天狗アゴ岩


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祖母傾山系でも屈指の岩場のひとつです。2003年よりルートの開拓進めてまいりました。岩場が尾平側に大きく張り出しているので高度感と広い展望は他を圧するものがあります。その張り出した岩尾根をダイレクトに登ろうと思い、ルートを開いてみました。

■2004年天狗アゴ岩ダイレクト

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・岩質については他とかわりありません。ハーケンピトンが使えない岩質なのですべてボルトで支点とりました。ホールドスタンスですが取れやすいところもありました。そこで動きそうなところや、外れそうなところは可能な限り掃除しました。

・また浮き石、不安定石も可能な限り下落しました。また草付も除去しました。でも2〜3cm小石は多少残っており、ヘルメット要ります。

1…高度感得られるよう作っています。
2…ボルトはしっかり打っています。
3…オールフリーです。アブミは不要。
4…2〜3cm小石は多少。ヘルメット要。
5…グレード5.7〜5.9程度。もっと易しいかも。
6…ヌンチャク9本程度。
7…終了点のスリングがいります。

・高度感あるので実際より難しく感じるかもしれません。小さいスタンスもあるので登山靴だと2ランクぐらい上がり、厳しいです。
存分に風景と高度感を大いに楽しんでください。

・今回はもっとスッキリと取り付いてダイレクトに登り、高度感あふれるルートをという主旨で開拓しました。昨年開設したところの一部修正となりました。

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  南から見た図
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   東から見た図

1ピッチ目は2コースとなりました。2004年開拓したルートはアゴ岩をほぼダイレクトに登ります。核心部は垂壁で3cmほどのスタンスでバランス取りながらの体重移動です。最初のところはスラブのトラバースになっていますのでピンをすこし遠くしています。スラブ部分のグレードは5.7くらいで全体で5.8ぐらいになりました。22m。
・2003年開拓したルートは短いもののハング気味のトラバースがあります。12m。

・2ピッチ目は高度感得られるようトラバースを加えました。核心部がひとつ増えたため5.7ぐらいです。18m。浮き石不安定スタンスもありますので掃除しています。
…昨年のルート
…今回のルート

・将来は4Pぐらいになりそうです。マルチピッチめざしています。

●インタレストグレード

 これは柏瀬祐之氏が提唱した岩登りのグレードです。簡単に言えば岩登りの面白ぐあいからみたルートの評価です。フリールートの★★★ルートに近いものかな、正確に理解していただくには氏の著書である「山を遊びつくせ」白水社をぜひご覧下さい。今回開拓に当たってそれを十分意識しました。

岩の脆弱性:0…多少あります。現在掃除しています。
岩面のフリクション:+1
テクニックの多様性:+2…いろいろあります。大半はV+です。
フリークライミング率:+1…100%です。天狗岩の場合エイドはありません。
でIG4級でした

2004年の開拓は下田さんと二人で行いました。下田さんありがとうございました。

■過去の様子…2003年9/3山頂岩場・天狗アゴ岩の周辺整備しました。

 導入部までは簡単にいけるようになりました。ただそこは一般道と違います。
1P目はわずか12mとなりました。1P目の核心部は切り株エリアの10aのようなハング気味のトラバースがあります。全体ではVのグレードです。下から見ると垂直に見えます。第一期分はこれで一応完成。残りは浮き石の整備他。この開拓は山部史さんと二人で行いました。なを距離がやや物足りないので正面のトラバースも着手するつもり。図はアゴ岩を南から見た図です。登るときは時々下を見て高度感を楽しんでください。詳細は下記アゴ岩情報をご覧下さい。

2003年7月開拓はじめました。

8月…1P目は当初北側のチムニー状クラックを利用して登ろうと試みたが実際に登ってみると条件がよくない。苔や日陰ツツジが多数あり、湿気も多く、クライミングシューズではとても登れるものではなく沢靴の方がよいくらい。しかたなく南にとったらこれが乾いていて苔も少なく、わりかし快適に登れるのでここを第一期分とした。ただ12mと短い。核心はハングのトラバースでやはりVくらい。

7月…最初は2P目18mから。核心部分は直壁3mでVくらい。ほぼ90度の直壁だがホールド多数なのでハイステップの乗り込みのように登るとバランスが取れる。高度感、風景はきっと満足できると思う。ルートは山部史さんと二人で行いました。

●岩質について→安山岩です

 見た目はボロボロでヤバそうですがホールド自体意外とにしっかりしています。
でも本匠村魚道エリアほどではありません。阿蘇よりいい。かなり飛び出たホールドでも体重かけてもだいじょうぶでした。とはいっても蹴ったりいきなり体重をかけたりの衝撃は不可です。またドアノブ状の細く飛び出たホールドには体重かけてはいけません。バランスを取る程にしてください。もちろんボロボロもありますがそういうところは避けています。細かい浮き石も多数あります。むしろ魚道でもありましたが鋭くとがった岩に注意。墜落時のザイルの処理に注意を払ってください。もちろんケガにも注意です。

●登るにあたって、少しのお願い他。

・ハケで苔を取ってください。
・鋭くとがった岩はハンマーなどで落としてください。大きい浮き石はそのままにしてください。見れば分かります。
・貴重な植物も多数あります。

なおアゴ岩山頂へは巻き道あります。詳しくはアゴ岩記録


アゴ岩テラス天狗アゴ岩他
 上はチョクストンになっている。その下は高さ2m幅40cm程の空間で雨宿りぐらいできる。テラスは一畳分の広さ。懸垂下降か岩登るしか行けない場所。周りは絶壁に囲まれている特異地点。

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後記…この開拓をふり返って常に雷とにわか雨との競争でした。天に最も近いところからですので何時くるか冷や冷やしながらの、決まって14時ごろから雷鳴がとどろきはじめ、障子岩に落雷したときはザイルなど放置して飛んで帰りました。二日後回収しに行くと、早昼前から雷鳴。遠そうなのでそのまま作業するとぽつりぽつりと降り始め、最後の一本残したま帰る。帰りはすごい豪雨と雷の応酬、徒渉点の増水が心配で必死に下山する。なんどこけたか川はみるみる増水でほんとうにあわてました。山部史さんたいへんでした。お陰様でなんとかでき上がりました。

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祖母山バットレス 祖母傾の最深部