一にバラシた尾長の50cmが獲れてれば、1匹で優勝でしたな。
いやぁ、惜しかった。 でもあれですな。大会とか、やっぱ回を重ねる事に色んな反省点とかを振り返る事が出来、
次に生かすことができますな。 ってことでこれからも学習し続け、あと50年後位までには、なんとか表彰台に
上がりたいものです。

で、石切場に降りた江田君は、初めて本格的にクロ釣りしたにも関わらず、31cm超えのクロを捕獲しておりました。
ってか、それ3枚揃えてたら優勝やったやん。 惜しいな〜。

で、滑り台の様な所に降りた磯師匠もまた、デカバン2回のバラシにより入賞ならず。
聞けば2匹とも40cmは超えてたんだそうで、私と同じくそれを獲れていたら優勝でしたな。
(これまた姿を見てないから、好きなことが言える。)

で、検量時には使った浮子を持って行かなければならないキザクラの大会、もちろん私は超特大棒浮子
「エンデバー?」を持って検量へ。 ほとんどの方、ってか恐らく私以外の全員の方が、円錐浮子を持ち込んで
おられる中での、私の特大棒浮子。 他の参加者の方の訝しげな視線が快感です。
もっと。そうだもっと。 もっと私の事を、「何?あの浮子」的な、蔑んだ目で見て欲しい。

で、私の釣り座から見える波止でキザクラTVのロケをしておられたであろうキザクラお松さんが、大会参加者
よりも先に回収で船に乗られたときに、私が馬鹿デカい遠投チヌ3号をブン投げているのを見ておられたようで、
「海に遠投チヌが浮いてるなぁと思ってましたが、テトラの角で遠投チヌを使って釣っておられたのはおたくでしたか。」
とお声をかけていただきます。 はい。何を隠そう、この私でした。

ってゆーかあれですわ。釣果では目立てない分、他の所で目立っとかなきゃって感じなんです。
大遠投命の私の釣り、この大会が回を重ねるごとに、今度はキザクラチヌの4号、5号、いずれは10号とかの
カゴ釣り用のロケット浮子とかで検量に望みたいと思います。 竿も、ヒラマサ用の5号竿とか使って。

しかしそうなると、今度は撒き餌を遠投するための柄杓もそれなりにチューンナップしないといけないかなぁ。
1m50cm位の大遠投柄杓でも作るか?  そんな柄杓で撒き餌が投げれるのかどうかは定かではないが、
とりあえず柄杓の名前は、「チャレンジャー」ってことで。


追伸、検量後の魚絞めてる時にお声を掛けてくださった、以前大会でご一緒させていただいた
    TEAM GTRのKさん。突然のことですぐに思い出せなくてすいませんでした。
    今度お見かけしたらお声を掛けさせて頂きますので、是非また大会でお会いしましょう♪



そして、高活性期の青海島にて奇跡の丸坊主を演じた、親愛なる会長へ。

「き〜みにまだ、言葉にして、伝えてないことがあるんだ。それはきっと、瀬戸内なら、あんたでもクロが
釣れるということ・・・」


いつぞやは瀬戸内にはデカいのがおらんから夢が無いとか言っていたあんたたが・・・
な〜んも釣れんで1日ボーっとしてボーズ喰らうよりは、遥かに楽しいと思うよ!    切腹・・・ (←古っ)



本日の撒き餌

オキアミ2角 アミ半角
なんとなく大会なんで贅沢に、
ヒロキューのアドバンスグレとエキサイトグレ。
あと、超贅沢に、メガミックスグレを半袋と
パン粉2kg。

最近では、マルキューどころかヒロキューの
撒き餌ですら買うのがもったいないと思って
しまうようになりました。
一番左が遠矢グレ。
左から2番目がキザクラチヌの2号。

満を持して登場したのが、一番右の
キザクラ遠投チヌ3号。
通称、「エンデバー?」

「こんな浮子で大丈夫?」って思われた方へ。

「大丈夫です。 良んでばー、良んでばー。」


こんな馬鹿デカい浮子でも、普通に
クロ釣れます。
騙されたと思って、騙されて下さい。
おっ、キザクラTVのロケですかな?
参加賞のキャップと、抽選会で当たった
ハリス。参加者全員に景品があったのは
すばらしいことですな。
今日の釣果の一部です。

かいちょー、徳山でなら間違いなく
あんたでもクロが釣れますよ!


いや、無理か?
だけどやっぱり鯵が好き〜♪