買収国電と木造客車の共演(~1950)





元々神中線で使用していた目蒲電鉄の中古車は国鉄買収時に鶴見線へ移動し、替わって身延や伊那などの買収国電と木造国電旧モハ10系が使用されました。
イラストの神中線1両目は旧身延の100型、買収後のモハ94です。東神奈川に配属された同車は例外なく片運転台3扉化され、私鉄買収車の制御車を従えて運用に就いていました。
画像で従えている制御車クハ5990は「長い形式名日本記録」のレコードを持つ旧伊那電気鉄道サロハユニフ100のなれの果てです。車内は素通しの3等車ですが、改造に当たって扉位置の変更が無かった為に木造車では珍しい4扉車として有名でした。
こんな眩暈のするような編成ですが、1950年頃には窓ガラスや座席等が旧状に復し、図に見るような復興整備車となり遂せていたのです。

その頃相模線では、茅ヶ崎機関区のC11が木造客車を率いていました。両線共こぼれんばかりの乗客を乗せて、今にもバラバラになりそうな軋み音を立てながら、どうにかこうにか走っていました。よくぞ大事故が起きなかったものです。




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