興味づけ

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生徒が無批判に使っている、 正しいあるいは間違っている事実を問題として与えてみるのはどうだろうと思い、 ここにあげることにしました。
最近フェルマーの小定理は高校生でも何かを考えるときの 必須アイテムになったようですから、追加しましょう。
答え をクリックすれば,答えを見ることができます。

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興味づけ.lzh pLaTexソース & dvi / 
通常の授業だけでは、 進んだ興味を持つ生徒を引きつけることはなかなかできません。 授業を越える内容を与えることにより、能力の高い生徒の興味を引きだして、 学力を伸ばしてやろうと始めました。

フェルマーの小定理
a,bを整数とし、nを自然数とします。 a, b をnで割った余りが等しいとき $a\equiv b\mod n$と書き、 a, b は n を法として合同であるといいます。 n は省略することもあります。 さてpを素数とするとき $a^{p-1}\equiv1\mod p$ が成り立ちます。
証明
フェルマーの小定理(オイラーによる拡張版)
nを自然数とします。 nと互いに素で、n以下である正の整数の個数をφ(n)で表します。
a,nを互いに素な自然数とすると、 $a^{φ(n)}\equiv1\mod n$ が成り立つ。
証明

NEW! No.46 正七角形に関する問題です。
瀬山先生から聞いた問題です。
正七角形の辺と2本の長さの異なる対角線をそれぞれa,b,cとすると, $\dfrac1a=\dfrac1b+\dfrac1c$というきれいな関係があるそうです。 これを示して下さい。

答え

No.45 数3の極限の問題です。

答え

No.44 空間ベクトルの問題です。
空間内の点A$(-1,2,-2)$から直線 $(x,y,z)=(1,1,0)+s(1,1,-1)$ へ下ろした垂線の足Hを求めたい。
H$(1+s,1+s,-s)$ とかけるので $(-1,2,-2)・(1+s,1+s,-s)=0$ を解けばよい。
冬休み前の試験で多くの生徒がこうやっていましたが・・・

答え

No.43 1つの数字をいくつか使って、100を作れ。
瀬山先生のwebページに、上記の問題がありました。
33×3+3÷3 や 99+9÷9 が例です。 1+1+...+1 (1を100個足す)も例なので、 いかに少ない文字数で表すかが問題ですね。
上記webページには、3つと2つの表し方があるとだけ かいてありました。この話をクラスの生徒にしたら、 早速いくつか作ってきました。

3つの例その1

3つの例その2

3つの例その3

2つの例その1

2つの例その2

2つの例その3

No.42 $\dfrac{d^2y}{dx^2}=\dfrac{\dfrac{d^2y}{dt^2}}{\dfrac{d^2x}{dt^2}}$
試験前に生徒に聞かれました。 間違っていることはわかっているのですが、 でも、どうして間違っているのか納得ができないそうなのです。
だから、定義が違うというのは無しですよ。

答え

No.41 3,3,8,8 の数字と四則演算、括弧のみで24を作れ
これは難しい。生徒がこれはどうだと言ってきたものです。 といっても、1分でできた者、5分でできた者、 1時間かかった者、5時間かかった者と様々でした。 25, 23, 48, 12 なら簡単なのにねえ。

答え

No.40 直線は垂直か
2直線 mx-y-m=0, x+my-2m=0 の交点の軌跡を求める問題は よくありますが、これらが直交することを使う解答があります。
y=mx-m, y=(-1/m)x+2 ゆえ傾きの積が -1 となるので直交する
と書く生徒がたくさんいます。これは正しいのでしょうか?

答え

No.39 数字4個と四則演算で10を作る
この問題はむかしはまったことがあって、 正の異なる4個の場合はすべて可能でした。 0が入ったり、同じ数字があった場合は難しくなります。
1,1,9,9 と+−×÷と()のみを用いて10を作れというのは 一番難しい部類でしょう。昔考えたときはできませんでした。 今回あるwebを見ていてやっぱりわからなかったのですが、 昔答を見たせいなのか、今回は10分程度でわかりました。

この問題も修学旅行中に生徒に出していたら、 もう少し簡単な問題がありました。
(1)2,2,2,2で10を作れ
(2)3,3,3,3で10を作れ
(3)8,8,8,8で10を作れ
(4)9,9,9,9で10を作れ
(5)2,6,8,8で10を作れ

ところで、できるかと聞いているのだから 出来ないというのはどうでしょう。 例えば1,1,1,1ではできないことを示せ。 こちらはクイズというより、立派な数学です。 1は直感的に正しい理由がありますが、 4,4,4,4などは難しいでしょうね。

答え

No.38 ハンバーガーを均等に分ける
パン2枚の間に1種類の具を挟んだ物を 考えます。形はきれいな対称形とはかぎりません。 これにまっすぐ(斜め可)包丁を入れ、 上下のパンも中の具もちょうど半分にしたいのです。
次のように考えてみました。
上のパンの重心をP, 中の具の重心をQ, 下のパンの重心をR とするとき 3点で決まる平面に沿って切ればよい。 この方法は、3種類ものであれば必ず3種類とも当分に 分けることができることを示している。

答え

No.37 ピタゴラス数の性質
a^2+b^2=c^2 を満たす自然数の組(a,b,c)をピタゴラス数と いいました。a,bのどちらかは偶数だという事実はよく知られていて ピタゴラス数を全て求めるのに使います。前日生徒が言ってきたので 気づいたのですが、a,b,c のいずれかは5の倍数になります。 またa,b,cのいずれかは3の倍数になります。

答え

No.36 素数の表示
pを奇素数とするとき、p!を展開した数に現れる数字を全て足すと 3の倍数になる。例えば5!=120だから1+2+0=3

答え

No.35 瀬山先生の問題3
どんな素数も9...9という形の数の約数として 現れる。
フェルマーの小定理を使いましょう。

答え

No.34 瀬山先生の問題2
適当な自然数nを使えば、 3^nの最後が ...0...01 とできる。 ここでの0の個数はいくつにもできる。
フェルマーの小定理を使えばできます。 使わなくてもできるそうですが。

答え

No.33 瀬山先生の問題1
6=1+2+3のように、 ほとんどの自然数は連続する自然数の和として表せる。 だめな数はどんなの? 表し方は何通りあるのだろう。

答え

No.32 不等式の証明
a^2-ab+b^2≧0 であることを示すのに, 左辺=(a-b)^2+ab≧0 としました。
もちろん間違いですが,この後続けて正解にできますか?
K君の解答です。


答え

No.31 数の不思議
692307 と 923076 の最大公約数は 230769
461538 と 615384 の最大公約数は 153846
230769 と 307692 の最小公倍数は 923076
です。飯高茂氏の講演で出てきた話です。 どうしてこうなるか? 他にも作れますか?

Hint : 1/13

答え

No.30 続ピタゴラス数
(3,4,5)のように,最大の数と中間の数の差が1となることに 注意が向くことは多いですが, この事実から,無限に多くのピタゴラス数を 小学生でも分かるように,簡単に見つけることができます。

答え

No.29 上手く数字を入れてください。
次の()に適する数字を入れてください。
この枠内には
0が( )個,1が( )個,2が( )個,3が( )個,4が( )個,
5が( )個,6が( )個,7が( )個,8が( )個,9が( )個
あります。2002.10.3
公演の最中に出されたこの問題を解いて, ピーター人形をもらってきました。 握手もしてきたぞ。

NEW! 答え

No.28 ピタゴラス数
l^2+m^2=n^2 となる正の整数の組(l,m,n)を ピタゴラス数といいます。直角三角形を表す整数の組ですね。
普通 n^2-l^2 を因数分解するか,(l/n)^2+(m/n)^2 の有理点を 考えるのですが,次の方法はどうでしょうか。
x^2+(2x+1)=(x+1)^2 だから 2x+1 が平方数なら良い。
実は,この方法は容易に一般化できて, かなり多くのピタゴラス数を文字で表すことができます。

答え

No.27 平方数
121=11^2 ですよね。
じつは,12321, 1234321, 123454321 等はすべて平方数です。 10201 等のように 0 が入っても成り立ちます。 理由は簡単ですが,分かりますか?
ところで,これは私のクラスの生徒Wさんが見つけました。

答え

No.26 正15角形の作図方法
正三角形の作図方法はわかりますよね。 正5角形の作図は結構難しいのですが, ここではそれを使って正5角形の作図も出来たとしましょう。

このとき,正15角形の作図って出来ますか?
ガロア理論を使わなくても,簡単にわかりますよ。

hint : 2/5 - 1/3

答え

No.25 絶対値のはずし方
|A|=A (A≧0), =-A (A<0) と教科書に書かれています。
では,次のように書いてはいけないのでしょうか。
|A|=A (A>0), =-A (A≦0)

答え

No.24 因数分解は1つだけ?
よくある複2次式の因数分解の問題です。 「$x^4-6x^2+1$を因数分解せよ。」
答えは, \[ x^4-2x^2+1-4x^2=(x^2-1)^2-(2x)^2=(x^2+2x-1)(x^2-2x-1) \] で良いですか?

答え

No.23 複素数をベクトルと見る
複素数α,βに対して,ベクトルαβという使い方はよいかと話題になった のですが,この問題はいかがでしょう。

原点中心の単位円周上に5点をとり,正五角形を作ります。 A(1), B((cos72度+i sin72度)) とします。 頂点を A から B に向かって C, D, E とおきます。 B(α)とするとき,2直線 CB, EA の交点の座標(複素数で!)をαで表せ。

答え

No.22 式の値

$a,b,c$をすべて異なる数とします。
\[ \dfrac{(b^3+c^3-a^3)}{a^2}=\dfrac{(c^3+a^3-b^3)}{b^2}=\dfrac{(a^3+b^3-c^3)}{c^2}=k \] とおくとき,次を証明せよ。

(1) $a+b+c=\dfrac{k}{2}$
(2) $ab+bc+ca=0$
(3) $abc=\dfrac{k^3}{24}$

アイディアが無くて,やみくもに計算してもうまくいきません。 条件が a, b, c について対称なので,一般には和や差を取るのが良いとされていますが?

答え

No.21 多項式の係数を求める方法
多項式の2次の項の係数を求める方法について考えます。

(1)1次以下の項を消す魔法はありますか?
(2)3次以上の項を消す魔法はありますか?

具体的には,$(x+1)^5$ の展開式における $x^2$ の係数を求めてみてください。

答え

No.20 楕円のパラメータ
楕円 $\dfrac{x^2}{a^2}+\dfrac{y^2}{b^2}=1$ 上の点P$(a\cos\theta,b\sin\theta)$について, 線分OP と$x$軸の正の方向とのなす角は$\theta$ですか?

答え

No.19 漸近線
\[ y=x+\sqrt{(x^2-1)} \] の漸近線を簡単に見つけられますか?

答え

No.18 神様の順列
5個の青球,3個の赤球,2個の白球の中から何回か1個ずつ選ぶ。 選んだ球は元に戻さないとき,
(1) 3回目に赤球を選ぶ確率は簡単にわかりますか?

答え

(2) 1回目から順に青,赤,白と選ぶ確率は簡単です。

答え


(3) では,3回目から順に青,赤,白と選ぶ確率はどうでしょう。

答え

No.17 三角関数の...
\[ 1+\sqrt{3}i=2\left(\dfrac12+\dfrac{\sqrt{3}}2i\right) \] \[ =2\left(\cos\dfrac12+\sin\dfrac{\sqrt3}2i\right) \] \[ =2(\cos60\text{°}+i\sin60\text{°}) \] という計算は正しいですか?

答え

No.16 ベクトルの表限
矢印が出せないので,補って読んでね 3点A, B, C の位置ベクトルをOA, OB, OC とします。 三角形ABCの重心の位置ベクトルは,ベクトルOA, OB, OC を足して 3で割ったものですよねえ。

答え

No.15 複素数の角
複素数平面上に「く」を左右逆にした形の角を作り, 下の点からα,β,γとする。 このときarg(γ−β)/(α−β)は左の鋭角を表しますか? それとも右の鈍角を表しますか? ただし角の向き(正負)は表現しにくいので無視しています。

答え

No.14 角の二等分線
三角形ABCの頂角Aの二等分線が辺BCと点Pで交わるとき, AP : PB = AB : BCとなるが,この性質を使って ベクトルAPをベクトルAB, AC で表すのが普通である。 しかし,この性質を使わなくても, 簡単なベクトルの性質で出来ないだろうか。

答え

No.13 有理点を持たない図形
円x^2+y^2=1上にはx座標もy座標も有理数である点(有理点という)が ある。実はこれらの有理点は((1-m^2)/(1+m^2),2m/(1+m^2)), (-1,0)と 完全にわかる。さて,有理点の無い簡単な図形はあるだろうか。 もちろん係数が有理数の方程式で与えられる図形を考えている。

答え

No.12 交点を通る図形
円x^2+y^2=1と円(x-1)^2+(y-1)^2=1の交点を通る図形の方程式を (x-1)^2+(y-1)^2-1+k{x^2+y^2-1}=0・・・@として考える方法があるが, 交点を通る円や直線の方程式は@の形をしているのだろうか。

答え

No.11 i と -i は区別できる?
「i は2乗して -1 となる"数"である。」と定義した。 その直後に (-i)^2=-1 であることを確認した。 i と -i はどこが違うのだろうか。 1 と -1 の違いと比べてみよう。

答え

No.10 i>0 ?

虚数単位 i は正の数ですか? それとも負の数ですか?

答え

No.9 文字 a は正の数か ?
文字式 a と -a を比べましょう。 a は正の数で,-a は負の数ですか?

答え

No.8 比べてわかる?
「初項から第n項までの和$S_n$が$n^2+2n$である。 第$n$項$a_n$を求めよ。」 という問題で, \[ n^2+2n=2\times\dfrac{n(n+1)}{2} + n =2\sum k+\sum 1=\sum(2k+1) \] だから$a_n=2n+1$だと結論づけても正解でしょうか。 もしそうなら一般にも成り立つのでしょうか。 もちろん明らかでなければ,証明が必要ですよ。

答え

No.7 場合分けをせずとも
「$(x-1)(y-x)(y-x^2)\geq0,0\leq x\leq2$を満たす領域をかけ。」 という問題を場合分けでかくと面倒なだけでなく, 間違いやすいのですが,場合分けをしないでできますか。

答え

No.6 to be or not to be
アメリカのテレビ番組に次のようなものがあります。
3つのカーテンがあります。 1つには車が一台隠れています。 他の2つのカーテンには山羊が隠れています。 あなたは3つの内から1つのカーテンを選びます。 その中に車があればその車をもらうことができます。 この番組のおもしろいところは、カーテンを選んだ後で、 司会者がカーテンの後ろに回り、はずれのカーテンを一つ開けてしまうことです。 はずれが2つありますからこれはいつでも可能です。 さて、司会者は、次のようにあなたに聞きます。 "選んだカーテンを違うものに交換しますか。" さあ、交換した方が良いのでしょうか。

答え1

答え2

No.5 $\alpha+\beta>0,\alpha\beta>0$ではあるが, $\alpha>0,\beta>0$ではない数を1組求めよ。 2次方程式の解の分離などでよく使われる事実ですが, 判別式の条件が先にないと上の主張は同値になりません。 だから,判別式の条件を先に書かないと正しい答えにならないのに, 気にせず最後に判別式の条件を追加して書く生徒が多いのです。

答え

No.4 次の数学的帰納法はどこが間違っているのだろうか
【問題】
この世の中にある碁石は1色であることを示せ。
【解答】
碁石の個数nについての数学的帰納法により証明する。
[1]n=1のときは明らかに成り立つ。
[2] ○○○○○○○ k+1個
  ○○○○○○ はじめのk個
   ○○○○○○ 後ろのk個
  n=k のとき成り立っているとする。
はじめのk個は、帰納法の仮定より1色である。 後ろのk個も、帰納法の仮定より1色である。 あいだの色に注目すれば、それらが同じ色であることが わかる。したがって、n=k+1個の場合も、1色である。 [3] [1],[2]から、任意の自然数nに対して、 n個の碁石は1色であることがわかった。

答え

No.3 関数の逆数の定積分
『区間$[a,b]$での関数$f(x)$の積分の値がA以上B以下のとき、 $[a,b]$での関数$\dfrac{1}{f(x)}$の積分の値が$\dfrac{1}{B}$以上$\dfrac{1}{A}$ になるか』 という問題です。もちろん、関数は$[a,b]$で正とし、 簡単のために連続としましょう。 また、A, B は正の定数としましょう。

答え

No.2 正三角形の条件
大学入試問題で、どのような三角形になるか問うたところ、 重心と外心が一致するから正三角形だという答えが 多かったそうです。
明らかですか?と大学の先生から聞かれたのですが、 証明できますか。
明らかと思うなら、それに耐える証明が欲しいですね。

答え

No.1 数列の一般項は1つだけ?
例えば数研の数学Aの教科書に、 『次の数列の一般項を求めよ。1,2,4,7,11,...』 という問題があります。 通常では階差数列を使って解く問題です。 さて、この問題の答えを2つ求めてください。

答え


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