9月05日  紀州釣り



9月5日(土)、本日は永田迷人と2人で、小野田一文字へ。
最近、団子を使った紀州釣りで調子の良い私。本日ももちろん紀州釣り。

そもそも、私がなぜチヌを撒き餌フカセではなく団子を使った紀州釣りで狙うのかと言うと、
倉庫に眠っている大量の団子素材を早く使い切ってしまわないと嫁がうるさいという理由もさることながら、
紀州釣りならツケ餌と撒き餌を同調させやすく、棚も取りやすいから。 餌取りにも強いし。
なもんで、私のような釣りが下手っぴな人間でも、何故か魚が釣れてしまうというお手軽さから。
更に、釣りに飽きたら会長に、「会長、お団子、お食べ!」と、差し入れを持っていくことも出来るしね。


が、しかし、敢えて本音を言うならば、私も本当は撒き餌フカセでチヌを釣りたいのである。
チヌ釣りの大会は、ほとんどが撒き餌フカセの大会だし、本来であれば釣れても釣れなくても
撒き餌フカセの練習をした方が良いんじゃないかってことはわかってるんだけど、
実際紀州釣りの方が釣れるし・・・(私にとってはですけど。) 
で、私のベクトルは楽な方、楽な方へと向かってしまうってわけ。

要は、私ってゆー人間、試練とか忍耐とか、苦労ってゆーものが好きじゃないんですな。
いつもてきとーに生きてるんです。  だから釣りも全然上達しないわけなんですね。


しかし、実際ここ一文字にはいらっしゃるんですわ。

撒き餌フカセでいつも大爆釣をされている、常連さんの誰もが認める名人の方が。
その方の名前、仮にFさんとしておこう。
本当は私もその方にご享受願って、その釣技を身につけたいと思う事もたまにはあるんですが、
向かってしまうのはやっぱり楽な方。  だって釣れるんだもん。紀州釣り。

ってことで、今日も私は紀州釣り。
永田迷人は今日も懲りずに撒き餌フカセでの挑戦である。あれだけ副会釣法使うと良いよ〜って
言ってるのに、彼は今日も撒き餌フカセ。 きっと今日も彼は、一日爆釣している私の横で
ぼーっと暇な時間を持て余すことであろう。

今日の5時発の一便は全員で7名。ここ一文字で誰もが認めるフカセ名人のFさんもいらっしゃった。

で、私と永田は今日は一文字の北側。
私が北側で釣る時には、いつも入る釣り座で早速仕掛作り。
今日の満潮は9時2分。潮の上げも下げも釣れる丁度良い時間が満潮。
今日もまたまた二桁なんじゃねぇ?と、取らぬ狸の皮算用で釣りを始めたわけであるが・・・。


しかし・・・、自然とは、全く持って不思議なものである。
永田にアタリが無いのはまぁ想定の範囲内だが、1時間経っても2時間経っても私にもアタリが無い。
他に北側に入られた3名の方も、苦戦されておられる模様。

「こりゃー、今日はどこも駄目なんだな。」とか思いながら、波止をテクテク状況を確認に来られた船長に、
北側は全然アタリないんですけど、南側はどうですか?と、さりげなく南側の状況を伺うと、
南側に入られたチヌ釣り名人のFさんは、朝一からチヌが入れ食いらしい・・・。
私も永田も1枚も釣ってない状況の中、既に8枚も釣られてらっしゃるとのこと。

「やっぱり・・・、腕なのか・・・」とか思いながら、使われてる撒き餌やツケ餌なんかをさりげなく
聞いてみると、どうやら撒き餌やツケ餌にも、マルキューの「チヌにこれだ!」を混ぜられてるそうな。

おお、やっぱり・・・。    正解は、「チヌにこれだ!」 か。

慌てて私も、「チヌにこれだ!」を配合した田吾作ブランドのオリジナル練り餌、「チヌに・・・ これか?」を
クーラーの中から取り出す。
暫く使い続けてみるも状況は変わらず、練り餌はそのまま何事も無かったかのように姿を変えず海から
戻ってくる。 


「んー、やっぱり・・・、これじゃないのか?」    今日も相変わらず自問自答。 苦悩の日々は続く。

船長も、「チヌは皆、南側のFさんの所へ行ってしもーたのー!」と冗談を言われるが、
「船長ー、あんまり笑えないっす。」


しかしながら、粘りに粘って団子を打ち返し、何とか私にも光明が差し始めたのは、間もなく満潮の
潮止まりを迎えようかとしている8時半。
長かった沈黙を破り、ようやく奴が帰ってきた。   六本木ヒルズから。

揺ら揺らと波に揺らめいていた棒浮子のトップが、明らかに波の動きとは異なる小さな反応を捕らえる。
次の瞬間、釣り開始からの空白の3時間、一体どこで何をしていたのかがとても気になるくらい豪快に、
浮子が海中に沈みこんだ。ほとんど抵抗も無く私に捕獲されたのは、かつてのビッグマウスが信じられない
位に小さく見える、風が吹けば飛んで行きそうな位の、小さな小さな無言の押ピー。 もとい、ちぬピー。 
私に、魚信と言う名の保釈金を払ってくれたんで、すぐに保釈してあげる。 

そしてその後は例によって、いつものトランス状態が訪れた。一投一尾でアタってくるチヌ。
俗に言う、ハッスルターイム。頭の中では、「夢見る少女じゃいられない」が流れてくる。
ハッスルタイムがわからない方は、まぁ、大体のニュアンスで捉えて欲しい。
要は、とっても楽しい時間帯ってことだ。
で、入れ食いで釣れるのは良いんだけど、サイズは30cm未満なのでほとんど釈放。
でもまぁいい。チヌは集まってきた。

そして、今日も続々と私の釣り座へ集まってくるチヌと共に、いつもの彼も私の元へとやって来た。


永田「ちょっとそちらで釣らせてもらってもええですかいの?」

まぁ、折角一緒に釣りに来てるんだから、永田も魚が釣れなきゃ楽しくないだろうからと、
一緒に釣らせてあげる優しい私。
そろそろ、私の熱烈なファンであるプリチーなヤングレディーから、ファンレターの一通でも
届きそうなもんであるが。

で、彼にもやっぱり1投目から釣れて来る、30cmのちぬピー。
永田君、時代は、 「真・副会釣法2009 〜あの澄んだ青空の向こうへ〜 」 釣法ですよ。


そして、再び永田の浮子が魚信を捕らえた。 会心の合わせを入れる彼と、満月のようにしなる竿。
隣で彼を見てても、海の中で竿を叩いている獲物は、明らかにデカい。

がしかし、そこは天下の永田さん。 今日のここでも、まさかの痛恨の大バラシ。
少しだけ彼と目が合った後、彼は何事も無かったかのように無言で自分の釣り座へと戻っていった。


案の定ぱったりと止まってしまったチヌのアタリ。 現時点で、私9枚。

回収は12時、時刻は11時35分。 そろそろ道具を片付けなきゃいけない頃合。
ん〜、今日は二桁は無理か?とあきらめかけていたところで、浮子を竿ごと引っ手繰るような強烈な
大アタリが強襲!  しかもこいつが走る走る。

魚は、隣で釣っている永田の所まで走っていった。一生懸命魚について行きながら、
「この走りはボラやな・・・」とか思いながらも、姿が見えるまでは慎重にとやり取りした結果は
今日一番の銀鱗。 45cmのチヌであった。

結果、私、10枚。なんとか今日も二桁達成。 で、私の釣り座で私の団子で紀州釣りした永田が1枚という
結果。前回に引き続き、今回もこの釣果の差。手が汚れたり、団子を握るのがめんどくさいという理由で
紀州釣りを敬遠していた永田も、さすがに今日は何か思う所があったのではないかと思う。

最近、焼酎の梅酒割りにハマっている私から彼に一言アドバイスを送るとするならば、

「永田君、釣りも梅酒も、時代はやっぱり紀州だぜい!  
 副会釣法2009の、あの澄んだ青空の向こうにはきっと、輝かしい未来が開けてるはずさ!」



で、余談なんですけど、一文字の南側に入られたフカセ名人のFさん。
私らより1時間も早い11時便で帰られたそうなんですが、なんと釣果は驚愕の16枚。
何なんでしょう。この釣果の差は。  まぁ、腕なんでしょうけどね・・・


追伸
某株式会社釣りクラブのYさんNさん、いつも当ホームページを見ていただいているそうでありがとう
ございます。これからもより一層精進していく所存でございますのでよろしくお願いいたします。

そしてNさん、こちらにはメールが届きました。しかし、何故か返信してもそちらに送ることができません。
ドメ指定か何かされておられますか?
あれだったら直に電話しますんで、もう一回メール送ってくださいな!




今日の、おいどんの釣果の一部でごわす。