世界(インチキ)博物誌3-2
西ドイツの子供向けドラマ「機械人間兵コンラッド第4話・ザルツブルグの弔鐘」を見る
吹雪のゼメリング峠で九死に一生を得たロボット達はザルツブルグまで逃げて来る。一行のリーダー格のエーリヒは、郊外の急流に掛かる橋から落ちた少女を助けたが、その為に夜明け前に町を通り抜ける事が出来なくなってしまう。街中に逼塞して日暮れを待つが、運悪く門卒に発見され、兵士や市民に追い回されどうにか市外へ脱出出来た。
あと一息で国境と言うザルツァッハ川の橋の手前で、向こう岸にザルツブルグ連隊の兵士が横隊を構えているのを発見する。エーリヒは一同に、橋の手前の間道から逃れるよう指示し、皆を逃がす為彼は一人で時間稼ぎをしようとする。
コンラッド「エーリヒ、それは無茶だよ。皆一緒に逃げよう」
エーリヒ「コンラッドよ、それこそ無茶と言うものだよ。この低温で皆の電堆も弱っているだろう。少しでも距離を稼ぐには、誰かがあの兵士達を釘付けにしておかなければならないだろう。そして私の特殊能力とは何だ?」
パウル「説得だ。でもエーリヒ…」
ロベッタ「えぇ、説得、説得、説得よ、それは説得だわ! あぁ、でもエーリヒ、お願い聞いて。危険は全員で分担すべきだわ。森に入れば騎兵も追っては来られないでしょう?」
エーリヒ「ロビィ、連中が総出で山狩りを始めたら国境を越える事も出来なくなるだろう。銃兵を足止めする為に時間を稼ぎたい。日暮れまで時間を稼いだらすぐに後を追う。皆、バイエルンに入ったら真っ直ぐフランケン博士を訪ねるんだ。彼はガンツ博士と親交があり、人造人間の研究をしている。力になってくれるだろう。そこで落ち合おう、私は死にはしないさ。良いね」
コンラッド「…エーリヒ」
エーリヒ「コンラッド、一寸来てくれ。万一私の身に何かあったら」
エーリヒ、首から製番札とロザリオを取ってコンラッドに渡す。
エーリヒ「後でこれをロビィに、それだけだ。さぁ、急げ。連中が動き出す前に間道に入るんだ」
コンラッド「エーリヒ、君はもしかしたらロビィの事を…」
-エーリヒ、苦笑いをしてコンラッドの背中を押す。ロベッタ、エーリヒの許へ駆け寄りそうになる所をワルターに引き戻される。一同、エーリヒを振り返りながら森の中へ入って行く。エーリヒ、小声で、
エーリヒ「さようなら、皆。さようなら、博士」
エーリヒ、懐から鏡を取り出し、髪を整え笑顔を作って見る。
エーリヒ「よし、まぁこんな物だろう」
-鏡を捨てたエーリヒは、街道を橋の方へと進んで行く。橋の向こう岸には既にザルツブルグ連隊の歩兵が銃を構えている。その後ろには憎悪に駆られた大勢の市民が、鋤や大鎌を持って気勢を上げている。
連隊長「大尉! 射撃準備遅い!」
大尉「ハッ。第二列、何をしとるか! 急いで横隊を組め! あ、連隊長殿、現れました!」
連隊長「来おったな、罰当たりの似非人間め。これで奴を仕留めれば、このわしは晴れてウィーン入りだ。メッテルニヒ様がそう仰ったのだ。良いか、抜かるな!」
-エーリヒ、丸腰で橋の中央まで進み出る。笑顔を絶やさない。
エーリヒ「市民の皆さん、兵士諸君。くだくだしい挨拶は抜きにしましょう。私は機械人間兵製造番号002、エーリヒです。皆さんが捜し求めている所謂反逆ロボットです」
連隊長「よーし、撃て!」
大尉「第一列! 狙え! 撃て!」
-忽ち横隊から凄まじい轟音と発射炎。何発かがエーリヒに命中するが、勿論彼は倒れない。
エーリヒ「兵士諸君よ、何故諸君が私を倒そうとしているのか、私は普く知っている。その大元はイタリア統一戦争において、私が軍令を無視して戦争を話し合いで終わらせてしまい、祖国に恥をかかせたからだ。ここにおいて私は全く弁明する気は無い」
大尉「第二列! 狙え! 撃て!」
-再び轟音。
-森の中を進むロボット達。先程の橋の方角から多くの銃声が響いて来る。一同立ち止まる。顔面蒼白なロベッタ。
ロベッタ「エーリヒ!」
トニー「ロビィ、落ち着いて。僕等の体は鉄砲玉程度でどうにかなる訳じゃない事は知っているだろう?」
ゲルト「そうだよ。僕の計算では仮に10万発の玉が当っても…」
ロベッタ「…」
コンラッド「ロビィ、さぁ、急ごう」
-エーリヒ、橋を一歩づつゆっくり横隊へ近付きながら弁舌を繰り広げる。
エーリヒ「しかしながら、諸君、聞いて貰いたい。一体あの戦争でイタリア人とフランス人を相手に死力を尽くして、どこのオーストリア人が得をすると言うのだ? 寧ろ民力を涵養すべき時だと言うのに。兵の命は」
大尉「第一列! 狙え! 撃て!」
エーリヒ「無駄に散らしてはならないのだ。市民の皆さん。皆さんの中にも、夫や息子が無事にイタリアから戻って来た人がいるでしょう。皆さんはその無事な帰還を不名誉だと言って罵る事ができますか? 愛する者」
大尉「第二列! 狙え! 撃て!」
エーリヒ「が以前と全く変らぬ姿で戻って来た事が恥ずべき事だと? 断然そうではありません。戦争は安易にしてはならないのです。人間は安易に死を命ぜられるべきではないのです。どうしてかと問われればそれ」
大尉「第一列! 狙え! 撃て!」
エーリヒ「は簡単な事です。それは例えば、あの戦争で10万のオーストリア人が死んだとしましょう。想像して見て下さい、その死ぬ筈だった10万の兵士が生き延びたとしたら。彼等の中の誰かが後に実直な産業を」
大尉「第二列! 狙え! 撃て!」
エーリヒ「創始し、地元の市民達の生活の向上に尽力するかも知れません。また他の誰かは素晴らしい改良や発明をして、凡く人類の福祉に役立つかも知れません。更に他の誰かは日々変革しつつあるこの社会を改良し」
大尉「第一列! 狙え! 撃て!」
エーリヒ「もって一層の幸福の追求を行うかも知れません。だから人は安易に死ぬべきではないのです! 兵士諸君! 人は人の為に生きるものだ! 諸君の一人一人を大切に思わぬ人など、どこにもいない!」
大尉「何をしとる、第二列! 狙え! 撃て!」
-先程から心なしか銃声が少なくなっている。後ろに控える市民の間に林立していた「獲物」も何時の間にかその数が減って来ている。
エーリヒ「ザルツブルグ連隊の銃兵諸君は、かつてナヴァラで私と共に陣営にあったから知っているだろう。私達ロボットは人間に奉仕する為に存在している。決して人間を殺し、傷付ける為にあるのではないのだ!」
大尉「第一列、おい! 第一列、何をしておるのだ、狙え! 撃て!」
-先程よりも更に少ない銃声。兵士の表情は一様に不安そうである。大尉の方を見詰める兵もいる。その時、一人の少女が人垣を割って走り出て来る。彼女は連隊長の長靴にしがみ付き懇願する。
ベルタ「おじちゃん、お願い。ロボットさんを殺さないで。おじちゃん、ロボットさんを撃っちゃだめ」
連隊長「何だこの子は、えぇえしょうがないな、あぁ、お嬢ちゃん、おじさんはちょっと忙しいんだから、また後でね」
ベルタ「撃っちゃだめ、あのロボットさんは良い人なのよ。おじちゃん、お願い」
連隊長「この子の親はどこだ! 大尉! 射撃を続行させろ!」
母親「その子の親は私です! 皆さん、聞いて下さい。ベルタは昨日フォーゲル橋から落ちた所を、あのロボットに助けられたんです。皆さん、あのロボット兵は決して言われているような恐ろしい怪物ではありません。並みの人間より余程優しい心を持っています、だから」
エーリヒ「やぁ、ベルタ。また会ったね。今は危ないからママと一緒に後ろに下がっていた方が良いよ。これが済んだら、またあのお歌を聞かせておくれ、ね」
砲兵「どけ! 道を開けろ!」
-人垣を割って砲兵がカノン砲を押して来る。
砲兵「連隊長殿、遅くなりました。雪で行軍が遅れました」
連隊長「待ち兼ねたぞ! 銃では埒が開かん。こいつで一気に吹き飛ばしてやるのだ!」
砲兵「ハッ。弾種霰弾! 弾込めェ!」
-エーリヒの表情が一瞬凍る。一歩後へ下がり、横隊の兵士や後ろの市民が明らかに動揺しているのを見て取ると、更に胸を張り、飛びきりの笑顔で彼等に近付きながら語り掛ける。
エーリヒ「市民の皆さん、兵士諸君…」
砲兵「ッテェー!」
-カノン砲の砲口が白く輝く。以下エーリヒの回想。
-ガンツ博士の研究室。
ガンツ「さぁ、ゆっくり目を開けてご覧。そうだ。上体を起こすのだ。大変よろしい。君の名前と使命は?」
エーリヒ「私の名前はエーリヒ。製造番号002。私の使命は人間に奉仕する事です」
-ガンツ博士の居間。
ガンツ「紹介しよう、エーリヒ。君の先輩、ロベッタだ。人間について知りたい事は彼女に聞くと良い」
ロベッタ「始めまして、エーリヒ」
エーリヒ「は、始めまして、フロイライン。お目に掛かれて光栄です」
-言いつつ手袋も外さずに右手を差し出す。吹き出すガンツとロベッタ。
-宿舎の裏庭。
エーリヒ「ワルター」
ワルター「よう、エーリヒの兄貴。何だい用って?」
エーリヒ「君はまたコンラッドを殴ったそうじゃないか。一体何だって君は」
ワルター「あれはよう、コンラッドが悪いんだぜ。俺が庭の机を動かそうとしたら…」
エーリヒ「それは知っている。問題はコンラッドの首が後ろ向きになってしまっている事だ。ワルター、我々の使命は何だ?」
ワルター「それは…人間への奉仕」
エーリヒ「そうだ。だがコンラッドが壊れてしまった以上、博士に修理されるまで彼は求められる奉仕が出来ないのだ」
ワルター「そりゃ悪かったけどよう、大体あいつもヤワ過ぎるんだよ、や、判ったよ。謝るよ。コンラッド、済まなかったな」
コンラッド「済んだ事だよワルター、お陰で後ろを見ながら作業が出来るんで助かるよ」
ワルター「また、お前のそう言う所が我慢ならねぇんだ」
-ワルター、コンラッドを再び殴る。首が回転して元に戻る。
ワルター「へっ、エーリヒ、見てくれよ。博士の手を借りなくてもちゃんと元に戻ったぜ」
-エーリヒ、眉間に手をやり溜息を付く。
-宿舎。エーリヒの居室の前。
トラウドル「やぁ、エーリヒ。今日は良い天気だねぇ」
エーリヒ「あぁ、全くだ。所でトラウドル、折り入って頼みがあるんだが、聞いてくれるか?」
トラウドル「あぁ、勿論だともさ。君の頼みだったら地獄の門番の草履だって頂いて来るよ」
エーリヒ「そうか、それじゃぁ頼みたいんだが、私のベルトに合うバックルを探して来て欲しいんだ。丁度君が左手にもっているような」
トラウドル「え? これ? あぁは、これは君のだったのかな。あぁ、その、ちょっと紙押さえに使おうとおもって借りたんだが…あぁ、入用だったらすぐにお返しするよ。あぁ、良いんだ良いんだ礼なんか。僕と君の仲じゃないか、はは、じゃぁご機嫌よろしゅう、あぁははは…」
エーリヒ「彼の特殊能力は、人間へのどの分野の奉仕に役立つのか、さっぱり判らん」
-ガンツ博士方の庭園。
ロベッタ「エーリヒ、これを持って行って」
エーリヒ「このロザリオは君のじゃないか」
ロベッタ「昨夜博士が言っていたの。イタリアで彼等はどんな危険に遭うか知れないって。敵からも味方からも恨まれる事になるだろうって。だから私、だから…」
-ロベッタ、エーリヒの胸に飛び込む。
エーリヒ「ロビィ、君は心配する事は無いんだよ。僕等は人間を遥かに超越した能力を持っている。危険があろうとなかろうときっと帰って来るさ」
ロベッタ「きっとよ。待っているから」
-通りを埋め尽す群集。煌びやかな兵士の列。楽団の奏でるシューベルトの「軍隊」。
-深夜のウィーン市内。物陰から表の惨劇を伺うエーリヒ達。
エーリヒ「おい、ゲルト。これから私の言う事を一切感情を交えずに全て暗記するんだ、出来るか?」
ゲルト「大丈夫、99%感情を押さえられるだろう」
-橋の欄干に立たされた仲間のロボット達。後ろで将校が叫ぶ。
将校「ようし、次!」
-押されて、石ころのように川面に落ちるロボット。
エーリヒ「…ヨッヘム…クライネ・カール…フリードリーン…パーヴェル…」
ゲルト「…ヨッヘム…クライネ・カール…フリードリーン…パーヴェル…」
エーリヒ「…ハイン…ボリス…クランツ…ヘルムート…」
ゲルト「…ハイン…ボリス…クランツ…花が好きだったクランツ…ヘルムート…あの人気者…」
エーリヒ「ゲルト、おい、しっかりしろ。泣くのは後にするんだ!」
-庭園の花に囲まれたロベッタ。
-河畔で月光に照らし出されたロベッタ。
-水汲みの仕事に精を出すロベッタ。
-花に囲まれたロベッタ。
エーリヒ「…ロベッタァァー…!」
-森の中。ロベッタ、恐ろしい悲鳴を上げてその場に座り込む。
-橋の上。
連隊長「やったぞ、やったぞ。あの化け物を倒した!」
-橋の中程で身を横たえるエーリヒ。体の随所から火花や電流が怪しい光を発している。兵士達は青ざめながら橋の中程まで恐る恐る進んで行く。
エーリヒ「ワタシ…ノ…シメイハ…ニンゲンヘノ…」
-そして彼は動かなくなる。髭の伍長が帽子を取り跪くと他の兵士もそれに習う。戦友、戦友、と呼ぶ声、啜り泣きが混じる。
-森の中。
一同「ロベッタ?」
-ロベッタ、号泣しながら、
ロベッタ「…エーリヒは、あぁぁあの人は、たった今…たった今、あの人は…」
-手を付けかねる一同。
コンラッド「ロビィ、僕は最初から知っていたんだ。エーリヒは僕等を守る為に身を犠牲にする積もりだったんだ」
ワルター「何だと、おい、コンラッド。それならそれと最初から俺に言えよ!あれっぱかりの銃兵なんぞ、俺様のパンチで一薙ぎだったのに」
パウル「ワルター、それは出来ないよ。僕達は人間に暴力を振るう事が出来ないだろう。だからエーリヒはそうするしか無かったんだよ」
コンラッド「ロビィ、これを後で君に渡してくれってエーリヒが言っていた。止める事は誰にも出来なかっただろう」
-ロザリオをロベッタに渡すコンラッド。泣き崩れるロベッタ。ワルターが全身から湯気を噴出しながらコンラッドに食って掛かる。
ワルター「やい、ダメコン、貴様はそんなに命が惜しいのか。エーリヒの敵を討ちたいとは思わんのか! 俺様はエーリヒを倒した奴を一人でも多く地獄へ送って、それで、それで、俺様も後を追うんだ!」
ゲルト「ワルター、落ち着くんだ。僕の記憶素子の中からこんな記録が出て来た。エーリヒの役割は全員が危機に陥った時、身を挺して僕等を守る事なんだそうだ。エーリヒはプログラム通りに僕等を守り、そして…」
ワルター「やかましい、このガリ勉! そんな無情ってあるか、そんな仕打ちってあるか! 俺は博士を呪うぞ、あの素晴らしい男がこんな、こんな、こんな山の中の淋しい所で…」
-ワルター、手放しで号泣する。すすり泣く一同。
-橋の上。隊列の後ろから黒馬に跨ったアンドラシーが現れる。
大尉「アンドラシー大臣閣下!」
アンドラシー「連隊長、でかしたぞ」
連隊長「おぉ、これはこれは閣下。たった今似非人間を一人倒しましたぞ!」
アンドラシー「うん、宰相閣下もお喜びになろう。おい、そこの兵隊共。そいつを早く川に投げ込むのだ。おい、何をしているんだ、早く始末しろ」
-髭の伍長がうっそりと立ち上がって馬上のアンドラシーを睨む。
伍長「失礼ながら大臣閣下は政治家にあられます」
アンドラシー「何を判りきった事を言っておるのだ。私は貴様等に…」
伍長「我々は軍命を以ってこの橋を守っております。作戦行動中であります。これは軍務に属します。政治家は軍事に容喙すべからず、恐れながらこれが国家指導の原則と心得ますが」
アンドラシー「何を…何を小賢しい事を。おい、連隊長、こいつらに命令をするのだ」
連隊長「ハッ只今。おい、貴様等、何を言い出すのだ。これは軍命であってもだな…」
-飛雪の中、その場にいた全ての兵士が無表情で連隊長を見詰める。連隊長、慌てて背後を見ると市民も彼を注視している。アンドラシーと連隊長の顔面は蒼白になる。
アンドラシー「ふん、勝手にせい。連隊長、行くぞ」
連隊長「閣下、こ、これは最早革命ですぞ、い、い、一刻も早く…」
伍長「総員気を付けェ! 戦友に対しィ、敬礼!」
-兵士達はエーリヒの遺骸に敬礼する。従軍僧が香を焚き祈りの言葉を掛ける。機転の利く市民が急造の担架を持って来る。市民達は自分の持っていた偏見の恐ろしさに愕然とし、一斉にエーリヒの許へ駆け寄って来る。
ベルタ「ロボットさん、ロボットさん。お目めを開けて、あのお歌の続きを聞かせてあげるから、起きて、ロボットさん、お願い!」
-鋭い弔銃が谷間に木霊する中、担架に取り縋ったベルタ、泣きながら幼い声で必死に歌う。
「やれやれ疲れた、やれやれくたびれた。財布もお腹もからっぽだ…ねぇロボットさん、起きてよぉ!」
-一同の啜り泣きの中、担架で運ばれて行くエーリヒの顔は、心なしか安らいでいるように見える。
-森の中。
コンラッド「ロビィ…」
-ロベッタ、きっと顔を上げ、
ロベッタ「さぁ、行きましょう。生きて国境を越えるのよ。エーリヒが守ってくれたのは私達だけじゃない、あの人が守ったのは、きっと他にもあるのよ。思い出して、私達の目的は?」
コンラッド「…そうだ。僕達の目的は人間に奉仕する事。その為に博士に再会する事だ。エーリヒはその目的を守ってくれたんだ、そうだね、ロビィ」
ロベッタ「その通りだわ。皆、行きましょう。そして生きてまた博士に会いましょう」
-今や七体に減ったロボット達は、雪の斜面を這うようにして登って行き、やがて闇に紛れてしまう。
エンディングテーマFI。
「デンデンガンガンホイデンガン、がんばれロボコン、デンガラガッタデンガ
ラガッタ、さぁ行こうかぁ…」
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