1月29日 新メンバー加入!


え〜、山陽小野田チヌクラブに、新たな部員が入る事になりました。
最近よく釣行記にも登場する、N君こと中村君です。

実はですね、当クラブ、基本的に部員は募集していないんです。
クラブの大会とか特別な活動をしてるわけでもなく、特に会報出したりするわけでもなく、ただ適当に、
行きたいときに釣りに行き、しかも予定を立ててても、寝坊にドタキャン当たり前と、とてもクラブとして
成立してないんですな。

実はこれまでも、とある公的な機関から広告に載せて宣伝するんで、地域の余暇活動の一環として
正式にメンバーを募集されませんか?とか、個人の方からも入部したいんですけど、どうしたらいいですか?等と
言ったありがたいお問い合わせなんかも頂いているんですが、全て丁重にお断りしてきました。

自慢ではないですが本当に当クラブ、何も活動してないんです。
私が釣行日記を更新してるくらいのもんです。

基本的に他のみんなは面倒くさがり屋ばかりなんで、会報どころか、メンバーによる掲示板への書き込みと
いったことことすらありません。事務局を置くにしても誰もやらないでしょうし、釣り大会等といった企画等も、
面倒くさがって間違いなく誰もやりません。
仮に大会を開催することになっても、その日の気分次第でちょっと天気が悪いので中止とか、寒いので
中止とかになるのが行う前から目に見えてます。絶対に、クラブとして成立しないのが分かっています。

ではなぜ、山陽小野田チヌクラブとして釣りクラブを語っているのか。

それは、単に私がホームページを開設する際に思いついただけの、適当な思いつきです。
山陽小野田市に住んでいて、チヌが好きだからチヌクラブでいいか。 って感じの超適当な思いつき。
本当にただそれだけです。しかも最近では、チヌよりグレにハマってますし^^;

んなわけで、メンバーを募集する気はなかったのですが・・・


実は、彼、中村君と初めて出会ったのは2007年8月29日でした。
朝、小野田一文字で船長を待っている間に少しだけ蓋井島の磯釣りについて話をしました。

しかし、その頃の私ら、漠然と磯に行ってみたいなぁという思いはありましたが、磯は危ないという思いが強く、
大して気にも留めていませんでした。
私はその時の青年が中村君だったということもすっかり忘れてましたし、当時の彼も私らがホームページ
やってるとは全然知らず、蓋井島の話をしたことも忘れてたようです。

それから2年、2009年9月5日に、再び小野田一文字で彼と出会うことになったのです。
団子をにぎにぎしながら釣りをしている私に、その後このホームページを知った彼が、再び話しかけてきました。
「ホームページ見てますよ〜」って。
で、彼の事は会長が覚えていました。2年前、蓋井島の釣りについて話をした事を。

で、その再会の折に今度一緒に釣り行きましょうってことになり、今に至るわけです。

色々と話していくうちに、徐々に彼が凄く釣りの上手い青年だと言うことがわかってきました。
山口県が面する日本海、響灘、瀬戸内海の釣りに精通し、県内の、どこの海でも通用する釣技を身につけています。

不思議な事なんですが、日本海と瀬戸内海のクロ、同じ山口県でも釣り方や釣れる魚の大きさなどは全然異なります。
日本海方面では60オーバーの尾長や、50cmオーバーの口太が釣れたって話は耳にするんですが、瀬戸内海のクロの
記録は、せいぜい口太の40cmまでのようです。(私が知る限りではですが)

しかしまぁ、日本海に比べたら水深や波の高さなんかも全然違って穏やかな瀬戸内海ですから、同じクロでも成長具合が
変わってくるんでしょう。

なもんで不思議なことに、釣り方も日本海と瀬戸内海では同じクロ釣りでも釣り方が少し違う所があったりするんですが、
その異なる釣りの両方にも、彼は精通しています。

基本的に彼は、竿はほとんど、1号か2号、もしくは5号しか使いません。
普通の磯では、どんな大物が潜んでようが、基本的に1号。
ちょっと足場が高くてタモの届かない釣り座での釣りは、ブリ上げる必要があるために2号竿。
あとは、カゴや泳がせをする時に5号といったラインナップです。以上です。

そしてとある武勇伝。 磯真鯛の90cmを1号竿と、道糸ハリス共に2号の細仕掛で釣り上げたこともある模様。

「よく1号で、竿も折れずに獲れたねぇ・・・」と言うと、彼は平然とこう言いきります。

「逆に1号竿だから、竿の弾力で糸が2号でも獲れるんですよ。安い竿なら別ですけど、良い竿使ってて魚相手に竿が
折れたって話、そんなに聞かないでしょ?」 と。 まぁ、言われてみたらそうかもしれんが、もはや、我々には到底
理解出来ない悟りの境地です。 

しかも彼、浮子や、仕掛のパーツも自分で作ってます。柄杓の柄までも、何たら竹を1年日陰で乾燥させ、
何度もニスを塗って作るという徹底振り。
中でも目を見張るのが浮子。 円錐浮子も作るんですが、凄いのは棒浮子です。
遠矢にグレックス、色んな棒浮子を使ってきた彼、市販品では飛距離が物足らず、売ってないなら作っちゃえ!と
作った浮子は、重くて長〜い、一見、これ何?って言うような代物です。

強い風が吹くと棒浮子は弱いとよく言われますが、かの遠矢さんも言ってる通り、風の強い時こそ棒浮子って事が
中村浮子を使ってると改めて強く実感できます。

遠矢浮子と比べたら、倍近い長さとズシリと思いその重量で、強風等で上潮が滑ってても、この浮子なら下の潮まで
しっかりがっちり捉えます。


重りの真鋳から手作りで、旋盤で削って自分好みの重さにし、トップも自作です。

長さも、より深い所に支点を持って行くという意味で長いに越したことはないそうなんですが、あまり長くなると
仕掛の投入が難しくなるようで、ほんとに色々試してきての、長さ、重さ、トップのようです。

私も棒浮子を遠投するために色々と試してみましたが、やっぱりこの手作り浮子にはかないません。

だから私はこの浮子に敬意を払い、作ってもらう時には材料費とは別に1本千円の制作費を払ってますが、
それでも全然惜しくない一品です。


まぁ、話にまとまりがなくなりましたが要は、そこまで釣りに対して貪欲かつ探究心の強い、
そしてまた我々の何倍もの釣技と分析能力を持ち合わせた彼が、前に所属していた釣りクラブをやめてまでも
こんなへんちくりんな、我がクラブに入部を希望してきました。 断る理由はどこにも見つかりませんわな。      
でも正味の話、活動とかほんとに何にもしてないですよ。


で、これまではあまり大会とかに関心の無かった中村君。今年は色んな大会に参加予定。

「この棒浮子使って、全国行ってやりましょう!」と力強く言い放つ彼は、恐らく本当に、そう遠くないうちに、
何かの大会でファイナルとかに行くんじゃないかと思います。 
そんな彼の大会での活躍は、随時釣行記でアップしていく予定です。

かの有名な、高園満さんとも一緒に竿を出したことのあるN君こと中村君。
一緒に釣行する際には、ひとつでも多くの彼の大遠投棒浮子を・・・、違った、技術を盗み取りたいと思います。