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ぬくもり通信 No36

介護保険のこの頃

 

サービス提供責任者 清水 初江

二〇〇〇年に施行された介護保険の背景には高齢化、核家族化、少子化が大きな問題になっていました。それにより生活のスタイルや家族のあり方が徐々に変貌し、老人介護においては、介護に当たる人の負担が増し、様々なひずみを生み始め、もはや介護は家族だけでは支えきれないという認識が広まっていきました。その為、老人福祉に対する考え方が家族介護から社会全体で支えていこうとの意識が高まり、介護保険制度が誕生しました。
二年間、介護保険の動向を見ながら自費のみで活動していた「ぬくもり」も何度も話合いを重ねていく中で、たすけあいの思いを忘れず、人とのつながりを大切にした活動が基本であることを確認し、平成一四年二月にスタートしました。
平成一八年四月、介護保険制度の見直しにより、市町村に地域包括支援センターが設置され新たに要支援の枠が加わりました。要介護に至らない方が自立に向かう為の援助ですので、自立することにより介護保険が利用できなくなることもあります。
一方では同居家族がいる場合や、同じ敷地内に家族が住んでいる事で、特別な理由がない場合は家事援助支援を受けることができなくなりました。
制度上、「自立」と認定されても、どうしても誰かに手助けしてもらわなければ生活上困り、やむを得ず自費(たすけあい)に移行せざるを得なくなるなど、いろいろな厳しい状況も見えてきました。
このところ「ぬくもり」も介護保険利用者が減り、自費利用者が増えています。この問題も含めこれからの超高齢社会に向けて、住み慣れた町で安心して暮らせるため、新たな地域福祉のあり方を皆で考えていくときではないでしょうか。

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会員数
(2007年11月現在)
利用会員   84名
正会員     48名
賛助会員   25名
計       157名