硯に関しての一考察

端硯について【B石品花紋】

端渓石は、水雲母類と含鉄水雲母、泥質、粘土鉱物【その他3-4%の赤鉄鉱含む】のため硬度が低く「モースの硬度」によると2-3度と言われます。端渓硯はこのように粘土質組織であるために、鉱物組成が微細であり吸水性と透水性が低いと言われています。
石品家紋とは、石材中に天然に成長して、硯石上に現れる様々な紋のことです。
紋には、
@青花A魚脳凍B焦葉白C火捺D猪肝凍E金銭火捺F氷紋凍G石眼 等があります。
 たとえば、魚脳凍の凍とは「水と肪〈アブラ〉の凝ったもの」という意味。おおかた白い色をした部分がある硯石で、一般に石材がきめ細かく「すべすべ」しいてるとか言われています。しかも、墨のおり方や墨色が良く貴重であると言います。そのほか石眼などは、鳥の目のような物…成分は粘土に吸着した極小の赤鉄鉱、黄鉄鉱から変化した褐鉄鉱などの…が自然に成長したもので色々な色をしていることもあります。尚、石眼は硯の性能に関係がないため批判されている論調もあります。いずれにせよ石紋は、鑑賞・美術品としての価値に関係しています。
  但し、この様な石紋があるような硯の説明は、だいたい古端渓で説明されています。近年掘られている「新端渓」では石紋があるような端硯石は年間でも極少量しか産出されないため実際のところは解りません。





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